こんにちは。理系就活情報局です。
「エントリーシートでよく聞かれるガクチカだけど、ちゃんとした書き方がわからない」
「書類選考に通過できるガクチカってどんなもの?」
面接でも必ず聞かれる「学生時代に力を入れたこと」は、就職活動とは切っても切り離せない存在です。
必要な時に備えて十分な準備をしておきたいところですが、具体的にどのようにガクチカを書けばいいのかわからない方も多いのではないでしょうか?
今回は、エントリーシートのガクチカの書き方について、例文とともに解説します!
ガクチカに自信がない理系就活生は、ぜひ参考にしてみてください!
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ガクチカは学生の人となりを確認するために問われる
企業が学生にガクチカを質問するのは、どのような人柄なのかを確認するためです。
ガクチカをしっかりと答えられないと、企業に人柄をアピールできない可能性が高くなります。
本章ではガクチカの基本について解説します。
ガクチカの文字数
ガクチカの文字数は、企業によってさまざまです。
基本的には、200字〜400字と見ておくのが良いでしょう。
中には、字数指定がない企業や、100字指定の企業もあります。
字数指定がない時は、簡潔に伝えたいことをまとめられるよう400字を目安にしましょう。
ガクチカをあらかじめ用意していても、字数指定によっては1から書き直す必要があります。志望企業を絞り込んだ段階で、自分が応募する企業のガクチカの字数を確認しておきましょう。
ガクチカの構成
ガクチカは以下の構成を意識して作成するのがおすすめです。
①結論:経験の概要を一言で記載
②行動した動機:なぜ行動したのか?直面した困難などを記載
③困難を乗り越えるための工夫・行動:解決策の提案
④行動した結果得た学び・成果:どう会社で活かすかを連想させる
最初にガクチカの概要を一言で結論として伝えれば、採用担当者がガクチカの全貌を早い段階で把握でき、その後の内容も理解しやすくなります。
また、会社でガクチカの経験をどう活かしたいかを伝えることも重要です。
採用担当者が入社後のイメージを思い浮かべやすくするガクチカにすれば、エントリーシートの通過率も高くなります。
ガクチカに使えるエピソード
理系就活生がガクチカに使える代表的なエピソードとして、研究・サークル活動・アルバイト・留学・資格取得が挙げられます。
これらは学生時代に力を入れたこととして連想しやすく、採用担当者にとってもイメージしやすいエピソードです。
一方で、あまりガクチカに向いていないエピソードもあります。
あまりに個人的な志向性が強すぎて、理解するために基礎知識が必要なエピソードは避けた方がいいでしょう。車のメーカー企業で車について語る場合などを除いて、細かすぎるエピソードはガクチカに向いていません。
また、自分では大きな学びがあったと感じていても、自分の内面に向きすぎていたり、抽象的なエピソードになっていたりしていないかもチェックしましょう。
ガクチカでは、実際に取った行動を通した学びの経験を書きます。「自分が課題を克服するために、どんな行動を取ったのか」にフォーカスしましょう。
【ケース別】エントリーシートに載せるガクチカの例文
これまで、「エントリーシート通過率を上げるガクチカとは?」から「ガクチカを書く時に注意したいこと」まで解説してきました。
最後に、4つのエピソード別にガクチカの例文を紹介します。
エントリーシートで学業・研究をアピールするガクチカ
私が力を入れたことは、専門分野である◎◎◎の研究です。
私は物心ついた頃から、一度気になったものはとことん調べ尽くす性格でした。結論が出るまで諦めないこの性格は、私の研究活動の原動力でもあります。
私の研究テーマは、◎◎◎物質を医療に使用することを目指すというものです。
しかし、◎◎◎物質の先行研究は少なく、最初はどのように研究を行えば良いのかわからず、手探りの状態が続きました。それでも諦めずに教授や研究室の先輩と相談しながら研究を進めるうちに、◎◎◎物質と似た性質を持つ△△△物質と比較する道を見つけました。
まずは△△△物質の研究を理解するため、学術雑誌や研究書に一から当たり、時には学会に参加して先行研究について情報を集めることで、理解を深めていきました。
その結果、◎◎◎物質でも応用できる研究方法と比較できる要素が特定できたので、◎◎◎物質を医療に使用する試みについて、検証できるようになったのです。
正解が分からないという困難な状況においても決して諦めず、地道に取り組んで結果へとつなげる経験ができたことは、私にとって大きな強みとなっています。
