就活の中でも最も学生の"色"が出る箇所といえば、自己PRの部分です。

研究やアルバイト、サークル活動など、様々な活動を通じて気がついた長所や得意分野をアピールするためです。

自己PRに役立つ活動は研究やアルバイト、サークル活動などの他にも、資格の取得も自身をアピールできる方法になります。

一方で資格は多種多様な種類があり、どの資格が就活に役立つのかわからない方も多いでしょう。

同時に資格の取得を就活でアピールするには、どのような方法がよいのかわからない方もいるでしょう。

今回は就活に役立つ工学系の資格12選と資格を生かした就活のポイントを解説します。

これから資格の習得を目指しており、将来的に役立てようと考えている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

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資格は就活にポジティブな影響を与える

資格は就活にポジティブな影響を与える

理系学生の就活に役立つ具体的な資格を紹介する前に、本章では資格が就活に与える影響を解説します。

結論からいうと、資格の取得は就活にポジティブな影響を与えるといってもよいでしょう。

ただし、資格は決定的な役割を果たすことはなく、あくまで影響レベルにとどまっています。

新卒採用はあくまでポテンシャル採用

2018年に一般社団法人の日本経済団体連合会が調査したところによると、企業が学生の採用を決める際に重視している上位の項目は以下となっています。

  • ・コミュニケーション力
  • ・主体性
  • ・チャレンジ精神
  • ・誠実性
  • ・ストレス耐性

上位の項目からもわかるとおり、新卒に専門性は求められず、本人の人間性やポテンシャルを重視していることがわかります。

重視している項目内に専門性の項目がありますが、低い順位にとどまっています。

参考:2018 年度 新卒採用に関するアンケート調査結果

主体性や熱意のアピールには大きな効果あり

資格の取得自体は就活において、決定的な役割は果たしませんが、自身のアピールに使えるなどポジティブな影響力を与えます。

例えば、主体性や熱意があることをアピールしたいときに、資格があると効果的です。

主体性や熱意をアピールしたとしても、企業側は言葉だけの可能性があるとという見方をされる可能性もゼロではありません。

しかし、資格を取得しておけば、主体性や熱意の"根拠"となる部分が補完できます。

資格の取得は自身をアピールする際の"根拠"となるため、大きな効果があります。

入社後に必要になるケースも

就活時にポジティブな影響を与える資格ですが、実は入社後に役立つケースも少なくありません。

仕事で資格が絶対に必要になるケースはもちろん、昇進や昇給に必要、資格手当がもらえるなどのケースもあります。

入社後の1~3年までは、社会人として生活に慣れるまで大変時間がかかるため、資格の取得に費やす時間も取りづらくなります。

学生のうちに取得しておいた資格が、入社後に役立ったというケースはよくあるパターンです。

【難易度付】理系大学生におすすめの工学系資格12選

【難易度付】理系大学生におすすめの工学系資格12選

本章ではメインテーマである就活に役立つ工学系の資格12個を紹介します。

一覧にしたので、ぜひ本記事を参考にしていただければと思います。(C→B→Aの順で難易度が上がる)

資格名概要難易度必要となる職種
機械設計技術者機械設計技術者の技術力・知識を認定する試験B~A家電・工業用機械の設計者
技術士第一次試験科学技術全般と専門科目の知識を認定する試験B幅広い主題分野から多くの職種で役立つ
CAD利用技術者試験CADの知識やスキルを認定する試験C機械・土木設計者
建設機械施工技士建設機械の施工管理を認定する試験C~Bゼネコンなど建設関連
三種電気主任技術者事業用電気工作物に必要な知識を認定する試験B~A工事や建設現場での電気系作業員
電気工事士電気工事に必要なスキル・知識を認定する資格B工事や建設現場での電気系作業員
アマチュア無線技士無線技術の扱いに必要な知識を認定する資格C~B通信系の技術者
ボイラー技士ボイラーの取扱いに必要な知識を認定する資格Bビル・施設管理業務
ITパスポートIT技術に関する基礎的な知識を認定する試験CSE・PG
情報セキュリティマネジメント試験情報セキュリティの管理・対処法を問う試験B~Aセキュリティエンジニア
基本情報技術者IT技術者に必要な基本の知識を認定する資格BSE・PG
MOSMicrosoft Officeソフトの操作スキルを証明する資格Cホワイトワーカー全般

