こんにちは。理系就活情報局です。
理系学生の就活には、一般的な応募の他に学校推薦という形式があります。
学校推薦は文字どおり、学校からの推薦を受ける形で企業へ応募するタイプの就活です。
一般的な応募よりアドバンテージがある一方で、学校推薦はすべての学生が使えるわけではありません。
また学校推薦には特有の注意点がいくつかあります。
今回は学校推薦の概要や推薦の受け方、学校推薦における注意点を解説します。
学校推薦での就活を検討している学生は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
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理系就活の学校推薦(学科推薦)とは?
自由応募よりも競争率が低い
学校推薦とは、大学からの推薦を受けた学生が企業へエントリーするタイプの応募方法です。
企業の中には各大学へ採用枠を振り分けている企業があります。
大学側は振り分けられた採用枠に見合う学生を推薦して、応募を促しています。
学校推薦は自由応募より合格率が高くなる可能性が高く、競争率が低いのが特徴です。
学校推薦された学生は、学校からの"お墨付き"を与えられた人材です。
選考過程において有利に働く可能性は高いといえるでしょう。
教授推薦(研究室推薦)との違い
学校推薦と並んで、よく耳にするのが教授推薦・研究室推薦です。
教授推薦は、教授が持つコネクションにより、企業へエントリーできるタイプの推薦方式です。
教授の下で学んだ専門性や知識を持つ人材が欲しいという企業が多いため、学校推薦よりさらに合格率が高くなるケースもあります。
研究室推薦は、学校単位ではなく、研究室に振り分けられる採用枠を生かした推薦方式です。
教授推薦と同様に研究室で学んだ知識やスキルが求められるため、合格率が高くなるケースがあります。
学校推薦のメリット
選考が有利になりやすい
学校推薦のメリットは推薦に値すると認められた場合、自由応募の学生よりも優先的に選考されることです。
自由応募に必要なエントリーシートなどの選考をスムーズに通過できるため、運が良ければ最短で内定獲得が可能です。
学校推薦は、企業側も大学が認めた優秀な人材を優先的に採用できるため、双方にとってメリットのある採用方法です。
選考ステップが少なく早期に内定が出る
学校推薦のメリットには、選考過程が短縮されやすいことも挙げられます。
一般的な応募では書類選考から始まり、筆記試験・面接の流れとなります。
学校推薦の場合は、いきなり面接からスタートするなど選考過程が短縮されるケースもあり、うまく通過できれば早期選考ルートに乗れる点もメリットです。
学校推薦のデメリット
制約があり、内定辞退が難しい
学校推薦は採用されやすいというメリットがある一方で、内定辞退が難しいデメリットもあります。
学校推薦は大学と企業との関係の上に成り立つ採用方式のため、内定辞退はトラブルの元です。
一度内定辞退が出てしまうと今後の推薦にも悪影響を及ぼす可能性があるだけでなく、併願が許されないケースも多いため注意が必要です。
学校推薦がない大学・学部もある
学校推薦は非常に魅力的な制度ですが、すべての大学・学部にあるとは限りません。
中には学校推薦のない大学・学部も存在します。
例えば、新設された学部の場合には企業とのコネクションがないので、企業からの採用枠がないケースもあります。
就活担当の教授や大学の就職課で、学校推薦の有無は確認しておきましょう。
志望企業への推薦がない場合も
学校推薦は、志望する企業の推薦がない場合もあります。
大学と志望企業とのつながりがなければ学校推薦のルートには進めないため、自由応募よりも選択肢が限られてしまうデメリットがあります。
もし自分の希望する企業が推薦を行っていない場合は、自由応募をする必要があります。
学校推薦を利用できる学生の特徴
学校推薦を利用するためには、まず大学の成績が良いことが大前提です。
学校推薦は、推薦者を決めるために学内選考を行います。学内選考では、企業に自信を持って送り出せる成績や日頃の態度が良い学生が選ばれます。
その上で、学校推薦では企業にとって魅力的な専門性を身につけているかどうかが問われます。
企業は学校推薦という特別枠を通して、自社で即戦力として活躍できる優秀な学生を同業他社より先に採用したいと考えています。
学校推薦を受けたい方は、自分に成績と専門性が備わっているかを確認してみてください。
学校推薦に向いている人・向いていない
学校推薦に向いている人は、就職したい企業が明確で大学で学んだ専門知識を活かしたい人です。
