こんにちは。理系就活情報局です。
卒論に向けて研究に勤しみながら就職活動に取り組んでいる理系就活生の中には、「本当にこのまま就職してもいいかな?」と悩んでいる人もいるかもしれません。
学部3年になって研究の楽しさが本格的に分かってくると、大学院進学を検討する気持ちが高まっていくものです。
「思っていた以上に研究が楽しくて、もっと深い領域まで学んでみたくなった」
「就職活動も頑張っているけれど、大学院進学の可能性も検討したい」
そんな悩みを持つ理系就活生に向けて、今回は理系の院進と就職事情について解説します!
大学卒業後の進路に悩んでいる理系就活生の方は、ぜひ参考にしてみてください!
理系の修士課程
大学を卒業すると学士号を得られ、大学院に進み修士課程を修了すると、「修士号」を取得できます。
修士課程は、最短で2年間専門とする研究に取り組みます。
2年の間に講義に出席して単位をとり、修士論文を提出することで学位を取得する流れです。
学部の4年に比べて在学期間は1/2になり、講義の数も学部より少なくなります。
とはいえ、基礎的な勉強に時間を割いていた学部と異なり、修士課程では最初から専門的な研究を行えます。
基礎的な勉強が済んでいるため、スタート時からしっかり研究に取り組めるのは、修士課程・博士課程ならではのメリットです。
理系修士課程の就活は難しい?
研究と就活の両立が難しいことを理解しておく
大学院への進学を検討するときに気になるのは、やはり修士課程修了後の就職についてだと思います。
そのまま博士課程に進まない場合は、就職活動をしなければなりません。
修士課程に進むのなら、研究と就職活動の両立は難しいという前提を理解しておきましょう。
修士課程は2年と短く、あっという間に時間が過ぎ去っていきます。
博士課程に進まないのであれば、研究と並行して就職活動を進めなくてはいけません。
専門性を深く掘り下げられるのは大学院進学の魅力の1つですが、計画的に将来の備えをしていくことも求められるのです。
進学を決めたら学部4年から下準備をしよう
大学院進学を決意した時点で博士課程に進まないつもりなら、修士課程修了後のキャリアプランを想定した上でアクションを起こしましょう。
修士課程修了後を見据えて、インターンシップに参加するのもオススメです。
時間にゆとりのある時に興味のある企業について研究を進めたり、キャリアセンターに通って自己PRやガクチカをチェックしてもらったり、面接の練習など、将来のために準備しておけることはたくさんあります。
進学を決めたから就職活動を辞めて研究1本に絞るのではなく、学部4年からコツコツと下準備をしておくことが未来の自分を助けることに繋がります。
理系修士課程の就活事情
就職活動は1年目からスタート
修士課程は2年と短いため、就職活動は必然的に1年目からスタートします。
修士課程に進むと、受ける講義の内容はより深くなり、学部よりも研究に割ける時間が増えます。大学院生活が始まると、思っていた以上の忙しさに翻弄されてしまうかもしれません。
ですが、博士課程に進まないのであれば就職活動も始めなくてはいけません。
修士生活のあわただしさにまぎれて就職活動が疎かになってしまい、就職活動のタイミングを逃してしまわないように気を付けましょう。
徹底したスケジュール管理が必要
修士課程修了後に就職を目指す場合、スケジュール管理の徹底が不可欠です。
理系は専門性を求められるため、修士課程修了予定者の枠が設けられていることもあります。
就職活動は、一度エントリー時期を逃してしまえば、後から選考に参加することは難しくなってしまいます。
選考スケジュールを逃してしまうと、応募する前からチャンスを失ってしまうのです。
チャンスを逃さないためには、大学のキャリアセンターや大学院に進学した先輩から話を聞くなどして、修士課程に進んだ人の就職活動スケジュールを把握するところから始めましょう。
専門性を重視しすぎると応募先が限定される
修士課程修了者の選択肢として、まず研究の専門分野が直結する仕事が挙げられます。
研究職の募集は募集の段階から修士枠が設けられていたり、学部卒よりも修士課程修了者をメインに採用していることもあります。
大学院に進み専門分野の研究に取り組んだことで、修士課程修了者は専門性という点において、学部卒と比較し優位に立てるでしょう。
ただし、専門分野によっては、専門性が直結する仕事が少なくなってしまう場合もあります。エントリーの段階からあまりにも応募先を絞りすぎていると、選考が進んでいくにつれ、どんどん手持ちのカードが減っていき焦ることになります。
ある程度幅を持たせて志望企業を選ぶことで、自分の将来の選択肢を増やしておきましょう。
また、大学院進学前に、自分の専門分野ではどのような進路の選択肢があるのかを調べておくと良いでしょう。
もしかすると、いままで気づかなかっただけで、専門性を活かせる企業や仕事が見つかるかもしれません。
理系修士課程が就職活動で失敗しないためのポイント
これまで、「理系の修士課程」から「理系修士課程の就活事情」まで解説してきました。
修士課程に進むことを検討していた方も、より具体的に進学後や就職活動について思い描けるようになったのではないでしょうか?
