こんにちは。理系就活情報局です。
理系の就職先としてまず思い浮かぶのは、研究開発職やIT企業ではないでしょうか。
実は、理系就活生の可能性は理系分野だけに留まりません。
金融業界は、近年理系就活生から人気を集めています。
2020年には、三菱UFJフィナンシャル・グループで、初めて理系出身者の社長が就任したことも話題に上りました。
直近の理系就活生に人気のインターンシップ先ランキングでも、銀行や保険会社がランクインしています。
そこで、今回は人気のインターンシップ先ランキングにもランクインしている「三菱UFJ銀行」を例に、理系の金融業界での就活に注目します!
金融業界に興味がある理系就活生の方は、ぜひ参考にしてみてください!
三菱UFJ銀行は何の会社?

三菱UFJ銀行は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の中核を担う、日本最大級の資産規模を誇るメガバンクです。個人の預金や住宅ローン、巨大企業のM&A支援、さらには国境を越えたグローバルなプロジェクトファイナンスなど、事業範囲は多岐にわたります。近年は金融ビジネスにおいてデジタルトランスフォーメーションの重要性が高まっており、最先端技術の導入も加速しています。
たとえば、AIを用いた市場予測や不正検知、ブロックチェーン技術を活用した決済システムの構築などもそのひとつ。また、複雑な数理モデルを用いて金融商品を設計するクオンツや、サイバー攻撃から顧客資産を守るセキュリティエンジニアなど、理系の素養を直接活かせる領域も拡大しています。今後求められる銀行の形を模索するなかで、理系学生の専門性を発揮できる部分も大いにあるといえそうです。
三菱UFJ銀行の就職難易度

三菱UFJ銀行は応募者が多く、就職難易度は高い企業の一つといえます。特に理系学生がターゲットとなる「フィナンシャル・エンジニアリング」や「システム・デジタル」などの専門職種は、高度な専門知識が前提となるため、選考のハードルは極めて高くなるでしょう。
採用人数
メガバンクはこれまで1,000名規模の大量採用を行ってきた歴史もありましたが、現在は業務の効率化と専門性の重視により、採用人数を大幅に絞り込んでいます。直近の採用実績によれば、新卒採用人数は2020年〜2023年は328〜382人、2024年は636人です。
現在の採用傾向としては、量の採用から質を重視した採用へ転換しつつあります。一人ひとりの専門性をより高く評価し、入行直後から特定の分野で活躍してもらうことが一つの目的です。一方で、理系の知識を活かしやすい職種への注目は高まっており、理系学生にとっては専門性を評価されやすい場面もあります。企業との相性や知識・技術の親和性がアピールできれば、内定に一歩近づけるでしょう。
参考:ESG Data Book 2025|三菱UFJファイナンシャルグループ
採用倍率
公式な採用倍率は非公開とされていません。しかし、大手就職情報サイトにおけるプレエントリー候補数と実際の採用枠の対比などから客観的に推計すると、かなりの高倍率になると考えられます。応募者層の水準が高いと考えられるため、数値以上に選考の難しさを感じる可能性があります。書類選考の段階で、自身の研究内容が金融ビジネスのどの課題に接続できるかを明確にアピールできないと、通過は非常に難しくなりそうです。
三菱UFJ銀行の採用大学

