こんにちは。理系就活情報局です。

就職活動シーズンになると、理系就活生は自分が目指す職種について考えることが増えると思います。

「もうすぐ就活が始まるけど、自分に合う職種ってなんだろう?」

「開発職を志望していたけれど、そういえばよく知らないかもしれない……」

そんな悩みを抱えている理系就活生の方に向けて、今回は開発職のやりがい、向いている理系就活生の特徴などを徹底解説します。開発職に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

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目指すなら知っておきたい開発職の基本

目指すなら知っておきたい開発職の基本

理系就活生にとって開発職は、大学での研究の延長線上にある将来として、身近な職種です。

専門性を発揮できる職業は、理系就活生にとって大きな魅力を持っています。

しかし、専門分野の職業であっても、「本当にこの仕事が合っているのかな?」と不安になる方も多いはずです。

自分のことはよく分かっていると思っていても、いざ社会に出るまでは「その職業の本当のところ」を充分に理解するのは困難です。

入社後のギャップを減らすためには、将来の選択肢について理解することが肝要といえるでしょう。

そこで、まずは今回取り上げる「開発職」について「基本のき」から確認します!

開発職って一体何をする仕事?

開発職の仕事は、新しい商品を創り出すことです。

基礎研究や応用研究を踏まえて、世の中の需要を汲み取って新しい商品を作成するほかにも、既存の商品が更に良いものになるよう改善することも、開発職の仕事に含まれます。

そのため、「ゼロから新しいものを生み出す」というよりも、「既存の研究をどのように社会で役立てるのか」に特化しているのが特徴だと言えます。

また、開発職の仕事は、どの業界に属するかによっても大きく異なります。

食品や化学、自動車といったメーカー系の企業には開発職が不可欠ですが、どの業界に属するかによって仕事内容は変化します。

そのため、開発職を志す場合は、自分の専門性と合致する企業選びが重要になってきます。

開発職の平均年収は600万円前後

開発職を目指す理由は各々で異なりますが、働く上で年収がどれくらいになるのかは見逃せない要素です。

開発職の場合、平均年収は600万円前後になっています。

開発職と一言でいってもさまざまなタイプがあり、今回は複数のモデルを参考に平均年収を算出しました。

一般的な平均年収が450万円前後とされていることから、開発職は一般数値より高いことがわかります。

高い技術と豊富な知識がなければ勤まらないため、相応の年収が貰える職種です。

参考:職業情報提供サイト 医療機器開発技術者
参考:職業情報提供サイト 航空機開発エンジニア
参考:職業情報提供サイト 産業用ロボット開発技術者

開発職と研究職の違い

開発職と研究職はよく似ていますが、その実、仕事内容には明確な違いがあります。

研究職がこれまでにはなかった価値を創り出すのに対し、開発職は研究で得られた成果を実社会で活かすために商品化します。

こうして並べてみると、二つの職の違いが見えてきたのではないでしょうか?

この二つでは担当する領域が違うということを押さえておくと、エントリーを検討するときに混同する心配もありませんね。

開発職とエンジニア・技術職の違い

研究職と同様に似た言葉として、エンジニア・技術職が挙げられます。

開発職とエンジニアの違いは、仕事内容です。

開発職は新しい商品を作り出す仕事に対して、エンジニアは生産に必要なシステムや生産設備の運用管理を仕事としています。

開発職の業務対象は商品であり、エンジニアはシステム・設備です。

似て非なる言葉のため、エントリーの際は注意するようにしましょう。

開発職の種類を知ろう

開発職の種類を知ろう

開発職と研究職の違いを理解したところで、次は開発職についてもう少し掘り下げてみましょう。

就職する企業や専門分野によって仕事内容に差が出る開発職ですが、何を主に担当するのかによっておおまかに分類することが可能です。

研究開発職

こちらは、開発職と聞いて思い浮かべるイメージ通り、「研究結果を活用して製品を作る仕事」です。

大企業であれば開発に専念できますが、取り扱う商品によっては研究と開発が切り離せないこともしばしばあります。特に製薬関係では、開発と研究の両方を行う開発職が多い傾向にあります。

技術開発職

開発職の中でも、技術に特化しているのがこちらです。

まだ出回っていない技術を生み出したり、会社で必要となる技術を開発することで、新しい商品を作ります。

商品開発職

こちらは、社内で企画された商品を実際に製品化するための開発を行う職種です。

どのようなプロセスで商品を造り上げていくのかを検討するにあたっては、実際に商品を利用するユーザーへの理解や発想力が問われます。そのため、理系のみならず文系の担当者が多いのも特徴です。

