こんにちは。理系就活情報局です。
理系学生なら、誰しも一度は就職か進学かという問題にぶつかるはず。
進学は専門性を高めるためにも有効ですが、はやく最先端の現場で働きたい!という方も多いのではないでしょうか?
とはいえ、「学部卒でも大手が目指せる?」「一応進学しておく?」という悩みには、なかなか決着がつかないものですよね。
そこで、本記事では「理系の学部卒就職は意味がない?」ことから「理系学部卒の就職でよくあるQ&A」まで解説します。
学部卒での就職を検討している理系就活生の方は、是非参考にしてみてください!
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理系の学部卒就職は意味がない?
ソニーなどの大手も学部卒を採用している
結論、理系の学部卒就職には一定の意味があると言えます。
専門性が武器になる理系学生は、大学院へ進学する学生も少なくありません。
理系就活生の中にも、「学部卒で就職するよりも院卒の方が有利だ」と考えている方がいると思います。
専門性という点では院卒に一歩及ばないと思うかもしれませんが、不安に思うことはありません。
実は、企業側にも理系の学部卒を採用したいという意欲があるのです。
何故かというと、理系の学部卒は「基礎的な専門性」と「これから広がる可能性」の両方を持ち合わせた人材だからです。
院卒は「専門性特化型の人材」のため、企業側としても限られた部門での活躍を見込んだ採用を行います。
ですが、学部卒ならば、+αの道を選択肢に加えながら人材育成を行えるのです。
実際に、ソニーなどの大手企業も学部卒の理系就活生を採用しています。
理系の学部卒は、エンジニアや研究開発職などの技術的なポジションにおいて重要な役割を果たすことができます。
そのため、大手企業は、 理系の学部卒を採用することで、 専門知識や技術力を持った人材を確保しています。
参考:ソニー「採用情報」
理系の学部卒就活事情
理系の就職活動における学部卒と院卒の違い
理系の就職活動は、自由応募と推薦のルートに大別されます。
学部卒・院卒問わず、選考過程自体には特に大きな違いはありません。
たとえ大学院に進学したとしても、就活サイトを利用して応募したり、エントリーシートや面接といった過程を踏むのは同じです。
では、いったい何が違うのかと言うと、評価軸です。
募集される職種によって採用基準が設けられているように、学部卒と院卒では評価基準も変わります。
分かりやすい評価の基準としては、理系ならではの専門性が挙げられます。
学部卒の場合、企業は「将来的に会社へ貢献してくれる基本的な専門性があるか?」という目線で判断します。
大学院卒の場合は、既に能力が身についているという前提に立った上で、「即戦力として活躍できる人材なのか?」という尺度で評価されます。
文系就職で可能性を広げる道もある
理系就活生には、文系就職をする道もあります。
理系の学部卒であることは、就職活動においても優位に働きます。
一般的に、 理系の学部卒は数学や物理学などの基礎的な知識を身につけています。
企業側から見ても、情報の解析力や論理的思考能力が高い理系の学部卒は、自社で活躍してほしい人材と言えます。
理系就活生が持っているスキルは、幅広い業種で活かすことが可能です。
専門分野に縛られず、理系就活生としての魅力を客観的に捉えて、視野を広げてみましょう。
研究開発職は院卒採用が主流
大手でも学部卒の需要がある一方で、研究開発職の場合は、専門性の高い人材である院卒採用が主流です。
とはいえ、学部卒が研究開発職を目指せないわけではありません。
中小企業であれば学部卒でもチャンスも増えますので、過去に研究開発職に就いている学生がいるかなど、企業研究をしてみることをおすすめします。
理系学生が学部卒で就職する理由
学部卒は就職先の選択肢が豊富
求人数という点から見ると、学部卒は就職先の選択肢が豊富です。
理系が目指す企業には「院卒専用の採用枠」が設けられていることがあります。
裏を返せば、学部卒なら枠にとらわれずに就職先を探せるということになります。
つまり、学部卒は専門職に限定することなく様々な企業に応募できるのです。
特に、様々な業界で専門性を活かせる人や、理系に限定しない業種を検討している人には、母数の大きい学部卒での就職活動が向いていると言えます。
