就活では、面接で長所や短所を必ずと言っていいほど質問として聞かれるため、事前に回答を準備しておく必要があります。

しかし、事前の自己分析などで、準備をしていても実際に面接で答える中で迷うことも出てくるのではないでしょうか。

「短所で『人前で話すのが苦手・緊張しやすい』を伝えたい場合、どのように言えばいい?」

「マイナス評価にならないように伝えるには、どんな注意点が必要なのか?」

「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」という短所を自分で自覚している理系就活生に向けて、今回は短所の上手な伝え方や注意することを解説します!短所の伝え方に悩んでいる理系就活生の方はぜひ参考にしてください

面接で「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」を短所として伝えても大丈夫

面接で「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」を短所として伝えても大丈夫

「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」なのは決して応募者だけではない

人前で話すことが苦手、あるいは緊張しやすい人は、応募者だけではありません。

老若男女問わず同じような悩みを抱えている方はたくさんおり、逆に得意だという方は少ないかもしれません。

一見、緊張していなさそうに見える方も内心ではドキドキして、手に汗をかいていることだってあります。「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」のは特別なことではないため、安心してください。

面接官は客観的に自分を理解できているかを見ている

面接官は客観的に自分を理解できているかを見ており、故意に選考で落とそうとしているわけではありません。

応募者の長所や強み・ポテンシャルを見出し、自社で活躍できる可能性をあらゆる角度から検討しています。受け答えや話す言葉から学生が自分自身を客観的に理解できているかどうかを見て、他の要素と総合的に判断し、合否を決めているのです。

面接で短所として「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」を上手く伝える構成

面接で短所として「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」を上手く伝える構成

最初に結論を伝える

面接での受け答えでは、最初に結論を述べた後に具体的なエピソードなどを用いて理由を説明するのが一般的です。

もし、面接官に「あなたの短所を教えてください」と言われた場合は、素直に「私の短所は○○です」など、先に結論を述べてから具体的な話に移りましょう。

「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」と感じた具体的なエピソードを話す

どんな時に「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」と感じたのか、具体的なエピソードや経験を述べましょう。

単に「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」を伝えても、説得力がないからです。

大学時代だけでなく、高校時代の経験なども振り返って具体的なエピソードを思い出し、整理しておく必要があります。

短所を克服するための取り組みを伝える

「短所を克服するために、どんな取り組みや努力をしているのか」を伝えましょう。

「具体的なエピソードから何を学び、どのように克服しようとしたのか」を面接官は聞きたいと思っているからです。

克服するための取り組みや努力の部分を述べないと、単に経験談を話しただけになってしまいます。

「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」をポジティブに言い換え表現一覧

「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」をポジティブに言い換え表現一覧

理系学生が使いやすい、ポジティブな言い換えの例は次の通りです。

・慌てずデータに基づいた慎重な説明を心がけています。

・細部まで確認する緻密さが、発表前の緊張につながることがあります。

・実験・研究と同様、入念な準備で質の高いプレゼンテーションを目指すあまり、話す前に緊張しやすい傾向があります。

・客観的な視点を持つため、発言に責任感を持ち、慎重になる傾向があります。

・論理的な思考を活かし、分かりやすく整理された説明を心がけています。

上記の表現は理系的な思考や研究活動と関連付けやすく、あなたの特性を強みとして伝えやすい言い換えです。面接の場に合わせて具体的なエピソードなどを交えながら話すと、より説得力が増すでしょう。

「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」を短所として説明する際の例文

「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」を短所として説明する際の例文

例1「人前で話すことに慎重になる分、入念な準備で質の高いアウトプットを心がけています」

緊張しやすい反面、それをカバーするために努力している点を具体的に伝える表現です。準備をしっかり行うことで、結果的に良い仕事ができることをアピールできます。

例文

「学生時代のプレゼンテーションでは、人前で話すことに慎重になる分、資料作成や発表練習に時間をかけ、内容の正確性と分かりやすさを追求しました。その結果、グループ内で最も高い評価を得られました」

例2「相手の反応を丁寧に受け止めながら、落ち着いて話すことを意識しています」

緊張からくる早口や一方的な話し方ではなく、相手を意識したコミュニケーションを心がけていることを伝えます。協調性や傾聴力があるという印象を与えられます。

例文

「アルバイトでお客様にご説明をする際、一方的に話すのではなく、お客様の表情や反応を見ながら理解度に合わせた丁寧な説明を心がけています。時には質問を挟みながら、双方向のコミュニケーションを大切にしています」

例3「場数を踏むことで、徐々に人前での発言にも慣れてきました。新しい環境でも積極的に挑戦したいと考えています」

過去に苦手意識がありながらも、努力によって改善してきた経験を伝え、成長意欲や適応能力を示せます。

例文

「大学のゼミでは積極的に発表の機会をいただき、最初は緊張しましたが回数を重ねるごとに人前で話すことへの抵抗が少なくなってきました。貴社に入社後も積極的に新しい業務に挑戦し、経験を積んでいきたいと考えております」

例4「完璧を目指すあまり緊張してしまうことがありますが、一つひとつ丁寧に業務に取り組む姿勢は私の強みです」

完璧主義な一面が緊張につながることを正直に伝えつつ、仕事への丁寧さや質の高さに繋がることをアピールして責任感の強さを伝えられます。

例文

「資料作成など細部にまでこだわって完璧なものを目指すあまり、発表の際に緊張してしまうことがあります。しかし、完璧主義な性格は、日々の業務においてもミスなく、丁寧に取り組む私の強みだと考えております」