エントリーシートで部活をアピールするガクチカ
私が学生時代に力を入れたことは、大学のサークルと連携しているNPO団体でのボランティア活動です。
私は地質学について学んでいることから、被災地の復興支援が一時的なものにとどまっていることに問題意識をもっていました。私の大学がある地域は◎年前に地震の被害が大きく、私自身も被災経験があるため、ボランティアへの参加を決意しました。
実際にボランティアに参加して、私は自分が知っていた以上に震災の被害が続いていることを知りました。そこで、私はプロジェクトを立ち上げ、行政や地元の人々を始め、もっと広くこのことを知ってもらい、1人でも多くの被災者が元通りの生活が送れるように取り組みたいと考えました。
プロジェクトでは、被災者の方に現状を話してもらう以外にも、復興支援に携わる人々を招いた講演とワークショップを行うことで、問題提起にとどまらないことを心がけました。しかし、最大の困難は行政側の参加が得られないことでした。その解決策として、地元のテレビ局や新聞と共に行政と話し合いを続け、最終的には協力を得ることができました。
この経験から、私は「誰かがやってくれるのを待つのではなく、自分から率先して行動する力」と、「対話能力」「交渉スキル」を身につけました。
目標のために労を惜しまず行動し、一見無理なように思える相手と対話を重ねて交渉することは、顧客の課題を目指す貴社で発揮できると考えています。
エントリーシートでアルバイトをアピールするガクチカ
私が学生時代に最も力を入れたことは、レンタカーのコールセンターのアルバイトです。
給与の高さに惹かれて始めたアルバイトでしたが、お客様からいただく「ありがとう」の言葉に励まされ、次第にやりがいを見いだすようになりました。
その一方で、課題も感じていました。コールセンターでは1日に約◎00件の電話に対応しますが、マニュアルに記載されていないイレギュラーな対応が多く、繁忙時には挙手をしても管理者に対応してもらえず、クレームに発展してしまうこともしばしばでした。
そこで私は、アルバイト同士でその日に受けたイレギュラー対応をリストアップし、「習っていなかったが対応する機会が多いもの」について、管理者の承諾なしに進めて良い条件を整理してマニュアル化する流れを作りました。業務の傍らマニュアルを整備するには苦労することも多く、その都度管理者に検討してもらう必要がありました。
しかし、完成した追加マニュアルをアルバイト間で共有したところ、1件あたりの対応時間が平均15%削減された上に、1件あたりの対応時間も15分以内に収まるようになりました。管理者や社員からは「業務効率化に貢献してくれてありがとう」との言葉をいただき、アルバイトの身としては異例ながら、表彰を受けました。
この経験から、私の強みは、効率化を目指す熱意と思考力だと感じています。
私の強みを活かして、様々な業務効率化サービスを提供して業界を牽引する貴社で、世の中に溢れている様々な悩みを解決していきたいと考えています。
エントリーシートで資格の取得をアピールするガクチカ
私が学生時代に力を入れたことは、TOEICの点数アップです。
最初は就活や将来に役立つからと始めましたが、駅で外国人の方に話しかけられた際に、
全く聞き取れなかったのがきっかけで、力を入れて取り組むようになりました。
600点までは順調にスコアを伸ばしていましたが、徐々に伸び率が鈍化して、壁に当たるようになりました。
当初は点数が伸びない苦手分野の対応に注力しましたが、結果は変わらず、むしろ悪化の一途を辿りました。
600点という点数自体もそこまで悪い点数ではないので、途中であきらめかけましたが、力を入れるようになったきっかけを思い出して踏みとどまりました。
最終的に850点までスコアを伸ばすことになりますが、要因は私の粘り強い性格だと考えています。
初志貫徹という言葉があるとおり、小さい頃から一度決めた目標を最後までやり抜く性格が功を奏しました。
点数アップのために、単に苦手部分の対応をするのではなく、問題解き方やタイムマネジメントまで一から見直しをおこないました。
また大学で高スコアを出している友人に話を聞くなど、情報を集めて理解を深めていきました。
その結果、850点までスコアを伸ばし、リスニングにもかなり自信が持てるようになりました。
壁に当たり諦めそうになりましたが、決して諦めなかった点は大きな財産です。
同時に地道に取り組みを続ければ、結果がついてくることを経験できた点は大きな強みだと考えています。
エントリーシート通過率を上げるガクチカとは?