学校推薦を利用すると、内定辞退が難しくなります。ですが、自分の大学から学校推薦で行ける企業に志望したい意欲が強い人にとっては、非常に良い制度です。
学校推薦は、企業がその大学で学んだ学生を確保する手段です。大学で学んだ専門知識やスキルを活かして仕事をしたい方は、学校推薦を利用しましょう。
反対に、学校推薦に向いていない人は、志望業界が複数あったり、ゆくゆくは企業や独立を視野に入れている人です。
志望が明確でない人が学校推薦を利用するのはミスマッチにつながる可能性もあり、大学・企業・就活生にとって悪影響を及ぼす可能性があります。
就職したい業界や企業がまだ決まっていない場合は、自由応募で自分の可能性を広げることをおすすめします。
学校推薦を利用すると早期退職が難しくなり、自分の退職が後輩の進路を断つ可能性を考慮する必要があります。将来的に独立や起業を考えている人は、学校推薦の利用は慎重に検討しましょう。
学校推薦の流れ
学校推薦のスケジュール
学校推薦の求人は、学校・企業のウェブサイト、学生課の掲示板などに掲載されます。
ただし、多くの大学ではインターネットで公開されるのは求人情報のみです。
詳細な情報が必要な場合は、各大学の就職支援課に相談しましょう。
学校推薦での応募方法は以下の3ステップです。
1.学校推薦の説明会に参加した後、学内でエントリー
エントリー方法は学校ごとに異なりますので、メールやLINEなどを確認するために学校のウェブサイトなどを利用してください。
2.学内選考
大学によって基準や方法は様々ですが、学内推薦では成績・説明会への参加回数・学内試験・教授の判断によって学生が絞り込まれます。
3.学内選考後、就職課の担当者による面接を実施
学内選考後の面接の結果によって、推薦状が発行されるかどうかが決まります。
面接に合格した場合は、指定された日時に推薦状を受け取りに行きます。推薦状は、学校から直接企業に送られる場合もあります。
学校推薦・教授推薦の注意点
学校推薦に応募できるのは1社だけ
基本的に、学校推薦で応募できるのは1社のみです。
複数の企業に応募する場合、選考の途中で辞退する必要が生じて大学・教授に迷惑をかけてしまいます。
学校推薦を利用する際は、「内定が出やすいから」「選考が楽だから」という理由のみで選ばず、自分の理想のキャリアを実現することができるかどうかを慎重に考える必要があります。
推薦=内定確定ではない
学校推薦を活用した就活で注意しておきたいのが、推薦だからといって必ずしも内定が決まっているわけでない点です。
推薦での選考ということで、内定がほぼ確定していると考えてしまう方も少なくありません。
学校推薦を活用すると選考を突破する確率は上がるかもしれませんが、内定の確定はしていません。
学校推薦を活用しているからと選考対策に気を抜くと、選考に落ちる可能性も十分にあります。
一般的な応募と同じように、選考対策は気を抜かずにキチンとすることをおすすめします。
自己分析や企業分析を丁寧におこない、面接で想定される質問へしっかりと回答できるように準備をしましょう。
並行して自由応募も行う
学校推薦を利用する人も、自由応募も並行して行うことが重要です。
なぜなら、学校推薦でも不合格になる可能性があるからです。
最近では、自由応募による就職活動は早期化しています。
もし学校推薦で落ちてしまった場合、再度就職活動を始めた時期にはエントリーできる企業が限られてしまう可能性があります。
万が一のことを考慮し、自由応募でもエントリーしておくことをおすすめします。
学校推薦の最終面接で落ちた!考えられる原因とは
応募企業への研究不足
学校推薦だからといって、応募企業への研究が不足していると選考に落ちてしまいます。
例えば、応募企業の主力製品や経営陣、社の基本方針など、頭に入れておくべき情報が抜けていると、企業側からは研究不足と捉えられてしまいます。
特に志望動機は企業への研究度合いがわかりやすい項目なので要注意です。
どこの企業でも当てはまりそうな志望動機にしてしまうと、自社への意欲が高くないと捉えられてしまいます。
また志望動機が弱いと、入社後の成長度合いも不安視されるため、合格サインを採用側は出しづらくなります。
学校推薦といっても、応募企業への研究が不足していると選考に落ちる可能性が上がってしまうでしょう。
面接時に的確な回答ができていない
就活において、面接を重視しているのは面接から様々な評価が下せるためです。
例えば、コミュニケーション力や企業研究の度合い、人柄など様々な観点を面接でチェックできます。
面接対策が就活のカギを握るといっても過言ではないでしょう。
