博士の新卒採用をする方法とは | 博士の新卒者の強みとおすすめサイトを解説

博士を新卒採用する方法を解説

「博士課程を新卒採用したい」「博士の新卒採用が思うように進まない」

そう考えている採用担当者は多くいます。大学院へ進み5年間研究に費やした博士は、即戦力として期待できます。一方で採用が難しい面も抱えています。

博士の新卒採用は直接アプローチすることが成功の秘訣です。この記事では博士の新卒採用をするメリットを紹介しています。使いたいおすすめの就活サイトも合わせて紹介します。

博士(大学院卒)の新卒採用の現状

博士の新卒採用の現状を解説

博士の採用は、博士採用とも呼ばれています。大学院の博士課程修了者に限定した採用活動です。修士課程ならプラス2年ですが、博士課程はプラス5年長く学んでいます。そのため、博士を新卒採用する場合は、博士課程の修了者ならではの状況を理解する必要があります。

特に意識したいポイントが以下の3つです。

  • 博士で採用した場合の給与が記載されていない
  • 多くが大学教員や研究職を選ぶ
  • 就活を始める時期が安定していない

博士で採用した場合の給与が記載されていない

日本企業はこれまで博士採用に積極的ではありませんでした。そのため、博士の新卒採用の情報が少ない状態です。

大学卒・大学院修士課程だと給与面の記載があります。一方の博士課程は、サンプル数が少ないために初任給のデータが少ないのです。企業のHPにおいてもほとんど記載されていません。

また厚生労働省が調査した「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」では、以下の違いが発表されています。

  • 大学卒:約22.5万円
  • 大学院卒:約25.3万円

約3万円程度の差しかありません。これらのことから、博士で新卒採用を希望する層が少ない状況が考えられます。

多くが大学教員や研究職を選ぶ

博士課程の修了者は、多くが大学教員や研究職を選びます。ポストドクターとして大学で2〜3年程度の任期付きで働きます。

キャリアとして考えた場合、助教→講師→准教授→教授とキャリアップするのが通例です。教授は狭き門であるため、何年もかけて生き残っていきます。

また研究職を目指す場合もあり、その際は以下の道を取ることも。

  • 企業の研究職
  • 公的機関の研究職

公的機関は国家公務員総合職試験への合格が必須ですが、魅力的な職種・立場であることに変わりはないでしょう。

就活を始める時期が安定していない

博士の新卒採用が難しい理由として、就活を始める時期が安定していないという点も忘れてはいけません。大学と違って、投稿論文の規約数の採用がなければ卒業できないためです。

博士課程の修了は、研究成果に依存しています。そのため卒業見込みは個人によってバラバラです。大学卒の新卒採用のように一括採用はできません。他にも以下の点も困難な理由として挙げられます。

  • 研究発表の準備
  • 論文の執筆

博士課程に進学する人は研究が生活の中心となるため、早くから就活を始めることが非常に難しいのです。採用する場合は、従来の方法ではなく博士専用の採用をしなければなりません。

博士課程卒の新卒採用に成功した事例2選

博士の新卒採用に成功した事例を解説

博士課程卒の新卒採用は非常に難しいのですが、一方で採用に成功している企業も多くあります。採用を考えているなら、どのような方法か気になる方もいるでしょう。

この項目では、博士の新卒採用に成功した事例を2選紹介します。

フクシマガリレイ株式会社

フクシマガリレイ株式会社は、飲食店の厨房などで利用される業務用冷蔵庫を手がけている企業です。近年は医療理化学分野で利用される製品も取り扱っています。

そんなフクシマガリレイ株式会社が抱えていたのは、母集団形成と内定辞退率の上昇という2つの課題です。就職活動が早期化する中、これまでと同じ方法では人を集められませんでした。人を集めたとしても内定辞退となっていまい、学生によりアプローチできる方法が必要でした。

