こんにちは。理系就活情報局です。
「海外で働ける会社に就職したい!」
「グローバルに活躍できる会社を目指したい!」
「新卒でも海外で勤務できる?」
グローバル化する現代社会において、そんな希望や疑問を持っている理系就活生もいると思います。
実際に海外勤務を目指す際には、ビザの取得条件や英語力の目安、生活面での注意点など気になるポイントもありますよね。今回は、それらの不安にも触れながら「海外に行ける仕事9選!おすすめの業界や就活準備も解説」というテーマで解説します。国外で活躍したい理系就活生の方は、ぜひ参考にしてみてください!
理系の新卒は海外で勤務できる?

即戦力を求められるが不可能ではない
結論から言うと、理系の新卒でも海外勤務は不可能ではありません。ただし、海外で働くには、語学力と専門性の両立が欠かせません。
英語力の目安としては、TOEICで600点〜730点程度をクリアしていると応募条件を満たしやすくなります。もちろんスコアが高いほど有利ですが、実務では「会議で発言できるか」「メールで誤解なく伝えられるか」といった実践的な力が重要です。
さらに、英語力だけでなく理系ならではの専門知識や研究成果が大きな武器になります。社会人経験がなくても大学や大学院での研究実績、インターンでの成果などは「即戦力」として評価されやすいポイントです。
つまり、新卒で海外で働きたい理系就活生の方は、語学力に加えて自分の専門分野で成果を示せるよう準備を進めることが大切です。
【海外勤務に求められる要素(新卒の場合)】
要素 | 目安・ポイント |
英語力 | TOEICで600点〜730点が目安であり、会議・メールでの実務的なやり取りができるかが重要 |
専門知識・スキル | 大学・大学院での研究、IT/工学/理系の専門スキル |
成果・実績 | 研究発表、インターンでの成果、課題解決力の証明 |
ポテンシャル | 学習意欲、海外で働く姿勢、異文化への柔軟性 |
大手だけでなく中小企業にも海外勤務はある
海外勤務というと、グローバルな展開をしている大手企業をイメージするかもしれません。
ですが、中小企業の中にも、商社やメーカーの技術者は海外勤務のチャンスがあります。そのため、海外勤務を優先する場合は、大手だけに絞りすぎず、中小企業にも目を向けると良いでしょう。
キャリアステップとして海外赴任する道も
理系就活生が目指す企業には、海外に拠点があるか、グローバルな事業展開を行っている企業が少くありません。
そうした企業の中には、昇進する条件として海外赴任が入っている場合もあります。
実際に企業では「箔」をつけるために、海外駐在させる例が多々見られます。
研究開発より結果を評価しにくい生産・メンテナンスといった業務でも、海外駐在の経歴があれば成績を残した人という印象を与えられます。
少なくとも国内で重要なポジションを任されない人材よりも期待されている可能性が高いため、自信をもって業務に取り組みましょう。
新卒で海外勤務が叶わなくとも、入社から数年後にキャリアステップとして海外赴任や海外出張がある企業を目指すのも、一つの手段です。
海外に行ける“働き方”の型

理系の新卒が海外でキャリアを築く方法は一つではありません。企業の制度を利用する方法もあれば、自らチャンスをつかむ形もあります。ここでは代表的な5つの働き方を整理します。
駐在
日本の企業に就職し、経験を積んでから海外拠点へ「駐在員」として派遣される、最も一般的な方法です。給与は本社の水準に加え、住宅手当や家族帯同手当などが付与されるため、総合的な待遇が良いケースが多くあります。
ただし、駐在員のポジションは人気が高く、新卒でいきなり選ばれるのはハードルが高いのが現実です。就職活動の段階から高い語学力と海外赴任への意欲をアピールすることが重要になります。
現地採用
