理系学生がインターンシップに参加する場合は、学部3年・修士1年の春頃から準備を始め、7〜9月のサマーインターンへの参加を目指すのが一つの目安です。
企業によっては春頃から募集が始まるため、自己分析や企業研究、ES・適性検査などの準備は早めに進めておく必要があります。
特に理系学生は、研究・実験・学会などとの両立も考えなければなりません。本記事では、29卒の理系学生向けに、インターンはいつから準備・応募・参加すればよいのかを時系列で解説します。
インターンシップとは実習・研修的な就業体験

インターンシップとは実際に会社で働き、業務を体験する機会です。
業務を体験することで働くイメージが湧き、志望動機が作りやすくなるなどのメリットがあります。
インターンシップの内容
インターンシップの内容は企業によって千差万別ですが、主に以下の内容が実施されます。
- ・会社での作業内容や注意事項を伝えるオリエンテーション
- ・現場の見学
- ・現場社員と実際の業務体験
- ・インターンシップを通してのフィードバック
- ・社員とランチミーティング
インターンシップのプログラムを確認して、自身の目的に沿ったインターンシップに参加するようにしましょう。
インターンシップの開催時期
インターンシップは学生が参加しやすい時期に開催される傾向にあり、夏季休暇もしくは冬季休暇の時期に集中します。
インターンシップの開催1〜2ヶ月前に募集・申込が始まるため、募集が始まる前に準備が必要です。
長期にわたるインターンシップの場合は、時期に関係なく開催されるケースもあります。
インターンシップに参加する方法
インターンシップに参加する方法はさまざまありますが、主な参加方法は以下のとおりです。
- ・採用ナビサイトから応募
- ・企業の採用ホームページから応募
- ・大学キャリアセンターでの募集に応募
- ・スカウトサービスからのオファーを通じて参加
- ・SNSでの募集を通じて参加
インターンシップ制度改正(4類型)について
2023年度(令和5年度)から、学生のキャリア形成支援に関する取り組みは、以下の4つのタイプに整理されています。
4類型のうち、「インターンシップ」と呼ばれるのは、就業体験を伴うタイプ3とタイプ4です。タイプ1・2はキャリア形成に役立つ取り組みではあるものの、現在の定義ではインターンシップとは区別されています。
| タイプ | 名称 | 主な内容 | 就業体験 |
| タイプ1 | オープンカンパニー | 企業や業界の情報提供を目的とした説明会・イベントなど | 必須ではない |
| タイプ2 | キャリア教育 | 働くことへの理解を深めることを目的とした教育プログラム。企業がCSRとして実施するプログラムや、大学等が主導する授業・産学協働プログラムなど | 必須ではない |
| タイプ3 | 汎用的能力・専門活用型インターンシップ | 実際の職場で就業体験を行い、自身の能力や適性を見極めるプログラム。汎用的能力活用型は5日間以上、専門活用型は2週間以上の実施期間が必要 | 必須 |
| タイプ4 | 高度専門型インターンシップ | 高度な専門性を活かした就業体験を行うプログラム。博士後期課程学生などを対象とした「ジョブ型研究インターンシップ」などが該当 | 必須 |
特に就活生が確認しておきたいのが、タイプ3の「汎用的能力・専門活用型インターンシップ」です。
タイプ3では、単に企業説明を聞くだけではなく、実際の職場で社員の指導を受けながら業務を体験します。さらに、就業体験後に社員からフィードバックを受けるなど、一定の要件を満たす必要があります。
一方、タイプ1のオープンカンパニーやタイプ2のキャリア教育も、業界・企業研究を進めるうえでは有効です。名称だけで判断するのではなく、「就業体験の有無」「実施期間」「プログラム内容」を確認し、自分の目的に合ったものへ参加しましょう。
参考:厚生労働省 「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」(三省合意)の改正ポイント資料を掲載しました
忙しくともインターンシップに参加したほうがいい理由

