こんにちは。理系就活情報局です。

就職活動シーズンになると、理系就活生は自分が目指す職種について考えることが増えると思います。

「もうすぐ就活が始まるけど、自分に合う職種ってなんだろう?」

「開発職を志望していたけれど、そういえばよく知らないかもしれない……」

そんな悩みを抱えている理系就活生の方に向けて、今回は開発職のやりがい、向いている理系就活生の特徴などを徹底解説します。開発職に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

開発職とは?

開発職とは?

開発職は、理系学生にとって最も身近なキャリアのひとつです。大学で取り組んできた研究や実験の経験を実際の商品に落とし込め、専門性を存分に発揮できます。

一方で、「自分に向いているのか?」「研究職とどう違うの?」と不安を抱く学生も少なくありません。そこで本章では、開発職の基本から仕事内容・年収・他職種との違いまで就活の基礎として押さえておきたいポイントを丁寧に整理します。

開発職の仕事

開発職の仕事は、研究で得られた知見を元に社会で活かせる商品として形にすることです。開発職の代表的な業務には、次のようなものがあります。

・新商品の開発(製品設計・試作)
市場のニーズを分析し、企画担当や営業と連携しながら、設計・試作を繰り返して製品を完成させます。

・既存製品の改良・アップデート
ユーザーの声や品質データをもとに、性能向上やコストダウンなどの改善を行います。

量産へ向けた仕様検討・技術調整
設計の妥当性や量産性、品質基準を満たすための技術検証を行い、製造部門と連携します。

研究職は新しい知の発掘が中心ですが、開発職は「その研究を、どう世の中で役立てるか」に焦点を当てます。そのため、研究の延長線上にありつつも、より実用化に近い立ち位置で活躍できるのが開発職の魅力です。

開発職は業界によって仕事内容が異なる

同じ開発職でも求められる知識や業務内容は大きく異なるため、自分の専攻や得意分野とマッチする業界選びが重要です。

【代表的な業界と開発職の仕事内容】

業界仕事内容
食品メーカー新製品のレシピ開発、品質改善
化学メーカー新素材・新化学品の開発、安全性評価
自動車メーカー部品設計、EV関連技術開発
電機メーカー家電製品・電子部品の設計・改良

開発職の平均年収は600万円前後

開発職の平均年収は約550〜700万円で、一般的な平均年収(約450万円前後)より高い水準にあります。一般的な平均年収よりも開発職が高い理由は、高度な専門知識と技術力が求められるためです。

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)の情報を元に、開発職の業界別や年代別の平均年収を見てみましょう。

【業界別開発職の平均年収】

業界平均年収
システムエンジニア(Webサービス開発)574.1万円
AIエンジニア(AI開発)628.9万円
産業用ロボット開発技術者669.4万円
自動運転開発エンジニア(自動車)700.6万円
宇宙開発技術者573万円
食品技術者573万円
バイオケミカル開発技術者613.1万円
化学製品開発技術者613.1万円
金属製錬・材料開発技術者577.2万円
機械開発技術者669.4万円

厚生労働省:職業情報提供サイト(job tag)(令和6年賃金構造基本統計調査による)

【年代別の平均年収(参考)】

年代目安の年収
20代370〜480万円
30代500〜650万円
40代650〜800万円
50代800万円〜1000万円以上

大手メーカーの開発職は待遇が高く、40代以降で800万円〜1000万円超を狙いやすい傾向です。大手の場合、企業グループや職種によって異なるため、大体のレンジを紹介します。

【有名メーカーの開発系職種例】

企業名年収レンジ
トヨタ自動車650〜900万円台
SONY650〜1100万円
花王400〜1000万円
パナソニック600〜950万円
日立製作所700〜1500万円

※上記は2024年時点での公開情報(有価証券報告書・公式採用情報等)を基にした推定値であり、実際の支給額を保証するものではありません。

開発職と研究職の違い

開発職と研究職はよく似ていますが、その実、仕事内容には明確な違いがあります。

【開発職と研究職の違い】

項目開発職研究職
目的研究成果を商品化し、社会実装する新しい知識・技術の発見・理論構築
関与するフェーズ実用化・設計・試作・改善基礎研究・応用研究
成果市場に出る製品論文・特許・技術成果
求められる力実現可能性、調整力、課題解決力専門性、仮説検証、粘り強い探求
働く部署開発部、設計部研究所、R&Dセンター

