【理系女子の採用ノウハウ】採用拡大に効果的な取り組みを解説

理系女子の採用ノウハウとは? 採用拡大に効果的な取り組みも解説!

DX化や、女性の活躍推進に伴って、理系女子の採用に力を入れる企業が増えてきています。しかし理系女子は数も少ないことから、狙って採用するのは難しいとも言われているのが現状です。

この記事では、理系女子を採用するための取り組みについて解説していきます。

理系女子を採用するには、女性が活躍できる場所がであるかどうかが重要です。理系女子が企業を選ぶ際にチェックするポイントがあります。採用担当者はそれらを意識することで、理系女子の採用に活かしていけるでしょう。

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理系女子の現状とは

理系女子の採用方法を検討する前に、理系女子の現状について確認しましょう。
理系の男女比を比較すると、理系男子よりも理系女子の割合が低く、理系女子数は少ない傾向があります。また、OECDの調査によると、日本の理工系分野に占める女性の割合はOECD諸国の中で最低水準です。
諸外国と比較しても、日本における理系女子の育成は、あまり進んでいないといえます。

また、理系女子の就活には、競争率が低くなりやすいという特徴があります。
学校推薦などでは、男女ごとに採用枠数が決められていることもあるため、母数の少ない理系女子は競争率が高くなりにくいのです。このようなことから理系女子は就活に有利であると言われています。

参考資料:「男女共同参画白書(概要版)平成29年版

理系女子の需要が高まっている理由

理系女子の採用に注目が集まるのは、理系女子数が少ないから、という理由だけではありません。
2019年に公布された「女性活躍推進法」も、その理由の1つです。女性活躍推進法とは、女性が活躍しやすい環境づくりを目的として制定された法律です。

女性活躍推進法の制定によって、働きたい女性のための環境を整備したり、女性が活躍するための取り組みを行うことが企業の義務となりました。このような制度により、企業は自社の女性活躍を推進してくれる理系女子の採用に注力するようになったため、需要が高まりつつあります。

理系女子の強み3選

企業に求められる人材である「理系女子」。いったいどのような点が注目されているのでしょうか。ここからは、文系女子と比べた場合の理系女子の強みを3つ紹介します。

  • 論理的思考能力がある
  • 専門知識やスキルがある
  • コミュニケーション能力が高い

論理的思考力がある

1つ目の強みは、「論理的思考力」です。理系女子が行う研究活動では、「この実験方法は適しているのかな」「どうしてこの結果になるんだろう」などと、仮説や検証、分析を繰り返す必要があります。このような経験によって、理系女子には物事を論理的に捉え、客観的に分析できる思考力が備わっています。

また、論理的思考力は、ビジネスの基本となる能力です。
顧客や上司を納得させたり、プロジェクトを成功させるために必要不可欠な能力といわれています。論理的思考力を持っていることは、理系女子にとって他の学生と差別化を図れる強みになっています。

専門知識やスキルがある

2つ目の強みは、「専門知識やスキル」です。理系女子は、文系女子と比較して専門知識やスキルを持っています。一般的に新卒採用ではポテンシャルによって判断されることが多くありますが、理系女子はポテンシャルに加えて、業務に根付いた知識やスキルをアピールできます。企業にとっても、即戦力として活躍している姿を想像しやすいため、採用につながりやすい傾向があります。

コミュニケーション能力が高い

3つ目の強みは、「コミュニケーション能力」です。理系男子と比較して、理系女子の方がコミュニケーション能力に長けていることがあります。

一般的に女性の脳は右脳と左脳の伝達が速く、バランスがとりやすいといわれています。右脳で捉えた感覚を、左脳の情報に照らし合わせるスピードが速いため、コミュニケーションを取る上で以下の点に違いが出ます。

