就活を始めるとよく耳にする人気企業のランキング。
現在就活中の理系学生の方もインターネット上でさまざまなランキングを目にする機会も多いかと思います。

ここではさまざまな人気企業のランキングがある中で、ワンキャリアが公表している「23卒理系就活人気ランキング」をポイントとともに紹介していきます。

理系学生がどのような企業を受けているか把握し、自身の就活に活かしたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

23卒理系就職人気ランキングTOP500を紹介

ここでは、就活メディアを運営しているワンキャリアが公表している「23卒理系就職人気ランキングTOP500」を紹介していきます。

このランキングはワンキャリアに登録している理系学生の方を対象としたものですが、その中でも上位100社に絞って紹介していきます。

具体的には以下の表の通りです。

【参考】ワンキャリア「23卒理系就職人気ランキングTOP500」

ランキングでは、1位が資生堂、2位が富士フィルムといったように例年人気の大手メーカーが顔を揃える中、アマゾンなどのIT関連分野の企業も数多くランクインしています。

そして、このランキングからみてみると、理系学生の人気企業として以下の特徴が挙げられます。

・医療関連企業が多数ランクイン
・消費者には認知されづらいB to B企業も人気がある傾向
・B to C企業では機械や食品分野の人気が高い

上記の特徴に関して、次の項目で詳しく解説していきます。

ランキングから見る人気企業の傾向

ここでは、先ほどのランキングから見る理系学生に人気な企業の傾向について解説していきます。

コロナ禍による医療関連の需要増

まず1つ目の特徴として、コロナ禍による医療関連企業が多数ランクインしているという点です。

先ほど紹介したランキングの中でも、アステラス製薬や中外製薬などの大手製薬会社を中心に、TOP200社以内に16社入るなど、非常に高い人気を博しています。

医療関連企業はコロナワクチンをはじめとした需要が増加傾向にあり、特に製薬会社は今後のコロナに関連する治療薬の研究成果によってはさらに人気が加熱する可能性もあるでしょう。

製薬企業は研究職をはじめとして、医療従事者に情報提供を行うMR職などもあり、医学や薬学を専攻している理系学生との相性も非常にいいと言えます。

B to B企業も人気が高い

2つ目の特徴は、一般的な消費者にはなかなか認知されづらいB to B企業も人気が高いという点です。

上位にランクインした企業をみてみると、14位の東レや20位の島津製作所、42位の三菱ケミカルをはじめとして、化学系や重工業系のメーカーが多数ランクインしています。
また、100位以下のランキングをみてみると多種多様な優良B to B企業が列を連ねています。

このB to B企業に関しては、学生などの一般的な消費者にはそこまで認知されていないものの、それぞれの分野で世界的にトップシェアを誇る企業が多数存在しています。
最近では、インターネットの発達により企業に関するより多くの情報を収集できるようになったため、こうした優良なB to B企業を積極的に受ける理系学生が増えています。

また、メーカー以外にも日鉄ソリューションズや伊藤忠テクノソリューションズなどの大手SIerもランクインしており、IT化の需要増加と共に、こうしたIT関連企業にも応募が集中していくことが考えられるでしょう。

B to C企業では機械や食品関連が人気

一般的な認知度の高いB to C企業も理系学生の根強い人気を集めています。

こうした企業は文理問わず多くの学生が応募するため、競争率も高くなりやすいですが、特にこのランキングでは、7位の味の素や16位の日立製作所といった機械や食品関連の企業が人気となっています。

そして、B to C企業でもメーカーが多数ランクインする中、大手ゼネコンもランクインしています。(137位:鹿島建設、140位:清水建設など)
大きな要因としては、東京オリンピックやオリンピックに関連した再開発などの需要があり、大きく売り上げを伸ばしていることが考えられるでしょう。

こうした建設業界も近年急速にIT化が進んでいるため、今後業界として大きく飛躍する可能性を秘めているため、注目しておきたい分野といえます。

人気企業に入るためのポイント

ここまで理系学生に人気な企業をランキングをもとに解説していきましたが、ここではそうした人気企業に入るためのポイントを解説します。

具体的には以下3つのポイントが挙げられます。

・エントリーシートの完成度を高める
・自己分析を徹底する
・面接対策は定番質問を中心に

エントリーシートの完成度を高める

1つ目のポイントは、エントリーシートの完成度を高めることが挙げられます。

企業の採用の流れとして、基本的にはエントリーシートを提出し、そこで通過できれば面接などの選考に進むことができます。
そのため、エントリーシートが通過できなければ企業の選考に進むことができず、エントリーシートの完成度を高めることが就活の中で非常に重要となります。