海外の現地企業、あるいは現地法人で直接採用される形です。給与はその国の相場に基づくため、日本基準より低い場合があります。また、社会保険や福利厚生も現地ルールに従うことになります。現地の労働環境に溶け込みたい人や、自分でキャリアを切り拓きたい人向けです。
外資
外資系企業に入社し、グローバルな異動制度を利用して海外拠点で働く方法です。入社直後から海外配属になることは稀ですが、プロジェクト単位での転勤機会も多く、キャリアの中で海外勤務を実現しやすい傾向があります。ただし、世界中の優秀な社員がライバルになるため、日本で大きな成果を出すことが求められます。
海外留学からの現地就職
海外の大学や大学院へ留学し、卒業後に現地で就職活動を行う方法です。現地の言語や文化を深く理解できるだけでなく、企業情報にもアクセスしやすくなります。専門分野の最先端を学べる地域へ「専門留学」し、高いスキルを身につけることで、実力主義の海外労働市場で有利に立てる可能性もあります。
ワーキングホリデー
18〜30歳を対象としたワーキングホリデー制度を利用し、海外で働きながら生活する方法です。滞在期間は1〜2年で就労は生活費を補う目的が主ですが、滞在中に実力が認められて、そのまま現地で就職に至るケースもあります。キャリア構築というより、海外経験や語学力向上を目的に活用されることが多いです。
海外で勤務するメリットとデメリット・注意点

海外で勤務するメリット
海外で勤務するメリットは、主に3つあります。
1つ目は、国内勤務よりも高い収入が目指せる可能性があることです。
一定期間海外で働くと、現地の税制に基づいて給与が支払われます。
さらに、会社が給与にかかる税金を負担してくれる場合もあります。
とくに理系採用は比較的収入が高くなりますが、海外駐在の場合は駐在手当などが加算され、さらに高い収入を得られます。具体的な手当の額は企業・年齢によって大きく変わりますが、勤務1日あたり1万円前後が加算されるイメージです。
2つ目は、語学力の向上です。
海外勤務では、現地の言語でコミュニケーションを取るため、十分な語学学習が必要です。現地で日常的に外国語で話すうちに、自然と語学力が磨かれていくことでしょう。
3つ目は、充実した福利厚生が受けられる場合があることです。
海外勤務時には住宅手当や出張手当、車やガソリン代の支給だけでなく、家政婦や運転手のサービスなどの福利厚生を利用できる企業もあります。
福利厚生は企業によって内容が異なるため、異国の地で過ごすために十分なケアがされているかどうか、入社前にチェックしてみることをおすすめします。
海外で勤務するデメリットと注意点
海外勤務には多くの魅力がありますが、一方で注意すべき点も存在します。ここでは代表的な4つのデメリットを紹介します。
1つ目は、治安や生活環境のリスクです。
赴任先によっては治安が不安定な地域もあり、夜間の外出や通勤手段に注意が必要です。また、病院や公共サービスの質が日本と比べて劣るケースもあります。
2つ目は、インフラ面での不便さです。
電気・水道・インターネットといった基本的なインフラが不安定な地域も存在します。日常生活や仕事に支障が出る可能性があるため、赴任前に状況を確認しておく必要があります。
3つ目は、給与が必ずしも上がりやすいとは限らないことです。
もちろん、駐在手当などで一時的に高収入を得られる場合もあります。しかし、現地採用の場合はその国の給与水準に合わせるため、日本より低い年収となるケースも少なくありません。昇給ペースも国によって大きく異なります。
4つ目は、長期滞在の難しさです。
ビザや労働許可証の期限があり、更新が必要で制度上、同じ国に長期間居続けるのが難しい場合もあります。また、現地でのキャリア継続が限定的になることもあり、将来のキャリア設計には慎重さが求められます。
ランキングに見る海外勤務者が多い企業

理系就活生の中には、漠然と「海外で働きたい」と思っていても、どんな企業に就職すればいいのかわからない方もいると思います。
