協調性をテーマとした自己PRは、企業受けのよいテーマのひとつです。そのため、協調性をテーマとした自己PRを作成する就活生も多い傾向にあります。自己PRが他の就活生に埋もれてしまうことがないよう、エピソード選択などを含めた自己PR作成のコツを、しっかりと把握しておきましょう。
今回は、自己PRをテーマとしたエピソード選びや作成の方法、参考になる例文などをご紹介します。
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そもそも協調性とは?
仕事上で求められる協調性とは、意見や価値観が異なるメンバーと手を取り合い、目標達成に向けて成果を出す努力をすることを指します。一般的に協調性からイメージするのは共感や同意ですが、仕事上で必要なのは「仲良し」という意味ではありません。仕事で求められる協調性をまずは理解することから始めましょう。
入社後は組織のなかで主体的に仕事に取り組み、場合によってはチームを円滑に率いることが求められますので、周囲に合わせるだけではNGです。仲間とコミュニケーションを取りながらチームワークを意識した行動をとれることが、協調性のある姿だと言えます。
協調性をテーマとした自己PRの作り方
前提となる協調性の意味を把握したうえで、ここからは、実際の自己PRの作り方を確認していきます。
企業に求められている協調性を理解する
仕事で求められる協調性の定義を確認しましたが、企業ごとに求められている協調性の定義はそれぞれ異なります。そのため、自己PRを使いまわすのではなく、企業ごとの価値観や方針をもとに個別に作成することが非常に大切です。企業HPやインターン、説明会を通して組織の雰囲気や大切にしていることを把握し、求めている協調性を把握することが第一のステップです。
自己分析を通して、エピソードを探す
次に自己研究をすることで、志望企業に最適な協調性にまつわるエピソードを探します。中学・高校時代にまでさかのぼってエピソードを見つけるのもいいですし、直近の内容にするのもOKです。できるだけ自分らしい協調性にまつわるエピソードを見つけると良いでしょう。
自分の協調性がどのように活かせるかを伝える
企業が求めている協調性を、自分が持っていることが分かるエピソードを見つけたら、次にその能力が入社後にどう活かせるかを明確にします。今後のビジョンを明確に示すことが、最も人事へアピールできるポイントです。
あなたが入社することで、組織はどうなるのか、事業にどのように影響するのかを自信を持って伝えることで、自己PRの説得力を増すことができます。企業が伸ばしたい事業や分野などに影響する人物であることがわかれば、内定率を飛躍的に高めることも可能になるでしょう。
採用担当者が協調性に好感をもつワケ
協調性がテーマの自己PRを作成するに当たり、採用担当者の視点を理解しておく必要もあります。ここでは、採用担当者が協調性に好感をもつワケを解説します。
組織に馴染みやすいため
協調性がある人物であれば、組織にも馴染みやすいため好感を持たれる傾向にあります。負担なく働き始められ、長く働き続ける確率が高いことも採用担当が好むポイントです。現在の雰囲気を壊すことなく組織に馴染めることも、協調性が高い人物が求められる大きな理由のひとつだと言えるでしょう。
戦力化までが早くなりそうだから
協調性がある人物は環境への適応能力も高いため、早期の戦力化が期待されています。周囲の助けも借りながら仕事を進められるので、協調性が高い人物は教育にも手が掛かりません。入社後の受け入れの負担も少なく、結果を出すことができる傾向にあるため、好感を持たれる場合が多いのです。
協力することでのイノベーションを期待
協調性のある人物が既存の組織に入ることで、新たなイノベーションが起こることも期待されています。一人ではなし得ないことを実現できることこそ、協調性が高い人物を組織にいれるメリットのひとつ。互いの能力を引き出し合い、手を取り合うことで新たな成果を生む期待もあります。
協調性があると思われやすい振る舞い
ここでは、協調性があると思われやすい振る舞いについて解説します。
・約束を守る
協調性が高い人は、他人の気持ちを推し量ることができるため、約束を守ることができます。会社においても決められたルールがあり、周囲への影響を考慮してルールを守れるのが協調性がある人です。
・他人の話を聞く姿勢がある
自分の話をするばかりでなく、他人の話に傾聴する姿勢は協調性があるようにみられます。周囲と協調するためには、まずはその場の特徴や情報を得ることが大切。だからこそ協調性の高いかたこそ、話を聞く傾向にあります。
・穏やか
複数人の輪の中に入っても、穏やかにコミュニケーションできる傾向があります。意見が異なる場合も柔軟に対応し、時には意見をまとめるのも協調性がある人の特徴です。
・他人を助ける
必要な時に他人を助けることができる点も、協調性がある方の傾向のひとつです。こうやって普段から周囲をサポートしていることで、自分も助けられやすい傾向があります。
協調性がないと判断されやすい行動
では逆に、協調性がないと判断されやすい行動はどんな行動でしょうか。あわせて確認しておきましょう。
・規則を守らない
目的達成のために、組織運営しやすいよう決められているのが規則だと言えます。その決められたルールが守れないのは、協調性がないと判断されて仕方がないと言えるでしょう。。
・融通が利かない
自分の我を通すことばかりで、融通が利かないことも協調性がないと判断されます。他社の意見も尊重しながら話を進められる人こそ、協調性のある人です。
・自分の話ばかり
他者の話をそっちのけで、自分がしたい話ばかりしていては協調性がないと疑われてしまいます。協力・サポートが必要な仕事の場では、自分の話ばかりでは上手く行かないもの。他者の話をしっかり聞く姿勢が大切です。
自己PRのエピソード選びのポイント
