27卒の就活はいつから始めたらいいのか?また、何から始めてどう準備していけばよいのか、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。まずは就活の基礎知識と全体スケジュールを把握することが大切です。その上で、自身にあったタイミングで就活を進めていきましょう。
本記事では「27卒就活はいつから始めたらいいのか。就活の始め方と準備するべきこと」を解説します。
27卒とは何年生?

「27卒」とは、2027年3月に大学を卒業し、同年4月から社会人となる学生です。2025年4月時点での学年は大学3年生や大学院1年生に該当し、就職活動は大学3年生の6月頃から始まります。
27卒の就活はいつから始めないとやばい?

27卒就活はいつから始める必要があるのでしょうか。就活の大まかな流れを理解し、就活を始めるタイミングを見極めておきましょう。
27卒の就活は25年6月からスタート
27卒の就活は、25年6月に行われる「サマーインターンの受付開始」とともにスタートするのが一般的です。すでに25年3月頃から、インターンに関する企業からの情報も開示され始めるため、その頃には就活の基礎的な準備を整えておくことをおすすめします。
就活の基礎的な準備とは、自己分析を通して就活の方向性を大まかに決めておくことです。25年6月のインターン受付までに準備ができていないと、受付期間に準備が必要となり、企業選定が上手くいきません。なんとか志望企業が見つかっても、受付期間に間に合わない場合もあるため、早めに準備を整えておくことが良策です。
企業によってスタート時期は異なる
27卒の就活は2025年6月がスタートだと言っても、企業によってスタート時期が異なることを把握しておく必要もあります。以前は就活ルールに沿ってほぼ一律で開始されていた就活も、現在ではルールが一部緩和され、スケジュールのバリエーションも非常に豊富になりました。
スタート時期だけでなく、選考を開始する・内々定を出す時期なども異なりますので、志望企業の動きを細かくチェックしておく必要があります。それぞれの企業における26卒の採用活動を見逃さないためにも、できるだけ早期に自身の方向性を決めておくことが大切です。
遅くなればなるほど就活は不利に
就活は開始が遅くなればなるほど不利になります。年々前倒しの就活スケジュールで進む傾向にある中で、就活開始の遅れは致命的です。就活準備は早く始めても早すぎることはないため、できるだけ早い準備を心掛けておきましょう。
また、就活が遅くなると不利になる理由としては、選択できる企業の幅がどんどん狭くなることにあります。就活を進めるのが遅いと心から志望する企業は必然的に少なくなり、その分内定を貰える確率も大幅に減ってしまいます。さらには、本当に志望したい企業が見つかっても、すでに選考を終えている場合も少なくありません。これらの事態を引き起こす準備の遅れは、就活の後悔に繋がることを肝に銘じておきましょう。
27卒の就活スケジュールの全体像

では、27卒就活の準備ができるよう、国内企業と外資系企業のそれぞれの基本スケジュールを解説します。
国内企業の就活基本スケジュール
・2025年4月~6月
さまざまな企業のインターンシップの情報が、4月頃から公開され始めます。各企業のインターン説明会やエントリー受付なども行われますので、気になる企業があれば早めにチェックしておきましょう。
・2025年7月~9月
夏のインターンシップが7月頃から始まります。8月〜9月にかけては、年間を通してもインターンシップが最も多い時期です。この時期には秋のインターンシップの受付なども始まりますので、参加したい場合は確認と準備が必要になります。
・2025年10月~2月
秋または冬のインターンシップが実施される時期です。インターンシップ参加を考えている方は、この時期が最後のチャンスになります。
・2025年3月~
早い企業であれば、27卒の本採用が始まる時期です。AIを始めとした特定の研究者などは、27卒から採用が非常に早くなります。研究職などを目指す場合は、自身が特定人材に当てはまるかどうか、事前に確認しておくことも大切です。志望企業のスケジュールをチェックし、内定を目指して頑張っていきましょう。
外資系企業の就活基本スケジュール
・2025年3月~4月
夏のインターンシップに関する説明会を行う企業が出てきます。インターン参加を考えている方は説明会に参加し、情報収集の上で参加企業を決定します。
・2025年5月~7月
夏のインターンシップの応募受付や選考が始まります。人気企業はインターンシップに参加するだけでも難しい場合がありますので、本面接の予行練習を兼ねて対策を進めましょう。
・2025年8月~9月
夏のインターンシップが行われる期間です。外資系企業の場合は、この時期のインターンシップが中心で冬のインターンが行われない場合がほとんどです。アピールの場にもなるインターン、上手く活用することをおすすめします。
・2025年10月~
国内企業に先駆けて内々定が出されます。非常に早いテンポで進みますので、各種エントリー時期に乗り遅れないよう注意しましょう。
早めに企業選定を進めておく
国内企業と外資系企業のスケジュールの違いを、ご理解いただけたでしょうか。インターンシップから選考の時期、内定が出始める時期までそれぞれ大きく違うスケジュール感です。できるだけ早く就活の基礎準備を始め、できるだけ早く志望企業を見つけておくことが大切です。
目標が漠然としたままだったり、準備しながら就活を進めたりすると、志望企業のエントリー時期を逃してしまいます。まずはしっかりと目標を定め、スケジュールをチェックした上で就活を進めていきましょう。
27卒の就活の始め方