研究職がこれまでにはなかった価値を創り出すのに対し、開発職は研究で得られた成果を実社会で活かすために商品化します。

自分がどちらが向いているかを考える時は、自分の興味・関心がある領域が探索か実用化かを判断するとイメージしやすくなります。

開発職とエンジニア・技術職の違い

エンジニアや技術職も近いイメージがありますが、対象とする領域が異なります。以下では、製造業における開発職とエンジニア・技術職の違いを表形式でまとめました。


【製造業における開発職とエンジニア・技術職の違い】

項目開発職エンジニア・技術職
主な対象製品そのもの製造設備・システム・生産技術
役割新商品の開発・改良製造ラインの最適化、設備管理、システム運用
関与工程企画→設計→試作製造→設備保全→プロセス改善
求められる力設計力、性能検証、他部署調整機械・電気・制御の知識、保全スキル
代表例家電の新モデル開発生産設備の制御・保守、工場の自動化

開発職とエンジニアの違いは、仕事内容です。

開発職は新しい商品を作り出す仕事に対して、エンジニアは生産に必要なシステムや生産設備の運用管理を仕事としています。

開発職の業務対象は商品であり、エンジニアはシステム・設備です。

似て非なる言葉のため、エントリーの際は注意するようにしましょう。

開発職の種類

開発職の種類

開発職と研究職の違いを理解したところで、次は開発職についてもう少し掘り下げてみましょう。

さまざまな種類がある開発職の一覧

就職する企業や専門分野によって仕事内容に差が出る開発職ですが、何を主に担当するのかによっておおまかに分類が可能です。

まずは、開発職の種類とそれぞれの主な業務内容を一覧で確認してみましょう。

種類主な業務内容役割と特徴
研究開発職
(R&D)
研究結果を活用して製品の核となる要素を生み出す基礎研究と製品化の橋渡し役。特に新素材や医薬品などで重要
技術開発職新しい生産技術や製造プロセスを開発する「どうやって作るか」を追求し、品質・コスト・生産効率の向上に貢献
商品開発職企画された商品を市場に出せる形に仕上げるユーザー視点を重視し、製品の仕様決定から製造連携まで幅広く担当

研究開発職(R&D)

研究開発職は、企業の技術力の源泉ともいえる新しい価値を生み出す仕事です。基礎研究や応用研究で得られた知見や成果を応用し、具体的な製品やサービスに活かすための技術・素材・製法などを生み出します。研究と開発の最前線に位置し、両者の橋渡し役となります。

大学・大学院で培った研究経験を直接活かせるため、理系学生に最も人気の高い職種の一つです。

具体的な仕事のイメージ

これまでにない素材や化合物、部品、アルゴリズムの探索を行い、基礎研究で得られた成果を製品に応用できるレベルまで高めるのが、研究開発職の役割です。実験・評価を繰り返し、技術的な裏付けを確立します。

【各業界の研究開発職の仕事内容の例】

業界仕事内容の例
製薬会社基礎研究で見つかった有効成分を、人体に安全かつ効果的に届けるための製剤を設計・開発
化学メーカー新たな機能性を持つ素材を、量産できるレベルまで技術を高め、具体的な製品への応用を提案
化粧品メーカー新しい美容成分を研究開発
自動車メーカー新しいモーター素材やバッテリーの研究
電機メーカー次世代センサーの基礎技術開発
食品メーカー新しい甘味料や機能性素材の研究

技術開発職

技術開発職は、開発職の中でも特に技術面に特化しています。技術開発職の役割は、新しい商品・サービスをより効率的・高品質・低コストで実現するための技術の開発にあります。

まだ世にない独自の生産技術を生み出したり、社内の製造部門が抱える課題を解決するための技術を開発したりする重要な役割です。

具体的な仕事のイメージ

技術開発職の最大のミッションは、安定的に量産できる仕組みの構築にあります。そのために、効率化や改善を目指して新しい製造技術を設計したり、生産プロセスの最適化を行ったりします。また、部品・モジュールなどの要素技術を製品に組み込むための検証を行うのも、技術開発職の役割です。

【各業界の技術開発職の仕事内容の例】

業界仕事内容の例
製薬会社原薬や製剤の製造方法を最適化し、品質、コスト、安全性を両立させる技術を開発
化学メーカー研究室で生まれた技術を、製造プラントで効率的・大量に生産できる生産プロセスの開発
化粧品メーカー開発された試作品の安全性評価や安定性試験を行い、量産化できる体制を整える
自動車メーカー製品の小型化・高性能化を実現するため、AIを活用した自動検査システムや、部品の超精密な加工・接合技術を開発
電機メーカーCADやCAEなどのツールを用いて、製品の性能や安全性をシミュレーションし、不具合を予測・改善
食品メーカー大量生産しても風味が損なわれないように、新たな加熱・殺菌技術や保存技術を開発