三菱UFJ銀行の採用大学を確認すると、全国の国公立大学や難関私立大学が名を連ねており、特に理系職種においては研究レベルの高い大学からの採用が比較的多い状況です。東京大学・京都大学・東京工業大学・大阪大学や、早稲田・慶應義塾からの内定者も多くみられます。
とはいえ、大学名だけで合否が決まるわけではなく、近年はデータサイエンス分野での実績や専門性も重視される傾向があります。
大学のブランド以上に「その学生が何をしてきたか」という個人の実績と、複雑な事象を構造化し説明できる、論理的な思考力が重視されるのが、現代のメガバンク採用の大きな特徴です。
三菱UFJ銀行の年収・給与
三菱UFJ銀行の給与水準は、国内企業の中でも高水準といえます。有価証券報告書によると、平均年収は約850万円程度。多くの理系学生が目指す総合職や専門職の場合、その水準はさらに高くなることが一般的です。
元々給与水準は高い傾向がありますが、新卒初任給を大幅に引き上げ、2026年の春入社から修士了で31万円の月給を設定しています。また、クオンツやITスペシャリストといった高度な専門性を持つ人材に対しては、市場価値に応じた個別報酬体系を適用するケースも増えつつある状況です。30歳前後で年収1,000万円も珍しくなく、福利厚生や住宅手当を含めた実質的な生活水準は、外資系コンサルティングファームにも引けを取ることはないでしょう。
参考:三菱UFJ銀行|有価証券報告書
参考:募集要項|三菱UFJ銀行
三菱UFJ銀行の選考フロー

三菱UFJ銀行の選考フローは、学生の資質を丁寧に見極めるため、複数の段階を経て行われることが一般的です。理系学生の場合、まずは職種ごとのエントリーが必要となり、案内に従って選考に進みます。
最初の関門は、エントリーシートの提出とWebテストです。
Webテスト・適性検査の対策(SPIやTG-WEBなど)
WebテストではSPIやTG-WEBなどが採用され、通過すると複数回の面接が実施されます。最難関水準の企業であるためボーダーラインは高く、市販の対策本を繰り返し解き、出題形式に慣れておくことが必須です。理系学生は計数分野には強い傾向がありますが、言語分野や性格検査で足元をすくわれないよう、バランス良く対策を進めましょう。
面接で聞かれやすい理系特有の質問
面接では、自身の専門性や研究内容をわかりやすく説明し、どのように社内で活かされるかをアピールする力が試されます。「自身の研究を金融ビジネスのどの課題解決に接続できるか」「なぜIT企業やメーカーではなく、あえて銀行(三菱UFJ銀行)なのか」といった理系特有の質問に対して、論理的に答えられるよう準備が必要です。
最終面接では志望動機と人間性、企業文化との相性などの確認が実施される流れです。面接では、志望動機や人柄に加え、企業文化との相性も見られると考えられます。
金融業界は理系人材が活躍できるフィールド
金融業界には、理系の基礎能力や専門性を活かしやすい職種があります。
理系の学生は数字に強く、数字を用いた論理的な思考力を有している傾向です。
金融業界では、決算書や損益計算書を読み解きながら投資を判断するなど、事実や数字にもとづいた論理的な判断が求められます。
そうした基礎能力だけでなく、金融業界では理系が研究で培ったスキルを活かせるシーンが多いのも特長です。
たとえば、保険数理を扱うアクチュアリーや、数理モデルを投資判断に活かすクオンツなど、理系出身者が多い専門職があります。ほかにも、金融企業のIT部門で情報系の専門性を発揮してシステム開発を行っている理系出身者もいます。
このように、金融業界は理系人材が活躍できるフィールドなのです。
理系が活躍しやすい金融業界の主な業種

