こんにちは。理系就活情報局です。
「素材メーカーを目指したいけれど、業界研究をまだ始めていない……」
「素材メーカーを目指すときに気をつけることってある?」
今回は、そんな素材メーカー志望の理系就活生へ向けて、業界の特徴や就活のポイントを解説します!
素材メーカーで就職先を探している方は、ぜひ参考にしてみてください!
素材メーカーの仕事とは?
製品の原材料となる素材を作り出す仕事
素材メーカーの仕事は、製品の原材料となる素材を開発・加工し、各種メーカーなどに販売することです。
素材メーカーが取り扱う素材は、企業によって異なります。
素材の一例としては、繊維・ガラス・鉄鋼製品・紙・パルプなどが挙げられます。
素材メーカーは製品の原材料を作るため、自動的に顧客は企業になります。
そのため、素材メーカーの仕事を身近に感じづらい理系就活生の方もいるのではないでしょうか。
しかし、私たちの生活に身近な商品も、素材がなければ製造できません。
現代社会には素材が必要です。
以下では、縁の下の力持ちと言うべき素材メーカーについて解説します。
素材メーカーの種類と主な企業例
化学
素材メーカーの種類の1つ目は、化学です。
化学系の素材メーカーが取り扱うのは、ガラス・セメント・塩化ビニル樹脂・シリコーン・半導体シリコンなどの素材です。
企業例:富士フイルムホールディングス・三菱ケミカルホールディングス・東レ・住友化学・旭化成・信越化学工業・花王 など
繊維
素材メーカーの種類の2つ目は、繊維です。
繊維系の素材メーカーが取り扱うのは、衣料用の繊維や、工業製品の材料に使われる産業用繊維です。生産性の向上のために、生産工程にIT技術が採用されています。
企業例:富士紡ホールディングス・ダイワボウホールディングス・日清紡ホールディングス・旭化成・東洋紡 など
鉄鋼
素材メーカーの種類の3つ目は、鉄鋼です。
鉄鋼系の素材メーカーは、鉄鉱石とコークスから剛鉄を製造する高炉メーカーと、鉄屑を電炉で溶解する「電炉メーカー」に大別できます。
ほかに、ニッケルなどのレアメタルを添加して特殊な鋼材を製造する特殊鋼メーカーもあります。
企業例:三菱製鋼・日立金属・新日鉄住金・住友金属・神戸製鋼所・大阪製鐵・ダイワスチール など
非鉄金属
素材メーカーの種類の4つ目は、非鉄金属です。
非鉄金属とは、鉄以外の金・銅・ニッケル・アルミなどの金属を指します。
非鉄金属系の素材メーカーが取り扱うのは基本的に銅とアルミがメインで、主に自動車や家電などに使われる素材を製造しています。
身の回りのあらゆる製品に使用されている非鉄金属の原材料は輸入が中心で、製品が海外市場に出荷される機会も多くあります。そのため、業績が為替や海外情勢の影響を受けやすいことが特徴です。
企業例:三菱マテリアル・住友電気工業・昭和電線・住友金属鉱山・三井金属鉱業・古川電気工業 など
紙・パルプ
素材メーカーの種類の5つ目は、紙・パルプです。
紙・パルプ系の素材メーカーは、印刷用紙・トイレットペーパー・ダンボールといった一般消費者向け製品から産業用の製品まで幅広く取り扱います。
デジタル化の影響で紙の消費は減少していますが、宅配便の利用増加に伴い、ダンボールの需要は増しています。
企業例:王子ホールディングス・大王製紙・日本製紙・北越コーポレーション・リンテック・三菱製紙 など
素材メーカーに向いている人の特徴
コミュニケーションスキルが高い人
素材メーカーに向いている人の特徴1つ目は、コミュニケーションスキルが高い人です。
素材メーカーでは、研究開発職から営業まで、異なる部署間で協力し、情報を共有しながら仕事を行います。
そのため、素材メーカーは1人でコツコツと仕事に向き合うというよりも、1つのチームが一体となって目標に向き合うことにやりがいを感じる人に向いています。
グローバルなフィールドで活躍したい人
素材メーカーに向いている人の特徴2つ目は、グローバルなフィールドで活躍したい人です。
素材メーカーは、海外進出に力を入れている企業もあります。
海外の拠点で働くことを視野に入れている理系就活生は、いつチャンスが舞い込んできても困らないよう、英語力を磨いておきましょう。
ものづくりへの情熱がある人
素材メーカーに向いている人の特徴2つ目は、ものづくりへの情熱がある人です。
特に研究開発職の場合、製品をより良くしていくために根気強く仕事をするため、
製品へのこだわりや思い入れが強い人が向いています。
また、営業職にも同じことが言えます。
自社製品をアピールする時、意図しないところで、営業自身が製品についてどう感じているのかがにじんでくるものです。そういった実感ほど、人の心に訴えかけるものはありません。
素材メーカー志望ならしておきたい就活対策
これまで、「素材メーカーの仕事とは?」から「素材メーカーに向いている人の特徴」まで解説してきました。
もっと素材メーカーについて知りたいと思った方に向けて、最後に素材メーカー志望ならしておきたい就活対策を解説します。
インターンシップで企業理解を深める
素材メーカー志望ならしておきたい就活対策1つ目は、インターンシップで企業理解を深めることです。
素材メーカーは、その企業独自の技術や特性を持っています。
メーカーと一口に言っても、製品へのこだわりや社風は会社によってさまざまですので、インターンシップに参加して、直接自分に合う企業なのかを確かめるといいでしょう。
企業理解が深まるのはもちろん、志望動機や面接でのアピール要素にもなります。
インターネットや資料で調べただけでは分からない情報を手に入れて、自分の目でしっかりと企業を判断してみましょう。
海外進出に対応できる英語力を身につける
素材メーカー志望ならしておきたい就活対策2つ目は、海外進出に対応できる英語力を身につけることです。
海外進出に意欲的な素材メーカーを志望するなら、入社前から英語力を身に付けておくと有利に働きます。
ビジネスで通用する英語力や留学経験がある人材だとアピールできれば、将来的に海外の拠点に移動する可能性も出てきます。
企業によっては海外出張が出世の条件となっている場合もあるため、長期的なキャリアを考えて、今のうちから行動を起こしましょう。
まとめ
今回は、素材メーカー志望の理系就活生向けに、業界の特徴や就活のポイントを解説しました。
志望する業界や企業で働くためには、「今まで何となく知っていたつもり」の情報を深く掘り下げて理解することが大事です。
本記事で素材メーカーの基本的な情報を押さえたら、次は自分で業界研究をしてみましょう。