商品開発職

商品開発職は「どのような仕様にすれば、企画を具体的な製品として市場に届けられるか」を検討し、製品化に向けた開発を行う職種です。

ユーザーが「実際にどう使うか」の視点を重視し、製品の使いやすさやデザイン、コスト、販売戦略なども考慮しながら製品の全体像を設計していきます。

具体的な仕事のイメージ

クライアントや消費者との距離が近く、企画部門やマーケティング部門とともに「どんな体験を提供する商品にするか」を考える仕事です。

【各業界の商品開発職の仕事内容の例】

業界仕事内容の例
製薬会社医療機関と協力して臨床試験を実施し、「試験が計画通りに進んでいるか」「データが適切に収集されているか」をモニタリング
化学メーカー・開発した製品の品質基準を設定し、安全性や法規制への適合性を評価、・クリア後は生産部門、営業・販売部門など様々な関係者と調整および連携しながら商品化を推進
化粧品メーカー新成分を含有した試作品を、ユーザーの声を反映した新スキンケア商品に改良する
自動車メーカー設計された車両をテストし、商品化に向けて技術面やデザイン面、コスト面などの調整を行う
電機メーカー試作品の機能や品質を評価・改善し、デモなどを通じて顧客の反応を確認
食品メーカー消費トレンドを反映した新商品の試作と試食を繰り返し、ターゲット層に受け入れられる味を追求

開発職として就職できる主な業界・企業

開発職として就職できる主な業界・企業

開発職は、多くの理系学生にとって選択肢が広い職種です。業界によって扱う製品や技術が異なるため、同じ“開発職”でも仕事内容や役割は大きく変わります。

以下では、代表的な業界ごとに開発職の特徴と、主な企業をわかりやすく紹介します。

製薬・医薬品業界

製薬・医薬品業界の開発職は、新薬や治療法を実用化するための臨床開発を担当します。

製薬・医薬品業界で開発職が携わる領域を、全体のフローの中で押さえておきましょう。製薬・医薬品業界では、ひとつの製品が完成するまで、以下のようなプロセスをたどります。

  1. 1.基礎研究
  2. 2.前臨床試験
  3. 3.臨床開発(治験と呼ばれるプロセスで、通常、第Ⅰ層〜第Ⅲ層に分けて行われる)
  4. 4.承認申請
  5. 5.市販後調査


開発職が携わるのは、上記の3.臨床開発プロセス、4.承認申請プロセス、5.市販後調査が中心です。具体的には、次のような業務を行います。

  • ・臨床試験の設計・運営、医薬品候補化合物の有効性・安全性の検証
  • ・PMDA等への申請資料作成
  • ・医師や施設との調整を行い、発売後も副作用情報を集めて安全性を継続的に監視

医薬品は直接人の健康に貢献するため、社会的意義の高い仕事をしたい学生に人気です。

製薬・医薬品業界で、開発職を募集している主な企業は以下のとおりです。

・アステラス製薬
・第一三共
・中外製薬

自動車業界

自動車業界の開発職は車両本体の設計から先端技術の開発まで幅広い領域を担当し、機械・電気・情報分野の知識を総合的に活かせる分野です。

開発職が携わる領域を、全体のフローの中で押さえておきましょう。自動車業界では、ひとつの製品が完成するまで、以下のようなプロセスをたどります。

  1. 1.基礎研究(材料・燃費・安全技術など)
  2. 2.要素技術開発(モーター・バッテリー・センサーなど)
  3. 3.車両の設計・試作(コンポーネント設計)
  4. 4.評価・耐久試験(衝突試験・環境試験)
  5. 5.量産設計・生産立ち上げ
  6. 6.製造・市場投入

開発職が携わるのは、上記の3.車両の設計と4.の試作フェーズが中心です。具体的には、以下のような業務を行います。

  • ・車体構造・エンジン・モーターの設計開発
  • ・EV向けバッテリー技術の評価
  • ・自動運転・ADAS(先進運転支援システム)の開発
  • ・信頼性評価や耐久試験の実施

