ビルや大型商業施設には人を集める力があり、地域の経済発展や人材流入に一役買っています。
日本各地で進んでいるビルや大型施設の建設には、デベロッパーの存在が欠かせません。
デベロッパー業界は不動産に関連することはわかるものの、具体的に何をしているのか曖昧で分かりづらい部分があります。
また、建設業との違いや利益を得る仕組みなど、不明な点が多い業界です。
今回はデベロッパー業界の現状や将来性、業界の大手企業についてデータを基に解説します。
デベロッパー業界を目指している方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
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デベロッパーを理解するには業界研究が必要
オフィスビルや大型商業施設、リゾート施設は経済・地域の活性化に必要であり、デベロッパーは街づくりに一役買っている存在です。
一方で、デベロッパーは建設業とは異なり、私たちの目につく仕事ではないため、どのような仕事をしているのか曖昧な部分があります。
デベロッパー業界を目指している方は、デベロッパーとは何かなど基礎を調べ上げてから、業界の現状や将来性などを調査するとよいでしょう。
デベロッパー業界は有名な企業が多いことから、就活で人気の業界です。
丁寧な業界研究が他の学生との差になり、選考の通過率を上げます。
デベロッパーとは不動産開発を通じて利益を得る企業
デベロッパーの言葉はよく耳にする一方で、どのような業務や役割をしているのかわかりにくい業界です。
デベロッパー業界とは、不動産開発を通じて、不動産の賃貸や販売で利益を得る業界です。
たとえば、大型商業施設を建設して、施設に入るテナントの賃料や施設の購入者からの販売利益でビジネスをしています。
本章では、ゼネコンとの違いやハウスメーカーとの違いを解説します。
ゼネコンとの違い:ゼネコンは実際に建設に携わる
デベロッパーは不動産用の土地を入手して、出来上がった建物を生かしてビジネスをおこないます。
過程にある施設やビルの建設は、ゼネコンの役割です。
デベロッパーとゼネコンの関わりは深いため、両者は混同されがちです。しかし、デベロッパーは建物は作らず、土地の入手と不動産の利用が仕事になります。
ハウスメーカーとの違い:ターゲット層が異なる
デベロッパーと類似するビジネスモデルに、ハウスメーカーがあります。
ハウスメーカーは土地を入手して、住宅を建設後、賃貸契約や住宅の売買で利益を上げます。
デベロッパーとハウスメーカーは類似するビジネスモデルですが、両者の違いはターゲット層です。
デベロッパーは企業や団体などをターゲット層にしているのに対して、ハウスメーカーは個人をターゲット層にしています。
デベロッパーの業種一覧
デベロッパー業界の業種は、以下の3種類になります。
- ・総合デベロッパー:ジャンルを問わず、総合的な不動産開発を手がける
- ・専門デベロッパー:特定のジャンルに特化して不動産開発を手がける
- ・公的デベロッパー:職員住宅や公共施設を専門に不動産開発を手がける
不動開発を手がける点は共通していますが、専門デベロッパーや公的デベロッパーには、独自のノウハウがあり、専門分野をリードしています。
一方で、総合デベロッパーには、街づくりや都市開発など規模の大きい仕事が集まるため、社会的な影響力の大きさは群を抜いています。
デベロッパーの職種一覧と仕事内容
土地の入手から、不動産の管理までデベロッパー業界の仕事は多岐にわたっています。
多岐にわたる仕事をカバーするために、デベロッパー業界の職種も数多くなっています。
以下は、デベロッパー業界で代表的な職種と仕事内容です。
- ・用地取得:不動産開発に必要な土地探しと用地取得への交渉
- ・企画開発:取得した土地に対する具体的な開発計画の立案
- ・施工管理:建設会社の建設状況の確認や品質管理
- ・営業:完成した不動産へのテナント勧誘や展示会の開催
デベロッパーの市場規模:回復傾向に推移
デベロッパー業界は不動産開発を通して利益を上げることから、不動産業に分類されます。
不動産業が市場規模を調べることで、デベロッパー業界の浮き沈みが確認できます。
2023年に財務省が発表したデータによると、2022年における不動産業の売上高は46兆2,682億円です。
前年を下回る売上高ですが、2022年の売上高はコロナ禍前の2018年の売上高46兆5,363億円に近い売上高です。
不動産業の状態は、コロナ禍前の基準に戻りつつあります。
デベロッパーの将来性:マーケットの開拓と価値の創出がテーマ
日本は少子高齢化の人口減少により、マーケットの規模と性質が変わりつつあります。
デベロッパー業界が拡大していくためには、マーケットの変化に対応しなければなりません。