そこで、2025年5月に発表された『就職四季報』による最新情報「海外で働く社員が多いTOP100社」のうち、上位にランクインした企業を見てみましょう。
順位 | 社名 | 業種 | 海外勤務比率%) | 海外勤務者数(人) |
1 | 三井海洋開発 | 機械 | 56.11 | 101 |
2 | ソニー | 電機・事務機器 | 45.52 | 960 |
3 | シークス | 電子部品専門商社 | 42.99 | 92 |
4 | 国際交流基金 | その他サービス | 28.68 | 78 |
5 | 千代田インテグレ | 電機・事務機器 | 24.81 | 66 |
6 | 商船三井 | 海運・空運 | 24.14 | 218 |
7 | ホンダトレーディング | 商社・卸売業 | 22.72 | 87 |
8 | メクテック | 電子部品・機器 | 21.02 | 91 |
9 | INPEX | 石油 | 20.23 | 280 |
10 | 住友商事 | 商社・卸売業 | 20.06 | 926 |
表から分かるのは、海外勤務が多いのは「グローバル展開が前提の業種」や「インフラ・商社系」に集中している点です。理系人材にとっても活躍の舞台が広がりやすい業界です。
機械・エネルギー関連
三井海洋開発(機械)やINPEX(石油)のように、資源開発や大型プラント関連の企業は海外案件が中心です。現地のプロジェクトに携わるため、駐在比率が高めとなっています。
理系出身者は、エンジニアリングや安全管理など専門スキルを武器に海外に行きやすいのが特徴です。
電機・電子系メーカー
ソニーグループや千代田インテグレ、メクテックのような電機・電子系は、海外に生産拠点や研究開発拠点を多く持っています。
製品開発や品質管理のために若手のうちから海外勤務を経験できるケースもあります。
商社・トレーディング系
シークス、ホンダトレーディング、住友商事などの商社・卸売業は海外取引がビジネスの根幹です。海外勤務比率は比較的高く、語学力+理系知識(機械、化学、素材など)があればチャンスも広がります。
商船三井のような海運業も国際取引が前提で、海外支店勤務の機会が豊富です。
公益・交流系
国際交流基金のように国際的な文化・教育交流を担う組織もランクインしており、理系でも語学や異文化理解を強みに活躍できます。
なお、おおまかな傾向はあるものの個別のランキングに関しては年度によって変動するため、注意が必要です。
理系向け:海外に行ける仕事9選

理系学生が海外で就ける主要な仕事を9種類紹介します。行き方や必須スキル、初任地の現実についても紹介するので、仕事選びの参考にしてください。
研究・開発の海外プロジェクト
最先端の技術開発はグローバルで行われることが多く、海外拠点で研究に参加できるチャンスがあります。
行き方
大手メーカーや外資企業の研究開発(R&D)部門に配属し、そこから海外赴任の道が開けます。博士課程修了者はポスドク経由も多く、専門によっては初年度から赴任する場合もあります。
必要スキル
研究成果・専門知識、論文発表経験、英語での技術議論力。
初任地の現実
海外ラボは成果主義が強く、即戦力を期待されます。しかし、研究テーマは必ずしも当初の希望通りになるとは限らず、場合によっては新分野に挑戦する場合もあります。
製造技術(立上げ・品質)
新工場の立ち上げや品質改善のために、理系人材が海外に派遣されるケースが多い分野です。
行き方
自動車・電機メーカーなどの生産技術職で入社、数年後に海外工場立ち上げ、というパターンが一般的です。
必要スキル
製造工程の知識、品質管理(QC)手法、トラブル対応力。
初任地の現実
インフラが未整備な地域も多く、現場で臨機応変に対応する力が重要です。
プラントエンジニア
石油・化学・電力などのプラント建設や保守は、主に総合プラントエンジニアリング企業が請け負います。海外の事業所がある場合は、海外勤務が前提となっているところも多いです。
行き方