そこでオファー型サービスである『TECH OFFER』を導入。学生へ直接アプローチする方法へと切り替えます。学生の属性を決めてから出会うためミスマッチも少なく、スムーズな選考が可能となりました。

結果、大卒の採用で成功。更に選考に上がってきているメンバーでは大学院生が6割ほどの比率を占めるまでに至っています。

参考記事:「就活の変化を痛感!競争率の高い“理系人材”にミスマッチのないオファーを実現

伸和コントロールズ株式会社

伸和コントロールズ株式会社は、バルブや精密温調装置のメーカーです。半導体製造や医療など多岐に渡って高品質な商品を提供しています。

そんな伸和コントロールズ株式会社が課題としていたのは、採用のミスマッチでした。入社後に成果を出せず退職してしまう学生がいるほどだったのです。現場のニーズをヒアリングし採用活動を行ったものの、手応えを感じられない状態が続いていました。最終的には、母集団形成が困難になるほどでした。

そこでオファー型サービスである『TECH OFFER』を導入します。学生へ直接アプローチする方法へと切り替えたのです。自社の求める属性の理系学生と繋がりが持て、全く応募のなかった有名大学の学生からも応募してもらえるようになりました

更にこれまで接点のなかった理系の院生の学生とも出会えています。結果、多くの人材を採用することに成功した事例です。

参考記事:「全国の学生にアプローチ!これまで出会えなかったターゲット学生の母集団形成に成功

博士の新卒採用をするメリット

博士の新卒採用をするメリットを解説

博士の新卒採用には、大卒とはまた違った強みがあります。5年間研究に費やした能力は、数年程度の社会経験では追い越せないほど優秀です。特に以下の5点に関しては、博士修了者ならではの強みとなります。

  • 業務改善能力が高い
  • 論理的思考力が強い
  • データ分析能力が高い
  • 即戦力として期待できる
  • 自己管理能力が高い

業務改善能力が高い

博士課程を修了した学生は、業務改善能力が高い傾向にあります。日々、実験や研究を繰り返す中で、常にPDCAを回しているためです。自然とその考え方が身についています。

社会人にとって業務改善に効果を発揮するPDCAは重要です。研究で日々PDCAを回していた経験は、就職後も大いに役立ってくれるでしょう。他には以下のメリットもあります。

  • 問題解決能力が高い
  • 成長スピードが早い

業務改善能力に長けているため、優秀な人材となってくれます。

論理的思考力が強い

博士の新卒は論理的思考力が強いことも特徴です。原因から結果に至るまでの過程を、わかりやすく整理・分解する能力に長けています。これは実験・研究を通して論理的思考力の重要性を理解している点から来ています。

  • 物事を多面的に考えられる
  • 全体を俯瞰して見られる

これらの能力は、一長一短で身につけられるものではありません。実験・研究に5年間も打ち込んだからこそ、自然と身についた能力です。

論理的思考力を持った人材を求めるなら、博士の新卒は最適な人材といえます。

データ分析能力が高い

博士の新卒は、データ分析能力も高い傾向にあります。研究において常に使う能力であるため、自然と鍛えられているのです。

研究では、統計やデータ分析の中から価値ある情報を見つけ出すことを求められます。5年間という長い期間の中で、より磨き上げられていくでしょう。

データ分析はビジネスにおいても大きな強みです。ITによってデータ分析が大きな役割を果たす現代において、必須の能力です。マーケティングを始め、多くの分野で活躍してくれる人材なのは間違いありません。

即戦力として期待できる

通常、新卒採用はポテンシャル採用の面が大きいという特徴があります。しかし博士の新卒の場合、研究を通じて既に一定以上の能力を身につけていることがほとんどです。

研究は1人で進められるものではありません。多くの人に協力をしてもらって進めることが大半です。チームで仕事を進める能力も自然と身につきます。

そのため、業務に必要な能力の研修・教育の手間はほぼないでしょう。入社後すぐに戦力として活躍してくれる可能性が高いのです。

新卒採用のコストを軽減できるため、企業にとってもプラスになってくれます。

自己管理能力が高い

博士課程修了者は、5年という限られた期間の中で、研究・論文を発表し続けます。そのため、自己管理能力が高い傾向にあります。人によってはアルバイトと掛け持ちしている場合もあるでしょう。

