研究職と開発職は混同されがちですが、その役割や仕事内容には大きな違いがあります。進路を間違えてしまわないよう、具体的な違いを認識することは非常に大切です。目指す研究職・開発職に就くためのステップとして、知識を身につけておきましょう。
本記事では、「研究職と開発職の仕事内容や役割の違い、就職する方法」などを解説します。ぜひご参考ください。
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研究職と開発職の違い
まずは研究職と開発職のそれぞれの役割を明確にしておきましょう。
研究職の役割
研究職は名前からも分かる通り、幅広い研究業務に携わるポジションです。0から1を生み出すことで、開発職・技術職の仕事を支える役割も担っています。
勤務先は一般企業だけでなく、公的機関や民間企業などさまざま。働く場所によって研究分野や目的、方針は大きく異なるため、志望する場合はそれぞれの勤務先の研究を早くからしておくことが大切です。
研究職の具体的な役割は、応用研究であるか基礎研究に携わるかで大きく変わります。募集段階でどちらの研究職であるかはわかりますので、就活時にはしっかりと確認して志望する必要があるでしょう。応用研究と基礎研究の違いについては、後ほど詳しく解説します。
開発職の役割
開発職は、製品・商品・技術などの開発を手掛けるポジションです。身近にあるメーカー製品や商品のほぼすべてに、開発職が関わっていると言っても過言ではありません。その分メーカなど企業を支える役割であり、やりがいを感じられるお仕事でもあります。一定の知識や技術が必要で応募条件も比較的高い傾向にありますが、就活希望者の多い人気の職種のひとつです。
開発職には、研究開発・商品開発・技術開発とさらに3つに細分化できます。名前の通り、研究・商品・技術に重きを置き、開発を進めていくポジションです。具体的な仕事内容はそれぞれ異なりますので、詳細については後の章で詳しく解説します。
研究職と開発職の違い
研究職と開発職は、ご覧いただいた通り業務内容がまったく異なります。具体的には、研究職は商品・製品に必要な情報を深く研究し、開発職は実際の商品・製品を形にするという点です。
研究室勤務の場合は直接開発に関わることはありませんが、基本的には研究職と開発職が相互に協力して、新しい製品や商品・技術などを生み出しています。これら一連の流れを把握しておくと、各職種の理解もしやすくなるでしょう。
研究職の仕事内容
ここからは、基礎研究と応用研究の2つの分類ごとに、研究職の仕事内容をみていきます。
基礎研究
基礎研究とは、未知の分野や原理を解明する研究のことです。一般社会で身近にある製品や商品とは直結しないケースが多い点が研究の特徴です。仮説検証を長年繰り返すこともあるなど、成果がでにくい研究でもあります。
しかし、原理やメカニズムを発見した場合は社会的な貢献度も高く、ノーベル賞などの受賞に繋がることも少なくありません。自身の研究が社会的な問題・課題を解決する可能性もあるため、動機を持っていればやりがいを感じながら働き続けられるポジションです。
応用研究
応用研究は、実用化に際して必要な内容について研究を行います。具体的には、基礎研究を通して得た知見を、商品や製品に落とし込むための仕事です。応用研究の特性上、どちらかといえば企業の研究室で勤務する場合も多く、予算・コスト・納期も意識しながら研究を行う必要があります。自分の研究が実際の商品や製品として形になることが、モチベーションの源泉です。
開発職の仕事内容
次に開発職の仕事内容を、商品開発・技術開発・研究開発の3つに分けて見て行きましょう。
商品開発
商品開発は企画部門から出される企画に基づいて、実際の商品を開発する仕事です。商品や製品を開発する業務を軸に、マーケティング・コンセプト立案など企業によって幅広い役割を担います。また、顧客ニーズの調査・分析のほか、実際に生産に必要なコストの試算や販売戦略に関わることもあります。業務内容が多岐にわたり大変な面もありますが、商品を生み出す喜びは大きなやりがいです。
業務自体は他の技術開発・研究開発チームと連携することも多くあります。しかし、開発職のなかでも最もコミュニュケーション能力が必要なのが商品開発です。
プロジェクトの推進や確認、交渉などを行う機会も比較的多いため、会話能力に長けた文系の人材も多く働いています。幅広い工程、業務を経験したい方に向いている職種です。
技術開発
実用化を目指す製品や商品の開発に、必要な技術を考えて開発する役割です。実際の生産ラインの構築・生産設備の設計・改善策の提案などを行い、効率的で安全性の高い生産の実現を目指します。
技術開発の業務は製品化と繋がる仕事が多くなるため、成果が見えやすくやりがいを感じやすいポジションです。予算管理など社会的な知識も身につけられます。
技術開発には、高い専門知識・技術・基本的なコミュニュケーション能力が必要とされます。他部署・マーケティングなどにも携わることがあり、仕事内容は企業によって異なるのが一般的です。技術に関する研究を行っている理系学生などに、特に人気の高いポジションとなっています。
研究開発
企業が製品開発などに必要とする内容について、基礎的な研究を行うポジションです。研究に携わるのは新しい未知の分野〜既存の分野のアップデートまでさまざまです。仮説検証を繰り返して、製品で活用する素材などが、用途に適しているかなどを研究します。
研究したデータは、開発部門に受け渡され、実際の製品開発などに役立てられます。研究開発は表で目立つ役割ではありませんが、開発を陰から支える非常に大切な役割です。企業や部署によっては研究内容も難しく、専門知識も必要となりますが、製品開発の根本を支えることは、大きなやりがいにも繋がります。経験を積むに連れて技術も向上し、成長できるポジションです。
研究職や開発職で就職するには?