では27卒の就活の具体的な始め方を解説します。「何から始めたらいいの?」という方はぜひご参考ください。
まずは自己分析をして自分を知る
まずは自分自身を深く分析し、「本当にやりたいこと」を明確にすることが必要です。自己分析のやり方は幅広くありますが、まずは詳しくご紹介した記事を参考にしてやってみるといいでしょう。自己分析は、自分の好きなことや嫌いなこと、できることできないことなどを把握し、就活の軸を決める非常に大切な作業のひとつです。時間を掛けて、しっかりと丁寧に行うことをおすすめします。
企業・業界研究を通して企業選定
自己理解ができたら、次に企業や業界の研究に移ります。自己分析をしてから企業選定をすることで、迷のない決断ができる点がメリットのひとつです。企業風土に合わせて自分を作るのではなく、自分に合った企業を見つけることができるのも自己分析から行うメリットです。自分と相性のよい職業との出会いは、仕事を楽しくすることにも繋がるでしょう。
自分にあった企業選定をするためには、企業HP・各種サイト・SNSや説明会などから幅広く情報を集めることが大切です。事業内容や待遇はもちろんのこと、事業の方針や企業理念も企業選別に欠かせないポイントになります。沢山の情報から総合的に判断し、早めに企業選定を進めておきましょう。
インターンや説明会への参加
企業選定においても、社会人の環境に触れる意味でも、インターンや説明会への参加はよい準備になります。インターンへの参加は働く環境を身近に感じられ、直接アピールも可能になることがメリットです。仕事や組織を実際にみて理解を深めることも、本面接の際のアピール材料となるでしょう。
また、説明会に参加して疑問点を質問することもよい方法です。企業HPや口コミサイトなどで組織の雰囲気を理解しようとしても、限界があります。気になっている疑問や質問を投げかけて、不安を解消することが説明会参加のポイントです。入社意欲が格段に上がる場合もありますので、説明会やインターンも有効に活用するとよいでしょう。
ES・面接など選考対策を行う
就職活動において、ESや面接の対策も優先して行いたい項目です。まず、ESの作成では自己分析で明らかになった自分の強みや経験を具体的に記述し、志望動機・自己PRを明確に伝える必要があります。企業研究を通じて得た情報を活用し、企業ならではのポイントに触れて志望度の高さを示しましょう。
面接対策としては模擬面接を行い、質問に対する適切な回答や話し方を練習します。特に、自己紹介や志望動機、学生時代に力を入れたことなど頻出の質問に対する回答を準備しておきましょう。また、面接時のマナーや身だしなみも評価の対象となるため注意が必要で、筆記試験や適性検査の対策も忘れずに行いましょう。
【全員共通】27卒が就活前に準備しておくべきこと

