こんにちは。理系就活情報局です。
理系就活生なら、一度は「研究職」として活躍する未来を想像したことがあると思います。
一方で、
「研究職に興味があるけれど、自分に向いているかわからない…」
「仕事でする研究は、大学の研究と何が違う?」
と感じている方も多いのではないでしょうか。
入社してからのミスマッチを防ぐために、本記事では、研究職に向いている人の特徴や仕事内容を紹介します。
研究職を目指している理系就活生の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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研究職(研究者)に向いている人の性格・特徴
探究心が旺盛な人
研究職は、新しい商品や技術を生み出すために、先の見えない目標に挑戦し続ける仕事です。
そのため、研究職には、研究を楽しむ探求心が求められます。
ものごとに対して「なぜそうなるのか」「目標を達成するためにはどうしたらいいのか」と常に考えながら、挑戦し続けられる探求心を持っている人は、研究職に向いています。
研究職は、自分の興味のある分野だけを研究できるとは限りません。
興味のない分野が仕事になることも念頭に置いて、研究職を目指すのか検討してみてください。
粘り強く一つのことに取り組める人
研究で成果を上げるためには、長い時間と試行錯誤が必要です。
数年がかりの研究に携わることもあるため、最後まで諦めず、根気よく一つのことに取り組める人は研究職に向いています。
根気強く研究に取り組み、成果を上げたときには大きなやりがいを感じられるでしょう。
飽きることなく最後まで責任を持ってものごとに取り組める人は、研究職でも結果が出せるはずです。
失敗しても前向きに考えられる人
研究では、自分が立てた仮説に対してさまざまな検証を繰り返します。
仮説がすぐに立証されるとは限らないため、粘り強く取り組まねばなりません。
それでも、何度も同じことに取り組み、失敗を繰り返すうちに、気持ちが沈んでしまうこともあるでしょう。現実を受け止めることも大事ですが、意識をポジティブに保つことも必要です。
そんな時、失敗は失敗として受け止め、前向きに気持ちを切り替えることができる人は研究職に向いています。
コミュニケーション能力がある人
もしかすると、「研究職はコミュニケーション力があまり必要ない」と考えている理系就活生もいるかもしれません。
ですが、それは大きな間違いです。
研究職にも、コミュニケーション力は重要です。
というのも、研究は1人で黙々と行うのではなく、チームで協力し合って1つの研究を行うからです。
他の研究者と情報共有し、密に連携を取れなければ研究職は難しいでしょう。
また、同じ研究者だけでなく、他部署や社外の人とのコミュニケーションも求められます。
研究職でない人に自分たちの研究について、専門用語を交えずわかりやすく説明し、理解してもらわなければなりません。
さまざまな分野の人とコミュニケーションを図ることで、研究に役立つ情報が得られることもあるでしょう。
そのためにもコミュニケーション力は欠かせないスキルです。
研究職に向いていない人の性格・特徴
研究職に向いていない人の性格や特徴は、以下があげられます。
- ・短期的な成果に執着する
- ・細かい作業が苦手である
- ・失敗するのが怖い
まず、短期的な結果を求める傾向がある人は苦労するかもしれません。研究には長期的な視点と粘り強さが必要だからです。研究では常に自分の仮説や方法を繰り返し、検証する姿勢が求められます。
細かい作業や地道なデータ収集に耐えられない人も難しいかもしれません。研究の多くは、地味で忍耐のいる作業の積み重ねだからです。
最後に、失敗を恐れる人や新しいアイデアに抵抗がある人も研究職には向いていないかもしれません。研究の世界では失敗から学び、革新的なアプローチを試みる勇気が必要不可欠だからです。
研究職の仕事内容
研究職は技術や知識を作る仕事
仕事として研究を行う研究職は、主に2つに分けられます。
・基礎研究
研究職としてまずイメージされるのは、基礎研究でしょう。
基礎研究とは、まだ世の中にはないものを研究し、開発する仕事です。
未知の物質や原理を見つけたり、仮説の検証・解明を行います。柔軟な思考力を活かしながら、根気強く研究を重ねていく仕事内容で、研究は長期にわたります。
分野にもよりますが、仕事の成果が世に出るまで時間がかかる場合もありますが、「無から有を生み出す」やりがいのある仕事です。
・応用研究
