就活に失敗しがちな理系大学院生の特徴と対策について解説

理系大学院卒の学生は就職活動に有利という前提の下、
いかに就職活動の質を上げていくかが大事になってきますね!
記事を参考に今の自分に足りていないところなどを振り返り、しっかりとした準備、対策をしていきましょう!

目次

  • 理系大学院生の就活事情
  • 就活に失敗しがちな理系大学院生の特徴
  • 理系大学院生が就活に失敗しないための4つの対策
  • これだけは知っておきたいポイント

理系大学院生の皆さん、理系院卒の就活は簡単だと考えていませんか。

「理系院卒は、技術系の採用枠が大きいし余裕でしょ」

「学会での発表も近いし、就活は後回しでいいかな」

理系大学院生(修士、博士)だからといって、自動的に就職活動で採用が決まるわけではありません。夏を過ぎても就職が決まらず途方に暮れる理系大学院生は、残念ながら毎年存在します。

この記事では現在就活中の皆さんに向けて、就活に失敗しがちな理系大学院生の特徴と、就活失敗を回避するための対策についてお伝えします。

理系大学院生の就活事情

まずは、理系大学院生の就活事情について解説していきます。

理系大学院生は就活に有利

結論から言えば、理系大学院生(修士)の経歴は就活に有利です。業界に限らず理系人材を必要とする企業は多く、ある程度の規模を持つ企業であれば、理系採用枠が設けていることが一般的です。偏差値が同程度の場合、理系は文系と比較して数倍の求人が見込めます。

理系の場合は、大学院への進学率がおおよそ四割と言われています。国立大学であれば6-7割、上位大学であれば9割以上が大学院に進学します。
超大手の企業などは上位大学からの人材採用を基本としていることから修士卒以上を技術系採用の基本としている企業が大半となります。
専門的なスキルや院卒ならではの論理的思考など、大学院での2年間がプラスとして評価されやすいことも就活に有利なポイントです。

大学による推薦の制度も、理系大学院生のメリットのひとつです。選考や研究室によっては、大企業や人気企業とのコネクションを持つケースもあります。

理系の院卒と学部卒の就活の違いについては以下の記事にて詳しく解説しています。合わせて確認してみてください。

参考:理系学部卒で就職か大学院進学か?理系学部卒・院卒の就活の違いとは?

理系大学院生は就活と研究の両立で多忙

就活に有利とはいえ、理系大学院生が就活のための時間を確保するのは簡単ではありません。

卒業研究はもちろん、ゼミや学会発表の準備に追われながらの就活を強いられます。場合によっては学部卒の学生への指導や、博士研究員のサポートなどを行う場面もあるでしょう。

研究生活と就活の両立に疲れた理系大学院生が、特に目標もなく博士課程への進学へ切り替えるケースも見受けられますが、博士後期課程はそこまで甘いものでもありません。

理系大学院生の就活は、研究と就活を両立するバランスと時間の有効活用が重要なポイントです。

就活に失敗しがちな理系大学院生の特徴

毎年理系人材の採用に携わっている経験から、就活に失敗しがちな理系大学院生の特徴について解説します。ひとつでも当てはまったら、早めの対策が必要です。

就活と研究のバランスが悪い

就活と卒業研究は、忙しい時期が重なりがちです。研究室中心の生活では、教授や研究員からは研究の成果を期待されるため、学会の予定やゼミ発表を優先する人が多いのではないでしょうか。

研究に集中するあまり就活のスケジュール感を理解しておらず、就活のスタートが遅れるのは大きなマイナスです。また、同じ研究室の同期が少ない場合は焦りも生まれないため、場合によっては就活のピークに乗り遅れる可能性もあります。

早期就活セミナーや、インターンの機会を逃してしまう理系大学院生は、毎年少なくありません。

特定の業界・分野・職種にこだわりすぎている

理系大学院生の強みである専門分野や経験が、逆に就職のチャンスを妨げている場合があります。

「工学専攻出身で研究テーマは電気電子関連。経験を活かしてメーカーに就職したい」

「大学院の経歴を活かし、研究者か開発者になりたい」

大学院での経験を活かした業界や職種を志望することは重要ですが、こだわりが強すぎるあまり、志望企業への視野を狭めていませんか。
「自分の志望は〇〇業界だから、就活はまだしなくていい」と決めた結果、関連企業の選考全てから漏れ、志望先が無くなってしまうケースも存在します。

