理系学生は就職活動にあたり、就活情報サイトをはじめ企業の採用サイトなどさまざまな媒体から情報収集し、企業に応募しています。
そんな中、理系学生がどのような企業に注目しているのか気になっている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、理系学生人気のある就職先ランキングTOP30を紹介、就活におけるポイントも含めて紹介していきます。
理系学生の方で就活を始めたけれども、どのような企業に理系学生が応募しているのか気になると言う方はぜひ参考にしてみてください。
理系学生が選ぶ人気就職先企業ランキングTOP30
理系学生にどのような企業が人気なのかをマイナビの「2024年卒版就職企業人気ランキング」を用いて解説していきます。
マイナビでは、2024年卒の学生を対象に調査を行った「就職人気企業ランキング」を発表しており、文系理系でそれぞれ比較をしています。
理系に関しては、以下がランキング上位30社です。
順位 | 会社名 |
1 | ソニーグループ |
2 | 味の素 |
3 | 三菱重工業 |
4 | Sky |
5 | NTTデータ |
6 | セガ |
7 | カゴメ |
8 | 富士通 |
9 | トヨタ自動車 |
10 | アイリスオーヤマ |
11 | 明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ) |
12 | ニトリ |
13 | キヤノン |
14 | 森永乳業 |
15 | ヤクルト本社 |
16 | サントリーグループ |
17 | アサヒ飲料 |
18 | 山崎製パン |
19 | 任天堂 |
20 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
21 | 日本調剤 |
22 | 一条工務店 |
23 | 富士フイルム |
24 | アサヒグループ食品 |
25 | パナソニックグループ |
26 | ニチレイグループ |
26 | ロッテ |
28 | アサヒビール |
29 | 日清食品 |
30 | 東海旅客鉄道(JR東海) |
引用:2024年卒理系学生の就職人気企業ランキングTOP100 - 日本経済新聞連動特集 - |マイナビ
2位味の素、7位カゴメ、11位明治グループなど食品系の会社がTOP30に13社入る結果となりました。食品系の会社は一般的な認知度も高く、例年人気があります。
ジョブ型採用を選ぶ傾向もあり、TOP30に入った企業の中には「R&D」や「データアナリスト」など職種別に採用を行っているケースも見られるのが特徴です。
理系学生の場合は研究・開発など自分の専門分野を活かせる強みがあります。配属領域が明らかであるジョブ型採用を実施している企業を積極的に受けている結果と考えられます。
理系学生が押さえておきたい自分に合った企業の見分け方
理系学生が押さえておきたい自分に合った企業の見分け方として、以下の2つがあげられます。
・福利厚生の充実度合い
・離職率が低い企業
福利厚生の充実度合い
自分に合った企業を探す際、福利厚生の充実度合いは確認しておきましょう。福利厚生の充実度合いは、企業が従業員の生活をどれだけサポートしているかを示す指標です。例えば、休暇制度・育児支援などは全て福利厚生の一部です。
福利厚生制度が充実している企業は、従業員の生活を大切にして長期的な雇用を前提としています。また、従業員のモチベーションを高めて生産性を向上させる意識の表れでもあります。したがって、福利厚生が充実している企業であれば、自分にとって働きやすい環境を見つけられる可能性が高いです。
離職率が低い企業
離職率が低い企業は、従業員が長く働き続ける環境に適しています。離職率が低い場合、企業が従業員のキャリア開発をサポートして働きやすい環境を作り出している証拠です。
離職率が低い場合は、企業が安定した経営を行えている証拠とも言えます。離職率を確認すれば、自分が長期的に働ける企業を見つけやすくなります。
理系学生の人気業種は3つ
上記のランキングでも紹介したとおり、理系学生に現在人気の業種は以下3つです。
・食品関連
・IT・ソフトウェア関連
・医療関連
ここでは、それぞれの業界について詳しく解説していきます。