メーカーの開発職とは

メーカーの開発職の場合、主な役割は商品開発です。

ユーザーからニーズを汲み取り、商品の企画を立てて製品化をおこないます。

製品化のフェーズも重要ですが、商品開発はニーズの調査や商品企画が重要なフェーズです。

ユーザーが欲しいと思う機能性を見誤ったり、企画が曖昧だったりすると誰にも刺さらない製品が出来上がってしまうためです。

メーカーの開発職は、顧客志向の強い方が向いている職種です。

製薬会社の開発職とは

製薬会社の開発職の場合は、臨床試験を通して安全性や効果測定をするのが主な役割となります。

具体的な業務内容は、以下のとおりです。

  • ・臨床試験の計画立案
  • ・臨床試験の手順まとめ
  • ・臨床試験の実施
  • ・データ解析
  • ・薬の開発スケジュール管理

同じ開発職でもメーカーの開発職とは毛色が全く違うことがわかります。

参考:住友ファーマー 開発の仕事 製薬会社で働く人々 Vol.2

さまざまな種類がある開発職の一覧

同じ開発職でも種類によって業務内容や役割が異なるため、開発職を目指す場合には違いを理解する必要があります。

開発職の種類と業務内容は、以下のとおりです。

種類主な業務内容
研究開発職研究結果を活用して製品を作る
技術開発職新しい技術の開発や生産に必要な技術の開発
商品開発職商品の企画と製品化に向けた開発

開発職として就職できる主な業界・企業

開発職として就職できる主な業界・企業

業界や企業によって業務内容や役割は異なりますが、開発職のポジションを募集している業界や企業は数多くあります。

本章では開発職として就職できる業界と企業を解説します。

製薬・医薬品業界

製薬・医薬品業界での開発職は、臨床試験で人に対する安全性や効果測定するのが主な役割です。

専門知識が要求されるポジションですが人々の健康に貢献ができるため、やりがいのあるポジションとなります。

製薬・医薬品業界で、開発職を募集している主な企業は以下のとおりです。

  • ・アステラス製薬
  • ・第一三共
  • ・中外製薬

自動車業界

自動車業界の開発職は、車両本体や部品の開発をおこないます。

自動車業界が完成を目指している自動運転の技術も開発職が担当します。

自動車業界で、開発職を募集している主な企業は以下のとおりです。

  • ・トヨタ自動車
  • ・日産自動車
  • ・三菱自動車

食品・飲料業界

食品業界の開発職は、商品開発が主な役割となります。

たとえば、飲料メーカーの場合は新しいコーヒー製品やお酒の製品開発になります。

食品・飲料業界で、開発職を募集している主な企業は以下のとおりです。

  • ・伊藤園
  • ・ニチレイ
  • ・ブルボン

消費財メーカー

食品業界と同様に消費財メーカーの開発職は商品開発が主な役割で、市場のニーズを把握して企画をおこない、商品を開発します。

開発後、市場からのフィードバックを受けて改良を重ねていきます。

消費財メーカーで、開発職を募集している主な企業は以下のとおりです。

  • ・シャンソン
  • ・サンスター
  • ・ユニ・チャーム

開発職のやりがいと魅力

開発職のやりがいと魅力

最初に、開発職の仕事について、まずは基本的なところを確認しました。

開発職は高度な専門性が求められると同時に、やりがいを感じやすいという特長を持っています。

そこで、以下では開発職のやりがいと魅力について、三つのポイントから解説します。

自分の仕事が社会貢献に繋がる

開発職のやりがいの一つは、自分の仕事が世の中に変化を与えることです。

自分が開発した商品が誰かの役に立つ実感を得られると共に、社会貢献ができるのは、働く上で大きな魅力ですね。

どんな仕事も、必ずどこかで誰かに繋がっています。

理系就活生が目指す職種の中でも、開発職は社会との距離が近い職業です。

もしあなたが研究職と開発職で迷っているのなら、「研究に専念したいか」「実際に世に出る商品を手がけたいか」で切り分けて考えてみることをオススメします。

求められるニーズとゴールが明確

開発職は、基本的にユーザーの需要ありきの仕事です。

そのため、「どうしてこの商品が必要とされているのか」が明確で、ニーズとゴールが分かりやすいのが特長です。

ニーズとコスト、そして目標となる性能を満たせば商品化が決まるため、仕事に求められるものがはっきりしているのです。

既存の研究の商品化を手がけるため、あてのない道を彷徨うこともありません。

まっすぐゴールをめがけて仕事に向き合えるので、やりがいと達成感を感じやすいのは開発職が持つ大きなメリットです。

社内だけでなく様々な会社と連携する仕事の大きさ

開発職の中でも、技術開発職の仕事は社内だけで完結しないことがあります。

ユーザーや商社、生産ラインを手がける会社など、社外と協力することも多く、自社で完結することなく幅広い領域で仕事をすることになります。

もちろん、様々な会社が関わることで生まれる大変さもあります。

しかし、資金面で融通がききやすいなど、大きなフィールドだからこそある利点もあります。

大勢の人と関わり合いながら一つの目標に向かって進むやりがいは、一度経験したら忘れられない充足感を与えてくれます。

規模の大きい仕事は成長にも繋がるので、積極的にチャレンジしていきたいものですね。

開発職に向いているのはこんな理系就活生

開発職に向いているのはこんな理系就活生

ここまで、「開発職の基本」から「開発職のやりがいと魅力」について説明してきました。

より開発職に魅力を感じるようになった理系就活生の方に向けて、次は「開発職に向いている理系就活生の特徴」について解説していきます。

「開発職に興味が出てきたけど、自分に向いているかな?」と思う人は、ぜひチェックしてください!