学生時代という貴重な時間を使った取り組みなので、できるだけ評価してもらいたいと誰もが考えるはずです。
一方で単にガクチカをエントリーシートに書くだけでは、大きな評価につながりません。
本章ではエントリーシートの通過率を上げるガクチカの書き方を解説します。
企業がガクチカを評価するポイント
エントリーシート通過率を上げるためには、企業がガクチカを評価するポイントを理解しましょう。
企業がガクチカを聞くのは、理系就活生がどんな課題にぶつかって、どのような工夫で乗り越えたのかを知りたいからです。
具体的なあなただけのエピソードを通して、企業は理系就活生の人となりや考え方、行動の理由をくみ取り、自社に合う人材なのかを見極めます。
悩んだら、以下の3つのポイントを意識してガクチカを読み返してみましょう。
- ・ガクチカで書いた経験が、その企業で働くことに繋がるイメージを感じさせるか?
- ・どんな理由が行動のモチベーションとなるのか?
- ・困難な課題にぶつかったときに、どんな行動が取れるのか?/どれくらい熱意を持って取り組めるのか?
企業に合わせて複数のガクチカを使い分ける
ガクチカは、あくまでその企業が求める理系就活生を見極めるためのものです。
企業によって求める人物像は異なるため、複数のガクチカを用意して使い分けることをおすすめします。
ガクチカのエピソードを複数準備することで、協調性やリーダーシップなど幅広い観点から自己PRに繋げられ、企業の求める人物像との接点をアピールしやすくなります。
研究だけでなく、サークル活動やアルバイトなどガクチカに関係するエピソードは複数準備しておきましょう。
たとえば、「長期的な研究を行う研究職」の採用を行う企業は、「コツコツと目の前のことに取り組む、粘り強い人材」を求めています。
そうした企業に、「サークル活動を通じてリーダーシップを身につけた」とアピールしても、ミスマッチになってしまいます。
同じ経験やエピソードから書く場合も、企業が求める人物像に合わせて抽出する箇所を変えてみてください。
エントリーシートに載せるガクチカの書き方3STEP
学生時代に力を入れた取り組みはあるが、書き方がわからない方も多いでしょう。
加えてガクチカは就活において重要な要素であるため、書き出せない方も多いはずです。
本章ではエントリーシートに載せるガクチカの書き方を3つのSTEPにわけて解説します。
学生時代の棚卸しをする
学生時代に力を入れた取り組みを文章化できれば、"ガクチカ"は完成しますが、力を入れた取り組みが浮かばない方もいるでしょう。
力を入れた取り組みが思い浮かばない方は、まず学生時代の出来事を棚卸しをしましょう。
入学直後から現在まで時系列に沿って、どのようなことに取り組んだのか、何に苦労をしたのかを一つ一つ思い出していきます。
昨今は日々の出来事をSNSや写真に残している方も多くいるため、SNSや写真を振り返るのも1つの方法です。
力を入れたこと・印象的な出来事をまとめる
過去を振り返るうちに、力を入れたことや印象的な出来事が思い出せたのであれば、メモに残しましょう。
力を入れた取り組みは基本的に1つあれば十分ですが、複数個あっても困ることはありません。
ガクチカとして文章化していく中で、しっくりと来ない内容も出てくる可能性があるので、念のためにもメモに残しましょう。
力を入れたことや印象的な出来事をメモできたのであれば、次は文章化に入ります。
構成に合わせて再構成する
力を入れた取り組みや印象的な出来事をピックアップした後は、紹介した構成にあわせて作り上げます。
構成は先ほど紹介した以下のとおりです。
- ・結論:経験の概要
- ・動機:なぜ行動したのか、困難など
- ・工夫:困難を乗り越える工夫や行動
- ・学び:経験をどのように生かしていくのか
企業は構成の中でも「工夫」「学び」の部分を重視するので、文章化の際には詳しく書くとよいでしょう。
ガクチカを書く時に注意したいこと
自己PRとの違いを明確にしておく
ガクチカを書く時に注意したいこと1つ目は、自己PRとの違いを明確にしておくことです。
ガクチカと自己PRは、以下のように強調するポイントが異なります。
- ・自己PR:自分の強みや長所がどういうものか
- ・ガクチカ:自分が頑張った行動や結果
自己PRは「自分の強みや長所」をメインにアピールするのに対し、ガクチカは「目の前の課題に対してどう取り組んだか」という過程を採用担当者にアピールします。
基本的には「その人の強み」が「実際の経験」を踏まえて的確に表現できているかが重要です。
