理系就活の特徴といえば、研究室推薦やリクルーターなどが活用できる点です。

特にリクルーターは企業から大学へ派遣されているため、就活を有利に進めるカギとなる可能性があります。

一方でリクルーターが大学や研究室に派遣されているが、どのように活用すればよいのか分からないという方も多いでしょう。

リクルーターは大学のOB・OGであるケースも多いので、付き合い方も簡単ではありません。

今回はリクルーターの基礎知識やリクルーターの活用方法を解説します。

研究室や大学でよく見かけるリクルーターの活用方法がわからない方は、ぜひ参考にしてみてください。

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就活のリクルーター制度とは?

就活のリクルーター制度とは?

リクルーターとは、大学の研究室や学生と直接コンタクトを取り、自社の採用活動を行う社員を指します。

同じ大学のOB/OGであることが多く、学生側の立場や心境を理解し寄り沿える存在です。

リクルーターは就活生と企業間の橋渡し役として、志望者の募集や人材発掘など、採用に関する様々な活動を行います。

リクルーターが人事を兼任し、選考・採用について一定の権限を持っている場合もあります。

リクルーターの目的・役割は、大まかに分けて3つです。

リクルーター制度の目的①:会社の広報宣伝をする

リクルーターは、自社のことを学生に知ってもらうため、企業の宣伝係としての役割を担っています。大学内の説明会に人事部と同行してくるリクルーターがこれにあたります。

リクルーターが入社に至った経緯や現在の仕事内容を説明したり、各研究室などへ挨拶訪問したりします。

リクルーター制度の目的②:採用ルートの構築と維持

リクルーターは、優秀な後輩学生を候補者として囲い込む、担当教員との関係性を維持するなど、採用ルート構築と管理も行います。

研究室のOB/OGが、企業から正式に派遣されてきた場合、リクルーターと考えたほうが良いでしょう。

リクルーター制度の目的③:優秀な理系就活生を選抜・社内推薦する

リクルーターには、採用担当者としての側面があります。自社で活躍してくれそうな学生を早期に囲い込み、候補者として選抜するのです。

リクルーターは、自社の説明役・PR役を兼ねながら、学生の人柄やコミュニケーション力などの人物面を確認し、適性がありそうな学生を探します。

学校推薦前に行われるジョブマッチング面談によって、教員とリクルーターの間で学校推薦の合否判定を事前にすり合わせるケースもあります。

リクルーターと面談/面接をする2大メリット

リクルーターと面談/面接をする2大メリット

リクルーターの存在は、学生側にも大きなメリットをもたらしてくれます。

本章ではリクルーターと面談する2つのメリットを解説します。

リクルーターとコミュニケーションをしっかり取り、就活に役立てるようにしましょう。

メリット①:企業研究に役立つ

リクルーターとの面談を通じて得られる情報は、企業のよりリアルな情報です。

新入社員がどのように働き、社内はどのような雰囲気なのかなど、実際に働いている方しか分からない情報が手に入ります。

ホームページや企業説明などでは得られない情報は、より深い企業研究に役立つため、この上ない情報といえるでしょう。

メリット②:選考につながる可能性あり

リクルーターは面談やコミュニケーションを通じて、自社にマッチする学生を探しています。

リクルーターとの面談で自身をアピールできた場合には、後の選考につながる可能性があります。

内定に近づくチャンスは、リクルーターとの面談から生まれる可能性が十分にあるといえるでしょう。

リクルーター制度の利用方法を3STEPで紹介

リクルーター制度の利用方法を3STEPで紹介

リクルーター制度をどのように利用するのか、分からない方も多いのではないでしょうか。

本章ではリクルーター制度の利用方法を3STEPで紹介します。

STEP①説明会参加や書類応募

リクルーター制度を利用するには、基本的に企業からのアプローチを待つ流れが一般的です。

企業からアプローチをしてもらうためには、会社説明会への参加やエントリーシートの提出をして、企業側にアピールをしましょう。

STEP②リクルーター側からの連絡

会社説明会への参加者やエントリーシートを提出した学生の中から、企業は目ぼしいと思われる学生に声をかけます。