研究を通して人の役に立ちたい人

開発職に向いているのは、自分の仕事で誰かを喜ばせたいと思う人です。

開発職の仕事には、必ず「ユーザーのニーズ」が関わってきます。

開発職の喜びは、商品の完成のその先にあります。

自分が手がけた商品がユーザーの手元に届いたときに、どのように喜んでもらえるのか。

自分の仕事が、困っている人の役に立つのか。

そんなことを思い浮かべてみたときに、喜びを感じるのであれば、開発職の適性があると言えます。

粘り強く一つのことに取り組める人

開発職は、ニーズとゴールが明確ではありますが、新製品を世に送りだすのは容易なことではありません。

企業や専門分野にもよりますが、実際に商品が世に出るまでは時間がかかります。

半年であればまだいいほうで、中には10年もの時間がかかることもあるのです。

そのため、たとえ壁にぶつかったとしても、根気強くゴールに向かって粘り強く取り組める人が開発職に向いています。

トライアンドエラーをくりかえしてもめげない強さがある、むしろやりがいを感じるという方は、ぜひ開発職を検討してみましょう。

ここまで読んで、「そうはいっても、理系の研究ってそういうものだよね?」と思った理系就活生の方は、安心して開発職にエントリーしてください。

色々な人と協力しながら仕事をしたい人

開発職は、仕事上社内外の人と関わります。

そのため、色んな人とコミュニケーションを取りながら仕事をしたい人にも向いています。

いざ就職してみると、仕事に関わる人数の多さに驚く人もいるかもしれません。

どんな仕事も、往々にして一人だけで完結することはないのです。

理系就活生が目指す職種の中でも、開発職はコミュニケーションが問われる仕事です。

もしあなたが黙々と仕事に打ち込みたいタイプなら、一旦別の道を考えてみてもいいかもしれません。

開発職に就くために知っておきたいアピール方法と選考対策

開発職に就くために知っておきたいアピール方法と選考対策

これまで、「目指すなら知っておきたい開発職の基本」から「開発職に向いているのはこんな理系就活生」まで解説してきました。

開発職についての理解が深まったことで、「自分に向いてるかも……」「エントリーしてみようかな」と思った方もいると思います。

最後に、理系就活生が開発職の選考過程に進むにあたって知っておきたいアピール方法について解説します。

研究内容や実績で自分の専門性をアピール

開発職は、仕事の特性上、選考過程でこれまでの研究内容や実績が重視されやすい職種です。

そのため、書類選考を突破した理系就活生は、自分の専門性をアピールする必要があります。

もしあなたが自分の実績に自信を持てないでいるのなら、研究内容と合わせて、自分が研究に向き合ったことをプラスしてみることをオススメします。

「研究に根気強く向き合った」「どんなに回数を重ねてもめげずに実験をくりかえした」など、自分が開発職に適した性質を備えていることをアピール出来れば、採用担当者も好感を持ってくれますよ。

志望動機は仕事への熱意を開発職の適性に沿って伝える

開発職はやりがいのある仕事ですが、「粘り強さ」「根気良さ」が求められることからも分かるように、「最後までやり通す強さ」が必要です。

そのため、採用担当者は開発職志望の理系就活生を「この学生は、開発がうまくいかないことがあっても、熱意を持って仕事に向き合い続けてくれるだろうか」という基準で判断することになるのです。

研究内容で自分の粘り強さをアピールできたなら、仕事への熱意についてもしっかり主張するのを忘れないでおきましょう!

開発職に関するよくある質問

開発職に関するよくある質問

業界や企業で役割や仕事内容が異なることから、開発職に関してはさまざまな情報が出回っています。

色々と調べるうちに、多くの疑問が湧いてくるでしょう。

本章では開発職に関してのよくある質問を解説します。

開発職はきつい?やめとけといわれる理由は?

すべての開発職に該当するわけではありませんが、開発職がきついと感じられるケースはあります。

開発職は意外にもルーチンワークが多く、また業務量の多さから残業時間が多くなるケースがあります。

クリエイティブな仕事を想像している方には、おすすめできない職種といえるかもしれません。

開発職は社内でもエリートのポジションですか?

開発職は決して特別なポジションではありません。

適性に合致しているため、開発職に配属・採用されただけであり、社内のどの部署も重要なポジションになります。

これだけは知っておきたいポイント(まとめ)

この記事では、「開発職を目指したい!仕事の魅力から適性まで徹底解説」について解説してきました。

重要なポイントをおさらいします。

・開発職は、研究をもとに新しい商品を世に送りだす仕事!
・開発職のやりがいと魅力

①自分の仕事が社会貢献に繋がる
②求められるニーズとゴールが明確
③社内だけでなく様々な会社と連携する仕事の大きさ

・開発職に向いているのはこんな理系就活生

①研究を通して人の役に立ちたい人
②粘り強く一つのことに取り組める人
③粘り強く一つのことに取り組める人

・開発職に就くために知っておきたいアピール方法

①研究内容や実績で自分の専門性をアピール
②仕事への熱意を開発職の適性に沿って伝える

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