応用研究とは、基礎研究の成果をもとに、実用化する方法を探す研究です。
研究結果を実際に作られる製品や技術に結び付けるため、具体的な目標を決めた上で行われます。応用研究の場合は、基礎研究と比較して、商業的な利益を出すことが求められる場合も多くあるのが特徴。そのため、スピードや予算が重視されることもしばしばあります。
製品化に繋がる研究のため、社会で何が求められているのかを知るために、マーケティングスキルが求められる場合もあります。
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企業の研究職と大学の研究職の違い
研究職の主な就職先は、民間企業と大学の2つです。
基本的に、民間企業では応用研究を、大学では基礎研究をメインとしています。
そのため、メーカーなどの民間企業の研究職は、製品やサービスを開発する応用研究を担当するケースが多いです。
大学の研究職には、「学術の発展」や「これまでになかったものを研究する」というやりがいがあります。
一方、民間企業の研究職には、基礎研究を応用して新製品やサービスなどを生み出し、社会に影響を与えられるというやりがいがあります。
研究職(研究者)の主な就職先
大学研究職
大学教員として採用される、大学研究職は代表的な就職先のひとつです。博士課程を修了したうえでポストドクター(ポスドク)をまずは目指します。ポスドクの任期は約2〜3年程。その間に研究の成果を残せれば、助教授などに就くことが可能です。
教授になるには大学によっても異なりますが、博士課程修了後から15年前後は必要になります。その間は教授の研究サポートが中心になるため、教授の方針への理解と相性が良いことが大切なポイントです。
公的機関
公的機関の研究職とは、各省庁や地方公共団体の研究所にて勤務する研究職です。具体的な勤務先としては、〇〇産業技術研究所などのような名称の公設試験研究機関などです。厳しい試験に合格すれば、警視庁や全国の警察本部にある科学捜査研究所などでも研究に携われます。
公的機関の研究職は化学・物理・法律・心理学など、さまざまな知識が求められるのも特徴のひとつです。国や地域のためになる研究が多いため、やりがいを感じながら働き続けられます。
メーカーなど民間企業の研究職
民間企業での研究職は、主にメーカーなどでの商品開発などに携わるお仕事です。研究内容は部署やメーカーの方針に沿って行われ、多くの場合はチームで研究を進めます。他の部署との連携が必要な場合もあるため、一定のコミュニケーション能力は必要です。公的機関に比べ、収入が比較的高いことなどがメリットとなります。
また、三菱総合研究所など民間の研究施設への就職も可能です。民間の研究機関であるため利益追求ではなく、専門性の高い研究に携われます。特徴をしっかりと把握したうえで、自身の専門性を活かせる進路をみつけることが必要です。
研究職(研究者)になるには?
公的な研究職になるには
国や地方自治体、大学などの研究職になる場合は博士課程を修める必要があります。そのうえで大学の研究職になる場合はポスドクとして勤務を始め、助教授・准教授・教授へとステップアップしていく流れが一般的です。
また、国や地方自治体での研究職を目指す場合は、公務員試験に合格する必要があります。院卒者の公務員試験は、筆記・政策課題の討議・面接の3つで構成されているため、入念な準備が大切です。一部公的な研究所は公募している場合もあるため、志望先が決まれば都度チェックしておきましょう。
民間の研究員になるには
民間企業などでの研究員になるためには、一般の就職試験に合格する必要があります。就活サイトや大学のキャリアセンターなどで志望企業を探し、情報を集めて試験に望みます。企業によって採用基準や研究内容もさまざまなため、早めの準備と情報収集が内定への鍵となります。
研究職を目指す時に注意したいこと
研究職の採用条件は高い
研究職は理系の花形的存在ですが、採用のハードルが高いのも事実です。
研究職の募集は、その企業や大学が求める専門性を持っていることが前提です。
また、研究職の募集では、通常の選考過程に加えて、論文やレポートの提出を求められる場合もあります。
そのため、研究職の採用は「専門的な知識を身に付けているか」という点で、ほかの職種よりもシビアに判断されると言えます。
研究には成果が求められる
研究職の仕事は一朝一夕で結果が出るものではありません。
中には、数年〜10年以上かかって、ようやく成果が出る研究もあるでしょう。同時に、どれだけ熱心に時間をかけたとしても、思うような成果が出ない場合も予想されます。
