就活を始めるとよく耳にする人気企業のランキング。

現在就活中の理系学生の方もインターネット上でさまざまなランキングを目にする機会も多いかと思います。

ここでは、各メディアが公表している就職先・職種の人気ランキングをポイントとともに紹介していきます。

理系学生がどのような企業を受けているか把握し、自身の就活に活かしたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

\自己分析や企業選び、ESで役立つ/


理系学生が選ぶ優良企業の就職人気ランキングTOP20

理系学生が選ぶ優良企業の就職人気ランキングTOP20

OpenWorkの調査によれば、求人プラットフォーム「OpenWork」で理系学生が検索する数の多い企業を以下のランキング形式で公表しています。

順位企業名
1NTTデータ
2アクセンチュア
3日立製作所
4富士通
5日本電気(NEC)
6パナソニック
7野村総合研究所
8キーエンス
9三菱電機
10SCSK
11トヨタ自動車
12ソニーグループ
13富士フイルム
14Sky
15日本アイ・ビー・エム
16東京エレクトロン
17伊藤忠テクノソリューションズ
18三菱重工
19NTTドコモ
20アビームコンサルティング

引用:理系学生が選ぶ、就職注目企業ランキング2024【ベスト20・完全版】|社員クチコミからわかる「企業ランキング」|ダイヤモンド・オンライン

NTTデータやアクセンチュアなど、IT関連に力を入れている企業が上位にランクインしています。また、従来から人気のある「日立製作所」「富士通」などの製造メーカーも理系就活生からの人気が高いです。

理系大学院生の就職人気ランキング

理系大学院生の就職人気ランキング

キャリタス就活では、理系大学院生に人気のある就職先企業のランキングを以下の形で公表しています。

順位企業名
1ソニーグループ
2トヨタ自動車
3富士フイルム
4NTTデータ
5野村総合研究所
6日立製作所
7富士通
8サントリーグループ
9味の素
10NTTドコモ

引用:就職希望企業ランキング|キャリタス就活

「トヨタ自動車」「ソニー」など、従来から人気のある製造メーカーが上位を占めています。

国立大学生の就職人気企業ランキングTOP20

国立大学生の就職人気企業ランキングTOP20

キャリタス就活では、国立大学生に人気のある就職先企業のランキングを以下の形で公表しています。

順位企業名
1三菱UFJ銀行
2伊藤忠商事
3ソニーグループ
4三菱商事
5三井物産
6野村総合研究所
7三井住友銀行
8東海旅客鉄道
9味の素
10トヨタ自動車

引用:就職希望企業ランキング|キャリタス就活

「伊藤忠商事」「三菱商事」など大手総合商社が上位に複数社ランクインしています。また、「三菱UFJ銀行」「三井住友銀行」のようなメガバンクなど多くの就活生から人気を博す企業がランクインしている状況です。

私立大学生の就職人気企業ランキング

私立大学生の就職人気企業ランキング

キャリタス就活では、私立大学生の就職人気企業ランキングを公開しており、以下3つの視点に分けて紹介します。

  • ・早稲田・慶應義塾生の就職人気ランキング
  • ・関東私立大生の就職人気ランキング
  • ・関西私立大生の就職人気ランキング

早稲田・慶應義塾生の就職人気ランキング

早稲田・慶應義塾生から人気のある就職先のランキングは、以下のとおりです。

順位企業名
1三菱UFJ銀行
2三井住友銀行
3みずほフィナンシャルグループ
4三菱商事
5伊藤忠商事
6三井物産
7三菱UFJ信託銀行
8三井不動産
9三菱地所
10東京海上日動火災保険

引用:就職希望企業ランキング|キャリタス就活

「三菱UFJ銀行」「三井住友銀行」「みずほフィナンシャルグループ」など大手金融機関が上位を占める形となっています。

関東私立大生の就職人気ランキング

関東私立大生(明治、青山学院、立教、中央、法政)に人気がある就職先のランキングは、以下のとおりです。

順位企業名
1三菱UFJ銀行
2みずほフィナンシャルグループ
3三井住友銀行
4伊藤忠商事
5三菱UFJ信託銀行
6日本航空(JAL)
7ジェーシービー
8Sky
9東京海上日動火災保険
10丸紅

引用:就職希望企業ランキング|キャリタス就活

先ほどと同様に大手金融機関が上位を独占していますが、日本航空(JAL)・Skyなどの大企業もランクインしています。

関西私立大生の就職人気ランキング

関西私立大生(関西・関西学院・同志社・立命館)から人気がある就職先のランキングは、以下のとおりです。

順位企業名
1みずほフィナンシャルグループ
2三井住友銀行
3Sky
4三菱UFJ銀行
5野村グループ
6サントリーグループ
7富士通
8富士フイルムグループ
9NTTデータ
10伊藤忠商事