業界研究をしっかり行い、自己PRや志望動機を充実させるのはもちろん、書いたエントリーシートを第三者にみてもらう事が大切です。
第三者にみてもらうことで、自分では気づけなかった問題点に気づくことができ、エントリーシートの質を向上させやすくなります。

エントリーシートは就活を行う中で常にアップデートを続け、常にベストな状態にしておくことで就活の成功率を高めることができます。

自己分析を徹底する

就活において、自己分析は非常に重要な作業となります。

就活では、自分のことを全く知らない企業の人たちにして、自分の魅力を最大限伝え、採用する価値のある人間であることをアピールしていく必要があります。
そのためには、自分自身のことを客観的に整理して、どのような強みがあるかを理解し説明できるようにする必要があります。

自己分析を行うことで、自分自身がどのような人間なのかを客観的に整理でき、わかりやすく他人に伝えられるようになります。
自己分析を行う上で、これまでの経験を整理することはもちろん、企業で行っているインターンに参加して実際の業務における自分はどういう人間かも把握することも大切です。

面接対策は定番質問を中心に

面接対策では、定番の質問に対してはしっかりと答えられるようにしておきましょう。
定番の質問はどんな就活生でも事前に準備しているため、ここで取りこぼしてしまうと選考合格の可能性が一気に狭まってしまいます。

例えば面接ではよく以下の質問がされます。

・自己紹介をお願いします。
・なぜ弊社を志望したのでしょうか?
・これまでの経験を踏まえて自己PRをお願いします。
・あなたにはどのような強みがあるのでしょうか?
・失敗を乗り越えたエピソードはありますか?
・何か質問はありますか?

上記のような質問は、実際に文章にして声に出す練習を繰り返し行っていきましょう。
そうすることで、面接本番でも自信を持ってスムーズに質問に答えられ、面接官にもわかりやすく伝えることができます。

就職活動を有利に進めるには?

ここでは、就活を有利に進めるためのポイントについて解説していきます。

具体的には、以下の3点が挙げられるでしょう。

・理系特化したエージェントを活用する
・インターンの積極的な参加
・自身の研究内容を説明できるようにする

理系特化したエージェントを活用する

理系学生が就活を行う場合、理系に特化したエージェントを活用するのも手段の1つです。

理系特化型のエージェントは、全学部共通のエージェントとは異なり、理系企業に関してより密度の高い情報を持っている他、通常のエージェントでは見つからないような理系優良企業に接触できる可能性もあります。

また、理系学生に関する就職動向もより多くデータを持ち合わせているため、エントリーシートや面接対策に対しても的確なアドバイスを受けることができるでしょう。

どういった職業が適切かなどの仕事軸に関してもアドバイスをもらえるため、理系学生の場合は理系特化型のエージェントを活用することがおすすめです。

インターンの積極的な参加

就活を有利に進めたい場合、インターンには積極的に参加しておきましょう。

インターンに参加することで、面接時にインターン経験を交えて自己PRができるほか、インターンを受けた企業での選考が一部免除になるなど多くのメリットが存在します。

インターンに参加した学生は、社会経験をいち早く備えていると企業が判断するため、即戦力としての活躍も期待され、採用選考においてもプラスの評価がつきやすくなります。

特に自分が志望する企業がインターンを開催している場合は、ぜひインターンに参加しておきましょう。

自身の研究内容を説明できるようにする

自分が専攻内容に関連する企業を受ける場合は、自身の研究内容をわかりやすく説明できるようにしておきましょう。

専攻内容に近い企業を受ける場合は、自身の研究内容や活動を説明することは必須となりますが、こうした企業の人事担当といえど自社の研究に関する詳しい内容を理解しきれていない場合もあります。

そのため、研究内容に精通していない人に対しても理解できるようわかりやすい言葉で伝えることが大切です。

具体的には、専門用語などはなるべく省き、主に研究を通して何を学びどういう成果が得られたかというポイントを中心に面接官に伝えていきましょう。

これだけは知っておきたいポイント!(まとめ)

理系学生に人気の企業は、コロナ禍で注目を浴びる製薬企業はもちろん、一般的には認知されづらいB to B企業など幅広い企業が存在します。

こうした人気企業は競争率も高くなるため、入念な選考対策をする必要があります。
他の就活生に1歩でも多くリードするためにも、今回紹介したポイントを参考にインターンの積極的な参加や理系特化型エージェントの活用など、できることをなるべく行い、就活を成功に導きましょう。