企業研究は自身にマッチする企業か確認する作業であると同時に、志望理由を見つける重要な作業です。
どれだけ企業研究ができたかで、選考の合否が決まるといっても過言ではありません。
とはいえ、どのように企業研究をおこなっていけば、選考で有利に働く企業研究となるかわからない方も多いでしょう。
選考に向けて、他の志望者と差別化を図るためには、気になる企業を深掘りする必要があります。
今回は気になる企業を深掘りする方法を解説します。
企業研究や選考対策に不安を感じている学生はぜひ参考にしてみてください。
なぜ企業研究は深掘りする必要があるのか
気になる企業に対して、深掘りした企業研究をするべき理由は主に3つあります。
- ・より自分にマッチした企業に出会える
- ・説得力のある志望動機につながる
- ・他の応募者との差別化ができる
より自分にマッチした企業に出会える
深く企業を研究することは、より自身にマッチした企業に出会える可能性につながります。
例えば、カタログではよさそうと思った商品でも、よくよく調べると期待した商品ではなかったという経験は誰もがあるでしょう。
同じように最初は良さそうと感じた企業でも、深掘りすると期待した企業ではないというケースは少なくありません。
逆のケースもよくあり、第一印象はあまり良くない企業でも、よくよく調べると自身にマッチするケースもあります。
本当にマッチしているかは、簡単に調べてわかるものではありません。
より深く調べることで、自身にマッチしている企業かわかります。
説得力のある志望動機につながる
選考する側の企業にとって、志望動機は選考結果を決める大きな要素の1つです。
就職ナビサイトから拾える情報で作られた志望動機より、深掘りした情報で作られた志望動機が有利となるのは明白です。
例えば、実際に働くOB・OGから得た情報をもとに組み立てた志望動機の方が、よりリアリティがあるため、選考する側に刺さります。
深掘りした企業研究から見つけた内容は選考時において、より説得力のある志望動機につながります。
他の応募者との差別化ができる
有力な企業であるほど、応募者が多数集まるため、選考は難しくなります。
学歴や筆記試験の結果、面接での対応など高いレベルで並ぶ応募者が多くなるでしょう。
甲乙つけがたい状態となるため、細かい部分が選考の合否を分けます。
ギリギリの部分が選考結果をわける状況において、より深く企業を研究していることは間違いなくプラスに働く要素です。
高い分析力や入社への熱意は、他の応募者と差別化できる十分な要素になりえます。
【ビジネス面】公開情報から企業を深堀りする際のポイント
公開されている財務情報や企業戦略など、ビジネス面から企業を深掘りするポイントを解説します。
ポイントは多くありますが、今回は以下5つのポイントに絞って解説します。
・企業理念
・直近の売上/利益率
・研究開発比率
・今後の成長戦略
・競合他社/競合他社と差別化を図る方法
企業理念
選考を受けるにあたり、企業理念やミッション、ビジョンは深く研究、読み込んでおきたいポイントです。
会社の方針や社員の判断基準は企業理念やビジョンで決まります。
採用でも企業理念やビジョンにマッチしている人材を中心に採用しています。
直近の売上・利益率
民間企業では、売上や利益率は見逃せない数値なのでしっかりチェックしておきましょう。
特に直近3年間の数値は要チェックです。
業績が上がっているのか、下がっているのか、また業績が上下動している理由についても分析しておくとよいでしょう。
業績の上下動からでも、今後の将来性を読み取る要素になります。
研究開発比率
理系学生が企業へ就職する際には、研究職で就職するケースが非常に多いでしょう。
せっかく研究職で就職するのであれば、なるべく良い環境で研究をおこないたいはずです。
できるだけ良い環境での研究を目指すのであれば、研究開発比率はチェックしておきましょう。
研究開発比率が高いほど、研究に費用を出していることになります。
研究職での就職を目指すのであれば、研究開発比率は必ずおさえておきましょう。
業界によって差はありますが、一般的には4%が平均的な数値といわれています。
今後の成長戦略
今後の成長戦略がわかれば、選考において有益な情報となるのはいうまでもありません。
企業が今後どのような人材を求めているか、すぐにわかるからです。
今後の成長戦略については、IR情報で公開している企業があります。
どのような人材を求めているかの判断基準になるので、今後の成長戦略が公開されていれば、読み込んでおきましょう。
競合他社・競合他社との差別化方法
競合他社や競合他社との違いは、企業を深掘りする上で欠かせない要素です。
他と比較することで、より強調される強みや弱み、企業独自の特徴があるからです。
