自己PRは自身の強みや個性を表現できることから、採用の合否に大きな影響を及ぼします。
研究や部活で起きた問題を解決したことをアピールできれば、問題解決力のある人材として高い評価につながります。
一方で問題解決をテーマにする場合、どのように問題解決力をアピールすればよいのか悩む方も多いでしょう。
単に起きた問題と解決方法などの事実を並べるだけでは、問題解決力のアピールとしては弱くなるためです。
今回は自己PRに問題解決力を取り上げる際のポイントと自己PRの例文を解説します。
問題解決力がある点を自己PRで表現できれば、主体的で物事の本質を見抜ける人材としてアピールできるでしょう。
自己PRの内容に困っている方や問題解決力をテーマにしようと考えている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
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企業が求める課題解決力とは?
自己PRをするのに、企業の求める問題解決力・課題解決力がどのような力なのかを把握しておくことは重要です。
企業が求める問題解決力・課題解決力とは、課題を見つける力と課題を解決する力の両方になります。
単に課題を解決するだけでなく、課題を見つける力も企業は求めています。
問題解決力・課題解決力がある人材というと、ポジティブな印象を持つ方がほとんどです。
一方で学生の考える問題解決力・課題解決力と企業が考える内容が異なれば、アピール効果も薄くなります。
企業で課題解決力が求められる理由
企業で課題解決力が求められる理由は、社内外を問わず、価値が提供できるためです。
たとえば、コンサルタントの仕事は顧客が抱える課題・問題を解決することでビジネスとして成立しています。
課題解決力を直接的に提供している職種です。
課題解決力を持つ人材は企業に価値を提供できるため、求められる力になります。
課題を解決する4つの手順
課題を的確に解決できるようにするためには、フレームワークを使うのがおすすめです。
以下の手順を踏むと、物事の本質が掴め、課題解決に近づきます。
- ・前提条件の確認
- ・課題の設定
- ・課題解決の方法を検討
- ・検討した方法を実施
現在起きている現象を解決するために、課題を設定してアプローチをしますが、必ずしも効果を発揮するとは限りません。
設定した課題が間違っている可能性もあります。
課題の設定と解決へのアプローチを繰り返して、真の解決へ導きます。
問題解決力を自己PRにすると物事の本質が見極められるとアピールできる
問題解決力を自己PRに取り入れると、具体的にどのようなメリットがあるのか気になる方は多いでしょう。
本章では問題解決力を自己PRに取り上げるメリットを解説します。
自己PRを問題解決力にするメリット①:高い分析力のアピール
問題を解決するには、問題を引き起こしている原因を突き止める必要があります。
問題の解決と原因の特定はいわばセットとなっているため、問題解決力のアピールは原因を特定する力のアピールにもなります。
原因の特定には深い分析を必要とするケースも多いため、自己PRを問題解決力にする改定で、高い分析力もアピールが可能です。
自己PRを問題解決力にするメリット②:主体性のアピール
積極的に行動する姿勢は主体性が感じられるとして、企業からの高い評価につながります。
問題解決力を自己PRに取り上げれば、問題を解決しようとする能動的な姿勢のアピールが可能です。
また難しい問題へ立ち向かう姿勢は、チャレンジ精神があることのアピールにもなります。
自己PRを問題解決力にするメリット③:成長できる可能性のアピール
ビジネスを取り巻く環境が凄まじいスピードで変わる現代では、環境に適応するために自分で成長できる人材を企業は求めています。
問題解決力のある人材は、自身の抱える課題を解消して成長につなげられるため、企業が求める人材に一致します。
特にスタートアップのような企業では教育にかける時間が多くないため、自ら成長できる人材を高く評価する傾向です。
