こんにちは、理系就活情報局です。

大学院に進学すると、学部卒よりも研究活動が忙しくなっていきます。

大学院生研究と並行して就活を進めていくためには、全体のスケジュールを把握して、何が必要なのか把握する必要があります。

そこで、今回は「大学院の就活はいつから? 失敗しないためにM1から始める就活準備」について解説します。

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就活に失敗して大学院に行くのは逃げ?

就活に失敗して大学院に行くのは逃げ?

学部から修士への進学はアリ

理系にとって院への進学が身近な分、「就活に失敗して修士課程に行くのは逃げ?」という問題で悩む人もいるかもしれません。

結論、就職活動において失敗した場合、大学院進学を選ぶことは決して逃げではありません。

それは新たな学びや成長の機会であり、次のステップに進むための賢明な選択です。

就職活動と大学院進学は相互に関連し合い、適切に活用することで、より良い未来を切り拓く道となります。

自分自身のキャリアをしっかりと見つめ直し、次の一歩を踏み出していきましょう。

研究意欲がないなら博士には進まない

猶予期間として修士課程を選択するのはありですが、一方で、研究意欲がないなら博士には進まないことをおすすめします。

博士課程では、修士課程よりも深く自己の研究テーマを探求します。

博士課程では、修士課程以上にさまざまな壁に直面することになります。ここで重要なのは、研究に対する強い意欲です。意欲がない場合、博士課程に進学すると苦しい日々が待っています。

また、修士課程と博士課程では、アカデミア以外の就職を目指したときの難しさが異なります。大学に残ることを考えていないのであれば、修士での就職をおすすめします。

理系大学院生の就活スケジュール

理系大学院生の就活スケジュール

修士卒はM1から準備する

修士卒の場合は、修士1年の4月から就活の準備を始めましょう。

研究と就活の両立が難しくなる前、比較的余裕のある4月のうちから就活準備をスタートしておけば、研究やインターンがあったとしても、ゆとりをもって臨めます。

早めに就活の準備を始めることをおすすめします。

博士卒は募集を見逃さないようにする

まず始めに、博士卒の学生は学部卒・修士卒の学生と大きく異なる点があります。

それは、いわゆる経団連の「就活ルール」の対象でないということです。

経団連:「採用選考に関する指針」の手引きによると以下のように述べられています。

”指針の規定は、日本国内の大学、大学院修士課程、短期大学、高等専門学校の卒業・修了予定者が対象となる。大学院博士課程(後期)に在籍している院生は対象とならない。”

引用元:経団連:「採用選考に関する指針」の手引き

つまり、選考の時期に制限がなく、早期に選考が始まるということです。

博士2年(D2)の3月にはほとんどの企業で選考が終わっているため、学会直後あたりの10月から選考に参加していくことになります。

インターンに関しては修士卒の学生と比べると、優先度を下げても問題ありません。

闇雲に参加するよりも肝心の研究に注力し、どうしても入りたい企業のインターンのみ、開催されているか4月からリサーチし応募しましょう。

理系大学院生における就活の応募方法

理系大学院生における就活の応募方法

理系大学院生における就活の応募方法には、「推薦応募」と「自由応募」の2つがあります。

推薦応募は、大学院や研究室の教授から企業に推薦を出してもらい、選考へ進む応募方法です。

応募人数に上限が設定されている場合は、大学院内・研究室内での選考が行われた上で、先に進めるかどうかが決まります。

ただし、学内の選考に通過しても不採用となるケースもあるため、「推薦応募=内定」ではないと理解しておきましょう。

自由応募は、学部卒と同じように企業が定めるスケジュールに沿ってインターンシップや説明会、エントリーシートの提出、筆記試験や面接に進んでいく応募方法です。

どちらが自分に合っているのかを見極め、学業と並行しながら内定に向けて対策を進めていきましょう。

就活全落ちする理系大学院生の特徴

就活全落ちする理系大学院生の特徴

研究<就活で準備が不十分

就活全落ちする理系大学院生の特徴として、研究<就活で準備が不十分という点があげられます。

理系院生の中には、研究に熱中するあまり、就活を軽視してしまうケースが多いです。

理系人材を求める企業は多く、大学院生の初任給は大卒より高いため、企業側も人材として期待しています。

そのため、準備度が低く本気度の低いエントリーシートの提出や面接への臨み方では、採用担当者から落胆されてしまいます。結果として、「研究内容は素晴らしいものの、当社との適合性が十分ではない」と判断され、不採用となってしまうのです。

