はじめまして、理系就活情報局です。
今回は、生命科学系を学んでいる学生の就職活動について解説していきます!

生物系の学問へ進んだ際、「就職が不利になる」「大学院に行かないと認めてもらえない」と言われたこともあるのではないでしょうか。また、就職活動を始め、どのような企業で学んだことを活かせるのか思い浮かびにくい人もいるでしょう。

そこで、この記事では、「生命科学系の学生が本当に就職不利なのか」から「生命科学系を学んだ学生に人気な業界や職種」、「専門分野以外での活躍の仕方」まで、解説します。

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生命科学系の学生が就職不利って本当?

まずはじめに、生命科学系を学んでいる学生が就職不利と言われる理由について解説していきます。

就職不利と言われる理由

第一の理由としては求人数が少ないからです。

やはり工学分野においては、情報系や機械系を学んでいる学生が多く、こういった分野を学んだ学生を欲している企業数の方が多いです。

この原因の一つとしては、生物系を研究したことをそのまま企業で活かせるところが少ないという現状です。

企業における開発というのは基本的に「商品開発」となり、ある程度の研究テーマが決められているでしょう。そのため自身が研究したことと一致する企業、つまり生命科学を学び、研究したことをそのまま活かせる企業となるとさらに限られます。

以上のことから、生命科学系を学んだ学生は就職に不利だと言われています。

生命科学系を学んだ学生に人気な業界

生命科学系を学んだ学生が就職で不利と言われている原因について話しました。

しかし、多くの生命科学系を学んだ学生は実際のところ就職しています。就活に成功している生命科学系の学生は、どういった業界に就職しているのか、人気な業界を5つ取り上げました。

もちろん他にも業界はあるので、参考にしつつ自身でも調べることをおすすめします。

化粧品業界

化粧品業界は、女性に人気の業界となります。理系のなかでも、物理理系よりは生物理系の方が女性が多いですが、やはり身近にあるものであるためイメージのしやすい業界かもしれません。

化粧品は人の肌に塗るものであるため、安全性が第一です。そこで安全性を向上させるために欠かせないものが研究となってきます。人の体の仕組みについても理解している必要があるため、学んだ事を活かせるでしょう。

また、コロナが流行ってからは日頃マスクをつけるため、マスクをつけていても化粧の落ちにくいものなど、コロナが流行ったからこその研究開発をしている所が増えています。

最近では男性でもメイクをする方もいます。また、芸能人の方などは常にしています。そのため、これからも需要のある業界と言えるでしょう。

食品業界

食品業界も人気な業界となります。

食品というのも身近であるため、生命科学系を学んだ学生にとっても想像のしやすい業界だと思います。想像のしやすい業界ほど人も集まり、倍率が高くなるでしょう。

食品業界においては学んでいることを大きく活かせます。例えばある化学物質が人に与える影響、ある化学物質を含んだ食品の研究です。

また、最近では宅配で食物を届けるサービスもあります。中には冷凍状態で届け、レンジですぐに食べられるものもあります。そのため、特に夏のような暑い日でも安全に届けられるようにする必要が出てきます。人の安全性は食品業界においても欠かせないため、学んだ事を活かしながら働けるでしょう。

食品というのは生きていくうえで必要不可欠なものです。また、コロナにより宅配を利用した人が増えてきたことを考えると、とても需要のある業界です。

製薬業界

医薬品の需要は常にあるため、幅広い学生から人気の業界となります。生命科学を学んできた学生にとっては、研究職としてのイメージが強いかと思います。

製薬業界で働く際には、どのような仕事をしたいのかを考える必要があります。
研究職として創薬研究がしたいのか、研究職にこだわりはないが薬を作りたいのかです。

なぜ薬に関係した仕事につきたいのかを考え、職種を選ぶと良いでしょう。

製薬業界にとって研究をし続ける事は必要不可欠です。そのため生命科学を学んできた学生を欲しているため、製薬業界の企業を調べてみると良いでしょう。

製造業界

生命科学系学科の就職先として、製造業界も人気です。

一見、工学系の学科に人気なイメージですが、生命科学を学んだ人は化学素材メーカー、繊維などの物質を利用し、製品を生み出す企業への就職先も人気です。

この業界はかなりの企業数があるため、様々な物質を扱った企業があるでしょう。生命科学の中でも、化学、繊維、添加物、材料など、どの分野に携わりたいかを絞れば企業も絞られてきます。