問題解決力が高い人の特徴
企業の高い評価が期待できる問題解決力の高い人材ですが、気がついていないだけで自身が問題解決力の高い人材である可能性はあります。
以下の特徴に当てはまる方は、問題解決力の高い可能性があるため、改めて自身を振り返ってみましょう。
改めて自己分析をすれば、本当の強みが問題解決力の可能性もあります。
- ・常に自分事と捉えて行動できる
- ・計画を立てて物事に取り組む
- ・疑問を持つことを忘れない
高い問題解決力が求められる職業
自身の強みが問題解決力とわかった場合、自身の強みを生かせる職業は何かと気になる方は多いでしょう。
自身の強みを生かせた方が環境に適応しやすく、成果が上げられる可能性が高くなるためです。
以下の職業は高い問題解決力が必要とされる職業であるため、問題解決力の高い人は視野に入れることをおすすめします。
- ・営業
- ・コンサルタント
- ・マーケティング
自己PRに問題解決力を取り上げる場合の構成・テンプレート
自身のアピールポイントを適切に伝えるためには、読み手や聞き手にわかりやすい内容にすることが重要です。
本章では問題解決力の高さをよりわかりやすくアピールする際の構成を解説します。
初めて自己PRを作る場合、問題解決力を上手に伝えるのは簡単ではありません。
ぜひ構成をテンプレートとして用いて、オリジナリティのある自己PRを作成していただければと思います。
構成① 結論:どのような問題解決力があるのか
結論ファーストはビジネスでの基本であるため、まずはどのような問題解決力があるのか、結論から伝えます。
「私の強みは問題の原因を数学や統計学的に分析して、解決する力です。」
問題解決と一言でいっても、さまざまなやり方やアプローチの仕方があるため、個性が現れる部分でもあります。
端的に問題解決力をアピールするのもよいですが、どのような問題解決力があるのかをアピールできると、聞き手側は評価しやすくなります。
構成② エピソード:問題解決力を発揮したエピソード
結論で伝えた問題解決力を証明するために、次は問題解決力を発揮したエピソードを伝えます。
エピソードを伝える際は、問題を解決したことで生まれた結果よりも過程を重視して伝えるようにしましょう。
結果はさまざまな要素が絡むため再現性の期待はできませんが、問題を解決した過程は高い再現性が期待できるためです。
たとえば、問題解決の過程で粘り強さをアピールできれば、企業側は粘り強く取り組める人材と評価します。
またエピソードを通して、人柄や価値観も企業側はチェックしています。
構成③ 展望:入社後に問題解決力をどう生かすか
自己PRは、企業へ入社後に活躍できる人材と判断してもらうことを目的としています。
強みである問題解決力を、入社後にどのように生かすかを自己PRに必ず加えるようにしましょう。
「御社に入社後は顧客の言葉を丁寧にヒアリングして問題を見つけ、二人三脚で問題の解決にあたり、顧客と御社に貢献したいと考えております。」
問題解決力をテーマにした自己PRの例文4選
本章では、問題解決力をテーマにした自己PRの例文を4つ紹介します。
問題解決力を発揮した場面は人によってさまざまなため、複数のパターンを用意しました。
ぜひ例文を参考に自己PRを作成していただければと思います。
問題解決力をテーマにした自己PRの例文:研究
私は起きている事象を分析して、仮説を設定して解決に導く力を持っています。
問題解決力を発揮できた場面は、大学での研究です。
論文を書き上げるにあたり実験を繰り返しましたが、思ったような結果は出ませんでした。
実験方法が間違っているのか、実験対象のコンディションが悪いのかなど、さまざまな仮説を打ち立て、実験を繰り返しました。
仮説の検証を繰り返した結果、最終的には定石されている前提条件も疑い、実験をおこないました。
結果的には前提条件に誤りがあることに気がつき、実験は無事成功して、論文を書き上げるにいたりました。
研究室の教授からは柔軟に仮説を立て、問題の解決ができると評価していただき、自信が持てました。