機械系資格のおすすめ4選

機械系資格はいくつかある中で、おすすめの資格は以下4つとなります。

  • ・機械設計技術者
  • ・技術士第一次試験
  • ・CAD利用技術者試験
  • ・建設機械施工技士

難易度は決して低くはありませんが、大学で学んだ知識で対応可能な試験です。

機械設計技術者

機械設計技術者試験とは文字どおり、機械設計に関する技術の認定を目的としている試験です。

試験は1~3級にわかれており、1・2級は実務経験を必須としている試験になります。

工学系の大学生におすすめなのが、3級です。

3級は基礎知識を習得している学生を対象としているため、実務経験は不要です。

資格を取得していれば、機械設計に関する基礎知識を有している点をアピールできるでしょう。

技術士第一次試験

国家資格である技術士の第一歩である技術士第一次試験も、工学系でおすすめの資格のうちの1つです。

技術士第一次試験は基礎科目と適性科目、専門科目の3つから構成されており、幅広い知識を求められるのが特徴です。

機械系以外に幅広い知識を有している点や専門外の知識習得を目指すチャレンジ精神がアピールできるでしょう。

CAD利用技術者試験

CAD利用技術者試験は、機械設計の分野では最もメジャーな資格といっても過言ではありません。

CADソフトは企業によってまちまちですが、必要となるベースの考え方は資格取得の過程で学べます。

大学でも取得が推奨されるケースはありますが、機械設計に関わる仕事を目指すのであれば、ぜひとも取得しておきたい資格の1つです。

建設機械施工技士

建設機械施工技士とは、建設現場における建設機械の施工管理ができることを証明する資格です。

家屋やビル、施設などの建設には建設機械は欠かせない存在です。

今後は建設に関わる人材が減ることが予想されているので、建設機械施工技士を持つ価値は高まるでしょう。

資格は1・2級とわかれており、試験は年1回です。

建設機械施工技士は国家資格でもあるため、強いアピールとなるでしょう。

電気系資格のおすすめ4選

電気系資格のおすすめ4選

様々なテクノロジーが発達して便利な世の中になっていますが、今あるテクノロジーの多くは電気がなければ動きません。

ライフラインである電気系の仕事に関わるには、資格が必要になります。

電気系でおすすめの資格4つを紹介します。

三種電気主任技術者

電気主任技術者とは国家資格であり、事業用電気工作物を扱うことを許された資格です。

電気によって動くテクノロジーが多い昨今では、まさに需要の多い資格といえるでしょう。

電気主任技術者は第一種・第二種・第三種にわかれており、扱える電気工作物の電圧が異なっています。

また企業によっては三種電気主任技術者を取得していると、資格手当が支給される可能性があります。

電気工事士

電気工事士とは文字どおり、電気工事や電気の取り扱いに必要な資格です。

電気主任技術者と同様に国家資格であり、資格がなければおこなえない作業があります。

電気工事士は第一種と第二種にわかれており、住宅用や小規模施設であれば第二種、大規模施設であれば第一種という住み分けがされています。

第一種には技能試験が含まれるため、まずは第二種からの取得をおすすめします。

アマチュア無線技士

アマチュア無線というと趣味の一環のように聞こえますが、立派な国家資格です。

第一級から第四級までランクがわかれており、扱える周波数が資格によって異なります。

昨今はBluetoothやドローンなど、無線でのテクノロジーが発達しています。

無線技術や無線設備に関する仕事に就きたい場合には、うってつけの資格といえるでしょう。

ボイラー技士

ボイラー技士とは、施設・ビル・家庭に設置されているボイラーの管理・修繕をおこなうための資格です。

資格は1・2級とわかれており、1級の取得には実務経験が必要となります。

資格取得を目指すのであれば、2級がおすすめです。

2級の取得には実務経験などの受験資格がないため、しっかりと勉強をすれば合格の確率は上がります。

安全衛生技術試験協会によれば、令和4年度のボイラー技士2級の合格率は51%です。

参考:試験実施統計|安全衛生技術試験協会 

情報系資格のおすすめ4選

情報系資格のおすすめ4選

紹介してきた資格と異なり、情報系の資格は業務に必ずしも必要なわけではありません。

資格がなくとも、IT業界で働くことは可能です。

一方で資格を持たずに働く方もいるため、資格の有無が差を分ける場面も少なくありません。

ITパスポート

ITパスポートとはITに関する基本的な知識を問う試験となります。