  • 相手の変化に気付きやすい
  • 細やかな対応ができる

これらは進化の過程で得た女性ならではの特性です。男性ではなかなか身につけられません。

相手を気遣えるコミュニケーション能力や細部に気付く力は、ビジネスにおいて重宝される能力であるため、理系女子の強みであるといえます。

理系女子の採用の参考になる事例3選

なかなか採用しにくいとされる理系女子ですが、採用に成功した事例も多くあります。ここからは参考になる事例を3つ紹介します。

日産化学株式会社

日産化学株式会社は、明治30年に誕生した130年以上の歴史を持つ企業です。広く全職種をナビ媒体や合同説明会といったイベントを通じて募集していました。

しかし従来の手法では、応募が集まらないという状況が続いていました。これは、手がけている事業が特殊な分野であることに加え、学生から見た自社のイメージが自社の持つイメージとズレていたからです。またピンポイントで欲しい人材が非常に少ないため、学生にどうアピールするかが大きな課題でした。

そこでオファー型サービスである『TECH OFFER』を導入。自社が求める人材を細かく設定し、自動でオファーを送る採用方法へと変更します。

結果、欲しい人材とのマッチ度が上がり、手応えすら感じる採用を実現しています。

参考記事:「TECH OFFER経由で多くの内定者の獲得につながり、高い効果を実感

水ing株式会社

水ing株式会社は、上下水道施設など水に関する様々な課題に取り組んでいる企業です。水に関しては著名であることから、ナビ媒体経由や研究室からの紹介はありました。

一方で別事業の採用に関しては、求める人材とマッチできずに苦戦している状態でした。特に学生が自身の研究と事業への繋がりがわからず、応募までいかないことが最大の課題となっていたのです。

そこでダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』を導入します。技術キーワードや研究室の情報を元にターゲットを設定することで、自動で求める人材へのアプローチが可能となりました。

更に学生に寄り添った採用も取り入れた結果、自社の求める人材の採用に成功しています。

参考記事:「手厚いサポートにより、求める人材へ最小コストで最大限のアプローチを実現

ヤマハ株式会社

ヤマハ株式会社は、音楽やスポーツ用品など様々な商品を手がける企業です。誰しも1度は製品を使ったことがあるほどの知名度を誇っています。しかし年々厳しくなっていく採用活動の中、特に理系採用で苦戦していました。

特に近年は就職活動が多様化しています。学生と会えるタイミングを思うように掴めず、難航していたのです。

そこで自社が求める人材を確保するべく、自動オファーができる『TECH OFFER』を導入しました。オファーの設定を決めることができたため、自社が求める人材を横ズレなく採用することに成功しています。

参考記事:「思わぬ人材にであうことができた。そして、とにかく楽!

理系女子が企業を選ぶときにチェックするポイント

理系女子が就職先を決めるポイントには、キャリアの充実や、家庭・子育ての両立など、さまざまなポイントがあります。
理系女子が企業を選ぶ基準を知ることで、企業の体制を見直すきっかけになるかもしれません。

ここからは、理系女子が企業を選ぶときにチェックする以下のポイントについて詳しく解説します。

  • 女性管理職比率
  • 育児休暇の取得率
  • 女性活動推進マークの取得状況

女性管理職比率

「仕事で成果を残したい」と考える女性にとって、「女性管理職比率」は重要な指標の1つです。女性の活躍が推進されつつありますが、「女性だから」という理由で評価されにくい職場があることも現状です。女性管理職の比率が高いことで、性別関係なく成果がキャリアに結びつきやすい環境であるといえます。

厚生労働省が実施した雇用均等基本調査によると、女性管理職の平均値は12.4%です。この数値をもとに、女性が働きやすい環境であるか、という観点で確認することが大切です。

(参照:厚生労働省「令和2年度雇用均等基本調査」

育児休暇の取得率

「仕事と家庭の両方を大切にしたい」「子どもがいても仕事を続けたい」と考えている女性は少なくありません。仕事と家庭を両立するうえで、育児休暇の取得率は重要な参考指標です。厚生労働省が実施した雇用均等基本調査では、育児休暇取得者の割合は女性で81.6%、男性で12.65%となっています。

女性だけではなく、男性の育児休暇取得率も重要です。男性の育児休暇取得率が高いことで、企業に育児休暇の取得が浸透しているかどうかがわかります。企業が公開している情報と比較して、育児休暇の取得しやすさを把握しましょう。