ただし、上記のようにそれぞれメインにアピールすべきポイントが異なるため、ガクチカ作成時には留意しておきましょう。
企業の求めるものを理解する
ガクチカを書く時に注意したいこと2つ目は、企業の求めるものを理解することです。
ガクチカを書く時は、企業が求めている人物像に近づけることを意識しましょう。
企業は「理想とする採用像」を明確に定めており、その採用像にマッチする人材に入社してもらうことが採用活動の目的と言えます。
そのため、いくら素晴らしいガクチカを記入しても、企業が求めていることに結びつかなかった場合、エントリーシートの通過率は下がってしまいます。
企業の採用像は採用サイトなどで公開されていることも多いため、事前に確認し企業の採用像にマッチするガクチカを用意しましょう。
エピソードは脚色しない
ガクチカは自身の個性や企業とのマッチ度をアピールできるため、就活では重要な要素です。
重要性を学生側も理解しているため、ガクチカのエピソードを脚色してしまう方もいるでしょう。
脚色は自身を大きく見せることにつながるため、おすすめはできません。
大きく見せたことで採用が決まった場合、企業側の期待値も相応に高くなるからです。
高い期待値を持たれると、入社後に苦しむ可能性も少なくありません。
次の選考過程や内定が欲しい気持ちはわかりますが、あくまで等身大の自分でアピールするようにしましょう。
エントリーシートに書くガクチカに関するよくある質問
ガクチカはどの企業を受ける場合でも書くことが多いため、どのように書けばよいのか困っている方も多いでしょう。
本章ではエントリーシートを書く際に浮かびやすい、ガクチカに関する質問を解説します。
エントリーシートに載せるガクチカが本当にない場合はどうすればよい?
ガクチカの内容や表現以前の問題として、ガクチカが本当になくて困っているという方も多いでしょう。
結論からいうと、ガクチカが全くない方は基本的にはいません。
自分の中から引き出せていないケースがほとんどです。
些細な点だったので力を入れた取り組みにカウントしていないだけで、棚卸しをすれば、力を入れた取り組みとして成立するケースはあります。
どのような些細な点でもいいので、力を入れた取り組みを洗い出してみることから始めましょう。
エントリーシートで印象に残る面白いガクチカを作るにはどうすればよい?
多くの学生がエントリーする企業では、印象に残るようなガクチカでアピールができれば、選考で有利に働く可能性があります。
印象に残る面白いガクチカを作るには、2つ方法があります。
1つ目は独特な体験をすることです。
ガクチカの元となるエピソード自体が独特であれば、自然と印象に残るガクチカとなるため、目を引く内容になるでしょう。
ただし独特な体験自体の難易度が高いため、簡単な方法ではありません。
2つ目は表現の方法を変えることです。
ガクチカの元となるエピソードがありふれていても、表現を変えれば、目を引く内容になる可能性があります。
学生の多くはテンプレートに近いガクチカにしているため、できるだけオリジナリティの高い内容・表現にすれば、印象に残りやすくなるでしょう。
スカウトサービスでガクチカをアピールしよう
一般的な選考方法の場合、ガクチカを活用する機会は、エントリーシートと面接だけです。
時間をかけてガクチカを組み上げたのであれば、できるだけ利用したいと考える方は多いでしょう。
作り上げたガクチカを活用したいのであれば、スカウトサービスへの登録がおすすめです。
スカウトサービスでは学生のプロフィールやガクチカを参考にして、学生へ逆オファーをおこなっています。
ガクチカがきっかけとなり、企業からのオファーを受ける可能性は十分にあります。
実際にスカウトサービスの活用を検討しているのであれば、『TECH OFFER』がおすすめです。
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ガクチカを最大限に活用したい場合には、『TECH OFFER』がおすすめです。
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まとめ
ガクチカは、エントリーシートの通過率を左右します。
頑張ったことを並べるだけでなく、企業が求める人物像を押さえて、ピンポイントに訴求しましょう。説得力のあるガクチカは、次の選考へと進む後押しとなります。
ガクチカの準備と併せて理系就活生におすすめしたいのは、「TECH OFFER」への登録です。
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