研究職や開発職は、理系の学生や転職を考える方々にとって魅力的なキャリアパスのひとつです。この2つの職種は、専門的な知識やスキルを活かせる反面、その役割や仕事内容、求められる特徴には大きな違いがあります。
本記事では、研究職と開発職の違いや特徴を詳しく解説し、それぞれがどのような職務を担い、どのような人に向いているのかを明らかにします。就活やキャリア選択時に役立つ知識を提供していきますので、ぜひ参考にしてください。
研究職とは

研究職とは、新しい知識や技術を生み出すための探求を行う職種です。
主に「0から1」を生み出すことが求められ、新たな概念や価値の創出が重要とされます。研究職の具体的な業務には、実験の設計、データの収集と分析、検証などが含まれます。
また、その成果が実用化されるかは不確定であるため、長期的な視点を持つことが必要です。研究職は基礎研究と応用研究に分類され、基礎研究は学術的興味を持つ課題の追究、応用研究は基礎研究の成果を実用化するための調査や試験を行います。研究職は就活において、自身の専門領域や興味のある分野を明確にして臨むことが重要です。
この職種は特に、メーカーや大学、公的研究機関などで活躍しており、開発職と比較してより学術的な知識や探求心が求められる点が特徴です。
研究職の種類
研究職には、大きく分けて「基礎研究」と「応用研究」の2つの種類があります。
ここでは、それぞれの特徴について詳しく解説します。研究職を目指す方は、自身の興味関心やキャリアビジョンに応じて適した分野を選ぶ参考にしてください。
基礎研究
基礎研究は、学術的知識に基づき新しい原理や未知の物質を発見することを目的としています。
具体的には、自然現象の解明や科学技術の根幹となる理論の構築などが挙げられます。多くの場合、成果がすぐに実用化に結びつかないことも特徴ですが、長いスパンで見れば社会全体に大きな影響を与える可能性を秘めています。
基礎研究は、自主的かつ探究心に溢れた人に向いている職種と言えるでしょう。
応用研究
応用研究は、基礎研究で得られた知識や技術を実際に役立てるための研究です。
具体的には、新しい製品の開発や、既存技術の改良、効率化の模索などが行われます。応用研究は、基礎研究で得られた理論を現実的な課題解決に結び付ける点が特徴であり、製薬や化学、IT分野など多岐にわたる領域で需要があります。
企業活動と結びつきやすいため、メーカーなどで活躍の場が広がります。
開発職とは

開発職とは、企業が製品やサービスを市場に送り出すためのプロセスを担当する職種のことを指します。
具体的には、新商品の開発や既存商品の改良、コスト削減、品質向上などに取り組みます。製品化を実現するために、技術面や実用化に焦点を当て、研究職が生み出した知識や基礎成果を実際の製品に応用する役割を担っています。製薬会社や食品メーカー、化粧品メーカーなど、さまざまな業界で多様な商品開発が行われています。また、アンケートや市場調査を通じて、社会のニーズを理解することも重要な業務です。
研究職との違いとして、「0から1」を追求する研究職に対し、開発職は「1を10、100へと広げる仕事」として知られています。この違いを理解し、自身に合った職種を選ぶことは、就活時に重要な第一歩です。
開発職の種類
ここでは、開発職の種類について詳しく説明します。職種ごとに役割や特徴が異なり、それぞれの仕事内容について理解を深めることが開発職を目指す上で重要です。
以下では、「商品開発」と「技術開発」という代表的な分野について解説します。
商品開発
商品開発は、新商品や既存商品の改良を担う分野です。
具体的には、消費者のニーズを市場調査やアンケートなどで把握し、それに応じた製品を企画・設計する業務を指します。コスト削減や品質向上も商品開発職の重要な役割です。例えば食品メーカーや化粧品メーカーでは、市場のトレンドや競合他社の商品分析を行いながら、魅力的で独自性のある商品を生み出すことが求められます。
このように、商品開発職は消費者の声を形にし、社会に新たな価値を提供する職種です。
技術開発
技術開発は、商品開発を支える技術の探求と革新を行う職種です。新素材や製造技術、改良されたプロセスを研究し、それを実用化して商品や生産工程に取り入れることが主な役割です。技術開発職は、開発職全体を支える基盤となり、製品の性能向上や製造コストの最適化に貢献します。例えば製薬会社では、新薬の製造効率を上げる技術の開発や、既存薬剤を改良するための技術研究が行われています。
このように、技術開発は商品開発の成功を支える重要な職種といえるでしょう。
研究職と開発職の違い

研究職と開発職にはそれぞれ異なる役割と目的があり、特徴も大きく異なります。
研究職は「0から1」を生み出し、新しい知識や技術を追求する職種です。具体的には基礎研究や応用研究を通じて、新たな理論や技術を構築することが求められます。
一方、開発職は研究成果をもとに製品やサービスとして形にする役割を担います。「1から10、さらには100へ」という規模の拡大を目指し、実用化を実現することが目標です。
研究職が未知を探求して知識を深めるのに対し、開発職は既存の知識を応用して現実世界の課題を解決します。たとえば、研究職が新しい材料の特性を解明するのに対し、開発職はその材料を使った商品化やコスト効率の改善に取り組みます。
このように、研究職と開発職は目指す方向性もアプローチ方法も異なり、比較を通じて自身に適した職種を見極めることが重要です。
研究職・開発職に向いている人の特徴