インターンシップへの参加は理系就活生にとって多くのメリットがあります。
また理系学生は、専攻分野によって進む業種が異なるため、インターンシップへの参加が就職活動の行く末を左右するといっても過言ではありません。
インターンシップの参加時期や方法を解説する前に「忙しい理系学生がインターンシップに参加したほうがよい理由」を掘り下げます。
得られる情報と経験値が就活を左右する
もしあなたが、自分が志望する業界や企業について「きちんと調べれば理解できるはず」と考えているならば、注意が必要です。
たとえ自分が専攻している分野で有名な企業であったり、昔から憧れている企業であったとしても、インターネット上で得た情報と実際に会社の中で得られる情報には雲泥の差があるためです。
これまで学んできた分野の業種であったとしても、その企業が本当に自分に合っているのかは実際に働き始めるまで分かりません。
インターンシップは、自分の適性をチェックする大事な機会です。
また、先輩たちが忙しくてもインターンシップに参加してきたのは、インターンシップで得られる情報や経験値は、家や研究室にいるだけでは手に入らないためです。
就職活動が本格化する前に企業と接点を持つことで、イベントや本選考の情報をいち早く知れたり、早期選考ルートに乗れたりする可能性も出てきます。
早い段階で内定をもらえる可能性があるからこそ、インターンシップへの参加を積極的に検討する必要があります。
早期選考ルートに乗れなくとも就活を短期化できる
たとえインターンシップで採用担当者の目に留まることがなかったとしても、経験はあなたを裏切りません。
就職活動では、早い段階から将来を見据えて行動することが、未来の自分を助けることに繋がります。
就職活動が本格化する前の段階でインターンシップを経験しておくことは、エントリーシートや面接といった本選考の練習にもなります。
参加したばかりの頃は実感がなくとも、志望動機や自己PRを書く時に、インターンシップの経験が自分の言葉に説得力を持たせてくれることに気づくはずです。
就職活動本番までに経験値を積んでおくことは、他の人よりも早い段階で内定をもらえる可能性にも繋がってきます。
インターンシップを「就職活動を考えるうえで有用な経験」と捉えて、前向きに参加を検討してみてください。
理系学生がインターンシップに参加しやすい時期はいつから?いつから行くべき?

インターンシップに参加するメリットが確認できたところで、次は、実際に参加を検討する段階に移りましょう。
インターンシップは、時期によって実施される件数が異なります。
そこで、理系学生がインターンシップに参加しやすい時期を解説します。
狙い目は卒業研究が始まる前!
理系学生向けのインターンシップは7月〜9月にかけて開催されることが多い傾向にあり、開催時期は卒業研究が関係しています。
夏休みで課題も少なく、卒業研究もはじまっていないため、理系学生としてもスケジュールにゆとりがある期間です。
7月〜9月にかけて開催されることから、通称「サマーインターンシップ」と呼ばれています。
理系学生が参加しやすい時期でもあり、実施されるプログラムの種類が豊富で、自分に合ったインターンシップを選びやすいのが特長です。
長期間でのインターンシップは、拘束時間が長い分、内容も深く実践的なものとなっています。卒業研究が始まって忙しさが加速する前に、ぜひ参加しておきましょう。
学部3年の夏は就活のターニングポイント
実際に選考が始まるのはもう少し先のことですが、理系就活生にとって学部3年の夏はターニングポイントです。
学部3年の夏にインターンシップへ参加すると、仕事内容や企業との相性を確認できるだけでなく、ESや面接などの選考を経験できる場合もあります。
本選考が本格化する前に、自分に不足している対策を把握できる点は大きなメリットです。
一方、研究などの都合で夏の参加が難しい場合は、秋冬に開催されるインターンシップやオープン・カンパニーなども検討するとよいでしょう。
全学年対象のインターンシップもある
理系就活生が参加するインターンシップは、学部3年か修士1年を対象とするものが中心です。
通常は就職活動が本格化する前年に行われるインターンシップに参加することになりますが、中には全学年を対象としたものもあります。
早い段階で志望業種を絞りたい方や就職活動に意欲的な理系学生は、全学年対象で通年参加できる長期インターンシップへ参加するのも有効です。
志望企業に意欲を示すことにも繋がるため、自分の進みたい道と併せて検討してみてください。
理系学生がインターンシップに参加する方法

理系学生がインターンシップに参加しやすい時期を確認したところで、次は実際に参加する方法について説明します。
就職活動全般に言えることですが、たとえ参加したいと強く思っていたとしても、時期を逃してしまえばインターンシップには参加できません。
せっかくのチャンスを逃さないためにも、インターンシップに参加する方法を把握しておきましょう!
申し込み・募集は6月前後から始まる
業種や企業によって多少前後しますが、事前におおまかなスケジュール感を把握しておくことが、志望企業のインターンシップを逃さないことに繋がります。
理系学生が参加しやすいサマーインターンシップの募集時期は、おおむね6月前後です。
6月になってから探し始めるのではなく、5月中旬以降はこまめにインターンシップの情報がないかをチェックするのがおすすめです。
就活サイトや企業サイトで情報を得る
インターンシップの開催情報は、就活サイトや企業の公式サイトに掲載されます。
5月までに就活サイトへの登録を一通り済ませておき、企業から情報が出た際には通知がくるように設定しておきましょう。
企業によっては、独自の採用専用サイトを設けている場合もあります。
採用サイトに登録しておけば、メールなどでインターンシップ情報を得られます。
後からインターンシップの開催を知って後悔しないよう、初夏までに志望企業の情報を漏れなく確認できる準備を整えておきましょう。
大学経由のインターンシップもおすすめ
就活サイト・企業の公式サイトと併せてチェックしておきたいのが、大学のキャリアセンターから出ているインターンシップ情報です。
キャリアセンター経由のインターンシップは数自体は少ないものの、大学が学生に紹介するため、信頼度の高さが特長です。
中には、一般公募をしていないインターンシップへ参加できる可能性もあります。過去に卒業生がその企業に就職した実績がある場合は、独自の選考ルートを紹介してもらえることもあります。
29卒のインターンシップはいつから?スケジュールを解説