また、製造業界では企業の母数が多いため、それぞれの分野ごとにどのような企業が存在するか調べておくと良いでしょう。

研究機関

研究機関の例としては大学の研究機関やJAXA、国立がん研究センターなどです。

企業ではなく、このような研究機関で研究職として働く利点は、最先端の研究が出来る上に研究費も大きいからです。

研究機関で働くことができれば、最新技術に関する研究ができ、その上仕事としてお金をもらうこともできます。

研究をし続けたい学生にとってはかなり良い条件が揃っているため、とても人気な就職先といえるでしょう。そのため高倍率となります。

注意すべき点としては、学部卒の人を募集していない可能性があることです。

行きたい所が、大学院卒業必須となっていないか調べておきましょう。

生命科学系を学んだ学生に人気な職種

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次にどういった職種に就いた人が多いのかを解説していきます!

先程の業界だけを見ると研究職が多そうですが、生命科学を学んだ学生の中には研究職以外の食にも興味がある方もいるかと思います。

そこで生命科学系の学生がどのような職種に就くのか詳しく紹介していきます!

研究職

まずは一番イメージがある研究職です。

研究職の中には、基礎研究と応用研究に分かれます。

基礎研究ではまだ分かっていない事を明らかにしていく研究であり、
応用研究では基礎研究から得られた技術、事実をもとに、ビジネスの目的に沿ったものを作っていく研究です。

基礎研究は大学機関に、応用研究は企業が行っているのが傾向としてあります。
自分がどちらをやりたいのか考え、企業を絞っていくのも一つの手でしょう。

開発職

開発職に関しては、一見研究職とどう違うのかわからないかもしれません。
一緒にされる事もありますが、区別している所もあります。

研究職では0から1を作り上げるのに対し、開発職では1を10、100と大きくしていくという違いがあります。

先程の応用研究と違う点は、「コスト面や価値まで考えるかどうか」になります。

開発職は、その企業でどのような製品にするのか、を考えていかなければなりません。そのための検証も繰り返し行わなければなりません。

営業職

営業職は、自社の商品やサービスを相手に紹介し、買ってもらえるよう促す仕事となります。

ここで相手にすすめる際、安全性をきちんと説明できるなど、生命科学系で学んだ事を活かして話す事でより説得力を増す事ができるでしょう。

また、今までに沢山の実験をし、論文を呼んできた理系学生は論理的思考力や数字に強い人が多いです。このような人材を欲している企業は沢山あるため、営業という職種も視野に入れておくと良いでしょう。

公務員

公務員の中でも技術職には、土木や建築、電気電子、化学、農学などといった区分があります。そのため、学んでいる事が当てはまる区分があるでしょう。

ここでは技術的な観点から政策立案や行政、運営などを支えるスタッフなど活躍できる幅は広いです。

安定した職種と一般的に言われる事もあり、学部学科に関係なく人気の職種です。

もし公務員を考えるのであれば試験があるため、早めに対策をしておく必要があります。

教師

教師は、今学んでいる事の楽しさを誰かに伝えたい、教える事が楽しいという人に向いているでしょう。

教授になるのであれば大学院へ、教師になりたいのであれば教職課程を取らなければならない点にだけ注意しましょう。

専門分野以外で活躍する事はできる?

今まで、学んできたことを活かすという視点から業界や職種を見てきました。

そのため、専門分野がほとんどでした。

次に、専門分野以外で活躍したいという人に、どのように就職活動をしていけば良いのかを伝えます!

総合職の視点から見る

総合職では、基本的に学部や学科によらず応募できる場合が多いです。

先程も述べましたが、理系学生の強みとして論理的思考力や数字に強いというものがあります。この強みをアピールし、入社してからも活躍することができるでしょう。

そのため、生命科学出身の人でIT業界や金融業界、メーカー、コンサルティング業界へ就職している人もたくさんいます。

専門分野でなくても専門知識が活かせる事が可能な業界と言えるでしょう。

このように、視野を広げてみると思ってもいなかった所で活躍できる場というのは沢山あります。これから就職活動をしていく上で、最初は業界を絞らず色んな業界を見ていくと良いでしょう。

まとめ

この記事では「【生命科学系は就職難!?】生物系学生の就活事情」について解説してきました。

重要なポイントをおさらいします。

・就職が不利と言われているが、探せば活躍できる業界や職種は沢山ある。

・最初から業界を絞らず、まずは色んな業界に目を向けてみる。