食品関連
食品関連の業界では、お菓子などの加工食品をはじめ、清涼飲料やアルコール類、調味料などの食品原料など、多岐にわたる食品を生産し販売している会社が多数あります。
食品業界自体は例年堅調に推移しており、安定した業界と言えます。
最近では海外進出を行い売上拡大を目指す流れが出てきており、特に経済成長が大きいASEAN諸国への進出が積極的です。
理系出身者からは、食品メーカーの開発職が就職先として非常に人気を博しています。
IT・ソフトウェア関連
IT・ソフトウェア関連の業界は近年目覚ましい成長を遂げており、理系学生からも人気の高い業界です。
AmazonやGoogleを中心としたインターネット上のプラットフォームを運営する企業をはじめ、数多くのIT技術やソフトウェアに関連した企業がこの業界に参入しています。
多くの企業ではDX化の流れが急速に進んでいるため、その要となるIT技術は非常にニーズが高く今後も成長が期待できる業界でしょう。
主な職業としては、システムエンジニア、プログラマーなどが挙げられますが、専門的な知識を活かしてコンサルタントや営業職につく理系学生も増えています。
医療関連
医療業界も理系学生から人気の高い業界としてランキングでも例年上位にくる業界です。
医療業界の職種というと医師や看護師など医療現場に直接携わる職種を思い浮かべる方も多いでしょう。
しかし、上記以外にも病気を治すための薬剤を生産する製薬業界や医療機器を開発する医療機器業界も医療業界に含まれます。
理系学生からは製薬会社や医療機器会社の開発職や技術職などが就職先として人気ですが、専門的な知識を活かし、MRのような営業職として活動するケースも多くあります。
人気企業から内定を勝ち取るための3ポイント
理系学生から人気のある企業を紹介しましたが、ここでは人気企業から内定を勝ち取るために重要なポイントについて解説していきます。
具体的には以下のポイントが重要と言えるでしょう。
・自己分析
・エントリーシートの精度を高める
・面接対策の徹底
自己分析
理系大学生が人気企業から内定を勝ち取るためのポイント1つ目は、自己分析を徹底的に行うことです。
まず、どの企業に入社したいかを考える前に、自分にどういった強みがあるかなど自己分析を行うことが大切です。
自己分析を行わずに就活を行ってしまうと、自分にあった企業を見つけるのが難しく、結果として企業とのミスマッチが起きやすく、内定も取りづらくなるでしょう。
もともとは給料が高い企業を志望していたと言う場合でも、自己分析をしていくうちに、お金はそこまで必要ではなかったなど、今までの自分とは違う側面が見えてきたりもします。
自己分析を行い、自分はどのような人間で、将来どのような理想像を描いているかなどを考え、自分にはどのような企業があっているのかを明確にしていきましょう。
エントリーシートの精度を高める
就職活動を有利に進め、内定を勝ち取るためには、エントリーシートの精度を高めることも非常に重要です。
理系学生は就職に有利だという意見もありますが、最近では文系と理系の就職のしやすさにはそこまで変わりはありません。
さらに、理系の場合は教授や大学側の推薦枠が使えると言う点では有利となりますが、一般枠で企業に応募する場合は、文系と同条件で選考を勝ち抜く必要があります。
むしろ一般枠での就活は、文系の就活生と比べて人脈も限定的となりやすいため、活動が不利になることもあるでしょう。
そうなると一般枠での競争を勝ち抜くためにもエントリーシートの精度を高めることは必須と言えます。
エントリーシートで落とされてしまうと、本選考にも進めないため、第3者に添削してもらうなどエントリーシートの質をあげる工夫をしていきましょう。
面接対策の徹底
理系学生が内定を勝ち取るためには、エントリーシートだけでなく、面接対策も徹底していく必要があります。
選考には必ず面接があるため、内定をもらうためには避けて通ることができません。
企業によって面接で聞かれることも変わってきますが、共通して聞かれることに以下の項目があるため、事前準備をしっかりと行い答えられるようにしておきましょう。
・入社後どのようなことをしたいのか?
・(受験企業の)業界を選んだ理由
・なぜこの会社を選んだのか?
・周りからどのような人だと言われるか?