そうした中で卒業できている人材は、自己管理能力が既に身についています。

  • 時間管理
  • 体調管理
  • 感情管理

こうした管理能力は、仕事をする上で重要です。博士の新卒採用は、自己管理能力の高い人材を採用することでもあります。

博士の新卒採用で使いたいおすすめの方法

博士の新卒採用で使いたい手法を解説

博士を新卒採用する場合、大きく分けて3種類の方法があります。就活を始める時期が安定していないという点があるため、基本的には複数のチャネルを使い分けると良いでしょう。

中でもおすすめの方法は以下の3つです。

  • ナビサイトを利用する
  • 大学から紹介を受ける
  • ダイレクトリクルーティングを利用する

ナビサイトを利用する

定番の方法ではありますが、ナビサイトはおすすめです。多くの人が見ているので、分母数が違います。博士課程の新卒採用も可能でしょう。

ただし大手企業も参入しているため、情報は埋もれがちです。通常の新卒採用とは採用活動のタイミングも違うので、博士の新卒採用として独自に動く必要があります。ナビサイトの中には理系特化型のサイトもあるため、併用すると良いでしょう。

ナビサイトと併用する形で、自社サイトでも募集要項を細かく記載すると効果が見込めます。ナビサイトのフォローに加えてオーガニック検索からも流入が期待できます。

自社サイトを運用している場合は、なるべく自社サイトにも求人を記載してください。

大学から紹介を受ける

大学から紹介を受ける方法もおすすめです。主な紹介先としては以下があります。

  • キャリアセンター
  • 研究室
  • 教授
  • 自社にいるOB・OG

理系分野の場合、紹介・推薦によって就職を決めるケースが多く見られます。関係性を構築できているなら、活用すると良いでしょう。

関係性が構築できていない場合は、中長期的な視点での信頼関係構築が必要です。数年単位でじっくりと取りかかる必要があります。

即効性はないものの、関係性を作ることで大きな成果を得られる方法です。他の採用方法と並行して進めることをおすすめします。

ダイレクトリクルーティングを利用する

近年注目を集めているダイレクトリクルーティングも活用しましょう。自社が求める人材へ直接アプローチできます。採用側が動くため、攻めの採用とも呼ばれています。

欲しい人材の属性を絞れるため、自社に興味のなかった博士の新卒へもアピールが可能です。ミスマッチを防ぐ効果にも期待できます。

理系採用に特化した『TECH OFFER』なら、研究室や研究内容など細かく指定が可能です。自動オファー機能を使うことで、効果的な採用もできます。博士の新卒採用をするなら、ぜひ使っておきたい採用方法です。

博士の新卒採用をするならダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』

博士の採用は博士採用とも呼ばれています。新卒採用に乗り出している企業が出始めていますが、これまで日本企業が積極的でなかったことから給与面等で不安が残ります。またその多くが大学教員や研究職を選ぶこともあって、就活市場に出にくい状況です。

しかし博士課程の修了者は、業務改善能力や論理的思考力といったビジネスで必須のスキルを数多く身につけています。そのため採用すれば即戦力として期待できます。

博士を新卒採用する場合は、ナビサイトなど複数のサイトを利用すると良いでしょう。中でもおすすめなのがダイレクトリクルーティングです。理系採用に特化した『TECH OFFER』では、博士課程の学生へ直接アプローチができます。就活スケジュールを合わせにくい博士の新卒にもアピール可能です。博士の新卒採用で悩んでいる方は、ぜひ1度お気軽にご相談ください。