就職活動をする上で重要なのは、自分の選択肢を増やすことです。
理系の学部卒の就職活動は、自分が目指したいキャリアビジョンにぴったりの就職先を探す上でも有利だと言えます。
院卒よりも2年早くキャリアを積める
学部卒が持つアドバンテージは、院卒より2年も先に実務経験を積むことができることです。
就職か進学かで悩む時に忘れてはならないのは、キャリア形成について考えておくことです。
進学した場合、最低2年は社会に出るのが遅くなります。博士課程に進んだ場合は、尚更ですね。
学生として過ごす2年と社会人として過ごす2年の間には、大きな差があります。
その差は、「自分と先輩を比べた時に感じる知識の差をもっと深くしたもの」と考えてみてください。
院卒は、「学部卒よりも社会人経験がない」ことでもあります。
たとえ院卒の方が専門性が高いとしても、大学での研究と実際に企業で働くことはまったく同じではありません。
専門性ではなくポテンシャルを売りにできる
企業は、理系の学部卒に対して「成長の余地」を求めています。
もちろん、業種に関係する一定の専門知識や能力は問われます。
ですが、たとえ即戦力には至らずとも「数年育成すれば、将来的に活躍してくれるポテンシャルがある」ことが、採用する上での判断基準となるのです。
もしあなたが自分の専門性や能力に自信がなかったとしても、発想を転換してみましょう。
まだ社会に出ておらず、経験が少ないのは、すべての就活生に共通することです。
「自分には、これから成長出来る余地が十二分にある」
理系の学部卒の就職活動では、そうアピールすることが重要なポイントになってきます。
学部卒でも大手に就職するために押さえておきたいポイント
実は学部卒だからこそ大手が狙い目
誰もが知る大手企業は、採用実績にも有名大学の名前が並びます。その中には、大学院と書いてあることも珍しくありません。
学部卒だと大手への就職が難しいというイメージを抱きがちですが、意外とそうではありません。むしろ、学部卒だからこそ大手が狙い目と言えます。
大企業は院卒を多く採用する余裕を持っていると同時に、資本的な余裕があるからこそ人材育成にもとりわけ熱心です。
また、大手であればあるほど、人材の多様化への取り組みも行われています。
その点で、「理系としての基礎的な専門性」を持ちながらも、「院卒ほど使い道が固定されていない」学部卒は、人材として大きな魅力を持っています。
院卒の枠は限定的だとしても、学部卒だからこそのポテンシャルを見込んだ枠にはゆとりがあります。
「学部卒だから大手は無理」と最初から諦めてしまうのではなく、「学部卒だからこそ大手への道が拓けている」と考えて、就職活動を始めることをお勧めします。
研究職はインターンシップで内定ルートに乗ろう
大手でも学部卒の需要がある一方で、研究開発職の場合は、専門性の高い人材が評価されやすい傾向にあります。
学部卒で研究開発職を目指したい場合は、必ずインターンシップに参加しましょう。
実務的なインターンシップは長期間での開催が多く、時間的な拘束もありますが、インターンシップで自分の能力をアピールすることが後の選考に繋がります。
また、インターンシップに参加することで自分の能力を客観的に把握することができたり、企業が求める人材の条件を知ることができたりと、就職活動を進める上で有利な情報を得ることもできます。
スカウトサイトで就活市場における価値を知る
最後に、理系学生が学部卒で就職する上でもう一つ押さえておきたいポイントとして、スカウトサイトの利用があります。
スカウトサイト経由での採用活動は、とりわけ理系の就活生にとっては得られるメリットが多い就職活動のスタイルです。
研究に就職活動にと忙しい理系就活生にとって、「プロフィールを登録しておけば企業側からスカウトメールが届く」という利便性は魅力的です。
それに加えて、スカウトを受けることで「自分がどのように就活市場で評価されているのか」を知ることができるのは大きいです。
学部卒・院卒を問わず、純粋に能力を見てもらいやすい点も、スカウトサイトに登録するメリットです。あなたが予想もしなかった大手からのスカウトや、知らなかった優良企業からのオファーが届くこともあります。
自由応募と並行してスカウトサイトを活用しながら、就活市場における自分の魅力を把握するとともに、将来の選択肢を増やしましょう!