変化するマーケットへの具体的な対策としては、海外市場への参入と高齢化社会に対応した再開発事業です。
国内市場が縮小しつつあるため、規模が拡大している海外市場に参入することで新たな収益源の確保を目指します。
また、高齢化社会に対応した街の再開発して新たな価値を生み出し、賃貸収入や不動産売買による利益確保をおこないます。
デベロッパーを目指すなら押さえておきたい大手5社
大手企業の取り組みや決算情報は、業界の方向性や浮き沈みを知る上で目安となります。
デベロッパー業界を目指す場合には、以下の大手5社は覚えておいた方がよいでしょう。
- ・三井不動産:東京ドームや豊洲の再開発など大型プロジェクトを手がける
- ・三菱地所:東京丸の内の都市開発を中心に、海外でのプロジェクトを手がける
- ・住友不動産:オフィスビルの開発に高い実績を持つ
- ・東急不動産:東京渋谷周辺の都市開発を手がけ、東急線との相乗効果を生み出す
- ・野村不動産:住宅用マンションの開発に高い実績を持つ
デベロッパーに向いている人の特徴3選
デベロッパー業界は労働条件の良さや自身の仕事が地図に残ることなどが評価され、学生に人気の業界です。
一方で、デベロッパーを目指している学生の中には、自身が向いているのか気になる方は多いでしょう。
本章では、デベロッパーに向いている人の特徴を3つ解説します。
主体的に行動できる人
デベロッパーは、主体的に行動できる人が向いています。デベロッパーはゼネコンをはじめ、さまざまな企業を動かすことが仕事です。自らが先頭に立ち、仕事を進めるメンタリティーの持ち主でなければ、プロジェクトはうまく進みません。
デベロッパーは主体的に行動をして、課題の解決をするなど自身で物事を進められる方が向いています。
対人折衝スキルのある人
デベロッパーは、対人折衝スキルのある人が向いています。デベロッパーは企業や地主、一般顧客などあらゆる方と関わりを持ちながら仕事をするためです
立場の違いから、デベロッパーと関係者の意見が一致しないことは珍しくありません。
デベロッパーは双方がWin-Winとなるような妥協点を探り、関係性を構築・維持する必要があるため、対人折衝スキルのある方が向いています。
グローバル志向の人
グローバル志向のある人も、デベロッパーに向いています。国内需要は縮小傾向にあり、デベロッパーは事業拡大のために海外展開の必要があるためです。
グローバル志向が、今後のデベロッパー業界で働くために必要なメンタリティーとなります。
また、海外で働くためには価値観も大事ですが、英語のリスニングやスピーキングなど実際のスキルも必要です。
デベロッパーを志望する志望動機例
本章ではデベロッパー業界の志望動機の例文を解説します。
「私が御社を志望する理由は、不動産開発を通じて、地域の発展に貢献できるからです。
私は大学で研究の傍ら、学校の清掃ボランティアをしております。
学校は学生だけでなく地域住民の交流の場にもなっており、学校が清掃された状態だと自然と人も集まり、活気が生まれます。
学校の清掃ボランティアを通じて、地域の発展・活性化に貢献できた達成感は、小さいですが、私の中で強く印象に残っています。
地域発展に貢献できる仕事は数多くある中で、不動産開発を通じて、コミュニティを生み出せる点に魅力を感じて、デベロッパーの御社を志望しました。
御社に入社後は1日でも早く戦力となり、地域の発展に貢献できる人材となれるように邁進してまいります。」
デベロッパー業界の志望動機作りで躓き、困っている方は、ぜひ参考にしてください。
デベロッパーを志望するならスカウトサービスを利用しよう
デベロッパー業界を目指す場合、一般的な就活方法に加えてスカウトサービスも併用しましょう。
スカウトサービスとは、登録してある学生の情報を基に企業が学生へスカウトを送るサービスです。
スカウトの内容は多岐にわたり、説明会のお知らせや選考の案内などさまざまです。
数あるスカウトサービスの中で、理系学生におすすめなのが理系学生に特化した『TECH OFFER』です。
『TECH OFFER』は理系学生を採用したい企業が利用しており、デベロッパー業界の企業も利用しています。
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まとめ
今回はデベロッパー業界の現状や将来性、業界の大手企業についてデータを基に解説しました。
今回解説した内容をまとめると以下のとおりです。
- ・デベロッパーとは不動産開発を通じて利益を得る企業
- ・デベロッパー業界の市場は回復傾向
- ・海外進出がデベロッパー業界の今後のカギとなる
デベロッパー業界は学生の知名度が高く、人気の業界です。
ぜひ本記事を参考に業界研究をおこない、デベロッパー業界への理解を深めていきましょう。