こんにちは。理系就活情報局です。
近年ニュースで「就活うつ」を取り上げることもあるため、聞いたことがある方も多いでしょう。。
就職活動は将来のキャリアを左右する分岐点のため、体力的・精神的な負担が非常に大きくなります。。
大きな負担はやがて心身を蝕み、就職活動の期間中に「うつ」の症状を訴える方は少なくありません。
就職活動を最後までやり抜くためには、就活うつの対処法もしっかりと把握しておくことが、必要と言えます。
今回は就活うつの対処法とメンタルのバランスを保つ就活方法を解説します。「頑張らなくちゃいけないとわかっているけれど、就活がつらい……」と落ち込みがちな理系就活生の方は、一度目を通してみてくださいね。
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就活鬱とは就活が原因となり鬱状態になること
就活は人生を左右する局面でもあるため、就活の結果に一喜一憂する方は珍しくありません。
多くの内定や第一志望の企業の内定を獲得すれば、大きな自信になります。
一方で選考が通らず、落選ばかり続くと社会から受け入れられていない感覚に陥り、大きなショックを受ける方も少なくありません。
就活鬱は就活の負担から心身のバランスが崩れ、不調が続く状態を指します。
本章では就活鬱の症状や就活鬱になる方の割合を解説します。
就活鬱の症状:不眠・疲労感・憂鬱感・不安感など
就活が上手くいっていない方は、理想とのギャップや周囲との比較に苦しみ、心身のバランスを崩す方は少なくありません。
以下の症状に当てはまり、慢性化している場合には就活鬱の可能性があるため、注意が必要です。
【身体的な症状】
- ・不眠
- ・食欲不振
- ・息苦しさを感じる
- ・胸の痛み
- ・吐き気
【精神的な症状】
- ・やる気が出ない
- ・憂鬱な気持ちが続く
- ・集中力が続かない
- ・イライラしやすくなる
- ・不安や焦燥感が常にある
就活生であれば、一時的に上記の症状を感じることは珍しくありません。
一時的な症状であれば問題ありませんが、慢性化している場合には、早めの対処が必要になります。
就活鬱になる学生の割合は約15%
就活鬱のニュースを耳にする機会が多いことから、他人事ではないと思っている就活生は多いでしょう。
一方で気になるのは、どれくらいの割合で就活鬱となるかではないでしょうか。
労働相談や労働法教育を手がけるNPO法人POSSEが調査したところによると、就活生の約15%が就活鬱になっている結果が判明しています。
約15%というと就活生の10人に1人、もしくは2人が就活鬱となる計算です。
自身はもちろん、就活をしている周囲の友人も計算上は就活鬱になってもおかしくはありません。
就活鬱は対策をすれば避けられます。就活鬱となる割合を知り、余計な不安に駆られず適切に対処しましょう。
就活鬱は甘えや弱さではない
ネット上で就活鬱と検索すると甘えや弱さがあるから、就活鬱になるとの意見が散見されます。
就活鬱は、将来を左右するプレッシャーや思うように結果が出ないことが原因でなるものです。
また就活は人生で初めて社会にチャレンジする機会となるため、想定外のストレスがかかります。
就活生本人に甘えや弱さがあるから就活鬱になるのではなく、単に対処法や回避方法を知らないためになります。
そもそも就活鬱に限らず、鬱は誰がなってもおかしくはありません。
鬱からはほど遠く見える屈強そうな方でも、鬱になるケースはあるため甘えや弱さは原因とはいいづらいです。
就活鬱になりやすい人の特徴
同じように就活をしていても、就活鬱になる方とならない方がいるのは、結果や物事に対する見方・捉え方が異なるためです。
たとえば、同じ落選でも深刻に受けて止めてしまう方もいれば、楽観的に切り替える方もいます。
就活の結果や過程の出来事を、どのように受け止めるかは本人の性格や価値観次第です。
以下の特徴に当てはまる方は就活鬱になりやすい方といえるため、注意が必要です。
- ・真面目で完璧主義
- ・人に相談するのが苦手
- ・大きな挫折をした経験がない
- ・他人の顔色をよく伺ってしまう
上記に当てはまる方の性格や価値観が、マイナスでは決してありません。
落選を深刻に受け止められる真面目な方は、同じ失敗をしないように練習や訓練を繰り返すでしょう。
失敗を繰り返さない真面目な性格は、社会に出てから大きな強みになります。
上記に当てはまる方も強みとして生かせば、就活に役立つため、自信を持って就活に取り組みましょう。
就活うつの原因と楽にする考え方
本章では就活うつの原因と、心持ちを楽にするための基本的な考え方を解説します。
就活鬱の原因①:落選通知の受け止め方でバランスが崩れる