プラントエンジニアリング企業に入社し、数年の経験を積んだ後、大型プロジェクトに参加し、そこから数年単位で派遣される流れなどがあります。
必要スキル
機械・化学工学知識、プロジェクト管理力、安全管理の実務力。
初任地の現実
中東・東南アジアなど遠隔地が多く、生活環境に適応する覚悟が必要です。
建設施工管理(海外案件)
ゼネコンの海外支店や海外展開を主要な業務とする建設会社、企業ODAや国際プロジェクトで海外施工が行われます。
行き方
ゼネコンに入社し、海外プロジェクト部門に配属されることで、海外赴任の道が開けます。
必要スキル
施工管理技士資格、工程管理、英語・現地語での現場調整力。
初任地の現実
基本的には3年程度の長期滞在型で、治安リスクやインフラ不足に直面することもあります。
海外営業(技術営業)
自動車、機械、インフラ、ITなどの幅広い分野の製品やサービスを提供するメーカー、商社、IT関連企業など、幅広い企業が理系知識を持つ営業職を求めています。現地顧客に対する提案やサポートを担います。
行き方
商社やメーカーに入社後、海外営業部門に配属されます。
必要スキル
英語は必須。その他、1〜2種類の言語を習得しておくと、自分の担当領域としてアピールできる。製品知識、交渉力も必要。
初任地の現実
成果に対するプレッシャーが比較的大きい職種です。また、日本との行き来や所属事業所からさらに出張することも多く、ハードワークになりがちな傾向があります。
IT(オフショア/現地プロジェクトマネジメント)
システム開発のオフショア拠点や現地のプロジェクトマネジメントを担当します。
行き方
ITベンダーやSIerに入社後、オフショア拠点への出向が一般的です。外資系IT企業であれば、さらにチャンスが広がるでしょう。
必要スキル
プログラミング基礎、PM力、英語または現地語での進捗管理。
初任地の現実
インド・ベトナム・中国など開発拠点が多く、文化の違いを理解してマネジメントが必要になります。
データ系(アナリティクス)
グローバルに展開する企業では、データ分析部門が世界単位で組織されています。
行き方
外資系コンサルや大手メーカーのデータ分析部門に入社し、海外拠点への配属を待つのが一般的です。大学院での統計・AI研究の経験は、大きな強みになります。
必要スキル
Python/R、統計学、英語。
初任地の現実
リモート勤務や短期出張の場合も多いですが、他の仕事と比較すると欧米勤務の可能性が高いです。
サプライチェーン
物流・調達・在庫管理など国際的なモノの流れを支える仕事です。
行き方
商社、メーカーの調達・サプライチェーンマネジメント(SCM)部門に入社します。新卒でも比較的海外出張が多い傾向があります。
必要スキル
ロジスティクス知識、英語での調整力、トラブル対応力。
初任地の現実
物流の遅延や現地交渉の困難など突発的な課題が多いため、現場での対応力だけでなく、本社への報告力・提案力が必要になることも多いです。
学術(ポスドク・RA)
研究者として大学や研究機関に所属し、海外のポスドクやRA(リサーチアシスタント)として働きます。
行き方
大学院博士課程修了後、海外ラボへ応募します。
必要スキル
論文発表、研究実績、英語での学術交流。
初任地の現実
契約は短期(1〜3年)が多く、ビザ更新や次のポジション探しが必須となります。
海外勤務の多い8種の業界

大手メーカー
海外勤務の機会が多い業界の1つ目は、大手メーカーです。
自動車や家電製品などを作って販売している大手メーカーは、海外での事業に力を入れています。
海外営業や海外支店での事務などで、海外勤務のチャンスがあります。
大手メーカーの主な市場は国内のため、国内で業務を学んだ後に海外に行くケースが主流です。
総合商社
海外勤務の機会が多い業界の2つ目は、総合商社です。
総合商社は、世界各地との貿易を通じて、多様な商品を国内に供給しています。
国際的なビジネスを展開するため、頻繁に海外出張のチャンスがあります。