【準備編】面接本番で緊張しないための対策

【準備編】面接本番で緊張しないための対策

徹底的な自己分析で話す内容に自信を持つ

自己分析を徹底的に行い、自分が話す内容に対して自信が持てるレベルまでもっていきましょう。堂々と話せば、面接官にも納得してもらいやすくなります。

想定される質問への回答を事前に準備する

面接では、想定される質問はある程度決まっています。自己紹介・志望動機・長所と短所・ガクチカ・失敗や挫折経験・入社後どう貢献できるのかなど、ある程度予測がつく質問も多いはずです。

また、キャリアセンターには過去に先輩が同じ企業を受けた際の選考記録が残っていることもあるため、活用して事前に回答を準備しておきましょう。

話す練習で「慣れ」を作る

話す練習を重ねることで、「慣れ」を作って緊張をやわらげることもできます。

・家族や友人との模擬面接

・録画して自分の話し方を客観的に確認する

・声に出して読む練習をする

・キャリアセンターで模擬面接をする

話す練習を何度も繰り返し、少しでも本番の緊張をやわらげられるようにしておきましょう。

【本番編】緊張を和らげ、スムーズに話すためのテクニック

【本番編】緊張を和らげ、スムーズに話すためのテクニック

面接官の目を見て、落ち着いて話す

一拍置き、面接官の目を見て落ち着いて、ゆっくりと話し始めましょう。

一呼吸置くだけでも、十分に落ち着いて話せるようになります。

結論から先に話し、簡潔で分かりやすい説明を心がける

「私の研究テーマは〇〇です。研究を通して、〇〇という成果が得られました」など、結論から単刀直入に述べましょう。くれぐれも、ダラダラと話すことのないようにしてください。

早口にならないよう、意識してゆっくり話す

緊張すると、早口になる人もたくさんいます。あえてゆっくりと間を置きながら話すうちに、自分自身も落ち着きを取り戻しやすくなります。

話す内容に詰まった時の対処法

どうしても選考で緊張をゼロにはできないため、話す言葉に詰まることもあります。

話す内容に詰まった場合、次のように対応するといいでしょう。

・正直に「少し緊張しています」と伝える

・「少し時間をいただけますでしょうか」と 深呼吸する

・分からないことは無理に答えようとせず、「勉強不足です」と正直に伝える

上記のような正直で誠実な対応は、面接官に好印象を与えてマイナス評価を回避できます。

非言語コミュニケーションも意識する

面接では、言葉だけがあなたを評価する要素ではなく、表情やしぐさ・服装など言葉以外の要素も含め総合的に判断されます。特に、心理学でよく用いられる「メラビアンの法則」では、人がコミュニケーションをとる際、相手に与える印象の割合は次の通りだと言われています。

・言語情報 (Verbal): 7%  話している言葉そのものの意味

・聴覚情報 (Vocal): 38%  声のトーン、話す速さ、声の大きさなど

・視覚情報 (Visual): 55% 表情、視線、身振り手振り、服装など

そのため、非言語の表情や視線・動作にも気を配りましょう。具体的には、「背筋が伸びた姿勢を保つ」「笑顔を心がける」「ジェスチャーを適度に使う」などが挙げられます。

【応用編】「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」をカバーするためのプラスαの工夫

【応用編】「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」をカバーするためのプラスαの工夫

資料やポートフォリオを活用して視覚的にアピールする

状況的に可能であれば、資料やポートフォリオを用いた視覚的なアピールも有効です。

ただし、面接内容によっては難しい場合もあるため、必ずしも使えるとは限らない点に注意が必要となります。

質疑応答で積極的に質問し、理解力を示す

「〇〇について、さらに詳しくお伺いしてもよろしいでしょうか?」「〇〇という点で、私の経験がどのように活かせるでしょうか?」など、積極的に逆質問や質疑応答を使いましょう。ただ質問するだけではなく、答えてもらった内容に対して適切なリアクションも忘れないようにしてください。

熱意と誠意を持って話すことを心がける

新卒就活では適性や人柄も重視されますが、最終的には企業への熱意と誠意を持った対応が合否を分けるケースも珍しくありません。自分の言葉で、しっかりと熱意と誠意を丁寧に伝えましょう。

面接官も「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」という理由だけで落とすことはない

面接官も「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」という理由だけで落とすことはない

重視されるのは企業が求める人物像と合うかどうか

選考で重視されるのは、「自社と学生がマッチするかどうか」「自社で活躍できる可能性がどれくらいあるか」というポテンシャルです。決して話の上手・下手だけでは判断されることはないため、安心してください。

スラスラ話せる必要はない!面接官は話す内容を重視している

面接官は、よどみなく上手に話せることを求めていません。

「応募者がどんな言葉で、どのような態度と表情で伝えてくれるのか」を注視しながら、一生懸命伝えてくる内容を受け止めようとしています。準備してきた内容をしっかりと伝えられるようにしておきましょう。

詰まりながら話しても内定を得た先輩はたくさんいるので安心しよう

内定を得て働いている先輩社会人は、話し上手ばかりではありません。就活生と同じように緊張し、人前で話すのが苦手だった人もたくさんいます。

それでも熱意と誠意をもってしっかりと話し、内定を獲得しているのです。「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」だけで落ちることはないので、安心して面接に臨みましょう。

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理系学生は学業と就活の両立が大変なため、効率的に就活をおこなって自分を評価してくれる企業との出会いを増やすためにも、ぜひ登録しておくことをおすすめします。

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まとめ

以上、「人前で話すのが苦手・緊張しやすい」ことに対するポジティブな言い換えや上手な伝え方について解説しました。緊張しているのは、あなただけではありません。自信を持って選考に臨み、内定を獲得できるように頑張りましょう!