就職活動では、すべての会社の選考に進めるわけではありません。この会社に就職したいという想いが強ければ強いほど、選考落選の連絡に必要以上のショックを受けてしまうものです。だからこそ落選通知の受け止め方が大切だと言えます。
「選考に落ちた」ことで「自分が否定された」ように感じてしまうことが、まさに就活うつの原因のひとつです。しかし、就職活動の選考は「あなたという一人の人間の価値」を否定するものではありません。たまたま、その会社が求める人材では無かったというだけのこと、ただそれだけなのです。
志望企業から受け入れられないことで、辛い気持ちになるのは当たり前のことです。
一度結果を受け止めたら、この経験を胸に別の会社への挑戦に目を向けましょう。
もし悲しい気持ちを手放せない場合は、プリントアウトした落選メールをゆっくりと破り捨てたり、ゆっくり寝ることにも有効です。美味しいものを食べたりして気分転換をすれば、徐々に気持ちにも区切りがつき、少しづつ前向きになってくるでしょう。
就活鬱の原因②:内定が出ないことによる焦りや不安
就職活動は受験と異なり、他者からの評価で決まるため、どうしても内定が出ないことはあります。
内定が出ないと、自身を否定された気持ちと進路が決まらない不安の2つを受け止めることになります。
内定が取れないことによる不安はさらに大きな不安を呼び、心身の不調から就職活動ができなくなる方も珍しくありません。
加えて、就職活動は周囲の友人や知り合いも同時期に始めるため、自身との比較で不安や焦りがさらに募ります。
特に周囲に内定が出ている状況では、焦りや不安はさらに大きくなります。
内定が出ないことで辛い気持ちになる場合には、ゆっくりでよいので考え方を変えてみるとよいでしょう。
内定は最終的に卒業までに貰えれば、問題ありません。
確かに内定が早い時期に貰えると楽な気持ちになりますが、どのタイミングで内定を貰っても、就職の進路は同じです。
周囲と比較して辛い気持ちになる場合には、SNSを見ない・周囲と連絡をするのを控えるなど距離をおくとよいでしょう。
比較する情報を知らなければ、そもそも辛い気持ちになるのを避けられます。
内定が取れて、スッキリした気持ちになったときに、また周囲と連絡を取ればよいのであり、周囲の方々も状況を理解してくれます。
心が不安定になるのは自分だけではない
「まさか、こんなに自分が弱いとは思っていなかった」
「こんなことで落ち込んでしまうとは、予想できなかった」
就職活動を進めるうちに、そんな風に感じる理系就活生はたくさんいると思います。
就職活動は一つ一つの選択が大切だからこそ、プレッシャーを感じたり、うまくいかない焦燥感を抱いたりするものです。そんななかで頭の隅に覚えておいて欲しいのは、「就職活動がつらいのは一人だけではない」ということです。
もちろん、これは「みんなつらいのだから、我慢しなくてはいけない」という意味ではありません。就職活動は誰もがつらい思いをするものです。だからこそ、つらいと感じても自分を責めず、できる限り楽しみながら就活を進めることが良い結果への近道であると言えます。
悩んだら誰かに助けを求めてもいい
もしかすると、就職活動に悩んでいる方の中には「メンタルの不調は親や友達に言いにくいこと」と感じている方がいるかもしれません。就職活動が順調そうな友達や、身近な人に胸の内を話すのはたしかに勇気が要ることです。しかし、一人で悩みを抱えたままでいることはおすすめしません。
自分の中に抱え込んでしまうと出口が見えにくくなってしまうからです。相談は身近な人でなくとも構いません。まずは、あなたが話せそうだなと思う「誰か」に助けを求める選択を、自分に許すところから始めましょう。話すだけでも心がふわりと軽くなる感覚が得られるはずです。
「就活うつ」になりかけていると感じたら
「就活うつ」と言われる症状には、主に以下のような特徴があります。
- ・何となくやる気がでない
- ・就職活動を頑張らないといけないのに、集中できない
- ・焦りや不安が常につきまとっている
- ・就職活動以外のことに関心を抱けなくなっている
もし上記の症状に当てはまったり、気持ちが沈んだまま浮かび上がれなかったりするのであれば、「就活うつ」傾向にある可能性があります。本章では、「就活うつの傾向があるのかも……」と思った時に取って欲しいアクションについて、解説します。
就活の予定を空けてみる
心の疲れを感じたら、思い切って就職活動を一旦休止する決断をしましょう。就職活動がうまくいっていないと感じている状態で、何もしない一日を作るのは怖いかもしれません。でも、たった一日で構いません。好きなことをしたり、のんびりしたりと思い思いに過ごすことをおすすめします。
近所の散歩や太陽の光を浴びることも非常におすすめです。「そんなささいなことが?」と思っても、意外とリフレッシュにつながります。
大学キャリアセンターに相談してみる
