時代が変わりつつある中でも、日本では忍耐を美徳する文化は残っています。
ネガティブな印象が少ないため、自身の長所を忍耐力としてアピールする方は多くいるでしょう。
忍耐力に良い印象がある一方で、「どのようにアピールをすればよいのかわからない」という方は少なくありません。
今回は新卒面接で、忍耐力を長所としてアピールする際のポイントと例文を解説します。
忍耐力のアピールに不安を感じている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
就活で忍耐力は長所になる
「石の上にも三年」のことわざがあるとおり、日本では古くから忍耐力が評価されてきました。
時代が移り変わっているとはいえ、忍耐力が評価される傾向に変わりはなく、就活においても評価されます。
本章では忍耐力が評価される理由、忍耐力がある人の特徴を解説します。
企業が忍耐力を評価する理由
企業が忍耐力のある学生を評価するのは、困難な状況で諦めずに乗り越えた経験を持つためです。
仕事では困難な状況が訪れるときがあり、厳しい状況を打破するには担当する人材の素養が大きく影響します。
忍耐強い方であれば、困難な状況で諦めずに乗り越えるまでチャレンジするため、厳しい状況を乗り越える突破口になってくれるでしょう。
忍耐力のある人の特徴
以下の言動やふるまいがみられる場合には、自身に忍耐力があるといってもいいでしょう。
- ・感情のコントロールが上手い
- ・短期的と長期的な目線で物事を考えられる
- ・失敗でへこたれない
- ・ポジティブに物事を考えられる
上記の言動やふるまいは文字にすると簡単そうですが、性格的な素養がなければ、難しいことばかりです。
忍耐力のある人が向いている職種
忍耐力は基本的に、どの職種でも向いています。
特に、理系職の中では短期的と長期的な目線が求められるエンジニア系の職種が最適です。
エンジニア系の職種は目の前の効率化を実現しつつ、長期的な目線でクライアントのためになるシステムを提供する必要があるためです。
忍耐力の言い換え例
忍耐力をアピールしたい一方で、忍耐力は長所によく取り上げられるため、他の応募者と被るケースは少なくありません。重複を避けたい方は、以下の言い換え例で異なる表現にしましょう。
- ・継続力がある
- ・我慢強い
- ・粘り強さがある
- ・タフである
面接で長所を「忍耐力」と答える構成
本章では、長所を忍耐力と答える構成を解説します。
長所は思いつく一方で、面接で使えるレベルの回答を作るのは簡単ではありません。ぜひ構成のテンプレートから、オリジナルの回答を作成してください。
①結論:長所は忍耐力と端的に伝える
結論を先に伝えることはビジネスの基本であり、以下膿瘍に新卒面接でも長所を先に伝えて話の方向性を示します。
「私の長所は、忍耐力です。」
②エピソード:忍耐力を生かしたエピソードを伝える
忍耐力があることを伝えるだけでは説得力に欠けるため、以下のように忍耐力を示すエピソードをあわせて伝えます。
「大学の研究室では、類似の研究テーマを掲げる方がいなかったため、切磋琢磨する相手がいない環境で研究を進める状況でした。苦しい状況の中でも勉強を続け・・・最終的には、学内で表彰される研究成果を出せました。」
忍耐力はよくある長所で重複しやすいですが、エピソードはオリジナリティを表現できるため、他の学生と差別化しましょう。
③生かし方:入社後に忍耐力を生かしてどのように活躍するかを伝える
企業は採用自体が目的ではなく、入社後に活躍する学生確保を目的に新卒採用をしています。
入社後に活躍できることをアピールするためにも、以下のように忍耐力を生かしてどのように活躍するかを伝えましょう。
「御社に入社後は厳しい状況でも諦めず、周囲と協力をしながら御社の業績に貢献できる活躍をいたします。」
面接で長所を「忍耐力」と答える際のポイント
本章では面接で長所を「忍耐力」と答える際のポイントを解説します。
忍耐力は基本的にポジティブな印象を与えますが、回答に一工夫を加えれば、さらに良い印象が与えられます。
反対に、取り上げるエピソードによってはマイナスな印象を与えるため、注意が必要です。
忍耐の中で改善をしていることを強調する
単純に我慢強く行動した経験のアピールだけでもよいですが、忍耐の中で改善したことをアピールできれば、向上心がある印象を与えられます。
また、我慢強く行動したことをアピールするだけでは、単に厳しい状況に耐えただけの受け身な印象を持たれるケースも多いです。
忍耐の中で改善したことをアピールできれば、受け身ではなく能動的に行動できる人材として印象づけられます。
忍耐力を発揮できたかを伝える
企業側はなぜ学生が忍耐力を発揮できたかを気にしているため、我慢強く行動できた理由を伝えましょう。シンプルに考えて、我慢強さが求められる状況は辛いものであり、基本的には回避したいはずです。そのため、企業側は忍耐力を発揮できた理由から、学生の人柄やモチベーションの源泉を探ろうとしています。
耐えて当たり前の内容は取り上げない