29卒のインターンシップに参加する場合、2027年4月頃から自己分析や情報収集を始め、7〜9月の参加に向けて準備を進めるのが一つの目安です。
おおまかなスケジュールは、以下のとおりです。
| 時期 | やること | 主な内容 |
| 2027年4月 | 自己分析・情報収集 | 自己分析で就活の軸を整理し、就活サイトへの登録や志望業界・企業の情報収集を進める |
| 2027年5月 | 試験対策 | SPIなどの適性検査・筆記試験に向けた対策を進める |
| 2027年6〜7月 | インターンシップへの申し込み・選考 | 志望企業の募集情報を確認し、ESの提出や適性検査、面接などの選考に対応する |
| 2027年7〜9月 | インターンシップに参加 | 選考を通過した企業のサマーインターンシップに参加する |
インターンシップの募集時期や選考方法、開催日は企業によって異なります。特に理系学生は研究や実験などとの両立も必要です。そのため、募集が始まってから準備するのではなく、学部3年・修士1年の春頃から少しずつ準備を進めておきましょう。
ここからは、29卒のサマーインターンシップに向けて、時期ごとに取り組みたいことを詳しく解説します。
2027年4月:自己分析と情報収集
サマーインターンシップの募集に備えて、4月は下準備をおこないます。
具体的には、自己分析をおこない、就活の軸を明確にします。
就活の軸が形成できると志望企業が絞りやすくなることから、自己分析は非常に重要な作業です。
自己分析と並行で就活ナビサイトに登録をして、インターンシップの情報を受け取れるようにしておきましょう。
2027年5月:試験対策
5月になるとインターンシップの募集開始が近づくため、試験対策を開始します。
企業の選考対策といえば面接対策を思い浮かべがちですが、筆記試験もあるため、同じように準備が必要です。
筆記試験は想像よりレベルが高く、準備・対策をしないと筆記試験で落ちる可能性は十分にあります。
2027年6~7月:インターンシップへの申し込みと選考
6〜7月になると、徐々にインターンシップの申し込みがスタートします。
参加候補がいくつかある場合には、選考を考慮して日程を調整したうえで申し込みましょう。
2027年7~9月:インターンシップに参加
選考を通過すると、7〜9月の間に開催されるインターンシップへ参加します。
複数企業のインターンシップが重複している場合は、いずれかを辞退する必要があります。
就活の軸や志望度を考慮して、インターンシップに参加する企業を決めましょう。
インターンシップに向けて準備すること