引用:就職希望企業ランキング|キャリタス就活

大手銀行などどの就活生からも人気がある企業はもちろん、「富士通」「富士フイルムグループ」のようなデジタル機器を扱う企業もランクインしています。

理系男子の就職人気ランキングTOP20

理系男子の就職人気ランキングTOP20

株式会社ダイヤモンド・ヒューマンリソースでは、理系男子に人気の就職先ランキングを以下のように公表しています。

順位企業名
1伊藤忠商事
2丸紅
3住友商事
4三菱商事
5三井物産
6森ビル
7Sky
8アビームコンサルティング
9三井不動産
10野村総合研究所
11三菱地所
12大日本印刷
13日本生命保険
14NTT都市開発
15JR東日本
16三菱UFJ信託銀行
17第一生命保険
18みずほフィナンシャルグループ
19三菱UFJ銀行
20双日

引用:《伊藤忠商事が文系男子V6&3冠達成》「2026卒就活前半戦(2024年【夏】調査)大学生が選んだ就職先人気企業ランキング」結果発表|PRTIMES

「伊藤忠商事」「丸紅」のような大手総合商社が上位を独占する形となりました。「森ビル」「三菱地所」など大手不動産開発会社も数多くランクインしています。

理系女子の就職人気ランキングTOP20

理系女子の就職人気ランキングTOP20

株式会社ダイヤモンド・ヒューマンリソースでは、理系女子に人気の就職先ランキングも以下のように公表しています。

順位企業名
1丸紅
2森ビル
3伊藤忠商事
4住友商事
5三菱地所
6NTT都市開発
7三井不動産
8東急不動産
9ベネッセコーポレーション
10アビームコンサルティング
11東京建物
12森トラスト
13博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ
14味の素
15三井物産
16野村不動産
17森永製菓
18大林組
19野村総合研究所
20日本放送協会(NHK)

引用:《伊藤忠商事が文系男子V6&3冠達成》「2026卒就活前半戦(2024年【夏】調査)大学生が選んだ就職先人気企業ランキング」結果発表|PRTIMES

理系男子と同様に、大手総合商社・大手不動産開発会社が上位を独占しています。味の素や森永製菓など食品メーカーも理系女子から人気が高いようです。

理系就職で人気のある職種の年収ランキング 

理系就職で人気のある職種の年収ランキング 

理系学生に人気のある職種の年収ランキングを、dodaが公表する「日本のビジネスパーソンの平均年収は?平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】」をもとに以下でまとめました。

順位職種名平均年収
1医師1,089万円
2アナリスト911万円
3運用(ファンドマネジャー/ディーラー)873万円
4投資銀行業務823万円
5MR(医薬情報担当者)764万円
6プリセールス666万円
7セキュリティコンサルタント/アナリスト616万円
8医薬品開発薬事616万円
9データアナリスト/データサイエンティスト612万円
10研究開発576万円

引用:日本のビジネスパーソンの平均年収は?平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】 |doda

「医師」「MR」「医薬品開発薬事」など医療系の職種は全体的に平均年収が高い傾向にあります。また、「データサイエンティスト」のような比較的新しいIT関連の職種も上位にランクインしています。

理系の優良企業を見分けるポイント

理系の優良企業を見分けるポイント

理系の優良企業を見分けるポイントとして、以下の2つがあげられます。

  • ・福利厚生が充実しているか確認する
  • ・離職率が低い会社を選ぶ

上記のポイントを確認しつつ、自分にあった就職先を選びましょう。

福利厚生が充実しているか確認する

福利厚生は、給与以外で企業が従業員に提供する各種支援やサービスで、住宅手当・育児支援・研修制度などがあげられます。福利厚生が充実している企業は、従業員の生活の質を高め、働きやすい環境を提供しているケースが多いです。

例えば、法定の休暇制度に加えて年間7日の柔軟な休暇や6日の全額支給の病気休暇を提供している企業もあります。また、定期的な健康診断や育児補助金、子女教育補助金など、多岐にわたる福利厚生を実施しているケースも見られます。

上記の制度は従業員の健康維持や家族のサポートに寄与し、結果として仕事へのモチベーション向上や生産性の向上につながる点がメリットです。就職活動の際には企業の福利厚生制度を詳細に確認し、自分のニーズやライフスタイルに合致しているかを検討しましょう。