また、総合商社は、今までにない新しいビジネスを創出するケースも多くある点も特徴です。
新しい商品を国内市場に導入するだけでなく、海外でも販売するケースがあります。
そのため、若いうちから海外で働く機会が与えられます。
金融
海外勤務の機会が多い業界の3つ目は、金融です。
銀行や保険、証券会社などの金融業は外資系企業も多く、海外へ行く機会も豊富です。
海外勤務を目指したい場合は、日系企業の海外支店を視野に入れると良いでしょう。
建設
海外勤務の機会が多い業界の4つ目は、建設です。
建設業界は、道路・橋・空港・ビルといったインフラ整備を担い、ODAや国際プロジェクトを通じて海外での仕事が多い分野です。特にゼネコンは、若手のうちから海外工事の現場に派遣されるチャンスがあります。
ゼネコン企業では若手社員にも海外派遣のチャンスが与えられることもあり、社歴を問わず活躍したい方に向いています。施工管理、構造設計、設備エンジニアなどの職種が中心で、建築士、施工管理技士(1・2級)などの資格を持っていれば有利です。
赴任の型としては長期駐在が中心で、現地に常駐するのも数年単位となります。希望の地域があれば、今から言語を学び始めるのも良いでしょう。
プラント
海外勤務の機会が多い業界の5つ目は、プラントです。
プラント業界は、資源獲得において海外との関わりが深く、プラントの建設や設備改善などに携わっています。
プラント業界では、社内に一定数海外勤務者がいる企業が多くあります。自分の専門性を活かせる職種のキャリアプランに海外勤務にあるのかどうかを見極めてから、志望しましょう。
海運
海外勤務の機会が多い業界の6つ目は、海運です。
海運業界は、貨物や資源を世界各地に運ぶ国際物流の要で、海外拠点勤務のチャンスが豊富です。港湾や現地支社での勤務を通じて、グローバルな商流に直結します。
業務の特性上、海外に行く機会が多く、主な職種としては、運航管理、技術監督(船舶エンジニア)、ロジスティクス企画などがあります。求められる資格は職種にもよりますが、海技士、航海士、船舶関連資格などがあります。
海外の港湾オフィス勤務や、長期駐在・短期出張などの形で赴任するのが一般的です。
航空
海外勤務の機会が多い業界の7つ目は、航空です。
航空業界も、理系にとって海外勤務のチャンスが多い分野です。航空機メーカーや航空会社の技術部門では、海外の整備拠点や空港で勤務するケースがあります。
主な職種としては航空整備士、運航管理エンジニア、空港設備技術者などです。上記の職種に就くために必要な資格としては航空整備士資格、TOEICの高スコアや国際的な航空英語が必須となります。
空港ごとの拠点勤務、海外工場での整備・検査などもあり、短期出張から長期駐在まで幅広い赴任の形があります。
エネルギー
海外勤務の機会が多い業界の8つ目は、航空です。石油・天然ガス・再生可能エネルギーなどの分野は、グローバルに資源開発やプラント運営を行うため、海外勤務が前提となるケースが多い業界です。
職種としてはプラントエンジニアや探鉱・採掘エンジニア、発電所運転技術者などがあります。勤務するためには危険物取扱者、電気主任技術者、エネルギー関連の国家資格などの取得が求められます。
赴任する場合、プロジェクト単位で数年駐在するケースが一般的です。中東や東南アジアなど遠隔地が多く、生活環境はハードな一方、厚い手当と他では得られない体験が得られます。
海外勤務できる企業に就職する方法

日系グローバル企業の選考を受ける
海外勤務できる企業に就職する方法の1つ目は、日系グローバル企業の選考を受けることです。
グローバル企業とは設立国以外の地域でも自社のビジネスを展開しながら、同じサービスや商品を提供している企業です。日本のグローバル企業としては、「トヨタ自動車」「キヤノン」「任天堂」などが知られています。
海外勤務のチャンスがある日系グローバル企業に就職するには、TOEICで900点以上の高スコアを取得しておきましょう。