自己分析や企業研究が不足している

就活全落ちする理系大学院生の特徴として、自己分析や企業研究が不足していることがあげられます。

自己分析と企業研究が足りていないと、エントリーシートで落選してしまうことがよくあります。どんなに高い能力を持っていたとしても、企業への関心や入社意欲がなければ内定獲得は難しいと言わざるをえません。

研究に夢中になりすぎると、他の重要な要素を軽視してしまいがちです。就職が目標であれば、目標に向けて適切な方法で取り組みましょう。

就活において、自分の軸を明確に定めることが大切です。軸がしっかりしていないと、せっかくの努力が無駄になってしまいます。自己分析と企業研究を十分に行い、自分の就活の軸を決めましょう。

研究を優先して就活時期を逃した

就活全落ちする理系大学院生の特徴として、研究を優先して就活時期を逃したことがあげられます。

早期選考や夏季インターンシップは、院生も参加できます。

院卒で就職をめざすなら、インターンシップなどの就活イベントに積極的に参加しましょう。

また、就活はエントリーをしなければその後に進めません。

研究に追われるあまり企業の募集を見落とさないよう、気をつける必要があります。

就活のタイミングを逃すと、就職できる企業の選択肢が狭まってしまいます。新卒採用のみを行う企業もあるため、就活のチャンスを逃さないよう注意が必要です。

面接練習を怠っている

就活全落ちする理系大学院生の特徴として、面接練習を怠っていることがあげられます。

面接は、採用担当者とコミュニケーションを取りながら自分をアピールしなければなりません。

もしあなたがコミュニケーションに不慣れだという自覚があるならば、練習をせずに面接に臨むのはおすすめしません。

アピール内容である研究内容も重要ですが、内定を獲得するためには面接でのコミュニケーションや振る舞いも重要です。

志望企業で落ちてしまわないよう、模擬面接を受けましょう。

専門分野でのみ就職先を探している

就活全落ちする理系大学院生の特徴として、専門分野でのみ就職先を探していることがあげられます。

多くの院生は、研究テーマに基づいた職業を求めて就職活動を行います。

しかし、実際にはその専門性が求められる職場は限られており、競争も激しいのが現実です。

特定の技術や知識が必要な研究職や大学の教員職は、求人数に対して応募数が多い狭き門です。専門分野でのみ就職先を探していると、就職活動が難航する恐れがあります。

M1から始める効率的な就活準備のコツ

M1から始める効率的な就活準備のコツ

就活準備は早ければ早いほうが良い

院卒の就活準備は、早ければ早いに越したことはありません。

進学が決まっているなら、大学院の入学前から始めるのもありでしょう。

遅くとも、M1の3月までに就活準備をはじめることをおすすめします。

まず、自分の特性や強みを把握し、希望する働き方を明確にする「自己分析」を行い、自分が興味を持つ業界とその企業について調査する「企業・業界研究」を進めましょう。

院卒の強みを明確にする

自己分析を終えたら、自分の強みや希望が見えてきたと思います。

次は、院卒の強みを明確にしていきましょう。

院卒の強みは、高い専門性と理系の素養の2つです。

理系院生は、学部卒の理系学生と比べてより深い領域で研究を行っており、優れた専門性を持っています。同時に、日々研究で使うデータ分析や論理的思考力、数学的知識は学部卒の文系学生よりも豊富です。

業界・企業研究を念入りにする

志望企業に対して打ち出せる自分の強みが明確になったら、業界と企業への理解を深めましょう。

志望する業界と企業の研究を行えば、業界や企業が大切にしている文化や価値観を把握できます。

また、専門分野が同じだったとしても、実際に働いてみるまでは会社が自分にフィットしているかはわかりません。

業界・企業研究は、自分が企業で働くことに対してどれだけ適性があるのかを判断する材料になります。特に近年では、ワークライフバランスやダイバーシティの重要性が増しているため、企業の理念や方針を理解することは非常に重要です。