最後に、27卒就活生の皆さんが、最低限準備しておくべき4つのことを解説します。どれも就活を有利に進めるポイントとなりますので、本記事を読み終えたらすぐに始めてみてください。
ある程度の企業を絞っておくこと
前章でご紹介した企業選定は、早めにやっておくべき準備のひとつです。就活が始まる2025年4月以前には、大枠で数社志望企業が決まっていれば問題ありません。その段階からインターンや説明会を経て、最終1〜3社程度まで絞っていきましょう。
ESや履歴書を書けるようにしておく
ESや履歴書の練習・下書きも、実施しておきたい準備です。最初は上手く書けなくても、まずは書いてみることが非常に大切です。自己分析や企業分析が深まると、内容自体も深く説得力のあるものになります。インターンの選考や本面接など、就活の幅広い場面で活用する内容となるため、早い時期からESや履歴書の練習・下書きにも挑戦しておきましょう。
応募する企業の採用像を把握しておく
志望企業が求める人物像を理解しておくことも、本格的な就活開始の前に準備しておきたい項目です。まず、企業の公式ウェブサイトや採用ページを確認し、求めるスキルや資質を把握しましょう。また、就職情報サイトや会社説明会、インターンシップなどを通じて企業文化や価値観を感じ取ることも大切です。
上記の情報をもとに自己分析を行い、「自分の強みや経験が企業の求める人物像とどのように合致するか」を整理します。その上で、エントリーシートや面接で具体的にアピールできるポイントを明確にしておきましょう。事前にしっかりと企業研究を行って採用像を把握すれば、効果的な自己PRが可能となって内定獲得への道が開けます。
逆オファー型就活サイトへ早めに登録しておく
登録をしておくだけで企業からのオファーを受け取れる、逆オファー就活型サイトへの登録も早くからやっておきたい準備です。さまざまなサイトがありますが、理系に特化したサービス「TECHOFFER」はこれまで多くの理系学生が活用してきた逆オファー型就活サイトのひとつ。
WEB上から、専攻や志望業界など簡単なプロフィール登録のみで、無料で利用することができる就活サービスです。早くから登録しておけば企業の目に触れる確率も高くなり、多くのオファーを集めることもできます。思わぬ企業から本面接へのオファーが届く可能性もあるため、プロフィールをしっかりと充実させておきましょう。
【タイプ別】27卒が就活前に準備しておくべきこと

27卒が就活前に準備しておくべきことを、以下4つの就職先別に紹介します。
・外資系企業を目指す場合
・コンサルティングファームを目指す場合
・国家総合職を目指す場合
・外資系投資銀行を目指す
上記を参考に、27卒の就活をスムーズに進めましょう。
外資系企業を目指す場合
外資系企業への就職を目指す場合は早期の情報収集と計画的な準備が不可欠で、多くの企業ではインターンシップや本選考が国内企業よりも早く始まります。例えば、投資銀行では大学3年の11月にエントリーシートの締切が集中し、コンサルティングファームでは同時期に面接が開始されるケースが一般的です。
そのため、大学3年生の夏までに自己分析や業界研究を進めつつ、志望企業の選考スケジュールを把握しておきましょう。また、WEBテストや筆記試験の成績は選考全体を通じて評価の基準となるため、早期から対策を始めて高得点を目指しましょう。さらに、英語力は必須で特にTOEICやTOEFLなどのスコアは評価対象となり、高得点を取得すると選考時に有利となります。
コンサルティングファームを目指す場合
コンサルティングファームへの就職を志す場合、業界の理解と論理的思考力の向上が鍵となります。まず、戦略系・総合系・IT系などコンサルティングファームは多岐にわたるため、各分類の特徴や業務内容を把握しましょう。
次に、コンサルティングファームで実施されるケース面接対策としてビジネス課題に対する分析力や解決策を導き出すスキルを磨きましょう。また、早期選考を実施するファームも多いため、大学3年生の夏頃からインターンシップや説明会への参加を検討し、具体的な選考スケジュールを早期に把握しておきましょう。さらに、筆記試験やWEBテストの対策も必要であり、特に数的処理や論理的思考を問う問題が出題される傾向があります。
国家総合職を目指す場合
国家総合職を志望する場合は、公務員試験の対策と政策への深い理解が求められます。まず、試験科目や出題傾向を把握し、計画的な学習スケジュールを立てましょう。特に、法律・経済・行政などの専門科目は範囲が広いため、早期からの対策が必要です。
また、論文試験や面接では現代社会の課題や政策に対する自分の意見を論理的に述べる能力が評価されます。日頃から新聞や専門誌を読み、最新の政策動向や社会問題に関する知識を深めておきましょう。さらに、官庁訪問やインターンシップを通じて各省庁の業務内容や組織文化を理解し、自分の志向に合った配属先を見極めておくのもおすすめです。
外資系投資銀行を目指す
外資系投資銀行への就職を目指す場合、高度な金融知識と実践的なスキルが必要です。まず、財務諸表の読み解きや企業評価手法などファイナンスの基礎を固めましょう。エクセルやパワーポイントの操作スキルを向上させてデータ分析やプレゼンテーション能力を高める必要もあります。さらに、英語力は必須でビジネスレベルのコミュニケーション能力が期待されるため、TOEICやTOEFLで高得点を取得して英語面接にも対応できるよう準備しましょう。
27卒の就活動向

