面接対策は選考結果を大きく左右するため、就活対策の中でも十分な準備をしておきたい要素です。
しかし、面接官が面接中にどういったポイントをみているのかわからず、どう対策すべきかわからない方も多いのではないでしょうか?
今回は、企業が面接中の採用基準として重要視しているポイントを解説します。
企業の採用基準を把握し、面接対策に役立てたい方はぜひ参考にしてみてください。
そもそも面接の仕組みはどうなっている?
まず採用選考における面接の位置付けについて解説します。
【各項目の選考プロセスでの位置付け】
項目 | 役割 |
ES(エントリーシート) | インフォメーション志望意欲・人柄・所属 |
筆記試験・WEBテスト | インフォメーション基礎学力・性格診断 |
面接 | コミュニケーション過去の行動履歴を深掘り |
GD(グループディスカッション) | コミュニケーション現在の行動特性の見極め |
ESやWEBテスト時は人事担当者が学生とあったことがない状態であり、各学生のインフォメーション(情報)として志望意欲や基礎学力などを把握しています。
一方、面接やGDでは、ESで記載された内容の答え合わせを行っています。
学生とコミュニケーションをとりながら、これまでの実績や今後何をしていきたいか深掘りをするのが、面接・GDの主な役割です。
ちなみに、面接とGDの違いは「時間軸」にあります。
面接では「過去の行動履歴を深掘り」するのに対し、GDでは「現在の行動特性の見極め」を行っているので、両者の違いをしっかり認識しておきましょう。
面接では主にコミュニケーションを通して、エントリーシートで記載された過去の行動履歴を深掘りする役割があります。
企業が採用基準で重要視する項目
企業が採用基準で重要視する項目は「コミュニケーション能力」です。
日本経済団体連合会の「2018年度 新卒採用に関するアンケート調査結果」によれば、「選考時に重視する要素」としてコミュニケーション能力が16年連続で1位を獲得しています。
そのため、面接やGDでは主にコミュニケーション能力を見極める内容であるケースが多くなっています。
学生が面接でアピールする項目と比較
企業が採用基準で重視する項目と学生が面接でアピールする項目を比較してみましょう。
上記の表を見てみると「人柄」は企業・学生のどちらも最も重要視している項目です。
一方、「自社/その企業への熱意」は企業側の重要度は高いものの、学生側からは重要度が下がる傾向があります。
学生は1社だけ応募するケースは少なく、数社受ける中で企業への志望度合いを伝えるため、優先度が低くなっていることが考えられます。
企業側は学生の志望度や熱意を重要視しているため、「なぜその業種を選んだか」「なぜうちの会社を選んだか」を積極的にPRすれば、好印象を与えられるでしょう。
学生はガクチカなど過去〜現在における自己PRを重要視していますが、企業は3〜5年後など「今後の可能性」を採用基準として重要視しています。
これまでの実績も大切ですが、それを活かして「今後どうしていきたいか」「企業で何をやりたいのか」をPRすることで、ESや面接の通過率も高くなるでしょう。
採用プロセスと面接官の役割
採用プロセスと面接官の役割について、一例を以下の表で解説します。
【採用プロセスと面接官の役割】
人事担当者人事マネージャー | 人事マネージャー現場マネージャー | 人事部長現場部長 | 経営層・役員 | |
実務 | ES選定テスト実施 | 1次面接 | 2次面接 | 最終面接 |
役割 | 絞り込み | 見極め動機付け | 比較検討志望意欲自社マッチ度 | 決断を問う覚悟を問う |
視点 | 社会人基礎力自社の採用基準 | コミュニケーション自社への志望意欲基本マナー | コミュニケーション一緒に働きたいか自社で活躍できるか | 志望度の高さ将来性の高さ |
まず左側のES選定段階ですが、人事担当者・マネージャーが主に担当しています。
この段階では文系出身の方も多いため、研究における専門性の高い内容を記載してしまうと理解してもらえない可能性があります。
専門外の人が見ても理解できるようなわかりやすい内容を心がけましょう。
その後面接が進むにつれて面接担当の役職が上がっていき、最終面接は経営層が担当するケースが一般的です。
1次面接ではコミュニケーション能力や自社への志望意欲を主に見ています。
2次面接ではGDが導入され、「その人と一緒に働けるか」や「自社で活躍できるか」など将来性を見られるケースが多いです。
各プロセスによって見られるポイントが異なるため、違いを把握しプロセス毎に適切なPRを行いましょう。
人事・現場・経営で重なる視点を考える
面接では以下のように「人事・現場・経営で重なる視点」を把握し、相手によって伝える表現を変えることが大切です。
面接で良い印象を与えるには?
面接で相手にいい印象を与えるには、以下の2つが挙げられます。
- 面接官の目を見て話す
- 口角を上げ背筋を伸ばす
面接時は上記ポイントを意識しましょう。
面接官の目を見て話す
面接では面接官の目を見て話すことが重要です。
相手の目を見て話すことで堂々とした印象を与えられ、面接での好印象につながります。
また、相手の話を聞く時も目をみることが大切で、「話を聞いている」というサインとなり、面接官に誠実な印象を与えられるでしょう。
逆に面接時に視線が泳いでしまうと「自信がない」印象を与えてしまい、マイナス評価に繋がってしまいます。
目を見て話すことに慣れていない人は、普段から意識して練習した方が良いでしょう。
友達や先生など身近な人との日常的な会話でも目を見て話す意識があれば、面接時も自然とできるでしょう。
口角を上げ背筋を伸ばす
口角をあげ、背筋を伸ばすことも重要です。
笑顔とまではいかなくとも、口角をあげるだけで表情が一気に明るくなり、相手にいい印象を与えられます。
明るい人だと評価されれば、仕事でも前向きな姿勢で取り組むイメージを与えられ、面接での高評価につながるでしょう。
また、背もたれに寄りかからず背筋を伸ばすことで、面接官に誠実な印象を与えられます。
普段から姿勢が悪く自信がない人は、日常的に背筋を伸ばす意識をしておくのがおすすめです。
いい姿勢を長時間キープするには腹筋や背筋が必要となるので、余裕があればストレッチや筋トレをしておくのが良いでしょう。
まとめ
面接では主にコミュニケーション能力が見られていますが、1次面接や2次面接などプロセス毎に見られる項目も変わってきます。
企業側がどの段階でどのような基準を重視しているのか把握し、選考プロセス毎に適切なPRをしていくことが重要です。
今回の内容を参考に、志望企業での面接通過を目指しましょう。