説明会への参加やエントリーシート提出後など、学生側が何らかの行動を起こした後に連絡が入るので、リクルーターからの連絡は想定しておきましょう。

STEP③面談の実施

リクルーターと連絡が取れたら、話を伺うために面談をセッティングしましょう。

面談は基本的に1時間前後で、複数回にわたって面談が行われるケースもあります。

何度も面談が行われている場合は、より深くチェックされている可能性がある点は考慮しておきましょう。

リクルーターは学生の見極めを、学生側はより深い企業研究のためにという目的を忘れず、面談に臨むことをおすすめします。

リクルーターに選ばれる社員の特徴:若手の模範社員

リクルーターに選ばれる社員の特徴:若手の模範社員

学生と接するため、リクルーターに選ばれる社員の特徴は、学生の見本になる模範的な社員です。

模範的な社員にする理由は至ってシンプルで、会社に良いイメージを持ってもらい、優秀な学生の採用につなげるためです。

リクルーターとなる社員は比較的、若手の社員が中心に選ばれます。

若手の社員が選ばれる理由は、学生視点で入社後の将来像が描きやすくなるためです。

就活では将来の姿を想像することが多い一方で、社会的な経験が少ないがために将来像を上手く描けない方も少なくありません。

将来のイメージが掴みにくい中、リクルーターの存在は将来をイメージするモデルになりやすいポジションです。

他にもリクルーターに選ばれる社員は、優秀な学生獲得のミッションを持ち合わせているため、会社のアピールが上手い人物が選ばれます。

リクルーター面談の攻略法

リクルーター面談の攻略法

リクルーターとの面談は単なる面談ではなく、その後の選考につながる可能性があるなど重要な面談になります。

本章ではリクルーター面談の攻略法を紹介します。

リクルーターとの面談から後の選考につなげるためにも、ぜひ参考にしてください。

リクルーター面談攻略法①:志望動機や企業研究を入念にする

リクルーター面談は、採用活動の一環です。

志望企業に自分自身をアピールするチャンスと考えて、志望動機や企業研究を今一度振り返り、入念に対策しましょう。

リクルーター面談では、自己PR・ガクチカ・志望動機・キャリアプランを聞かれることになります。

リクルーターが時間を設けて会ってくれている機会であることを忘れず、訪れたチャンスを活かせるように、想定される質問には答えられるようにしておきましょう。

リクルーター面談の攻略法②:逆質問を用意して熱意をアピール

リクルーターからの質問に一通り答えたら、知りたい事や疑問点について確認しましょう。志望度が高い姿勢を見せるために、逆質問は必ずするべきです。

単純な疑問を投げかけるよりも、質問の意図や自身の見解を交えた質問ができれば、リクルーターに好印象を与えることができます。

また、リクルーター自身についての質問をしてもかまいません。

入社して大変だったことや仕事のやりがい、学生から社会人になったことでの心境の変化など、ホームページや募集要項からは分からない企業の雰囲気を知るチャンスです。

リクルーター面談の攻略法③:会話から社内の雰囲気や社風をくみ取る

リクルーター面談を通して、理系就活生は、その企業の実際の様子を窺い知ることができます。

福利厚生や給与といった情報は就活四季報や企業のHPで知ることができますが、実際のところどんな会社なのかを就活中に知る機会は少ないと言えます。

リクルーターの話しぶりから、「自社のどういう点を魅力に思っているのか」「反対に、良くないと思っていることはあるのか」を感じ取りながら、話を聞いてみましょう。

話を聞きながら、実際にその企業に入った姿をイメージしてみることもおすすめです。

リクルーター面談で質問例5選

リクルーター面談で質問例5選

面接と同じように、リクルーターとの面談で熱意をアピールするためには、逆質問が重要です。

本章ではリクルーターとの面談における質問例を5つ紹介します。

リクルーターとの面談でどのような質問をすればよいのか、困っている方はぜひ参考にしてみてください。

新入社員に求める社員像

リクルーターは既に新入社員として働いた経験があるため、新入社員にどのような活躍や役割が求められているかを理解しています。

以下の質問をおこない、新入社員に求められる社員像をチェックしましょう。

  • ・新入社員にはどのような役割が期待されていますか?
  • ・新入社員に求める資質はどのようなものがありますか?
  • ・御社で活躍している新入社員の特徴に共通しているものは何ですか?