貴社に入社後は問題に対してさまざまな仮説を打ち立て、能動的に対処して貴社の業務に貢献していきたいと思います。
問題解決力をテーマにした自己PRの例文:アルバイト
私は起きている問題を人と協力しながら、問題解決に導く力を持っています。
問題解決力に自信を持つきっかけは、塾講師のアルバイトです。
私の受け持つ生徒はポテンシャルがあるものの、ケアレスミスの多さが原因でテストの点数に伸び悩んでいる子が多くいました。
ケアレスミスの解消には本人の意識を変える必要があるため、授業よりも会話の時間を多く設けるようにしました。
会話の中で何が原因で点数が伸び悩んでいるのかを話し合い、原因に対する認識を一致させました。
解決策として、丁寧に問題を解くように少しずつ意識を変えるように促しました。
結果として私の受け持つ生徒はケアレスミスが減り、成績は大きく向上しました。
生徒の保護者からも、問題に取り組む姿勢が変わったと評価をしていただきました。
御社に入社後は顧客とコミュケーションをしっかりと取り、問題への認識を統一させ、二人三脚で解決に導きたいと思います。
問題解決力をテーマにした自己PRの例文:サークル
私の強みは原因を深く分析して、問題の解決に導く力です。
問題解決力が強みであると自覚したのは、サークル活動です。
当時、私のサークルでは新入生の確保ができず、例年の10%ほどしか入部希望者が集まりませんでした。
同タイプのサークルが数多くの新入生を確保しているため、学生の数が少ないわけではないと気がつき、原因を探りました。
さまざまな角度から原因を分析した結果、認知度とサークルにかかる費用の高さが原因とわかり、改善を図りました。
改善の結果、新入生の確保はうまくいき、例年どおりの入部希望者を獲得できました。
周囲の友人やOBの先輩から、色々な角度から問題を分析して追求することができると評価してもらいました。
この経験から、貴社に入社後は現在貴社が抱える問題に対して、さまざまな分析をおこない、解決に貢献したいと考えております。
問題解決力をテーマにした自己PRの例文:インターンシップ
私は問題を数字で見える化して、問題の解決に導く力を持っています。
数字での見える化を利用した問題解決力を発揮できたのは、インターンシップです。
私は鉄鋼業界を知るための一環として、鉄鋼を販売する会社へインターンシップをしました。
鉄鋼を販売する会社では契約が思うように取れず、インターンシップに参加した私も苦戦をしました。
契約が取れない原因がどこにあるかを分析するため、営業工程に分けて工程ごとの成功率を算出しました。
初回の接触から2回目の接触で成功が低いことに着目して、私は改善案を提案しました。
改善案を実行した結果、成約数が30%も上昇して、改善案がうまくいきました。
この経験から、御社に入社後は問題を数字で見える化して、問題の根本原因の解決を図りたいと思います。
私の強みである問題解決力を生かして、御社の業務に貢献いたします。
問題解決力を伝える自己PRでのNG例文
私の強みは問題解決力です。
問題解決力に自信を持つきっかけは、塾講師のアルバイトです。
私の受け持つ生徒は点数に伸び悩んでいましたが、苦手な問題が解けるように工夫して教えるようにしました。
結果として生徒の成績は大きく向上して、生徒の保護者からも評価をしていただきました。
御社に入社後は問題を数多く解決して、御社の業績に貢献していきたいと思います。
上記の自己PRは問題解決の過程の具体性に欠けるため、説得力の低い点が問題です。
どの点を課題として捉え、どのように取り組んだのか具体的に書くようにしましょう。
自己PRに問題解決力を取り上げる場合のポイント
自己PRに問題解決力を取り上げると主体性や分析力のアピールが可能です。
さらに一歩進んだアピールをするためには、ポイントをおさえる必要があります。
本章では自己PRに問題解決力を取り上げる際のポイントを解説します。
ポイント①:具体性を上げて表現をする
問題を認識して、自分なりの方法で問題を解決しただけでは、自己PRとして少し物足りません。
より一歩進んだ自己PRにするためには、数字を取り入れて、具体性を上げるようにしましょう。