インターンに参加して早期内定をめざす

院卒で就職をめざしている人は、インターンに参加して早期内定をめざしましょう。

インターンは、企業が優秀な人材を早期に獲得するために設けている場であり、就活生が会社や仕事への理解度を高める場です。

高い専門性を持っている院生は、「他の企業に取られる前に確保しておきたい人材」になれる可能性を持っています。

理系大学院生が知っておきたい本選考の流れ

理系大学院生が知っておきたい本選考の流れ

本選考の流れ

①修士1年・秋~冬:エントリー準備

院卒の就活準備は、修士1年の秋~冬から始めましょう。

企業の採用活動は通常、春先からスタートします。

いざエントリー期間になってからエントリーシートを作成するのではなく、ゆとりを持って志望動機や自己PRの作成に取り組みましょう。

②修士1年・3月〜:企業説明会・エントリー開始

修士1年3月頃を皮切りとして、就職活動がいよいよ本格化します。

この時期になると、各企業の採用情報が解禁され、企業説明会の開催が始まります。

人気企業の説明会は定員が早期に埋まってしまうため、できるだけ早めに動きましょう。

同時期にエントリーも開始するため、志望企業の選考に参加するチャンスを逃さないよう、しっかりとスケジュールを把握して応募してください。

③修士2年・春〜:本選考〜内々定

修士2年春頃から、企業の採用選考がスタートします。

業界や志望企業によって採用スケジュールはさまざまですが、選考の内容は学部生と同じくSPIや面接となります。

選考に受かれば、内々定を獲得できます。

その後、修士2年の10月を目処に内定式が行われるのが一般的です。

SPIは早めの対策で苦手を潰せる

SPI対策は1冊の問題集を一通り解いた後、苦手な問題に集中して取り組む時間が必要と考えましょう。

学習方法としては、30分~1時間程度のSPI対策を毎日~数日おきに行うのがおすすめです。

SPIを受ける日までコツコツと勉強し、苦手な問題を潰しておくことで心と時間に余裕が生まれます。

面接は何度も練習すれば慣れる

面接は、企業が求める人材と就活生の専門性や価値観がマッチするかを判断する場です。

研究発表には慣れていても、面接に自信のない理系就活生もいると思います。

面接は何度も練習を重ねることで、言葉の選び方や表情、声のトーンなどがこなれていき、自信がつきます。

想定していない質問や深掘りを受けたときでも自然体で受け答えができるよう、模擬面接をくり返し行って慣れていきましょう。

理系大学院生は逆求人サイトでオファーをもらおう

理系大学院生は逆求人サイトでオファーをもらおう

就活と研究を両立させるためには、逆求人サイトがおすすめです。

自ら企業名や業界で検索をかけエントリーシートを各社に提出する従来の「ナビ型」就活サイトは、就活を進めていくには必須アイテムです。

しかし、「ナビ型」就活サイトでは、自ら情報収集をしエントリーする手間と時間がかかります。

加えて、自分の知っている範疇の企業にしかアプローチしないので、知らぬ間に可能性を狭めている可能性があります。

自分のスキルが思ってもいない業界・企業で必要とされているのに気づけないなんて、もったいないですよね。

その反面「逆求人型」就活サイトは、プロフィールやスキルを登録するだけで企業側からオファーが送られてきます。

理系就活生におすすめなのが、『TECH OFFER』です。

『TECH OFFER』は理系学生に特化したサービスであり、利用する企業は理系学生を求める企業です。

こちらのサイトの注目ポイントは、「技術キーワード」による企業とのマッチングシステムです。

「技術キーワード」やスキル、志望業界を登録すると自分にぴったりマッチする企業からオファーがきます。

理系専用サイトなのでかなり細かく技術キーワードが設定でき、自分の研究分野をきっちり知ってもらった上でのオファーなのでより親和性が高い企業と繋がれます。

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まとめ

今回は、大学院生の就活について紹介しました。

大学院で研究に打ち込みたいと考えている人ほど、早期の就活準備が重要です。

大学院生は、研究と就活を両立する必要があります。

スケジュールは厳しくなりますが、早めに行動すれば、他の学生よりも有利に就活を進められるはずです。

大学院に進学した人は、今回の記事を参考にしながら行動をおこしてみてください!