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「理系採用が思うようにできない」「理系採用で抱えている課題の解決策を知りたい」
そのように考えている採用担当者は多くいます。この記事では、理系採用における課題の解決方法について解説します。
理系採用の課題は、どれだけ学生に寄り添えるかが重要です。理系採用が難しいとされる原因の他、採用を成功させるポイントとオススメの方法についても紹介します。ぜひ理系採用に役立ててくださいね。
理系採用の現状と課題
理系採用の課題を解決するには、まず現状を知っておく必要があります。自社にとって最適な人材を採用するためにも、現状に即した課題解決は重要です。
中でも理系採用で共通している以下は、必ず念頭においてください。
- 理系学生の数が減り続けている
- 理系学生は大手志向が強い
- 理系学生の需要が高まっている
- 大学院へ進学する学生が文系よりも多い
- 就職活動のための時間が少ない
理系学生の数が減り続けている
理系学生の数は、平成11年度をピークに減少傾向が続いています。文部科学省が平成27年に発表した「理工系人材育成戦略」においても、問題視しているほどです。
大学へ進学する学生の数は、全体で増えています。文系6割、理系4割といった構成比です。ただ、子どもの数が減っていることもあり、短期的に理系学生の数が増えるとは考えられません。
- 理系学部進学にはお金がかかる
- 理系に興味を持っている子どもが少ない
- 少子化による子ども数の減少
すぐに解決できない問題ばかりです。政府も理系教育に力を入れ始めていますが、全体の母数が減っていることもあって数が一気に増える未来は来ないでしょう。
理系学生は大手志向が強い
理系学生は大手志向が強いことも特徴です。大手企業の方が資金力があるため、環境が整っている場所を選びたいという心理が影響しています。
そのため、中小企業やベンチャー企業は、大手企業と比べると採用面で不利になりやすいのです。
- 知名度が低い
- 採用活動に大手よりお金をかけられない
以上の点と大手志向は、相性が悪いと言えます。
理系学生の需要が高まっている
近年のIT技術の発達によって、エンジニアの需要が高まっています。特にIT業界では人材不足が顕著であり、常に人を募集しているほどです。未経験のエンジニアでも採用したいと考えている企業すらあります。
経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によると、2030年にはIT人材の需要ギャップが45万人に達する見込みです。
少ない人材を多くの企業が取り合う状態となり、結果として採用し辛くなっています。
大学院へ進学する学生が文系よりも多い
理系学生は、そもそも大学院に進学する確率が文系より遙かに高い傾向にあります。文系が5%未満なのに対し、理系は42%と4割以上が大学院へと進学します。
理系採用においては、企業だけでなく大学院とも競合することになります。院を選択する学生は勤勉意欲が高いため、最初から就活を考えていないことがほとんどです。
就職活動のための時間が少ない
理系学生は文系と就活スケジュールが異なります。文系学生が就活スケジュールへ突入する時期は、研究やゼミで最も忙しい時期です。
企業にとって学生と接点を作れる機会に、理系学生がほとんどいないのは、こうした理由からです。研究が落ち着けば就活市場に出てきますが、それも就活が一段落した秋頃となります。
理系採用に力を入れるなら、そのタイミングでも採用活動をしなければなりません。
理系採用の課題を解決できた事例2選
理系採用は多くの企業が課題を抱えています。ここからは、そんな理系採用の課題を解決できた事例を紹介します。ぜひ参考にしてください。
株式会社NTTデータニューソン
株式会社NTTデータニューソンは、NTTデータグループの一員です。理系出身のエンジニアが多く活躍しています。
一見すると理系採用に強いように感じられる株式会社NTTデータソリューションですが、技術力の高い学生に出会えないという課題を抱えていました。更に300を超えるグループ会社があるNTTデータグループでは、学生がグループ内の複数の企業を受けることが多々あります。結果、他のグループに良い人材を奪われるということがよくありました。
そこでダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』を導入。自社が求める理系人材へと直接アピールする方法へと切り替えました。結果、キーワード設定をしっかり行うことで、多くの理系学生に出会えるように。学生の質の良さもあって、導入した初年度から採用に成功しています。
参考記事:「マッチ度の高い学生にアプローチできたことで精度の高い採用活動を実現」
J:COM株式会社
J:COM株式会社は、ケーブルテレビやインターネットなどを幅広く提供している企業です。理系職種の仕事のイメージがつきにくいということで、母集団形成に苦戦していました。説明会に参加する中で学生の集まりづらさを肌で感じるようになり、どう人材を確保していくかが課題でした。
そこでダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』を導入。理系学生に直接オファーする方法へと切り替えました。自動オファー機能で自社が欲しい人材のステータスを設定することで、マッチする人材へ自動でオファーを送ったところ、採用の負担軽減も実現した事例です。
結果、母集団形成に成功し、学生の志望度上昇という効果も得ています。
参考記事:「理系特化型で母集団形成に成功!自動と手動の良いとこどりで工数削減」
理系採用の課題を解決するためのポイント4選
理系採用の課題を解決するためには、意識したいポイントがあります。理系学生は就活の考え方・スケジュールが文系と大きく異なります。そのため、以下の点は必ず意識してください。
- 大学や研究室との関係性を作る
- 理系学生が参加しやすい採用スケジュールで進める
- 社内の採用力を向上させる
- スカウトメールを活用する
大学や研究室との関係性を作る
理系学生は就活市場になかなか出てきません。その理由の1つとして、大学や所属している研究室からの推薦を受けて就職するケースが多い、というものがあります。
そのため、理系人材を採用するのなら大学や研究室との関係性作りが必要です。小まめに連絡を取っていくと、大学内で説明会を実施することも容易になるでしょう。
関係性構築には時間と手間がかかりますが、中長期的にメリットの大きい方法です。
研究室への具体的なアプローチ方法については以下の記事で解説しています。ぜひ確認してください。
理系学生が参加しやすい採用スケジュールで進める
理系学生は、就活スケジュールが文系と異なります。就活も、忙しい研究の合間に参加することが多くあります。そのため、理系学生に沿ったスケジュールを作ることが大切です。参加しやすい選考日程を組むようにしましょう。
- 個別説明会の実施
- 大学での説明会の実施
- オンライン説明会・面談の実施
以上の対応をすることで、理系学生のことを考えてくれている企業だと感じてもらえます。大学で実施すれば、先述した関係性構築にも使えるため一石二鳥です。
学生を一括りと考えてスケジュールを組むのではなく、採用したい人材に合わせて柔軟に対応していきましょう。
社内の採用力を向上させる
採用担当者の能力を向上させなければ、人材の取り合いとなっている理系採用を成功させることが難しくなっています。そのため、社内の採用力を向上させることも大切です。
大学や研究室からの推薦やスカウトサービスを使っていると、採用担当者の能力が育ちにくくなってしまいます。
採用は企業にとって非常に重要です。今後の企業を支えてくれる人材を見出す、最大の経営課題と言っても過言ではありません。採用担当者の能力向上は、企業全体から見ても重要なポイントです。
スカウトメールを活用する
自社が求める人材に直接アプローチできる、スカウトメールも活用しましょう。ただし闇雲に使うのではなく、採用したい人材が良いなと思ってくれる内容にしなければいけません。
- 業績
- ブランド
- サービス
- 独自のアピールポイント
様々な要素を抽出し、魅力的なポイントを見つけてアピールしましょう。理系学生が魅力的だと感じるブランディングをすることが大切です。
採用ブランディングについては以下の記事で解説しているので、ぜひ確認してください。
理系採用の課題を解決する方法2選
理系採用の課題は、多くの企業が抱えています。企業によってそれぞれ課題とするものは違いますが、以下は共通して実施できる対策なのでおすすめです。
- 選考・内定辞退対策まで想定しておく
- ダイレクトリクルーティングを使う
選考・内定辞退対策まで想定しておく
理系採用を進めても、選考・内定辞退されては意味がありません。人材確保のためには、選考・内定辞退の対策を打つ必要があります。
理系学生の場合、文系学生よりもロジカルに物事を考えます。場当たり的な対処をするのではなく、採用を開始する時点から選考・内定辞退対策へと繋がるフローを考えておきましょう。
内定者研修については以下の記事で解説しているので、ぜひ確認してください。
ダイレクトリクルーティングを使う
ダイレクトリクルーティングも活用しましょう。近年注目を集めている採用方法で、攻めの採用とも呼ばれています。
企業から学生へ直接アプローチできるため、知名度に関係なく採用が可能です。採用担当者と理系学生が直接やり取りするため、熱意が伝わって志望してくれることが多くあります。
ダイレクトリクルーティングの活用術については以下の記事で解説しています。ぜひ確認してください。
理系採用の課題を解決するならダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』
理系採用で多くの企業が抱えている課題は、社会的背景に起因します。そのため、すぐに解決することは難しく、独自で対策を取っていくしかありません。
課題を解決するには、大学や研究室との関係性をつくりながら、理系学生が就活しやすい体制で動くことが大切です。選考・内定辞退にも備えておくことで、対策も打てます。
理系採用で悩んでいるのなら、理系採用に特化した『TECH OOFER』がおすすめです。細かい属性から自社が欲しい人材へ直接アプローチできます。理系採用で課題を抱えているなら、ぜひお気軽にご相談ください。