離職率が低い会社を選ぶ

離職率は、一定期間内に企業を退職した従業員の割合を示す指標です。特に新卒3年以内の離職率は、企業の職場環境や労働条件を評価する際の重要なポイントとなります。

一般的に、離職率が低い企業は働きやすい環境や充実した教育制度を持ち、従業員が長く働き続ける傾向があります。就職活動の際には企業の離職率を確認し、安心して働ける職場環境を提供しているかを判断しましょう。

ランキングから見る人気企業の傾向

ランキングから見る人気企業の傾向

ここでは、先ほどのランキングから見る理系学生に人気な企業の傾向について解説していきます。

B to B企業も人気が高い

ランキングの傾向をみてみると、一般的な消費者にはなかなか認知されづらいB to B企業も人気が高いという点です。

このB to B企業に関しては、学生などの一般的な消費者にはそこまで認知されていないものの、それぞれの分野で世界的にトップシェアを誇る企業が多数存在しています。

最近では、インターネットの発達により企業に関するより多くの情報を収集できるようになったため、こうした優良なB to B企業を積極的に受ける理系学生が増えています。

B to C企業では機械や食品関連が人気

一般的な認知度の高いB to C企業も理系学生の根強い人気を集めています。

こうした企業は文理問わず多くの学生が応募するため、競争率も高くなりやすいですが、特にこのランキングでは、機械や食品関連の企業が人気となっています。

そして、B to C企業でもメーカーが多数ランクインする中、大手ゼネコンもランクインしています。大きな要因としては、東京オリンピックやオリンピックに関連した再開発などの需要があり、大きく売り上げを伸ばしていることが考えられるでしょう。

こうした建設業界も近年急速にIT化が進んでいるため、今後業界として大きく飛躍する可能性を秘めているため、注目しておきたい分野といえます。

人気企業に入るためのポイント

人気企業に入るためのポイント

ここまで理系学生に人気な企業をランキングをもとに解説していきましたが、ここではそうした人気企業に入るためのポイントを解説します。

具体的には以下5つのポイントがあげられます。

  • ・自己分析を徹底する
  • ・エントリーシートの完成度を高める
  • ・面接対策は定番質問を中心に
  • ・勉強以外の強みを自己PRできるようにする
  • ・推薦応募を活用する

自己分析を徹底する

就活において、自己分析は非常に重要な作業となります。

就活では、自分のことを全く知らない企業の人たちにして、自分の魅力を最大限伝え、採用する価値のある人間であることをアピールしていく必要があります。

そのためには、自分自身のことを客観的に整理して、どのような強みがあるかを理解し説明できるようにする必要があります。

自己分析を行うことで、自分自身がどのような人間なのかを客観的に整理でき、わかりやすく他人に伝えられるようになります。

自己分析を行う上で、これまでの経験を整理することはもちろん、企業で行っているインターンに参加して実際の業務における自分はどういう人間かも把握することも大切です。

エントリーシートの完成度を高める

2つ目のポイントは、エントリーシートの完成度を高めることがあげられます。

企業の採用の流れとして、基本的にはエントリーシートを提出し、そこで通過できれば面接などの選考に進むことができます。

そのため、エントリーシートが通過できなければ企業の選考に進むことができず、エントリーシートの完成度を高めることが就活の中で非常に重要となります。

業界研究をしっかり行い、自己PRや志望動機を充実させるのはもちろん、書いたエントリーシートを第三者にみてもらうことが大切です。

第三者にみてもらうことで、自分では気づけなかった問題点に気づくことができ、エントリーシートの質を向上させやすくなります。

エントリーシートは就活を行う中で常にアップデートを続け、常にベストな状態にしておくことで就活の成功率を高めることができます。

面接対策は定番質問を中心に

面接対策では、定番の質問に対してはしっかりと答えられるようにしておきましょう。

定番の質問はどんな就活生でも事前に準備しているため、ここで取りこぼしてしまうと選考合格の可能性が一気に狭まってしまいます。

例えば面接ではよく以下の質問がされます。

  • ・自己紹介をお願いします。
  • ・なぜ弊社を志望したのでしょうか?
  • ・これまでの経験を踏まえて自己PRをお願いします。
  • ・あなたにはどのような強みがあるのでしょうか?
  • ・失敗を乗り越えたエピソードはありますか?
  • ・何か質問はありますか?