ここでは、研究職や開発職に向いている人の特徴について詳しく解説します。その職種ごとに求められる資質や性格が異なるため、自分に合ったキャリア選択の参考にしてください。
以下では、それぞれに向いている要素や共通点について説明していきます。
研究職に向いている要素
研究職に向いている人は、好奇心が強く、未知の課題に挑むことが好きな人です。
基礎研究や応用研究のように時間をかけて新しい知識や技術を探求するため、粘り強さが必要です。また、詳細なデータの検証や分析を根気強く行える集中力も欠かせません。
就活の際には、自分が問題解決力や専門知識に自信を持っているかを確認することが重要です。
開発職に向いている要素
開発職は、チーム内での協調性や柔軟性が求められ、社会のニーズを意識して行動できる人に向いています。
商品開発や技術開発では、製品化や改良のプロセスに携わるため、幅広い分野の知識を応用する能力も大切です。また、市場調査や顧客の要望を基に商品や技術を具体化するため、コミュニケーションスキルに自信があることは大きな強みとなります。
研究職・開発職に共通して向いている要素
研究職と開発職のどちらにも共通して必要なのは、問題解決能力と継続的に学ぶ意欲です。
新たな課題に直面した際に、自身の知識を深めつつ変化に対応できる柔軟性が求められます。また、計画性があり地道に物事を進められることも重要な特徴です。
特に、就職活動の際には研究職・開発職の違いを理解し、自分の強みがどう貢献できるかを明確にアピールすることが鍵となります。
研究職・開発職に関する質問

ここでは、研究職や開発職に関して多くの方が疑問に思うことについて解説します。
以下では、それぞれの特徴や違い、向いている人の要素などを詳しく説明していきます。
研究開発職に向いている人は?
研究開発職に向いている人の特徴として、まず「探求心が強い」ことが挙げられます。
研究は新たな知識を掘り下げ、未知の事象を解明することが求められ、粘り強さや好奇心が欠かせません。また、分析力や論理的思考が重要となるため、実験データを正確に読み取る力も必要です。さらに、開発面ではチームで協力することが多いため、円滑なコミュニケーション能力も好まれます。
このように、探究心、分析力、協調性が揃っている人が向いていると言えます。
研究職の最高峰は何ですか?
研究職の最高峰は、ノーベル賞受賞者のように歴史的成果を残す研究者といえます。
基礎研究から生まれる画期的な発見が、世界中の社会問題を解決したり、科学の進化を大きく前進させたりするケースがその代表例です。研究職の頂点に立つということは、それほどの影響力を持つ研究成果を残すということです。
また、企業内の研究者であれば、研究所長や技術トップのように組織の方向性を示す役割を担う立場も、最高峰といえるでしょう。
エンジニアと研究職の違いは何ですか?
エンジニアと研究職の主な違いは、業務内容と目的にあります。
研究職は「未知の知識や技術を生み出す」ことを目標とし、新しい理論や方法を追求します。
一方で、エンジニアはその理論や技術を応用して「問題解決や製品の実現化」を担います。
つまり、研究職は0から1を作るのが中心となるのに対し、エンジニアは1を10に広げて実社会に役立てる役割を果たします。そのため、必要なスキルや思考のアプローチも全く異なります。
研究職は何をする職業ですか?
研究職は、新しい知識や技術を生み出すことを目的に、様々な研究活動を行う職業です。
主な仕事は、実験や調査を通じて仮説を検証し、その成果を論文や報告書としてまとめることです。基礎研究では新たな発見や理論の構築を、人類の知識の発展に貢献する形で行います。
応用研究では、それを基に現実の問題を解決したり、新製品や技術の開発に役立てたりします。特に、研究職では長期的な視点が求められることが多い点も特徴です。
メーカーで研究職と開発職の違いは何ですか?
メーカーにおける研究職と開発職の違いは、その目的とアプローチにあります。
研究職は長期的な視野で新しい知識や技術の基盤を構築することに重点を置いており、試行錯誤を繰り返して「0から1」を生み出します。
一方で開発職は、これらの基盤を応用し、「1から10」または「10から100」といった具合に、実際の商品やサービスとして具現化する役割を持ちます。
そのため、研究職は未知の領域を解明する専門知識が求められ、開発職は市場ニーズを満たすソリューションを考える柔軟性が重視されます。
まとめ
研究職と開発職には、その役割や適性においてさまざまな違いがあります。
研究職は未知の知識や技術を生み出す「0から1」を創出する職種であり、長期間にわたる取り組みが必要です。一方、開発職はその知識や技術を活用し実際の商品やサービスを世に送り出す「1から10」を担う仕事です。
しかし、どちらの職種にも専門的な知識や探究心が求められる点で共通しています。自分の適性や興味に基づき、研究職、開発職それぞれの特性を理解してキャリアを選ぶことが重要です。就活時には具体的な職種や業務内容を深く理解し、自身の強みを活かせる職種選びを行っていきましょう。研究職や開発職が持つ多様な魅力を活かすことで、理想のキャリアパスを歩む一歩を踏み出すことができます。