自動車業界で、開発職を募集している主な企業は以下のとおりです。

・トヨタ自動車
・日産自動車
・三菱自動車

食品・飲料業界

食品・飲料業界の開発職は、新商品のレシピ開発や品質改善を行う仕事です。

開発職が携わる領域を、全体のフローの中で押さえておきましょう。食品・飲料業界では、ひとつの製品が完成するまで、以下のようなプロセスをたどります。

  1. 1.基礎研究(味・香り・栄養・素材特性の研究)
  2. 2.処方開発(原料の選定・成分配合)
  3. 3.試作(試験キッチンでの調整)
  4. 4.官能評価(味・食感のテスト)
  5. 5.製造プロセス設計(加熱・冷却・乾燥など)
  6. 6.量産化・発売

上記の中で主に開発職が携わるのは、2.処方開発、3.試作、4.官能評価の領域です。具体的には、次のような業務を行います。

  • ・新商品の味や食感の最適化
  • ・原材料の置き換え(コストダウンや健康志向対応)
  • ・パッケージや賞味期限の検証

食品・飲料業界で、開発職を募集している主な企業は以下のとおりです。

・伊藤園
・ニチレイ
・ブルボン

消費財メーカー

消費財メーカーの開発職は日用品や化粧品を中心に新商品を開発し、改善を続ける仕事です。

開発職が携わる領域を、全体のフローの中で押さえておきましょう。消費財メーカーでは、ひとつの製品が完成するまで、以下のようなプロセスをたどります。

  1. 1.素材研究(製品の有効成分・洗浄成分など)
  2. 2.処方設計(成分の組み合わせ・安定性評価)
  3. 3.使用感テスト(粘度・香り・肌刺激など)
  4. 4.パッケージ設計
  5. 5.量産化検討(工場設備で再現性ある製造ができるか)
  6. 6.製造・販売
  7. 7.市販後の調査

上記の中で、主に開発職が携わるのは、2.処方設計と3.使用感テスト、7.の市販後の調査です。具体的には、次のような業務を行います。

  • ・成分の配合バランスの検証
  • ・肌刺激・安全性の確認
  • ・使用感(伸び、香り、泡立ち)の最適化
  • ・市場からのフィードバックを受けて改良

消費財メーカーで、開発職を募集している主な企業は以下のとおりです。

・シャンソン
・サンスター
・ユニ・チャーム

開発職のやりがいと魅力

開発職のやりがいと魅力

最初に、開発職の仕事について、まずは基本的なところを確認しました。

開発職は高度な専門性が求められると同時に、やりがいを感じやすいという特長を持っています。

そこで、以下では開発職のやりがいと魅力について、三つのポイントから解説します。

自分の仕事が社会貢献に繋がる

開発職のやりがいの一つは、自分の仕事が世の中に変化を与えることです。

自分が開発した商品が誰かの役に立つ実感を得られると共に、社会貢献ができるのは、働く上で大きな魅力ですね。

どんな仕事も、必ずどこかで誰かに繋がっています。

理系就活生が目指す職種の中でも、開発職は社会との距離が近い職業です。

もしあなたが研究職と開発職で迷っているのなら、「研究に専念したいか」「実際に世に出る商品を手がけたいか」で切り分けて考えてみることをオススメします。

求められるニーズとゴールが明確

開発職は、基本的にユーザーの需要ありきの仕事です。

そのため、「どうしてこの商品が必要とされているのか」が明確で、ニーズとゴールが分かりやすいのが特長です。

ニーズとコスト、そして目標となる性能を満たせば商品化が決まるため、仕事に求められるものがはっきりしているのです。

既存の研究の商品化を手がけるため、あてのない道を彷徨うこともありません。

まっすぐゴールをめがけて仕事に向き合えるので、やりがいと達成感を感じやすいのは開発職が持つ大きなメリットです。

社内だけでなく様々な会社と連携する仕事の大きさ

開発職の中でも、技術開発職の仕事は社内だけで完結しないことがあります。

ユーザーや商社、生産ラインを手がける会社など、社外と協力することも多く、自社で完結することなく幅広い領域で仕事をすることになります。

もちろん、様々な会社が関わることで生まれる大変さもあります。

しかし、資金面で融通がききやすいなど、大きなフィールドだからこそある利点もあります。

大勢の人と関わり合いながら一つの目標に向かって進むやりがいは、一度経験したら忘れられない充足感を与えてくれます。

規模の大きい仕事は成長にも繋がるので、積極的にチャレンジしていきたいものですね。

開発職に向いているのはこんな理系就活生

開発職に向いているのはこんな理系就活生

ここまで、「開発職の基本」から「開発職のやりがいと魅力」について説明してきました。

より開発職に魅力を感じるようになった理系就活生の方に向けて、次は「開発職に向いている理系就活生の特徴」について解説していきます。

「開発職に興味が出てきたけど、自分に向いているかな?」と思う人は、ぜひチェックしてください!