IT業界を目指す場合には大きなアピールとはなりませんが、IT業界以外では確かな効果があるでしょう。

ITパスポートの取得を足掛かりに、他のIT系の資格取得を目指すのもよい方法です。

情報セキュリティマネジメント試験

様々なテクノロジーを使いこなすようになった昨今では、セキュリティの重要性は増しています。

情報セキュリティマネジメント試験は、情報セキュリティをどのように守っていくかの管理方法や対処法を問う試験です。

セキュリティのリテラシーが問われる昨今において、高いセキュリティ意識を持っている点をアピールするには有効でしょう。

基本情報技術者

基本情報技術者は、IT業界で働く上で持っておきたい資格の1つになります。

IT業界で働く上で必要な基礎知識を、試験勉強を通して学べるため、大変有効な資格です。

基本情報技術者の取得はIT業界を目指す上で、良いアピールにつながるでしょう。

MOS

MOSとは「Microsoft Office Specialist」の略であり、マイクロソフトのオフィスソフトの操作レベルを証明する資格です。

MOSは一般レベルと上級レベルにわかれていますが、基本的な操作ができると証明できる一般レベルから取得しましょう。

またMOSには2019・2016などバージョンによる種類の違いがあります。

バージョンによって操作性が変わってきますが、基本的には最新バージョンの取得を目指しましょう。

昨今の学生はパソコンの操作が苦手といわれているため、MOSの資格は他学生との差別化に有効です。

資格を生かした就活のポイント

資格を生かした就活のポイント

時間をかけて取得した資格もポイントを押さえれば、さらに就活で役立つでしょう。

本章では就活で、取得した資格を生かすためのポイントを解説します。

資格取得の目的や取得までの過程をまとめる

資格の取得をアピールポイントに使う際に気をつけたいのが、資格取得の目的と取得までの過程です。

企業としては、どのような目的を持って資格を取得したのか、また取得の過程はどのようなものだったかを気にしています。

具体的に企業は、資格取得で得た以下の経験を自社で生かせるかを評価の対象としています。

  • ・資格取得の目的は、どのような理由からきたのか
  • ・資格の取得過程では、どのような壁にぶち当たったのか
  • ・壁にぶつかった際に、どのように解決をしたのか

就活でアピールできるように、資格の取得目的や取得過程の課題、課題の解決策をまとめておくとよいでしょう。

キャリアプランと紐づける

資格取得の目的をキャリアプランと紐づけると、アピールはさらに効果的となります。

将来を見据えて行動ができる、将来目指している道への熱意が高いなど、様々な観点から評価できるからです。

例えば、将来的にはプロジェクトマネージャーになり、チームを引っ張るIT人材になりたいというキャリアプランを立てていたとしましょう。

将来から逆算して、今はITの基本資格である基本情報技術者の資格を取得して、基礎固めをおこなっているとすれば、資格取得の目的にさらに説得力が増します。

オファーサイトを利用する

取得した資格はエントリシートや面接時のアピールに使えますが、他にも利活用する機会があります。

例えば、オファーサイトです。

昨今の就活では、企業からオファーが来るオファーサービスが使われるようになっています。

オファーサイトでは学生がプロフィールや経歴を入力して、企業からのオファーで就活を進めています。

取得した資格もオファーサイトで登録しておけば、大きなアピールとなるでしょう。

オファーサイトは数多くありますが、理系学生の就活におすすめなのは『TECH OFFER』です。

『TECH OFFER』は理系学生に特化したオファーサイトであり、大手企業をはじめとする多くの企業が利用しています。

『TECH OFFER』を通じて、就活を成功させた理系学生はこれまで数多くいます。

『TECH OFFER』への会員登録はたった3分でおこなえますので、ぜひこの機会に『TECH OFFER』を活用した就活をスタートしていただければと思います。

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まとめ

資格の取得によるアピールは熱意や主体性、チャレンジ精神がアピールできるため、大変効果的です。

一方で資格であれば何でもよいわけではないので、注意が必要です。

本記事では就活に役立つ工学系の資格9選と就活でのアピールで資格を生かす方法を解説しました。

就活に資格の取得を役立てるには、取得する資格と上手なアピールがセットになります。

ぜひ本記事を参考にしていただき、取得した資格を生かしていただければと思います。