面接において、質問に対する的確な回答ができなければ、たとえ学校推薦であっても良い評価とはなりません。
学校推薦の場合、推薦を受け取った時点で力を抜きがちになります。
結果として企業との面接対策を怠りがちになるため、面接で自身の力やポテンシャルを発揮できないケースは少なくありません。
面接時に的確な回答ができるように、面接の対策はしっかりとしておきましょう。
入社意欲のアピール不足
新卒採用の目的は様々ありますが、企業の軸となる人材の採用という側面があります。
できるだけ長く、そして活躍する人材を採用・教育する目的で新卒採用をおこないます。
つまり長期間にわたり在籍、そして成長が期待できる人材でなければ、採用基準に届かない可能性が高まるでしょう。
新卒採用の目的を考えた場合、入社意欲の高い学生と入社意欲が低くみえる学生のどちらが採用されるかはいうまでもありません。
入社意欲の高い学生の方が、将来にわたり活躍する未来が見込まれるため、採用されるでしょう。
学校推薦を選択した場合、選考や内定の辞退ができないため、学生としては覚悟を持って推薦を受けます。
一方で企業側にはキチンとアピールをしなければ、学生側の強い志望と覚悟は伝わりません。
学生推薦を受けての選考としても、高い入社意欲があることをアピールしましょう。
学校推薦での選考に向けた対策
学校推薦にエントリーする時は、しっかりと対策を行って、万全な体制で選考に臨みましょう。
1.企業の説明会に参加する
企業が説明会を実施している場合は、積極的に参加することをおすすめします。
説明会では、会社の公式ホームページには載っていない情報や社風などを肌感覚で把握でき、入社後のミスマッチを防げます。
2.志望する業界や企業のインターンに参加する
学校推薦の対策として、志望する業界や企業のインターンに参加して実際の仕事を体験してみるのもおすすめです。
志望する企業のインターンシップに参加できた場合は、入社後に即戦力として活躍できることをアピールしておくと学校推薦時の選考時に良い影響を与える可能性があります。
3.OB・OG訪問する
学校推薦の対策として、OB・OG訪問で実際に働いている社員の声を聞くこともおすすめです。学校推薦は内定辞退が難しいため、OB・OG訪問で社風や社員の人柄を直接確認して、自分に合う会社かどうか確認しましょう。
OB・OG訪問の方法については、以下で解説しています。
後付け推薦を求められたら?
学校推薦を受ける時は、自由応募も並行して行います。
その際、注意すべきことの1つに、後付け推薦があります。
後付け推薦とは、企業から最終面接直前に推薦状を提出するよう求められることです。
第一希望の企業であれば推薦状の提出に問題はありませんが、学校推薦の話が進んでいる時は注意が必要です。
後付けで推薦状を出しても法的な拘束力はない
もし後付け推薦を求められた場合には、まずは大学に相談しましょう。
後付けで推薦状を出しても、法的な拘束力はありません。
後から推薦状を提出したとしても、「必ず入社する」という意思表示ではありません。推薦状を提出した後でも、内々定や内定を辞退することは可能です。
特に、学校推薦と自由応募を並行している場合は後々のトラブルを避けるためにも1人で抱え込まずに相談することをおすすめします。
スカウトサービスを利用して選考を進める
学校推薦には、選考過程の短縮や選考に有利といった大きなメリットがあります。
一方で、マッチしないと思った企業でも、選考や内定の辞退ができないなどの注意点を抱えています。
効率的な就活や企業との相性を重視しているのであれば、スカウトサービスの利用がおすすめの就活方法です。
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スカウトサービスを活用すると、学生側には以下のメリットがあります。
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学生にとって、企業との相性は非常に大きな問題である一方で、蓋を開けてみて初めてわかるケースも少なくありません。
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まとめ
理系学生の就活では選考期間の短縮や選考が有利に働きやすく、学校推薦で就活が勧められるケースがあります。
一方ですべての学生が学校推薦を受けられるわけではなく、また学校推薦にも注意点があります。
大学での成績が良好な方は、ぜひ今回紹介した学校推薦の良し悪しや注意点を参考にしてみましょう。
一般的な応募の他に、ぜひ学校推薦を就活の選択肢に加えていただければと思います。