・挫折から立ち直った経験
・学生時代にどのようなことに注力したか?
企業ごとによって異なる回答を用意する必要がありますので、上記の質問はスムーズに伝えられるよう、事前準備を徹底していきたいものです。
理系学生が就活を有利に進めていくコツ
ここでは、実際に就活を有利に進めていく上で重要なポイントについて解説します。
具体的には以下のポイントに注意して就活に臨むことが大切となります。
・理系に特化した就職エージェントの活用
・研究内容をアピールし、企業からスカウトをもらう
理系に特化した就職エージェントの活用
就活を効率的に行っていくには、就職エージェントを活用するのがおすすめです。
就職エージェントとは、就活中の学生一人ひとりに対して専任の就職アドバイザーがつき、専門的な視点から就活を総合的にサポートしてくれるサービスのことです。
個別にカウンセリングを行いアドバイスをくれる以外にも、募集企業の紹介やエントリーシートの添削なども行ってくれるため、就活を効率的に進めることができます。
その中でも、理系学生が就活を行う上では理系に特化した就職エージェントを活用した方が良いでしょう。
理系に特化した就職エージェントでは、理系学生の研究内容や志向性にあった企業を紹介してくれたりと、より理系学生が就活をしやすいサポートを行ってくれます。
また、理系に特化した就職エージェントであるため、企業に関する理系ならではの独自の情報を持っている場合もあるため、積極的に利用することをおすすめします。
研究内容をアピールし、企業からスカウトをもらう
理系学生が就活を行う場合、自身の研究内容をアピールし、企業からスカウトをもらうという方法もあります。
こうしたスカウト機能を有したスカウトサイトをサービスとして提供しているところもあり、自身の研究内容をプロフィールに入力するだけで、興味を持った企業からスカウトが届くシステムとなっています。
こうしたサービスを活用すれば、時間がない中でも効率的に就活を進められるだけでなく、自分にマッチした企業を見つけられる可能性も非常に高くなります。
こうしたスカウト機能は多くの就職サイトで機能として備わっていますが、より自身の研究内容に近い企業を見つけるためにも、理系に特化した就職サイトを利用した方が良いでしょう。
推薦応募の活用
推薦応募とは、企業から大学・研究室に寄せられた推薦枠を活用してエントリーする手法です。推薦応募は大学・教授からの推薦であるため、比較的内定率が高いメリットがあります。研究職などの専門的な能力が求められる職種では、推薦応募のみで受け付けているケースもあります。
しかし、推薦応募は一部の企業・業界でしか利用できません。自分が就職を希望する企業・業界が推薦応募を受け付けているか事前に確認しておきましょう。
インターンシップへの参加
インターンシップは、学生が企業で実際に働く経験を得るためのプログラムです。インターンシップは自分の興味・適性を探るための絶好の機会であるとともに、企業が学生の能力を評価する手段でもあります。
インターンシップに参加すれば、自分が就職を希望する企業の業務内容・社風を直接体験できるのがメリットです。また、インターンシップでの経験を選考時にアピールできれば、就職活動を有利に進めやすくなります。しかし、インターンシップは時間・労力を必要とするため学業の進捗度合いに合わせて計画的に参加するのが重要です。
これだけは知っておきたいポイント(まとめ)
理系学生に現在人気のある企業は、食品関連、IT・ソフトウェア関連、医療関連の業界に属する企業が多くランクインしていました。
上記の業界は、例年理系学生から人気の高い業界ですが、コロナ禍の影響により衛生意識の向上やデジタル化のニーズが高まった影響もあり、より人気の高い業界となっています。
こうした人気の業界に属する企業から内定を勝ち取るためには、選考を勝ち抜く必要がありますが、エントリーシートや面接の対策など必要な準備を徹底すれば十分内定を勝ち取れる可能性があります。
そして、就活の効率化や内定を取りやすくするためにも、理系学生をサポートしてくれる就職エージェントやスカウト機能を積極的に活用した方が良いでしょう。
就活を効率的に行い、人気企業の内定を勝ち取りましょう。