研究を通して人の役に立ちたい人

開発職に向いているのは、自分の仕事で誰かを喜ばせたいと思う人です。

開発職の仕事には、必ず「ユーザーのニーズ」が関わってきます。

開発職の喜びは、商品の完成のその先にあります。

自分が手がけた商品がユーザーの手元に届いたときに、どのように喜んでもらえるのか。

自分の仕事が、困っている人の役に立つのか。

そんなことを思い浮かべてみたときに、喜びを感じるのであれば、開発職の適性があると言えます。

粘り強く一つのことに取り組める人

開発職は、ニーズとゴールが明確ではありますが、新製品を世に送りだすのは容易なことではありません。

企業や専門分野にもよりますが、実際に商品が世に出るまでは時間がかかります。

半年であればまだいいほうで、中には10年もの時間がかかることもあるのです。

そのため、たとえ壁にぶつかったとしても、根気強くゴールに向かって粘り強く取り組める人が開発職に向いています。

トライアンドエラーをくりかえしてもめげない強さがある、むしろやりがいを感じるという方は、ぜひ開発職を検討してみましょう。

ここまで読んで、「そうはいっても、理系の研究ってそういうものだよね?」と思った理系就活生の方は、安心して開発職にエントリーしてください。

色々な人と協力しながら仕事をしたい人

開発職は、仕事上社内外の人と関わります。

そのため、色んな人とコミュニケーションを取りながら仕事をしたい人にも向いています。

いざ就職してみると、仕事に関わる人数の多さに驚く人もいるかもしれません。

どんな仕事も、往々にして一人だけで完結することはないのです。

理系就活生が目指す職種の中でも、開発職はコミュニケーションが問われる仕事です。

もしあなたが黙々と仕事に打ち込みたいタイプなら、一旦別の道を考えてみてもいいかもしれません。

開発職に就くために知っておきたいアピール方法と選考対策

開発職に就くために知っておきたいアピール方法と選考対策

これまで、「目指すなら知っておきたい開発職の基本」から「開発職に向いているのはこんな理系就活生」まで解説してきました。

開発職についての理解が深まったことで、「自分に向いてるかも……」「エントリーしてみようかな」と思った方もいると思います。

最後に、理系就活生が開発職の選考過程に進むにあたって知っておきたいアピール方法について解説します。

研究内容や実績で自分の専門性をアピール

開発職は、仕事の特性上、選考過程でこれまでの研究内容や実績が重視されやすい職種です。

そのため、書類選考や面接では以下の2つの視点を組み合わせてアピールすることが重要です。

【1. 具体的なスキル・使用ツール】

研究で実際に使用した実験機器、分析手法、プログラミング言語、設計ツールは具体的な名称を挙げて記載しましょう。 「何ができるか」を明確に伝えられれば、採用担当者はあなたが現場で活躍する姿をイメージしやすくなります。

<記載例>

  • ・使用言語:Python, C++
  • ・実験機器:SEM(走査型電子顕微鏡), HPLC(高速液体クロマトグラフィー)
  • ・解析ソフト:MATLAB, ANSYS

【2. 研究に向き合う姿勢】

もしあなたが自分の実績に自信を持てないでいるのなら、研究への取り組み方をプラスしてみることをおすすめします。開発職は長期的なトライアンドエラーが求められる仕事です。「研究に根気強く向き合った」など粘り強い性質を備えているとアピールできれば、採用担当者も好感を持ってくれますよ。

志望動機は仕事への熱意を開発職の適性に沿って伝える

開発職はやりがいのある仕事ですが、「粘り強さ」「根気良さ」が求められることからも分かるように、「最後までやり通す強さ」が必要です。

そのため、採用担当者は開発職志望の理系就活生を「この学生は、開発がうまくいかないことがあっても、熱意を持って仕事に向き合い続けてくれるだろうか」という基準で判断することになるのです。

研究内容で自分の粘り強さをアピールできたなら、仕事への熱意についてもしっかり主張するのを忘れないでおきましょう!