では実際の自己PRに必要となる、協調性をアピールするためのエピソード選びのポイントを解説します。
志望職種にあったエピソードにする
志望する職種の働き方にあわせた、協調性をアピールするエピソードを選択することが大切です。例えばコミュニケーションを交わす時間が少ない職種の場合は、「他人のそぶりをみて適時サポートできる」ということなど、シーンにあわせたポイントを伝えるようにします。入社後のイメージを描いて貰うことが、採用への良いアピールとなります。
社風にあわせたエピソードを選択する
企業の理念や方針、社内の雰囲気に最適なエピソードを選択することも大切です。にぎやかで自主性を認められている社風であれば「統率できる」こともOKですが、チームワークを大切にする組織なら「相手を尊重した対話をできる」ことが重要視されます。企業の社風や求めている人物を考慮したうえで、エピソードを選択しアピールしましょう。
差別化を図るよう心掛ける
協調性をテーマとした自己PRは比較的多いため、珍しいエピソードを選ぶことも良策です。大きな大会での入賞経験や組織で達成した賞など、経験した方が少ない内容であれば面接官の印象にも残ります。珍しい経験が無ければ言い回しや表現を工夫するなど、他者との違いをつくることもおすすめです。
自己PRを考える場面を増やすことが大切
実際に自己PRを企業に向け作成し、話す場を増やすことが大切です。面接に参加できる志望企業候補をみつけるには「TECHOFFER」などの、逆オファー型就活サイトの利用が良策です。TECHOFFERは理系に特化した就活サービスで、簡単なプロフィール登録をしておくだけで企業からのオファーを受け取ることができます。簡単な登録のみで無料で利用できるため、できるだけ早めの準備をおすすめします。
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協調性をテーマとした自己PR例文3選
最後に協調性をテーマとした、自己PR文章の例を3つご紹介します。
専門職・研究職
私の強みは、周囲と意見を交わしながら仮説を立て、考察を深めることができる点です。
大学在学中にも◯◯の研究に携わっており、30人程度のチームの研究室長を任されるなかで培った強みです。当初は個人プレーに走りがちな面もありましたが、考えが狭くなることに気づき、周囲の意見を取り入れるように次第になりました。
自分とは違う考察や意見に出会うたび、相手の考えを詳しく聞くよう心掛けたところ、個人としてはもちろんチームの研究も一段深いものになったと感じています。そして結果として、◯◯賞という大きな賞を受賞する成果を上げることができました。
相手の意見を尊重し考えを深めることは、入社後のポジションにも大いに活用できる能力だと考えています。◯◯の分野で新たな成果が発表できることを目標に、チームを含めた社内外のメンバーと手を携えて努力していきたいと思います。
社風にあわせた自己PR
私は、人をサポートし目標に導くことを強みとしています。
それは、中学生から大学4年間のトータル10年間、サッカー部のマネージャーをしてきた経験によって得ることができたものです。中学生の頃は選手の練習の準備することを中心としたマネージャー業務が中心でした。しかし、結果がでないチームに対してなにもできない自分がくやしくて、選手の体調にアプローチする栄養学を学ぶ決断をしました。
そして、高校では選手の体調管理全般に関わり、寮生の食事管理から体調のデータ管理までを毎日実施しました。そして監督やキャプテンとのミーティングにも積極的に参加するようになり、チームとして◯◯大会優勝という結果を残すことができました。今栄養学を勉強しているのも、マネージャーとしての経験がきっかけです。
入社後も社内メンバーやクライアントに対してサポートを惜しまず、常にできることを探し自分を成長させて行きたいと考えています。
キャリアアップを目指す自己PR
私の強みは、さまざまな人の意見に耳を傾け、1つに意見をまとめることができる統率力です。
大学在学中は海外からの留学生も多い、グローバルな研究室でプロジェクトリーダーを任されていました。始めは5名程度のプロジェクトから、現在では大手企業と提携した50名以上のプロジェクトを任せて頂いています。
どんどん大きなプロジェクトを任されるうえで心掛けていたのが、それぞれの価値観を尊重するということです。日本人同士でも意見が違う場合も多いなか、外国人とは根本的な価値観が違う部分があることを学びました。この根本的な価値観を自ら勉強することで、お互いの理解が飛躍的に進み、〇〇賞の受賞をきっかけに任されるプロジェクトの規模もどんどん大きくなったように感じます。
入社後もゆくゆくはグローバルに貢献したいと考えておりますが、まずは社内の仲間の意見・価値観を尊重しつつ、プロジェクト成功に向けた協力をしていきたいと考えています。
協調性を自己PRする際の注意点
冒頭にもお伝えしましたが、協調性があることは「皆で仲良く」とは違うことを把握しておく必要があります。共感や傾聴は大切ですが、自分の意見が無かったり流されてしまうと「意思の弱い人」と受け取られてしまいます。この点はしっかりと理解しておきましょう。
また、仕事をするうえでは意見のぶつかり合いも時には必要ですので、議論を恐れず目標に向かう姿勢が非常に大切です。ただの良い人、意思の弱い人という印象を与えないよう、協調性をしっかりと自己PRすることがポイントになります。自立しながらも周囲と協調できることを、はっきりと伝えることに注意すると良いPRとなるでしょう。
まとめ
本記事では「自己PRをテーマとしたエピソード選びや作成の方法、参考になる例文など」を解説しました。協調性をテーマにした自己PRは差別化がカギです。効果的なアピールができるよう、本記事の内容をぜひご参考ください。
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