研究職はやりがいのある仕事ですが、だからといってコストを無視することはできません。成果が出ない場合は、コストをかける必要がないとして、研究を打ち切られてしまうこともあるのです。
目指していた研究職になれたとしても、やりたい研究が打ち切りとなれば、別の研究を進めることになります。
「必ずしも自分がやりたいことだけができるわけではない」と理解した上で、研究職を目指しましょう。
専門性が高く転職の道が限定されやすい
研究職は専門性を発揮できる反面、専門性に特化しているため、転職の道が限定されやすい仕事です。
特定の分野に特化した研究業務に従事していたスキルや経験を、研究職以外で発揮できることは少ないでしょう。
また、研究職の大半が、研究業務以外を経験していることが少ないのも、転職が難しい大きな要因でしょう。
研究職と他の業種では業務内容などが大きく異なるため、また1から必要なスキルを身に付けなければなりません。
転職を視野に入れているという方は、注意が必要です。
研究職を目指すなら押さえたいポイント
これまで、「研究職に向いている人の特徴」から「研究職を目指す時に注意したいこと」まで解説してきました。
これから研究職を志す理系就活生に向けて、最後に研究職を目指すなら押さえたいポイントについて解説します。
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就活の選択肢を絞りすぎない
研究職を目指す場合は、最初から視野を狭めすぎないようにしましょう。
研究職は専門性に特化した仕事のため、1度その道に進んでしまうと、途中でキャリアチェンジを図るのは難しくなってしまいます。
研究職を目指したい理系就活生は、「本当にこの分野でいいのか?」「どうして研究職を目指すのか?」について、一度じっくり考えてみましょう。
他の選択肢も検討して「自分には研究職しかない!」と思えたなら、あとは迷いなく突き進んでください。
優秀な研究者の特徴をみて学んでおく
研究職を目指すのであれば、優秀な研究者をできるだけ早く見て学びましょう。
可能であれば大学在学中に優秀な先輩の取り組み方や考え方を学んでおきます。大学内に目標にできる先輩がいない場合は、インターンシップなどへの参加がおすすめです。
特に長期インターンでは、実際に組織の一員として研究を進められる場合もあるため、優秀な研究者に触れることは必然的に多くなります。学生よりもさらに優秀な研究者が見つけやすい環境であり、実際の現場での取り組み方をしっかりとみて学んでおきましょう。
就活は早めに始めて可能性を広げよう
研究職を目指すなら、早めに就活をスタートしましょう。
研究職は大学院卒の理系就活生にも人気な上、自分の専門分野で研究職の募集がなければ、大学院に進学するなど、別の道も考えなければなりません。
自分の将来の可能性を広げるために、まずは就活支援サイトに登録しましょう。
研究職志望の理系就活生には、理系に特化した逆求人型サイト「TECH OFFER」がおすすめです。
「TECH OFFER」は、独自の技術キーワードによって、理系就活生が持つ専門性やスキルと企業のニーズをマッチングしています。
登録しておけば、あなたの専門性とマッチした研究職のオファーが届くかもしれません。
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研究職が向いているかは「理系専用・就活タイプ診断」で確認
研究職が向いているか不安な方は、「理系専用・就活タイプ診断」で適職を確認するのがおすすめです。「理系専用・就活タイプ診断」は、理系の専攻分野と9つの性格タイプから適職傾向を診断できるツールです。簡単な設問に答えるだけで、約3分で診断結果を確認できます。
診断結果画面では、自身の性格タイプ・おすすめの理系職種などが確認可能です。就活で失敗しないコツ・すぐ活かせる選考アドバイスも提供するため、早期内定獲得にも役立てられます。「どの職種が自分に合っているか分からない」と悩んでいる方は、「理系専用・就活タイプ診断」を活用しましょう。
研究職に関してよくある質問
研究職に関してよくある質問は、以下の5つです。
- ・研究職は女性も活躍できる?
- ・研究職はやめとけと言われる理由は?
- ・研究職の年収はどれくらい?
- ・研究職は病むって本当?
- ・開発職に向いている人の特徴は?
研究職に関して疑問点がある場合は、上記質問への回答を参考にしてください。
研究職は女性も活躍できる?