理系が活躍できる主な金融業界の業種は、銀行・アセットマネジメント・保険会社の3つです。
銀行系
1つ目は、銀行系です。
銀行は、お金の運用や融資など、お金にまつわる様々な業務を行い、社会で経済を回す役割を担っています。
銀行は、以下の3つに分類できます。
1.銀行
企業や個人からお金を預かり、貸し付けることで、円滑な資金の循環を行います。
企業に融資してもいいか判断する際、統計学を用いた数理的なデータが使われるのが一般的です。
近年では、Pythonなどを用いたデータ解析や、機械学習による与信モデルの高度化など、情報科学の知見が活きる場面も増えています。
理系が活躍できる部署:リスク管理・ホールセール営業・リテール営業・IT
2.信託銀行
信託銀行は、資金・年金・不動産・証券を預かって運用・管理を行います。
企業年金の運用を担当する「年金アクチュアリー」、証券の運用を担当する「ファンドマネージャー」など、理系出身者が活躍できるさまざまな専門職を有しています。
巨額の資産を中長期的に運用するため、高度な数理モデルを用いた精緻なリスク評価やシミュレーション能力が求められ、数学・物理系専攻で培った論理的思考力が重宝される領域です。
理系が活躍できる部署:年金アクチュアリー・ファンドマネージャー・クオンツ・不動産金融など
3.投資銀行・証券会社
証券会社は、有価証券の売買や発行に加えて、企業の資金調達などのアドバイザリーを行います。
有価証券を売買するトレーダーや金融商品の開発職、金融商品を販売するセールス、投資先を判断するアナリストなど、理系が活躍できる業種です。
特にアルゴリズムを用いた自動取引システムの開発や、複雑なデリバティブ商品の設計(クオンツ業務)には、理系の高度な数理・情報科学の知識が必要不可欠となっています。
理系が活躍できる部署:トレーダー・商品企画・セールス・アナリスト・IT など
アセットマネジメント
2つ目は、アセットマネジメントです。
アセットマネジメントは投資信託や年金商品などの企画・運用を行っており、株式・債券・為替・不動産の証券化を通して、顧客の資産を最適に運用しています。
アセットマネジメントでは、金融商品を生み出す商品企画や、その運用を手がけるファンドマネージャーなどの職種で、理系出身者のニーズがあります。
理系が活躍できる部署:商品企画・ファンドマネージャー・アナリスト・トレーダー など
保険会社
3つめは、保険会社です。
保険会社は、人や物などを対象とした損害を補填するための各種保険を取り扱います。
保険の種類は幅広く、生命保険・損害保険・自動車保険・地震保険、火災保険・旅行保険・介護保険など、商品内容は多岐にわたります。
中でも、統計や確率のスキルを用いて保険商品の開発に携わるアクチュアリーは、理系学生の需要が高い職種です。
理系が活躍できる部署:商品企画・アクチュアリー・クオンツ・リスク管理・IT など
三菱UFJ銀行を例に見る理系の就活