数字を取り入れると、読み手や聞き手が問題の大きさや深刻度が想像しやすくなるため、自社で活躍できる人材かの評価がしやすくなります。
ポイント②:課題発見の過程も加える
自己PRに問題解決力を取り上げる場合、問題を解決したことにフォーカスしがちです。
企業はより再現性のある問題解決力を期待しているため、課題発見の過程も自己PRに加えるようにしましょう。
どのように問題を特定したかで、学生の思考力や分析力を評価しています。
ポイント③:わかりやすさを重視する
自身の研究分野での問題解決力を取り上げる場合、内容が専門的になりがちです。
自己PRは相手に伝わって初めて効果を発揮するため、内容のわかりやすさは重視するようにしましょう。
相手に伝わる自己PRが作成できれば、より問題解決力のアピールにつながります。
自己PRに向けて問題解決力の身につけ方・アップする方法
自己PRに問題解決力を取り上げたいけど、少し自信がない方も多くいるでしょう。
本章では問題解決力を身につける方法・アップする方法を解説します。
今からでも実践できる内容のため、ぜひ本記事を参考にしてください。
問題解決力を身につけるメリット
問題解決力を身につける・向上させる前に改めて問題解決力を身につけるメリットを解説します。
問題解決力を身につけるメリットを知り、モチベーションアップにつなげていただければと思います。
以下の内容が問題解決力を身につけるメリットです。
- ・ビジネスやプライベートを問わず、起きる問題に対処できる
- ・問題解決力がある人物として、ポジションを確立できる
- ・難しい仕事でも信頼して任せてもらえる
常に疑問を持つこと
問題解決力を上げるためには、物事の本質を見抜く力が重要になります。
物事の本質がわからないと、どこに問題があるのかを正しく認識できないためです。
物事の本質を見抜く力を養うためには、常に疑問を持ち、広い視野から物事を観察するとよいでしょう。
たとえば、正解とされている方法に疑問の目を持つことで、より良い方法の発見や正解とされている方法が正しいと再認識できます。
固定概念に囚われない問題解決力を身につけるためには、常に疑問を持つ姿勢が重要です。
論理的に考える力を養う
問題解決力を上げるためには、物事を分析する力が必要です。
物事を分析する方法はさまざまありますが、論理的にアプローチができると深い分析ができます。
発生している事象の原因を論理的に分解していくと、原因の根本部分を発見することが可能です。
論理的に考える力はロジカルシンキングと呼ばれ、書籍やウェビナーで取り上げられており、訓練の機会は多く用意されています。
PDCAサイクルを都度おこなう
自身の考えた問題点と解決方法が常に正しいわけではなく、ときには間違った思考をしているケースもあります。
自身の誤りに気づき、改善していくためにはPDCAサイクルを回して、思考のブラッシュアップを図りましょう。
同様の事象に出会うケースは意外と多く、次に正しい問題設定と解決方法の提示をできれば問題ありません。
目的・ゴールを意識する
問題解決力を養うためには、目的・ゴールを常に意識する姿勢を身につける必要があります。
問題の解決策はさまざまあるため、ときに目的を忘れた解決策を提示するケースも少なくありません。
問題を根本的に解決するためには、目的・ゴールを忘れずに取り組む必要があります。
まとめ
今回は自己PRに問題解決力を取り上げる際のポイントと自己PRの例文付きで解説しました。
今回解説した内容をまとめると以下のとおりです。
- ・企業が求める課題解決力は課題発見力と課題解決力のセット
- ・問題解決力をアピールできると主体性や分析力のアピールができる
- ・問題解決力を自己PRに取り入れる際の構成は結論・エピソード・展望の3つ
自己PRはES・面接で必ず聞かれるといえるほどの存在です。
ぜひ本記事を参考に、問題解決力をアピールした自己PRを作成していただければと思います。
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