27卒の就活動向について、以下5つの視点から詳しく解説します。
・企業の新卒採用ニーズが高い
・売り手市場であるものの大手企業の就職難易度は高い
・早期選考を実施する企業が増えている
・配属先の確約・内定パスポートなど採用形式が多様化している
・オワハラなどのハラスメントが増加傾向にある
上記の動向を参考に、27卒の就活をスムーズに進めましょう。
企業の新卒採用ニーズが高い
近年、多くの企業で新卒採用のニーズが高まっており、2027年卒業予定の学生に対しても積極的な採用活動が予想されます。新卒採用のニーズが高い理由は、少子高齢化による労働力不足や企業の若手人材確保の戦略によるものです。
そのため、学生にとっては多くの企業からの求人情報を得るチャンスが広がっています。しかし、企業が求めるスキルや人物像も多様化しており、自身の強みや適性を理解して合った企業を選ぶ必要があります。早めの自己分析と業界研究を行い、企業のニーズに応じた準備を進めれば、就職活動を有利に進められるでしょう。
売り手市場であるものの大手企業の就職難易度は高い
現在の就職市場は学生にとって有利な「売り手市場」ですが、大手企業や人気企業への就職は依然として競争が激しく高い難易度が伴います。大手・人気企業は多くの応募者の中から優秀な人材を選抜し、選考基準も厳しくなるためです。
そのため、大手企業を志望する場合は自己PRや志望動機の明確化、インターンシップへの参加など他の応募者との差別化を図る準備が必要です。また、中小企業やベンチャー企業にも目を向け、自分に合った企業を幅広く検討するのも就職活動を成功させるポイントとなります。
早期選考を実施する企業が増えている
近年、多くの企業が新卒採用の早期化を進めており、大学3年生の夏から秋にかけてインターンシップや早期選考を実施するケースが増えています。特に外資系企業やコンサルティングファームなどでは、早期に内定を出す傾向が強まっています。
そのため、27卒の学生は大学3年生の前半から自己分析や業界研究を始め、インターンシップへの参加を検討しましょう。早期に企業との接点を持てば、選考過程でのアドバンテージを得られて内定獲得の可能性を高められます。
配属先の確約・内定パスポートなど採用形式が多様化している
企業の採用形式は多様化しており、内定時に配属先を確約する制度や複数の企業で通用する内定パスポート制度など新しい取り組みが増えています。上記の制度は学生が自身のキャリアビジョンに沿った選択をしやすくする一方で、企業側も優秀な人材を確保するための戦略として導入しています。そのため、就職活動を行う際には各企業の採用形式や制度をしっかりと理解し、自分にとって最適な選択ができるよう情報収集を行いましょう。
オワハラなどのハラスメントが増加傾向にある
近年は就職活動中のハラスメント、特に「オワハラ」が問題視されています。オワハラは、企業が内定を出した学生に対し、他社の選考辞退や就職活動の終了を強要する行為です。厚生労働省もハラスメントの予防・解決に向けた施策を実施すると表明しているため、就活中に違和感や不安を感じた場合、企業や大学の相談窓口に連絡を取りましょう。
まとめ
本記事では「27卒就活はいつから始めたらいいのか。就活の始め方と準備するべきこと」を解説しました。「27卒の就活はいつから始めたらいいのか?」の質問の回答は、「できるだけ早く始める」が正解です。どの準備から始めるとよいかを考えた上で、できることから就活を始めていきましょう。