最後に、「理系修士課程が就職活動で失敗しないためのポイント」について解説します。
専門性をアピールできる実績があると強い
理系修士課程が就職活動で失敗しないためのポイント1つめは、専門性をアピールできる実績を持つことです。
理系は、大学院へ進学する人が少なくありません。
同じ専門分野の理系就活生を比較したときに、「大学院に進学したから深い領域まで勉強した」という以上にアピールできる実績があれば、ほかの理系就活生と差をつけられます。
同じ修士卒の理系就活生と比較されることを考えて、自分なりの強みを育てましょう。
自己PRやガクチカを作成するときは、ぜひ学術雑誌への論文の掲載や学会での発表経験を織り交ぜてみてください。
採用担当者が「この理系就活生を採用したら即戦力になってくれそうだ」と感じる内容になるまで、キャリアセンターにチェックしてもらうのもオススメです。
関連記事:【理系就活】理系院卒(修士、博士)の強みを活かす!理系大学院生が自己PRで使える7つのポイント
TOEIC受験は早めにしておくのがベター
理系の場合、研究生活で英語を使う機会は少なくありません。
専門分野によっては、英語で論文を読んだり、国外の研究者とメールなどで連絡を取ったりすることもあります。
そうした英語力も、修士課程修了者がアピールできるスキルの一つです。
理系が目指す企業は、海外に拠点を持っていたり、国内外の技術者と連携しながら仕事を進めたりすることも珍しくありません。
就職活動において、修士課程で得た専門性と併せて英語力をアピールできれば、「海外派遣や海外出張でも活躍できる素地がある」即戦力の人材として評価してもらえます。
そのためには、TOEICを受験しておくことをオススメします。
TOEICのスコアがあれば、客観的な数値で英語力をアピールできます。
また、昇進の条件の1つにTOEICのスコアを設けている企業もあります。
ただし、修士論文に向けて忙しくなってくると英語の勉強に時間を割けなくなってきますので、注意しましょう。
ギリギリになって焦るよりも、スケジュールに余裕がある学部4年から準備を進めて、早めにTOEICを受験しておくことをオススメします。
関連記事:【理系就活】理系でもTOEICは必要?
これだけは知っておきたいポイント(まとめ)
この記事では、「修士課程に進みたい!理系の院進と就職事情を解説」について解説してきました。
重要なポイントをおさらいします。
・理系の修士課程
①大学院に進学して2年間専門の研究に勤しむ
②学部卒との違いは即戦力としての期待値
・理系修士課程の就活は難しい?
①研究と就活の両立が難しいことを理解しておく
②進学を決めたら学部4年から下準備をしよう
・理系修士課程の就活事情
①就職活動は1年目からスタート
②徹底したスケジュール管理が必要
③専門性を重視しすぎると応募先が限定される
・理系修士課程が就職活動で失敗しないためのポイント
①専門性をアピールできる実績があると強い
②TOEIC受験は早めにしておくのがベター