就活に悩みを抱えている場合には、大学のキャリアセンターの人や、大学の相談室を頼ることも有効です。立場上、大学のスタッフは学生の悩みを聞くことに慣れていますし、誰かに言いふらすこともありません。まずは気軽に「就職活動に悩んでいる」ということを打ち明けることをおすすめします。
厳しいことや具体的なアドバイスを必要としていない場合は、「まずは話を聞いてもらいたいんです」と伝えるといいでしょう。元気なときはあまり意識しないものですが、大学が設けている相談先は学生のサポートをするために整えられてます。学生であれば誰でも利用できる気軽さがあり、一般的には無料で相談できるため、就活時の強い味方となるでしょう。
周囲に話してみる
周囲に話せるような人物がいれば、就活の悩みを信頼できる友人や家族に話すことも良策です。親身になってくれる友人や経験豊富な両親などに話せれば、心をすっきりと落ち着かすことができるでしょう。
特に年上の社会経験のある人物なら、同様のことを多数経験しています。場合によっては対処法や解決法を見出せるため、信頼できる人物がいれば勇気をだして話してみることをおすすめします。
場合によってはカウンセリングを受けてみる
プレッシャーによって動けない場合や身体的な不調・痛みを感じる場合は、専門医のカウンセリングを受けてみることも良いでしょう。カウンセリングは現代ではトップアスリートや俳優も受ける、メンタルケアの方法のひとつです。まずは薬などに頼らず、話を聞いてもらうことから始めていき、徐々に心身の健康を取り戻しましょう。
睡眠時間を多くとる
就活では面接準備やESの提出に追われて、睡眠時間がしっかりと取れないことは珍しくありません。
しかし、睡眠不足はメンタルヘルスに悪影響を与え、普段は健康な方でも心身に不調をきたす可能性があります。
文部科学省と国立精神・神経医療研究センターの研究結果によると、1日に4時間半ほどの睡眠不足が5日間続くと、うつ病や統合失調症などの症状が現れやすくなることが判明しています。
もし就活に追われて、就活鬱の症状が現れている場合には、一旦活動を休止して、睡眠時間を多く取るようにしましょう。
1日8時間睡眠を続ければ、心身の不調が回復する可能性は十分にあります。
完璧主義にならない
完璧主義の性格はよい方向に働く可能性がある一方で、自身を追い込んでしまうリスクがあります。
「企業分析を完璧にこなして、どんな質問も答えられるようにする」「自分の学歴に見合う企業に絶対受からなくてはいけない」などの思い込みが自分を苦しめている場合は多くあります。
特に選考で結果が伴わないと、完璧主義の方は行動や思考でさらに自身を追いつめてしまいがちです。
結果として、心身に不調がきたすまで頑張り、就活うつの状態に陥ってしまいます。
理想や目標は大切ですが、すべて上手く行くことの方がは少ないものです。人によっては失敗の方が多くなります。
失敗が多くなる理由は、ただ単に本来のポテンシャルが発揮できていないためです。完璧主義によって自身の能力を十分に発揮できていない方が多いのが実情です。失敗が多くなることからも、少し理想や目標を細分化して、まずはできる目標からこなすことがメンタルが強い人の特徴のひとつになります。
失敗の場合も都度落ち込まず、目標を再設定すれば問題はありません。メンタルのバランスが崩れて休みをとった後は、できる目標から少しづつ達成していくことをおすすめします。
就活を休むという選択肢もある
就活うつの原因と考え方、就活うつ傾向にある場合の対策方法などを解説しました。就活うつへのさまざまな対策方法がある中で、より伝えたいのが「就活を休む」選択肢もあると言うことです。
本章では休むことも良い選択である理由を詳しく解説していきます。
一番大事なのは心と身体の健康
就職活動は、確かにあなたの将来にかかわる重要なターニングポイントになります。しかし忘れてはならないのは、あなたの心と身体の健康こそが最も大切であることです。だから、どうしても就職活動を続けることが困難な場合は、無理をしなくてもいいのです。
休むことは、長い間就職活動を頑張ってきた方にとっては、大きな挫折のように思えるかもしれません。しかし、長い目で考えてみると、長い人生の中でほんのちょっとお休みするだけです。
無理をして内定までたどり着けたとしても、就活うつになってしまえばさらに長い期間の療養が必要になります。就職後の生活を順調に始めるためにも、心身の健康を整えておくことは必須条件だと考えましょう。
新卒でなくても就職への道はある
就活活動を頑張っている方の中には、どうしても休む選択肢を取れない方がいるでしょう。
さまざまな理由がありますが、就活を休んだ場合の未来が想像つきにくいため、休む選択肢が取れない方もいます。