研究職は、性別に関係なく才能と努力が評価される分野です。近年、多くの分野で女性研究者の活躍が目覚ましく、科学や技術の発展に大きな影響を与えています。
しかし、現実には依然としてジェンダーギャップが存在することも事実です。例えば、上級職への昇進や研究資金の獲得において、女性研究者が不利な立場に置かれるケースがあります。また、ワークライフバランスの課題も大きく、特に出産や育児との両立に苦心する女性研究者も少なくありません。
上記の課題に対して、多くの研究機関や大学が積極的に取り組んでいます。メンタリングプログラムの実施・柔軟な勤務体制の導入・育児支援制度の充実などが進められています。
研究職はやめとけと言われる理由は?
研究職は魅力的な側面を持つ一方で、「やめておけ」と忠告されるケースもあります。理由としては、激しい競争があります。
研究資金の獲得や論文の発表において、常に他の研究者と競い合わなければなりません。競争はストレスの原因となり、メンタルヘルスに悪影響を及ぼす可能性があります。
また、ワークライフバランスの問題も大きいです。研究は時間に縛られない仕事であり、しばしば長時間労働や休日出勤が必要となります。私生活や家族との時間を圧迫する可能性があります。
しかし、上記の理由は研究職を避けるべき絶対的な理由ではありません。重要なのは研究職の課題を理解した上で、自分にとって最適な選択をすることです。
研究職は病むって本当?
「研究職は病む」という言葉には一定の事実が含まれていますが、過度な表現でもあります。まず、研究職特有のストレス要因があるのは事実です。激しい競争・研究資金獲得の圧力。論文発表のノルマ・長時間労働などが、研究者のメンタルヘルスに大きな影響を与えています。
また、研究の性質上、失敗や挫折を経験するケースが多いのも事実です。新しい発見や革新的なアイデアを追求する過程では多くの試行錯誤が必要であり、精神的な負担となるケースがあります。
しかし、「研究職は必ず病む」というのは誤りです。多くの研究者が充実した職業生活を送っており、仕事に大きな喜びと満足を感じています。研究職の魅力である自由度の高さ・知的好奇心を満たせる環境は、むしろメンタルヘルスにポジティブな影響を与える可能性もあります。
重要なのは、研究者の労働環境における課題への認識と対策です。多くの研究機関や大学が、メンタルヘルスサポートの充実・ワークライフバランスの改善・キャリア支援などの取り組みを強化しています。
開発職に向いている人の特徴は?
開発職に向いている人には、いくつかの共通した特徴があります。以下に、開発職に適した人の主な特徴を詳しく見ていきましょう。
開発職に向いている人の特徴 | 概要 |
論理的思考力 | 開発職では、複雑な問題を分解し、効率的に解決する能力が不可欠です。論理的に考え、段階的に問題へ取り組む人が向いています。また、抽象的な概念を具体的な形に落とし込む力も重要です。 |
創造性 | 新しいアイデアを生み出し、革新的なソリューションを考案する能力は開発職で大きな強みとなります。既存のものに捉われず、新しい視点で物事を見られる人が向いています。 |
継続的な学習意欲 | 技術の進歩が速い開発の世界では、常に新しい知識やスキルを吸収する必要があります。学ぶことを楽しみ、自己啓発に積極的な人が向いています。 |
忍耐力と粘り強さ | 開発プロセスは時に長期にわたり、多くの試行錯誤が必要です。挫折を乗り越え、目標達成まで粘り強く取り組める人が向いています。 |
コミュニケーション能力 | 多くの開発プロジェクトはチームで行われるため、アイデアや進捗を効果的に共有できる能力が重要です。また、技術的な内容を非技術者にも分かりやすく説明できる力も求められます。 |
問題解決能力 | 予期せぬ課題や障害に直面したときに、冷静に対処し、効果的な解決策を見出せる人が開発職に向いています。 |
上記の特徴に関して、必ずしもすべてを高いレベルで持っている必要はありません。自分の強みを活かし、弱みを補完していく姿勢が大切です。また、上記特徴の多くは経験と学習によって磨けます。
まとめ
研究職は、理系就活生のスキルが活かせる仕事です。
研究に携わりたい方には、大学と民間企業の2つの選択肢があります。
研究職は狭き門だからと最初からあきらめず、まずはチャレンジしてみましょう!