上記のような質問は、実際に文章にして声に出す練習を繰り返し行っていきましょう。

そうすることで、面接本番でも自信を持ってスムーズに質問に答えられ、面接官にもわかりやすく伝えることができます。

勉強以外の強みを自己PRできるようにする

面接など選考の場では、勉強以外の強みを自己PRできるようにしておきましょう。企業は採用時に学業成績だけでなく、コミュニケーション能力や主体性など多面的なスキルを重視します。​​例えば、サークル活動でのリーダー経験やアルバイトでの接客経験、ボランティア活動などはコミュニケーション能力やリーダーシップ、問題解決能力を示す事例となります。​​

自己PRを作成する際は具体的なエピソードを交え、「どのような状況でどのような行動を取り、どのような結果を得たのか」を整理して伝えると効果的です。​また、自身の経験が「志望する企業や職種でどのように活かせるか」を結びつけて述べると、企業側に自分が即戦力となり得ることをアピールできます。​自己分析を深めて学業以外の経験から得た強みを明確にして具体的なエピソードとともに伝えれば、他の応募者との差別化を図れます。

推薦応募を活用する

推薦応募は、大学や教授からの推薦を受けて企業に応募する方法で特に理系学生にとって有効な手段です。​推薦応募を利用すると一般応募よりも選考がスムーズに進む場合があり、例えば書類選考や一次面接が免除されて直接最終面接に進めるケースもあります。

​また、推薦応募は大学と企業の信頼関係に基づいて行われるため、推薦を受けた学生は企業から高い評価を受ける傾向があります。​ただし、内定を得た場合に原則として辞退が難しいため、応募前に「内定が取れたら、その企業で本当に働きたいか」を十分に確認しておきましょう。

また、推薦応募を利用する場合でも企業研究や自己分析を徹底し、面接対策を怠らないことが求められます。​推薦を受けたからといって必ず内定が得られるわけではないため、一般応募と同様に真剣に取り組む姿勢が必要です。​さらに、推薦応募は一部の企業や職種に限られる場合があるため、「志望する企業が推薦応募を受け付けているか」を事前に確認しましょう。​

就職活動を有利に進めるには?

就職活動を有利に進めるには?

ここでは、就活を有利に進めるためのポイントについて解説していきます。

具体的には、以下の3点があげられるでしょう。

  • ・理系特化したエージェントを活用する
  • ・インターンの積極的な参加
  • ・自身の研究内容を説明できるようにする

理系特化したエージェントを活用する

理系学生が就活を行う場合、理系に特化したエージェントを活用するのも手段の1つです。

理系特化型のエージェントは、全学部共通のエージェントとは異なり、理系企業に関してより密度の高い情報を持っている他、通常のエージェントでは見つからないような理系優良企業に接触できる可能性もあります。

また、理系学生に関する就職動向もより多くデータを持ち合わせているため、エントリーシートや面接対策に対しても的確なアドバイスを受けることができるでしょう。

どういった職業が適切かなどの仕事軸に関してもアドバイスをもらえるため、理系学生の場合は理系特化型のエージェントを活用することがおすすめです。

インターンの積極的な参加

就活を有利に進めたい場合、インターンには積極的に参加しておきましょう。

インターンに参加することで、面接時にインターン経験を交えて自己PRができるほか、インターンを受けた企業での選考が一部免除になるなど多くのメリットが存在します。

インターンに参加した学生は、社会経験をいち早く備えていると企業が判断するため、即戦力としての活躍も期待され、採用選考においてもプラスの評価がつきやすくなります。

特に自分が志望する企業がインターンを開催している場合は、ぜひインターンに参加しておきましょう。

自身の研究内容を説明できるようにする

自分が専攻内容に関連する企業を受ける場合は、自身の研究内容をわかりやすく説明できるようにしておきましょう。

専攻内容に近い企業を受ける場合は、自身の研究内容や活動を説明することは必須となりますが、こうした企業の人事担当といえど自社の研究に関する詳しい内容を理解しきれていない場合もあります。

そのため、研究内容に精通していない人に対しても理解できるようわかりやすい言葉で伝えることが大切です。

具体的には、専門用語などはなるべく省き、主に研究を通して何を学びどういう成果が得られたかというポイントを中心に面接官に伝えていきましょう。

これだけは知っておきたいポイント!(まとめ)

理系学生に人気の企業は、コロナ禍で注目を浴びる製薬企業はもちろん、一般的には認知されづらいB to B企業など幅広い企業が存在します。

こうした人気企業は競争率も高くなるため、入念な選考対策をする必要があります。

他の就活生に1歩でも多くリードするためにも、今回紹介したポイントを参考にインターンの積極的な参加や理系特化型エージェントの活用など、できることをなるべく行い、就活を成功に導きましょう。

\自己分析や企業選び、ESで役立つ/