深掘りしたい企業の競合他と、競合他社との差別化を実現している方法については、必ずおさえておきましょう。
【採用面】公開情報から企業を深堀りする際のポイント
公開されている情報から、採用面で企業を深掘りするポイントを5つ解説します。
- ・求める人物像・キーワード
- ・先輩社員の声/共通点
- ・3年後の離職率
- ・選考のポイント
- ・ESの通過率/倍率
求める人物像・キーワード
求める人物像やキーワードは、いわば企業からのヒントになります。
どのような人材を求めているかの判断材料となるので、よく読み込んで、自身の自己PRと比較検討をしましょう。
先輩社員の声・共通点
求める人物像やキーワードと同じように、先輩社員の声や先輩社員の共通点も採用における企業からのヒントになります。
先輩社員の声や共通点を踏まえて、就職後の将来像を組み立てていくと、よりリアリティのある将来像を描くことができます。
3年後の離職率
3年後の離職率が大卒で約3割といわれている中、気になる企業の数値はぜひチェックしておきましょう。
離職率が平均より高い場合は、人が辞めていく要素が多くあることが読み取れます。
月並みのチェックポイントではありますが、離職率は必ずおさえておきましょう。
選考のポイント
公開されている情報の中には、選考のポイントという大きなヒントが掲載されている場合もあります。
例えば、過去のエントリーシートで出題された内容や面接の質問です。
ヒントがあれば、選考の対策を練ることは難しくないので、選考のポイントも可能な限り集めましょう。
ESの通過率・倍率
エントリーシートの通過率や倍率を公表している場合には、積極的に活用していきましょう。
例えば、極端にエントリーシートの通過率が低い企業を受ける場合です。
通過率が低い場合には、落選を視野に入れて、他の企業を受ける前提で動けます。
反対にエントリーシートの通過率が高い場合には、面接を視野に入れた対策が可能です。
エントリーシートの通過率や倍率を活用して、先手を打って就活を進めていきましょう。
企業を深掘りする際に活用できる公開情報
企業を深掘りするためには、以下の情報源を活用するとよいでしょう。
- ・企業サイト/企業のSNS/新卒採用サイト
- ・IR情報
- ・就職四季報
企業サイト 企業のSNS・新卒採用サイト
企業が公開している情報といえば、企業サイトやSNS、新卒採用サイトから取得する方法が真っ先に思い浮かぶはずです。
イメージ通り深掘りすべき情報の多くは、企業サイトやSNS、新卒採用サイトから取得できるので、必ずおさえておきましょう。
IR情報
IR情報とはInvestor Relationsの略であり、企業が株主や投資家向けに発信している情報です。
株主や投資家に利益を生む企業と判断してもらうために、現在の業績や今後の戦略などを掲載しています。
業績や将来性を見極める上では、IR情報も必ずチェックしておきましょう。
就職四季報
企業サイトやIR情報に載っていない情報も就職四季報であれば、掲載されている可能性があります。
例えば、3年後の離職率や選考のポイント、エントリーシートの通過率などは就職四季報で網羅しています。
引用:就職四季報
リアルな情報から企業を深掘りするポイント
公開されている情報から深掘りするのも有効なアプローチです。
他にもリアルな情報、具体的には会社説明会やインターシップ、OB・OG訪問から情報を集めるとより深掘りした研究につながります。
リアルな情報から企業を深掘りするポイントは以下の2つです。
- ・五感で情報を集める
- ・事前に質問内容は準備する
五感で情報を集める
会社説明会や業界研究、インターシップで企業を訪れると、五感で感じるリアルな情報が手に入ります。
デザインの良いオフィスやスタッフ同士の熱意あるやり取りなど、テキストではわからない情報が伝わります。
リアルで集めた情報の方が、より説得力のある情報になるので積極的にリアルな情報を集めにいきましょう。
事前に質問内容は準備する
公開されている情報は何度も読み直しができますが、会社説明会などは何度も機会はありません。
リアルな情報を積極的に取りに行くためにも、質問したい内容などは準備を欠かさないようにしましょう。
現場で感じた内容をプラスで質問するためにも、あらかじめ準備しておくと現場で落ち着いた対応ができます。
まとめ
気になる企業の深掘りは、自身とマッチしているかの判断や志望理由を見つけるのに役立ちます。
より深掘りした研究ができているかが、就活のカギを握っているといっても過言ではありません。
就活は将来に向けた大事な一歩になります。
今回紹介した企業を深掘りする方法を活かして、より的確な企業分析を実現していただければと思います。
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