仕事での喜びや苦労・やりがい

若手社員としてリクルーターは様々な経験を積み重ねています。

以下の質問をおこない、仕事における苦労や喜び、やりがいを確認しましょう。

  • これまで御社で働いている中で、一番嬉しかったことは何でしょうか。
  • これまで御社で働いている中で、一番苦労した仕事は何でしょうか。
  • 御社では働いている中で、一番やりがいを感じた瞬間はどのタイミングでしょうか。

志望理由

リクルーターも就活生として、就活をしていた時代があります。

以下の質問をおこない、どのような志望理由で企業に臨んだのかを伺いましょう。

  • ・就活をしていた時代、御社を志望した理由は何でしょうか。
  • ・同業他社がある中で、御社を選んだ理由は何でしょうか。
  • ・御社の魅力は色々ありますが、一番の魅力は何でしょうか。

選考対策

志望理由と同様にリクルーターにどのような選考対策をしたのかも良いヒントになります。

以下の質問をおこない、選考対策のヒントとなる要素を確認しましょう。

  • ・御社を受ける上で、どのような選考対策をしたいのでしょうか。
  • ・選考段階はいくつかありますが、一番難しいと感じた段階はどの段階でしょうか。
  • ・ここだけはしっかりと準備した方が良いという対策はありますでしょうか。

社員から見た自社の姿

外から見る会社と内側から見る会社では、違う姿に見えるでしょう。

以下の質問をおこない、実際に入社した際のギャップがあるのかを確認しましょう。

  • ・実際に入社して感じたギャップなどはありますでしょうか。
  • ・入社して改めて感じた御社の良い点は何でしょうか。
  • ・実際に働き始めて、何か意識が変わったことはありますでしょうか。

理系就活でリクルーターと会う時のポイント

理系就活でリクルーターと会う時のポイント

リクルーターとの面談形式は企業によって異なり、カジュアルな雰囲気の面談もあれば、面談らしい面談もあります。

様々な形式があるため、学生側としても対応は難しいでしょう。

本章ではリクルーターと会う際のポイントを3つ紹介します。

マナーを身に付けておくのは最前提

理系就活でリクルーターと会う時のポイント1つ目は、社会人としての最低限のマナーを身に付けておくことです。

企業側がリクルーターを派遣するのは、「企業に親しみを持ってもらう」ためでもあります。そのため、学生が親しみを感じやすい年齢で、コミュニケーション能力の高い社員がリクルーターとして派遣される傾向にあるのです。

リクルーターは学生に親しみやすく接してくれますが、リクルーターと打ち解けた雰囲気で話せることと、社会人としてのマナーが身に付いていないのは別の問題です。

もし仲の良かった先輩がリクルーターとして訪問してきた場合でも、親密すぎる接し方は好ましくないと言えるでしょう。

リクルーターが企業の代表として大学を訪問してきている以上、どんなに親しみやすい人であったとしても、個人対個人の関係ではないと念頭におくべきです。

あくまでも「リクルーターに判断されている理系就活生」であることを忘れず、丁寧な言葉遣いや、ビジネスを意識したふるまいを心がけましょう。

礼儀を守りつつリクルーターと仲良くなる

理系就活でリクルーターと会う時のポイント2つ目は、礼儀を守りつつリクルーターと仲良くなることです。

リクルーターがせっかくあなたのことを知りたいと思ったとしても、型にはまった対応ばかりしていると、印象に残ることは難しいでしょう。

社会人として好感が持てる礼儀を守った上で、リクルーターと仲良くなることも重要です。

距離感の取り方が難しいところですが、堅苦しく捉えすぎず、リクルーターを「頼れる先輩社員」と考えて接してみましょう。

例えば、今就活で悩んでいることを相談したり、リクルーターが学生だった頃の就活エピソードを聞いてみるのもおすすめです。

リクルーターの人柄を見極めながら、距離を縮めていくのが理想です。

社会人としての礼儀はわきまえつつ、円滑なコミュニケーションを目指しましょう。

カジュアルな面談であることを理解する

理系就活でリクルーターと会う時のポイント3つ目は、カジュアルな面談であることを理解することです。

例えリクルーターがフランクな人でも、リクルーターと話すのはあくまで面談だと考えるようにしましょう。

リクルーターは、自社に相応しい理系就活生を求めています。学生と交流を図るのも仕事の一つですが、優秀な人材を見極める役割を担っている人であることを忘れてはいけません。