就活を休んだ未来が想像つきづらいのであれば、一緒に想像してみましょう。たとえば、無理に就活を頑張った結果、就活うつが中々回復せずに1~2年は就活ができない状態とします。乗り遅れて焦る気持ちもありますが、実は卒業三年以内であれば企業によっては新卒扱いとして選考しています。
また、三年目以降であれば「第二新卒」の枠で企業選考は行われています。他にも、新卒・第二新卒の枠にとらわれない形で就職・転職サイトを介した就職も可能です。新卒採用にこだわらずとも、就職への道筋は無数にあるため、まずはメンタルの回復に集中することが重要なのです。すべての土台である心身をしっかりと整えるために、ゆっくり休むことは非常に良策だと言えます。
就活が原因のうつと診断されたら留年や大学休学も
心身の不調が長引く場合、心療内科やメンタルクリニックで診療を受ける方もいるでしょう。
病院で就活が原因のうつと診断された場合には、留年や大学休学も視野に入れる必要があります。
基本的には病院からの指示に従って治療をおこないますが、治療が長期に及ぶケースもゼロではありません。
治療に集中した方がよい場合には留年や大学休学の形で休みを取りつつ、治療することをおすすめします。
留年や大学休学の選択は大きな決断となりますが、あくまで健康が第一です。
自身の体調や病院と相談をしながら、留年や大学休学を決めましょう。
就活鬱は就活をやめたら寛解に近づく可能性あり
一般的に鬱と診断された場合には、原因となる環境から離れることが選択肢にあがります。
たとえば、職場の上司が原因で鬱となった場合には異動や転職で環境を変えると原因が取り除かれるため、治療後は寛解に近づくのが早くなります。
病院で就活鬱と診断された場合には、治療のために原因である就活から一旦離れるのが有効です。
もちろん就活の結果が出ないまま、就活を止めるのは非常に勇気のいる行為となります。
しかし、繰り返しお伝えしているとおり、あくまで大事なのは健康です。
就活鬱のまま無理矢理に内定を獲得したとしても、実際に働けなくなる可能性が高まります。
就活鬱で苦しんでいる場合には、一旦就活の手は止めて、治療に専念しましょう。
就活をやめて治療に集中した方が寛解が早まるため、結果的には近道となる可能性もあります。
メンタルに良い就活方法
最後にメンタル的に負担の少ない就活方法を解説します。就活方法にも様々な手法がありますので、ぜひ参考にしてみてください。
就活エージェントなどにサポートを受ける
就活エージェントなど第三者のサポートを受けると、就活の孤独感が和らぎます。一般的な就活エージェントでは、ESや面接〜企業選定、企業紹介まで幅広いサポートを受けることが可能です。
面接サポートだけ、ESのアドバイスを貰うだけなど、パート毎のサポートを受けられるサービスもあります。状況に合わせてサービスを活用することは、メンタル保護の観点からも有効だと言えるでしょう。
既卒・第二新卒での就職を目指す
前章で解説した通り、既卒・第二新卒枠で就職を目指すことも良い方法です。新卒のみの募集をする企業もありますが、多くの企業は幅広い採用を行っています。数十年続く社会人生活の中では、20代のうちの1. 2年はほんの一瞬の期間に過ぎません。まずはしっかりと療養し、無理のないタイミングで就活を始めることも、方法のひとつだと言えます。
逆オファー型サイトで自信をつける
自身の専攻や研究分野、志望業界や自己PRなどを登録すると、企業からオファーが届く逆オファー型サイトの活用もおすすめの方法です。例えば「TECHOFFER」であれば、登録者平均(一年当たり)で約20件以上のオファーが届いています。企業側が自組織に最適な人材へ声を掛けるため、選考の優遇などもあり内定率が非常に高いのが特徴です。
なにより、企業側からのオファーが就活生の自信になり、メンタルを安定させる効果があります。また、自分がどの分野で力になれるのかが明確になり、登録しておくだけで企業選考〜エントリーまでができるのがこのサービスの特徴です。プロフィールの登録は数分でできるため、休息後のファーストアクションとしても最適といえるでしょう。TECHOFFERを活用して自分の可能性を広げることも、おすすめの就活方法です。
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まとめ
本記事では就活うつの基礎知識から、メンタルのバランスを保てる就活方法までを解説しました。就活は思うようにいかないため、大変なものです。でもこの経験は就職後の仕事やマネジメントに、大いに活かせる経験になります。
まずは心身の健康をしっかりと取り戻し、バランスが戻れば手ごろな目標達成から楽しんで進めてみてください。きっといい企業や仕事に出会えるはずです。
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