また、大学院での研究生活に慣れてしまい「今さら研究以外の仕事は出来そうにない」と、研究職以外の仕事に対して消極的な理系大学院生は少なくありません。

理想像や居心地の良い場所を追い求めるあまり、競争率の高いフィールドのみでの就活はリスクが高いといえます。詳しくは以下の動画でも解説していますので、自分が同じような状況に陥っていないか、一度チェックしてみることをおすすめします。

参考:理系就活で良くあるミス〜居心地の良い場所〜

学部卒と同じ土俵で就活している

理系の大学院生の場合、「理系」だけではなく「院卒」としてのスキルや経験が問われます。

院卒と学部卒で初任給は異なるのは、それだけの能力を期待されているからです。院卒としての強みを差別化出来ない場合、年齢や給与の面で院卒の経験は不利になる可能性があります。

理系大学院生の就活において「理系の知識を活かして」などのPRでは不十分です。大学院に費やした数年間で何を培ったのか、院卒としての具体的な強みが求められます。

理系院卒のブランドに頼り就活を楽観視している

理系の大学院生が就職に有利なのは事実ですが、就活は競争でありライバルがいることを忘れてはいけません。大学名や理系のブランドで就活を優位に進めることができても、それだけで内定が取れる可能性は低いでしょう。

就活への慣れや面接の場数、人柄、やる気など、就活に影響する要素数多く存在します。

就職活動は、自分という商品を企業へ売り込む営業活動です。採用担当者から選ばれるのを待つのではなく、いかに自分の強みを伝え魅力的な人材に見せるか、つまり「売り込む姿勢」が重要といえます。

また、企業層によっては「大学院卒=頭でっかちで泥臭く現場の仕事ができない=会社への定着率が低い」というようにみる会社も存在します。
仕事は泥臭い技術改善等の繰り返しです。泥臭く地道に物事に取り組むことが出来るということをPRすることも意識できると良いでしょう。

就職活動における「売り込む姿勢」については、以下の記事で詳しく解説しています。是非参考にしてみてください。

参考:【理系就活必勝講座】就活に向けての心構え:孫氏の兵法)

理系大学院生が就活に失敗しないための4つの対策

理系の大学生が陥る就活の失敗は、事前に知っておけば回避できる問題ばかりです。就活に失敗しないための重要な4つの対策について解説します。

博士課程に行かないなら就活優先へシフト

理系大学院生は、博士後期課程に進学しないと決めた時点で、優先順位を就活第一に切り替えましょう。

大学院の就活は、早ければ1年生の夏から始まります。もしこの時期までに「就職か、進学か」を決めきれない場合、少なくとも業界研究は卒業研究と並行して開始するべきです。興味のある業界や企業のセミナー、夏インターンに参加するだけでも、就活への意識が高まります。

研究室のメンバーに、あらかじめ就職を考えていることを伝えるのも良いでしょう。理解のある教授や指導教官であれば、就活に協力してもらえる可能性があるほか、研究への取組みや素行が良ければ教授の伝手のある企業に推薦してもらえることもあります。

専門分野以外の業界・企業にもエントリーする

就活の基本は「幅広く、数をこなすこと」です。就活にも「慣れ」があり、場数を踏むことで、エントリーシートや面接のクオリティは確実にあがります。志望度が低い企業の場合リラックスして選考に臨めるため、第一志望の選考に向けた練習になることも覚えておきましょう。

一見興味の無い企業でも、思わぬ部分であなたの希望する働き方に繋がるかもしれません。一般によく知られている有名企業やブランドは日本の企業のごく一部で、優れた技術やノウハウを持つ企業、安定経営で給与の高い企業は数多く存在します。