(参照:厚生労働省「令和2年度雇用均等基本調査」

女性活躍推進マークの取得状況

女性活躍推進マークを取得していることで、第三者から認定を得た、女性が働きやすい企業である、という安心感を与えることができます。

女性の活躍が推進されている企業は、くるみんマーク、えるぼしマーク、なでしこ銘柄などを取得しています。

女性活躍推進マークの意味は、以下の通りです。

  • くるみんマーク:育児環境が整備されている「子育てサポート企業」に送られるマーク
  • えるぼしマーク:厚生労働省によって女性の活躍推進状況が優良であると認定された企業に送られるマーク
  • なでしこ銘柄:女性活躍推進に関して優れた取り組みを行っている上場企業に与えられる指標

マークの種類によって、企業がどのような取り組みに注力しているかがわかります。
取得数だけではなく、取り組み内容にも注目することが大切です。 

理系女子の採用拡大に効果的な取り組み

「理系女子の採用を拡大したいけど、何をしたらいいかわからない」という担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここからは、理系女子の採用に効果的な取り組みをご紹介します。この記事でご紹介する取り組みは、以下の3つです。

  • 既存の企業イメージを調査・改善する
  • 女性が活躍できる職種・職場であることを打ち出す
  • 福利厚生や職場環境を充実させる

既存の企業イメージを調査・改善する

理系女子の採用が伸びにくい理由として、既存の企業イメージが理系女子とマッチしていないことが挙げられます。

  • 知名度が高くないため、どのような企業なのか伝わっていない
  • 事業内容が伝わっておらず、なんとなく女性が敬遠しがちな業種・業態であると思われている

など、企業の魅力を上手くアピールできていない可能性があります。

このような場合、まず既存の企業イメージがどのようなものであるか、把握することが重要です。
自社の女性社員や学生から意見を聞くことで、改善点や意外な強みに気付くことができるかもしれません。
積極的に女性の視点を取り入れて、方針を策定しましょう。

中でもオススメなのがSNSを活用する方法です。男女問わず多くの層が利用しているSNSを上手く使うことで、企業イメージを宣伝できます。以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

女性が活躍できる職種・職場であることを打ち出す

企業の事業や業務内容がうまく伝わっていない場合、「女性は活躍しにくいのでは?」「業務で活躍している姿が想像できない」と思われてしまう可能性もあります。

理系女子は人数が少なく、ロールモデルも見つかりにくいため、自身のキャリアが想像できることで、企業に対する志望度が高まりやすい傾向があります。女性の採用担当者を増やしたり、活躍している女性社員から話を聞く機会を設けることで、理系女子が持っているイメージを改善することが可能です。

そうした機会を作るには、内定者フォローがオススメです。内定を出した理系女子に対して、自社で活躍している女性社員と話をする機会を作りましょう。実際に活躍している女性と直接話せるので、効果にも期待できます。その他、内定者フォローには多くの効果があるので、気になる方は以下の記事をぜひご覧ください。

福利厚生や職場環境を充実させる

理系女子が企業をチェックするポイントとして、「女性管理職比率」「育児休暇の取得率」「女性活躍推進マークの取得状況」などが挙げられます。福利厚生や職場環境の充実は、「キャリアを充実させたい理系女子」「仕事と過程を両立させたい理系女子」の両者にとって重要なポイントです。

また、生理休暇や乳がん検診など、女子ならではの福利厚生を導入している企業もあります。福利厚生や制度を整備することで、女性が働きやすい環境であることをアピールしやすくなります。

このような方策は他社との差別化にも繋がります。環境を整えて理系女子が働きやすい環境を作っていきましょう。他社との差別化は以下の記事でも詳しく解説していますので、採用面で役立てたい方はぜひ一度ご覧ください。

理系女子の採用なら『TECH OFFER』

この記事では、理系女子の採用ノウハウをご紹介しました。企業のDX化や女性の活躍推進にとって重要な役割を担っている「理系女子」。企業のイメージを改善し、女性が活躍しやすい環境を整えることで、理系女子の採用拡大につながります。

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