三菱UFJ銀行では、理系の専門性や探究心を活かせるフィールドが国内外に広がっています。
次は、三菱UFJを例に用いて、「理系が金融業界での就職を目指すこと」について解説します。
理系が培った探求心を活かせる事業
三菱UFJ銀行は、日本最大級の総合金融グループMUFGの子会社です。
三菱UFJ銀行は、グローバルな事業環境のなかで社内外と連携し、デジタル・トランスフォーメーションの最先端を担うことを目指しています。
三菱UFJ銀行の採用サイトは、理系人材を求めていることが明確に示されています。
国内外に巨大な事業フィールドを持つ三菱UFJ銀行の魅力は、理系就活生が持っている「探求心」や「専門とする領域への造詣の深さ」を発揮できる環境が整っていることです。
以下では、「フィナンシャル・エンジニアリング」「システム・デジタル」「オープン」をピックアップして紹介します。
ファイナンシャル・テクノロジー業務
理系就活生が活躍できる三菱UFJ銀行の業務の1つに、ファイナンシャル・テクノロジー業務があります。
ファイナンシャル・テクノロジー業務の領域は広く、金融市場というビジネスフィールドで、価格変動リスクを管理するデリバティブ価格計算モデルの開発や資本運営、最先端の金融商品開発などを担当します。
金融商品の開発・トレーディング開発・リスク管理などの業務には、金融についての知識だけでなく、高度な数理・情報科学の専門知識と金融実務の知識を駆使しなければなりません。
三菱UFJ銀行では、ファイナンシャル・テクノロジーコースで入社した場合、市場企画部 市場業務開発室に配属されて、半年間の研修を受けるところからキャリアをスタートします。入社半年後に、FE関連部署へ配属される流れです。
以降は、各業務のエキスパートとして活躍したり、本社や海外拠点に出向するなど、さまざまなキャリアがあります。
システム・デジタル業務
理系就活生が活躍できる三菱UFJ銀行の業務の1つに、システム・デジタルがあります。
システム・デジタル業務では、最先端のIT技術によってシステムの企画や商品開発、業務変革を担当します。
ここで理系学生が抱きやすいのが、「システム開発であれば、IT企業やWeb系ベンチャーでもよいのではないか」という疑問です。しかし、三菱UFJ銀行でシステム・デジタルに携わる最大の醍醐味は、その圧倒的な「スケール感」と「社会的責任」にあります。数千万人の生活や世界中の企業の経済活動を根底から支える巨大な金融インフラを、自らの技術で構築・アップデートしていく経験は、他業界ではなかなか味わえません。
三菱UFJ銀行が提供する金融サービスは幅広く、システム企画や技術活用、プロジェクトマネジメントやサイバーセキュリティなど、サービスに付随する業務は多岐にわたります。
そのため、システム・デジタル業務を担当する社員のキャリアもさまざまです。
採用サイトには、多彩な業務に携わる社員のインタビューが掲載されています。プラットフォームの構築からAIを用いた成長性予測まで、活躍の場は広範です。単なる技術提供にとどまらず、巨大な金融インフラの中核に、技術の力で直接関われる点は、理系人材にとって大きな魅力といえます。
総合職でさまざまな角度から銀行に携わる
三菱UFJ銀行には、「オープン」という総合職があります。
金融業務全般を通じてプロフェッショナルを目指すオープン職では、銀行内のさまざまな業務を経験できるだけでなく、グループ会社でも活躍できるチャンスがあります。
総合職(オープン)で入社した場合、新人研修で銀行員としての基礎を学んだのちに、各拠点へ配属されます。各拠点のOJTで銀行内の業務を学び、先輩行員の指導を受けながら、一人前のバンカーとしてのキャリアをスタートする流れです。
オープンで入社した銀行員には、多様な仕事を経験することで全社的な視野や経営的視座を養い、ゆくゆくは管理職としてMUFGグループの中核を支える人材となることが期待されています。
理系就活生が金融業界を目指すなら

これまで、「金融業界は理系人材が活躍できるフィールド」から「三菱UFJ銀行を例に見る理系の就活」まで解説してきました。
実際の銀行を例に用いたことで、より具体的に金融業界を志望する気持ちが高まったのではないでしょうか?
最後に、「理系就活生が金融業界を目指すなら」について解説します。
インターンシップに参加してみる
理系就活生が金融業界をめざすなら、まずインターンシップやセミナーに参加して適性を見ることをおすすめします。
「金融業界」と一口に言っても、理系就活生が活躍できる業種・職種には幅があります。
いざ入社してから「自分には向いてなかった」と後悔しないためにも、興味がある銀行や証券会社、保険会社などのインターンシップに参加してみましょう。
自分が学んできたことを活かせる職種か吟味する
理系就活生が金融業界を目指すなら、自分が学んできたことを活かせる職種か吟味することも重要です。
たとえば、同じ銀行でもトレーダーと企画職では業務内容がまったく異なります。それぞれの仕事に求められる理系の専門知識も違ってくるため、自分が大学で学んできたことが活かせる職場かどうかを念頭に置いて、企業研究を行いましょう。
また、志望する金融業界の職種で、「自分の専門性やスキルを活かしてどんな仕事ができるのか」をイメージしておくと、入社後のミスマッチを防げます。
まとめ
三菱UFJ銀行の就職難易度は非常に高いですが、窓口対応の縮小やデジタルトランスフォーメーション導入により、以前と異なる人材が求められる傾向にあります。特に理系学生の専門性を活かせる可能性は高まっているため、専攻によっては以前よりアプローチしやすい側面もあるでしょう。事前に企業風土や特性を理解し、説得力のあるアピールができるよう準備をしておくことが非常に大切です。
また、業界全体を理解するうえでも、幅広い企業を知っておくのも重要なポイントになります。効率良く企業理解を深めながら就活を進めるなら、TECH OFFERなどの就活サービスの活用もおすすめです。
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