開発職を目指すなら「TECH OFFER」

開発職を目指すなら「TECH OFFER」

開発職は、扱う製品や技術分野によって求められるスキルが大きく変わります。そのため、自分の専攻や得意分野と相性の良い企業と出会えるかどうかが就活の成功を左右します。

しかし、メーカー・消費財・電機・自動車など開発職を募集する企業は幅広く、学生自身で「どこが自分に合うのか」を判断するのは簡単ではありません。

そこでおすすめなのが、理系に特化した逆オファー型就活サイトTECH OFFERの活用です。

TECH OFFERでは、就活生が登録した研究テーマ・専攻・スキルをもとに、専門性を必要としている企業からスカウトが届きます。自分では想像していなかった業界や企業から声がかかるケースも多く、選択肢の幅を広げるきっかけになります。

また、開発職では以下のように企業との相性がとても重要です。

  • ・どの工程が得意なのか
  • ・どの技術領域に向いているのか
  • ・どの企業が自分の専門性を評価してくれるのか

TECH OFFERは、企業とのマッチングをスムーズにするうえで役立つサービスです。「自分の専門性を本当に活かせる企業に出会いたい」と考える理系就活生にとって、最初の一歩として使いやすい仕組みです。

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開発職に関するよくある質問

開発職に関するよくある質問

業界や企業で役割や仕事内容が異なることから、開発職に関してはさまざまな情報が出回っています。

色々と調べるうちに、多くの疑問が湧いてくるでしょう。

本章では開発職に関してのよくある質問を解説します。

開発職はきつい?やめとけといわれる理由は?

すべての開発職に該当するわけではありませんが、業務量が多い時期があることやルーチン作業が一定割合を占めることからきついと感じる人がいるのは事実です。新製品の発売前は評価試験や改善作業が集中し、残業が増える企業もあります。

常に新しいものを生み出すクリエイティブな仕事と期待して入社すると、ギャップを感じるケースもあります。そのため、志望する企業の開発職における仕事内容の実態を事前に理解しておきましょう。

開発職は社内でもエリートのポジションですか?

特別にエリート扱いされるわけではありません。

企業は研究・開発・技術営業・生産技術・品質管理など多くの職種が連携して製品を作っており、どの部署も製品づくりに必要不可欠です。開発職はあくまで役割のひとつであり、適性に合う人が配属される職種と考えるほうが自然です。

開発職に向いている理系学生の特徴は?

開発職には以下のような強みを持つ学生が向いています。

  • ・実験・検証をコツコツ続けられる
  • ・論理的に原因を切り分けるのが得意
  • ・ものづくりや評価作業に興味がある
  • ・チームで議論しながら改善するのが好き
  • ・研究よりも「実用化」や「形にする」に魅力を感じる

専門性だけでなく、課題解決力や協働力が活きる仕事です。

開発職と研究職、どちらを目指すべき?

迷った場合は、次の視点で考えると選びやすくなります。

  • ・新しい原理や素材そのものを探求したい→研究職向き
  • ・研究成果を“製品”として形にしたい→開発職向き
  • ・ユーザー視点や企画にも関わりたい→商品開発職向き

たとえば「実験・論文調査が好き」なら研究向き、「作ったものが世の中に出ることにやりがいを感じる」なら開発向きです。

開発職の将来性は?

開発職は多くのメーカー・技術企業で長期的に必要とされる職種で、特に以下の分野で需要が伸びています。

  • ・EV・自動運転(自動車)
  • ・AI・IoT搭載デバイス(電機・電子)
  • ・植物由来食品・代替肉(食品)
  • ・環境配慮素材・生分解性プラスチック(化学)

技術の高度化が進むほど、開発職の専門性はますます重要になります。将来性は十分にあり、キャリアアップとして専門職・プロジェクトリーダー・生産技術との連携強化など多様な道が開かれています。

これだけは知っておきたいポイント(まとめ)

この記事では、「開発職を目指したい!仕事の魅力から適性まで徹底解説」について解説してきました。

重要なポイントをおさらいします。

・開発職は、研究をもとに新しい商品を世に送りだす仕事!

・開発職のやりがいと魅力

①自分の仕事が社会貢献に繋がる
②求められるニーズとゴールが明確
③社内だけでなく様々な会社と連携する仕事の大きさ

・開発職に向いているのはこんな理系就活生

①研究を通して人の役に立ちたい人
②粘り強く一つのことに取り組める人

・開発職に就くために知っておきたいアピール方法

①研究内容や実績で自分の専門性をアピール
②仕事への熱意を開発職の適性に沿って伝える