最後に研究職や開発職で就職するための、方法を確認しておきましょう。
必要な知識や技術を身につけておく
研究職や開発職として就職するには、専門知識や技術が必要なことが非常に多くあります。そのため、できるだけ早めに企業研究を実施し、「企業でどのような役割を担うのか」「どんなスキルが必要なのか」を把握しておくことが大切です。
身につけるべき知識や能力が確認できれば、あとは残された学生生活を活用して少しづつ身につけていきます。社会人に比べて、格段に時間の制約が少ないのが学生時代です。沢山ある時間を有意義に使って成長すれば、難易度の高い志望企業にも入社できる可能性はあります。目標とする場所で活躍できるよう、必要な知識や技術を身につけていきましょう。
企業HPや就活サイトからエントリー
すでに入社したい企業が決まっている場合などは、企業HPや就活サイトからエントリーする流れとなります。エントリーをすれば、企業担当者からの連絡をもとに、書類選考や面接へと進むのが一般的です。複数企業にエントリーすることももちろん可能ですので、企業選定が完了したら候補となる企業についても応募しておくことをおすすめします。
また、就活サイトには幅広いサービスがあるため、自身や志望企業にあわせたサービスの活用がおすすめです。たとえば有名就活サイトは、文系理系を含めた総合的な就活サイトだといえます。認知度も高いサービスで掲載企業数は非常に多いですが、理系分野に絞っての企業探しに苦労する面もあるでしょう。研究開発においては、理系向けサービスなどを活用することも非常に良策です。
説明会やインターンへ参加する
志望が固まらず気になる企業がある場合は、説明会やインターンへの参加がおすすめです。実際の企業担当者にあって話を聞いたり、雰囲気を感じられることが最大のメリットとなります。企業の方針や具体的な仕事内容を知ることは、企業選定の助けとなるでしょう。
また、夏季・冬季に実施されるインターンへ参加すれば、実際の仕事に参加できる場合もあります。先輩のサポートを受けて仕事を進めてみると、自分との相性や自分の意欲に気づけることも多いものです。入社前にしっかりと入社後をイメージすることができるため、就活失敗のリスクを大きく減らせます。企業選びに困った際などには、説明会やインターンへの参加を検討してみると良いでしょう。
逆オファー型サイトからオファーを受ける
「自分の経験やスキルをどんな企業が求めているのか」が気になる場合は、逆オファー型就活サイトの活用がおすすめです。理系就活に特化した「TECH OFFER」の場合は、学科・専攻・研究分野・志望職種などのプロフィールを登録するだけで、無料で利用できます。
登録したプロフィールを参考に企業は就活生にオファーを送るため、メッセージでやりとりした上でオファーに対応できます。オファーの内容はインターンや本面接への招待などさまざまです。企業によっては、面接などの優遇措置が受けられる場合もあります。有名企業や志望企業からオファーが届く可能性もあるため、できるだけ早めの登録をしておくことをおすすめします。
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まとめ
今回は「研究職と開発職の仕事内容や役割の違い、就職する方法」などを解説しました。研究職・開発職は組織の中枢を担う、大切な役割のひとつです。その分大変な部分もありますが、やりがいが大きいことも就活生人気が高い理由なのかもしれません。ぜひ本記事の内容を、ご自身に合った企業・ポジションを見つける参考にご活用ください。