リクルーターが親しみやすい雰囲気づくりをしてくれても、面接の場だということを肝に銘じて、その場に相応しい発言や対応を心がけることが大切です。

理系就活でリクルーターを利用するときの注意点

理系就活でリクルーターを利用するときの注意点

リクルーターが活用できれば、就活を有利に進められるケースは多くあります。

一方で、リクルーターの利用にはいくつか注意すべき点があります。

本章では理系就活でリクルーターを利用する際の注意点を解説します。

リクルーターは全員が利用できるわけない

リクルーターの活用により就活を有利に進められる可能性が高まると聞けば、多くの就活生は利用したいと考えるでしょう。

一方でリクルーターを利用できる学生の数には限りがあり、就活生全員が利用できるわけではありません。

リクルーターはあくまで、会社が設定する基準に合致した学生の採用を目的としています。

リクルーター活用に応募しても基準に合致しなければ、選考で落選します。

しかし、リクルーターの応募に落ちたからといっても、就活が不利になりません。リクルーターは就活が有利に進む材料であって、リクルーターの応募に落ちたことが就活でのマイナス評価にはならないためです。

またリクルーターの応募に受かる基準はあくまで会社基準であるため、学生自身の能力やスキルとは関係がない点も認識しておきましょう。

リクルーターからの情報はあくまで一部

リクルーターからの情報は貴重な情報であるため、就活では大いに役立ちます

特に社内の雰囲気や働くメンバーの情報などはネットでは集められない情報のため、志望動機や企業研究の差別化につながります。

一方でリクルーターからの情報は、あくまでリクルーター視点である点を忘れないようにしましょう。

リクルーターが社内の雰囲気は良いと回答していたとしても、実際に働き始めると違った印象を受けるケースは少なくありません。

リクルーターからの情報は就活に役立ちますが、リクルーターからの情報だけで就活を進めるのはリスクがあります。

情報の正確性を上げるためにも、できるだけ多角的に情報を集めるようにしましょう。

リクルーターがついたとしても選考に落ちる可能性あり

リクルーターがついている時点で会社が設けた基準をクリアしている学生のため、就活は有利に運びます。

リクルーターからの情報提供もあり、より就活が進めやすくなるでしょう。

一方でリクルーターがついていたとしても、選考に落ちる可能性は十分にあります。

リクルーターにより就活を有利に進められますが、内定が確約されているわけではないため注意が必要です。

有利な状況を確実に生かすためには、より念入りに準備をすることをおすすめします。

リクルーターからの情報を基に企業分析を念入りにおこない、志望動機をより一層深い内容にしましょう。

リクルーター面談がない場合は「TECH OFFER」を活用しよう!

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リクルーター面談は、すべての理系就活生に訪れるものではありません。

もしリクルーターから連絡が来たら、チャンスを活かすためにしっかり対策をして臨みましょう。

理系就活生には、リクルーターのように企業からアプローチをもらえる方法があります。

企業側からアクションをもらいたい理系就活生は、理系学生に特化したオファー型就活サービス「TECH OFFER」に登録してみましょう。

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まとめ

今回はリクルーターとは何か、リクルーターと面談するメリットなどを解説しました。

リクルーターは優秀な学生の採用を目的に、大学の研究室や学生を訪れる社員です。

学生にはリクルーターとの面談を通じて、以下のメリットがあります。

  • ・企業研究に役立つ情報が得られる
  • ・選考につながる可能性がある

リクルーター制度を上手に活用すれば、貴重な情報を得られるため、有利に就活を進められます。

ぜひ本記事を参考にしていただき、リクルーター制度を活用していただければと思います。