理系の学部卒におすすめの職種
工学部
工学部は、製造業・建設業・情報通信業などで、機械の開発や設計に関する仕事がおすすめです。
機械の開発や電気設備設計、電気工事管理、電子回路やICチップなどの設計や開発を行う電子回路技術者、自社製品のメンテナンスや故障の修理を手掛けるサービスエンジニアなどの仕事があります。
また、品質管理や生産管理として、製造作業をする人や環境を管理する仕事もおすすめです。
理学部
理学部には、ITエンジニアや光学設計や製薬・食品系・化学系メーカーの研究開発職をはじめ、保険や金融のデータアナリストなど、様々な専門職の道があります。
数学や物理を専攻している場合は、データサイエンティストやアクチュアリーが向いています。
情報系学科の場合は、ITエンジニアなどがおすすめです。
生物学や生命科学の場合は、製薬会社や食品メーカーなどで研究・開発・製造などの道に進むのも良いでしょう。
農学部
農学部の理系就活生には、食品・化粧品・製薬業界などで、研究や品質管理、製品開発などに携わる道があります。
専門性を活かして、土木・測量などの技術者の道へ進む人もいます。
中には、農林水産省や国土交通省で国家公務員として働く道を目指す人もいるでしょう。
種苗メーカーや大規模農園などの農業法人や、畜産などの分野で働く人もいます。
また、動物園や水族館の飼育員や植物園の管理者として働く人もいます。
建築学部
建築学部には、建築士や、建築現場を監理する建築施工管理の職種、土木設計技術者や測量士のほか、インテリアデザイナーなどになる道があります。
働く場所もゼネコンやディベロッパー、工務店、ハウスメーカーなどさまざまで、専門性とやりたい仕事によって選ぶのがおすすめです。
建築系の職種では、専門職には資格取得が必須で、取得には実務年数が必要な場合もあります。
建築系の仕事では、実績に応じてキャリアが決定することが多く、就職後の過ごし方が将来を左右します。
文系就職
理系の文系就職におすすめの業界は、コンサルティング業界・IT業界・金融業界・医療業界です。
文系就職でも、業界や職種によってはこれまで学んできた知識や専門性を活かして働くことができます。
たとえば、自分の専門分野の技術で開発された商品を扱う営業となって、専門的にクライアントへ情報提供を行えるでしょう。
また、企画職やマーケティング職などでも、ビッグデータの活用や情報分析が必要なケースは多くあり、統計や情報系の知識が活かせます。
理系学部卒の就職でよくあるQ&A
大学院に行った方が良い?理系学部卒で後悔する?
もしあなたが研究開発職などの院卒求人が主流の職種に就きたい場合は、大学院進学も一つの手です。
そうでない場合は、学部卒で就職する道を選んでも問題ないでしょう。
大学院に進学した場合は、学部卒よりも給与は上がる傾向にありますが、一年次から研究と就活を並行しなくてはなりません。
自分のキャリアとやりたい仕事を考えたときに、一番後悔しない選択をすることをおすすめします。
理系学部卒は就職できない?難しい?
理系学部卒の求人は多く、就職が難しい・就職できないということはないと考えて良いでしょう。
学部卒で就職したい方は、企業から理系就活生にオファーが届く逆求人型サイトに登録することをおすすめします。
「TECH OFFER」は、理系に特化した逆求人型サイトです。
登録したプロフィールを見た企業から、インターンや選考案内などのオファーが届きます。
自分に合う企業や仕事がわからなくても、企業からアクションが届くので、自分の可能性を広げることが可能です。
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理系学部卒で院進しないのは落ちこぼれ?
結論、大学院に進まない理系就活生は落ちこぼれではありません。
大学院進学率の高い理系にとって、周囲と違って就職を選ぶのは「専門性を深める道を外れた」ように思えるかもしれません。中には、院試に落ちたから就職を目指す方もいると思います。
ですが、理系の学部卒は求人も多く、理系から文系就職まで、幅広い選択肢が広がっています。
自分の選択を低く見ることはせず、胸を張って就活に勤しみましょう。
まとめ
今回は、理系の学部卒就職について解説しました。
理系でも、学部卒で大手に就職することは不可能ではありません。
迷っている方は、叶えたいキャリアを思い浮かべて、大学院進学か学部卒就職のどちらがいいのかを考えてみると良いでしょう。
固定観念や思い込みに左右されず、自分らしい将来を実現するために選択してみてください!
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