研究で忙しい理系学生にとって、インターンシップは貴重な時間を割きながらの参加となります。
インターンシップに参加する意義をより高めるには、周到な準備が必要です。
本章では、インターンシップの参加に向けて準備すべきことを解説します。
プログラム内容を把握する
インターンシップの内容は各企業によって異なることから、自身の目的を達成するために参加前の内容確認は必要です。
たとえば、社内の空気感を体感したい場合には、現場での業務があるインターンシップが目的に合致します。
反対に、座学やオリエンテーションだけのインターンシップでは現場を体験できないため、目的に沿わないインターンシップとなります。
自己分析をする
インターンシップを開催している企業は数多くあることから、参加する企業を決めるには就活の軸が欠かせません。
就活の軸は自身の価値観や将来的な方向性から定まるため、自身の過去を振り返る必要があります。
自分史の作成やなぜなぜ分析などを通して、大事にしている価値観や将来の目標などを明確にしましょう。
さまざまな出来事や人との出会いが価値観や目指す方向性を変える可能性はあるため、インターンシップに参加後も自己分析を継続しましょう。
志望動機を考える
インターンシップに参加したい企業が見つかった場合には、志望動機の準備をします。
本選考ほど高いレベルで志望動機は求められませんが、どこにでも当てはまる内容では選考の突破は難しくなります。
就活の軸に当てはまった理由とインターンシップに参加したい目的をセットで伝え、応募企業にしか当てはまらない志望動機にしましょう。
自己分析とエントリーシートの対策
インターンシップに参加したい企業が見つかった場合には、志望動機の作成と並行してエントリーシート対策も必要です。
エントリーシートは、ガクチカや自己PRなど頻出の内容があるため、対策は十分に可能です。
頻出の内容が問われてもいいように、自己分析の結果を整理しておくとよいでしょう。
実際にエントリーシート作成をする際のポイントは、具体性です。
抽象的な表現・内容では、自身の強みや経験が正しく伝わらないため、数字や具体的な行動を入れ込みアピールをしましょう。
エントリーシートは、ほとんどの企業で提出が求められるため、内定獲得に向けて対策が必須です。
一方で、エントリーシート対策といっても、企業によって出題するテーマや評価のポイントが異なるため、対策が上手くいくとは限りません。
各企業が出題するテーマや評価のポイントがわかれば、エントリーシートの通過率を上げられるでしょう。
そこでおすすめなのが『TECH OFFER』です。
『TECH OFFER』では、過去に出題された企業ごとのエントリーシートを見ることができます。
設問と回答内容が見られるため、出題するテーマへの対策と同時に評価のポイントが確認できます。
過去のエントリーシートを見るためには、会員登録が必須ですので、ぜひこの機会に登録してみてはいかがでしょうか。
インターンシップ後を見据えた選考対策
学部3年にサマーインターンシップに参加した理系学生は、夏休み後どんどん忙しくなっていきます。卒業研究も始まると、「本選考が始まるのはまだ先だから」と就職活動のことは一旦頭の隅へと追いやられてしまうかもしれません。
しかし、忙しくなることがわかっている理系就活生だからこそ、「インターンシップに参加した後に何をするのか」が、周囲との差をつけるポイントになります。
実験と同じく、就職活動も振り返りが重要です。
インターンシップで見えてきた自分の課題やウィークポイントを整理すれば、本選考が始まるまでに何をすればいいのかが分かるはずです。
忙しい中でもコツコツ選考対策を続けておけば、就職活動シーズンになっていきなり焦ってしまうこともありません。
地道な選考対策を行うことが、内定への一番の近道です。
忙しい理系就活生だからこそ、早い段階から準備をして賢く就職活動を進めていきましょう。
インターンシップの開催時期やタイミングなどよくある質問

初めてインターンシップへ参加する場合、インターンシップに関して、さまざまな疑問が湧いてくるでしょう。
本章では、インターンシップでよくある質問を解説します。
現在のインターンシップ制度はいつから変わった?
現在のインターンシップが始まったのは、2023年です。
インターンシップに対する定義が変わり、以下の一定の基準を満たしたものでなければ、インターンシップと称さないようになりました。
- ・就業体験は必ず行うこと
- ・インターンシップ実施期間の半分を超える日数を職場での就業体験に充てる
- ・就業体験は職員が学生を指導して、フィードバックを行う
- ・実施期間は5日以上
- ・夏休みや冬休みの長期休暇に行う
- ・プログラムや実施内容などの情報を開示する
一定の基準を満たさない旧来のインターンシップは、オープンカンパニーやキャリア教育などと呼ばれます。
インターンシップはいつから申し込む?
インターンシップの申し込みは、開催の1〜2ヶ月前に行うのが一般的です。
夏季インターンシップであれば、4〜6月には応募が始まるため、新年度が始まった直後から準備が必要になります。
大学1・2年生のインターンシップはいつから?
一般的にインターンシップは、大学3年もしくは修士課程1年を対象にしているため、大学1・2年生では参加が難しいと考えてよいでしょう。
ただし、オープンカンパニー・キャリア教育・仕事体験などであれば、大学1・2年生を対象にしているケースもあるため、参加は可能です。
大学1・2年生を対象にしたイベントを開催している企業も多くあります。そのため、気になる企業があれば、採用HPをチェックしてみるとよいでしょう。
大学院生のインターンシップはいつから?
大学院生は、修士課程1年からインターンシップに参加が可能です。
一番早いタイミングになると、夏季インターンシップになるため、修士課程に入学した直後から準備が必要になります。
インターンシップは何時から何時まで?
企業の就業時間に合わせるため、各企業によってバラバラです。
8時から17時の企業もあれば、9時から18時までの企業もあります。
また、フルタイムで実施される場合もあれば、4〜6時間程度の短時間で実施される場合もあります。
大学3年夏のインターンはいつから?ESはいつから?
夏に開催されるサマーインターンシップは、7〜9月に実施されるのが一般的です。
実施の1〜2ヶ月前に応募が開始されるため、6〜7月頃にはESが必要になります。
まとめ
今回は忙しい理系学生がインターンシップに参加するべきタイミングや参加方法、具体的なスケジュールなどを解説しました。
今回解説した内容をまとめると以下のとおりです。
- ・インターンシップは忙しくとも参加した方がよい
- ・夏季インターンシップが理系学生の参加しやすいタイミング
- ・インターンシップに向けて準備すべきことは数多くある
インターンシップへの参加は、得られる情報と経験値が大きいため、就活を左右します。
具体的なスケジュールや準備すべきことを確認して、万全の状態でインターンシップに参加しましょう。