忍耐力を発揮できたエピソードに学業や部活動を取り上げる学生も多いですが、耐えて当たり前の内容は取り上げないようにしましょう。
誰もが該当する内容で話しても、レベルの低い学生と思われて反対に評価が下がります。具体的には、以下のような耐えて当たり前のことは避けましょう。
- ・高校・大学で授業をしっかり受けた
- ・寝坊も遅刻もせずに登校を続けた
面接で長所を「忍耐力」と答える例文
本章では面接で忍耐力を長所として回答する例文を解説します。
面接で長所を「忍耐力」と答える例文①:研究
私の長所は、忍耐力です。
忍耐力の強さを発揮できたのは、大学の研究室でのことです。
私は野球の打球飛距離に関する研究をしていましたが、研究室では類似の研究テーマを掲げる方がいないため、切磋琢磨する相手がいない環境で研究を進めていました。
張り合いのない中で研究することは自分との戦いであり、苦しい状況でした。
ですが、将来は科学でスポーツに革命を起こしたい夢があるため、踏ん張りました。
学内に相談相手はいませんでしたが、OBや他大学で同類のテーマを研究する方にアドバイスをいただきながら、最終的には研究を終えられました。
入社後は厳しい状況でも諦めず、周囲と協力をしながら御社の業績に貢献できる活躍をいたします。
面接で長所を「忍耐力」と答える例文②:部活
私の長所は、忍耐力です。
忍耐力の強さを発揮できたのは、大学の野球部でのことです。
私の所属する野球部は基礎力が徹底されていないと、まともに練習に参加させてもらえない厳しい環境でした。
小さいときから野球をしているため、基礎力には自信がありましたが、大学で求められるレベルにはなく練習に参加できない日々が続きました。
退部も頭によぎりましたが、応援してくれる家族のためにも頑張ろうと思い、一から基礎を見直しました。
空いている時間に先輩やコーチから指導を受け、二年生からは練習に参加できるようになり、三年生にはレギュラーの座を獲得できました。
御社に入社後は厳しい状況でも諦めず、地道に努力を続けて生産管理の工程で活躍できる人材を目指します。
面接で長所を「忍耐力」と答える例文③:インターンシップ
私の長所は、忍耐力です。
忍耐力の強さを発揮できたのは、IT企業のインターンシップに参加したときです。
IT企業のインターンシップに参加する中で、システム開発に携わるなど貴重な体験ができました。
実際に開発している中で、中々解消できないエラーが発生しており、エラーログからは原因がわかりませんでした。
システム運用に関わる致命的なエラーではありませんでしたが、より詳細なエラーログを調査するなど泥臭く調査を重ねました。
地道に調査を重ねた結果、エラーの原因が判明して、解消できました。
御社に入社後は地道に業務を続けて、クライアントの要求を上回るシステム開発をしたいと思っています。
面接で長所を「忍耐力」と答えるNG例文①:ただ耐えているだけに聞こえる
私の長所は、忍耐力です。
忍耐力の強さを発揮できたのは、大学の野球部でのことです。
私の所属する野球部は基礎力が徹底されていないと、まともに練習に参加させてもらえない厳しい環境でした。
練習に参加できない日々が続きましたが、4年生となり、練習に参加できるようになりました。
御社に入社後は厳しい状況でも諦めず、地道に努力を続けて、生産管理の工程で活躍できる人材を目指します。
上記の例では、厳しい環境に耐えただけに聞こえて受け身な姿勢を感じさせます。
能動的に状況を変えようとする内容に変えましょう。
面接で長所を「忍耐力」と答えるNG例文②:耐えて当たり前の内容
私の長所は、忍耐力です。
忍耐力の強さを発揮できたのは、大学の研究室でのことです。
私の研究室ではコアタイムがとても早く、8時台に設定されています。
早起きが苦手な私は我慢を重ねながら、コアタイムには研究を始めていました、
厳しい環境でしたが、研究を重ねて最終的には学内で表彰される研究を行えました。
入社後は厳しい状況でも諦めず、周囲と協力をしながら御社の業績に貢献できる活躍をいたします。
上記の例は基本的に耐えて当たり前のため、良い評価を得ることは難しいでしょう。
一般的な問題で忍耐力を発揮できたエピソードかもしれませんが、研究活動の中での話題にしましょう。
自身が用意したエピソードが適切かどうかわからない方は、大学の就職課などに相談するのがおすすめです。
忍耐力を生かした就活をするならスカウトサービスを
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まとめ
今回は新卒面接で、忍耐力を長所としてアピールする際のポイントと例文を解説しました。
今回解説した内容をまとめると以下のとおりです。
- ・忍耐力は就活で良い印象を与える
- ・忍耐の中で改善していることをセットで伝える
- ・耐えて当たり前の内容は取り上げないこと
ビジネスの世界では忍耐力を試される場面が多くあるため、忍耐力のある方は優れた素養を持つといえます。
本記事を参考に企業に好印象を与えられる回答を作り上げ、面接に臨みましょう。