また、自身の志望する業界の採用スケジュールが遅い場合、先に別業界で内定を確保しておくことも作戦の一つです。仮に落ちても内定がある安心感は大きく、気持ちに余裕を持って選考に臨むことができます。

一般的に就活におけるプレエントリー数は、就活生一人当たり、平均して30~40社と言われています。研究スケジュールとの兼ね合いですが、プレエントリーの時点ではなるべく候補を絞らず、できるだけ多くの企業に申し込んでおくことをおすすめします。

院卒の強みを意識して就活に臨む

理系院卒の強みは「知識だけではない、実務に近い研究経験を持つこと」です。

学部生が受ける授業や実験は、基本的に知識のインプットです。一方、本格的に研究に取り組む大学院生の場合、自らの研究を進めるためのアウトプットが中心となります。

知識を前提として、「結果を得るためにはどうすればよいか」「何故失敗したのか」「次はどの部分を改良するか」など、仮説と検証を繰り返す経験は、主に下記のような経験や能力が得られます。

・論理的思考力

・問題解決力

・科学的なものの見方、考え方

・PDCA回し

・調査能力、ヒアリング力

また、研究室生活のコミュニティでの立ち振る舞いや、社会人や大学チームとの共同研究など、社会の一員としてのコミュニケーションも大学院生活で得られる経験値の一つです。

上記の能力を活かすことができるのは自分の研究分野に関わる業種業界や、研究開発職だけではありません。コンサルティング業界や、データ解析企業、生産技術職、品質管理、システムインテグレーターでのシステムエンジニア職など、多岐にわたります。

視野を広げて自分自身の可能性を拡げましょう。

理系大学院生の強みを活かす就活方法については、以下の記事にて解説しています。上記に挙げた経験や能力について詳しく知りたい方は、是非参考にしてみてください。

参考:理系院卒(修士、博士)の強みを活かす!理系大学院生が自己PRで使える7つのポイント

自己分析・模擬面接などの事前準備をしっかり行う

「これから就活を始めよう」と思い立ったとき、始めにするべきは自己分析です。

理系の大学院生の多くは、研究との同時並行でタイトなスケジュールの中、就職活動をすることになるでしょう。就活の途中で大幅に方針を変えてしまうのは大きなタイムロスです。

自己分析によって、なんとなく頭の中にある、志望業界や将来像をはっきりさせ、就活におけるゴールを最初に設定しておきましょう。

詳しい自己分析の方法については、こちらの記事をご参照ください。

参考:理系就活における自己分析方法「ライフライン分析」他4選を徹底解説!

また、面接では緊張や時間制限から、伝えたい内容を十分にPRするのは簡単ではありません。友人や知人に模擬面接をお願いし、面接前に自身を付けておきましょう。

最近ではWeb面接も一般的になりつつあります。対面の面接とはマナーが異なるため、こちらも合わせて練習しておくことをおすすめします。

Web面接の心得については以下の記事にて解説しています。是非参考にしてみてください。

参考:WEB面接で勝利を掴め!理系就活生が知っておきたいWEB就活の事前準備とは

これだけは知っておきたいポイント

これから就活を始める皆さんに向けて、就活に失敗しがちな理系大学院生の特徴と対策について解説しました。

少しシビアな内容もお伝えしましたが、基本的に理系大学院生の経歴は就活に有利です。就活への準備や心構えで失敗しなければ、研究生活と両立しつつ内定獲得を目指すことも可能です。今回のポイントは以下の通りです。

・博士課程への進学をしない場合、優先度は「就活>研究」

・スタートダッシュは重要。忙しくても希望業界の情報収集と企業研究はしておこう

・自身の専門や研究職ポジションに固執せず、就活の視野は広く持とう

この記事が就活中の皆さんの参考になれば幸いです。

  • 監修
    株式会社テックオーシャン
    人工知能やビッグデータを駆使し、理工系人材領域における採用ベストマッチングを生み出すHR Tech企業です。 理工系学生専門のオファーがもらえる就活サービス「TECH OFFER」と、大型イベントから1on1面接まで、気軽に企業と出会えるカジュアル就活サービス「TECH MEET」を運営しています。