英会話は、第二外国語でビジネス会話ができる程度を目指すことをおすすめします。
企業によっては、部門別採用をしている企業もあります。そのため、企業分析と部門別の対策をして、キャリアステージ上に海外勤務があるかどうか確認しておきましょう。
外資系企業に就職して海外拠点に異動
海外勤務できる企業に就職する方法2つ目は、外資系企業に就職して海外拠点に異動することです。
外資系企業に就職して海外赴任をするには、大きな成果が必要です。
外資系企業は海外拠点を持っていますが、海外に赴任するには同期だけでなく、世界中の優秀な社員と競合しなければなりません。
外資系企業に就職するには、メーカーではTOEICのスコア700点程度、外資系コンサルタント・銀行では800点程度を目安に考えましょう。
TOEICのスコアそのものが問われるわけではありませんが、筆記試験や英語面接で実力が評価されるため、英語力は必須です。
なお、外資系企業の海外ポストの有無は、企業によって様々です。
後で後悔しないためにも、面接で海外での就労のチャンスがあるかどうか質問しておくことをおすすめします。
現地で就活を行う
海外勤務できる企業に就職する方法3つ目は、海外で既にビジネスを展開している日本人経営の企業などに、現地で就活を行って入社する方法もあります。
掲示板や現地のエージェントを通じて、現地在住の日本人との交流や募集が行われているケースが多い状況です。そのため、"国名 Japanese job"などで検索してみると希望の求人を見つけられる可能性があります。
準備ロードマップ(3か月版)

海外勤務を実現するには、「やみくもに動く」のではなく、必要な準備を段階的に進めることが大切です。以下のロードマップを参考に、自分のペースで取り組んでみましょう。
語学(毎日の習慣化)
海外勤務の基盤は語学力です。TOEIC600点〜730点を目安に、毎日の英語学習を習慣にしましょう。リスニング・スピーキングを重点的に強化すると、現地での即戦力につながります。現在の点数にもよりますが、3か月あれば100点上げることも可能です。
職種スキル(ポートフォリオ化)
自分の専門性を「見える化」しておくことは大きな強みになります。研究内容、インターン成果、資格取得などを整理してポートフォリオを作成しておくと、外資系や海外PJ選考でアピールできます。
求人探索(外資/日系グローバル)
就活初期から「海外勤務の可能性がある求人」を意識して探すことが重要です。外資系企業はグローバルに展開しており、日系大手メーカーや商社も海外駐在制度を整えています。両者を比較しながら、自分のキャリア像に合った方向性を選びましょう。
イベント活用(社内イベント・相談会)
企業説明会や社内のグローバル研修制度に注目し、社員やOB/OGと直接話す機会を活用しましょう。海外駐在経験者の声を聞くことで、実際の生活や仕事のリアルが見えてきます。
渡航想定(ビザ調査)
海外で働くにはビザが必須です。国によって就労ビザの要件(学歴・職歴・年収条件など)が異なるため、希望国がある場合は早めに調べておくと安心です。
【準備ロードマップ】
ステップ | 内容 | ポイント |
語学 | 毎日の英語学習(TOEIC600点〜730点を目安) | リスニング・スピーキングを重視 |
職種スキル | 研究・成果をポートフォリオ化 | 専門性を見える化して即戦力をアピール |
求人探索 | 外資・日系グローバル企業を比較 | 海外勤務の可能性がある募集を狙う |
イベント活用 | 社内イベント・相談会・OB訪問 | 実体験を聞いて不安を解消 |
渡航想定 | ビザ条件・滞在要件を調査 | 国ごとの制約を事前に把握 |
海外勤務したい理系におすすめの就活サイト

マイナビ国際派就職
海外勤務したい理系におすすめの就活サイト1つ目は、マイナビ国際派就職です。
マイナビ国際派就職は、グローバル企業の求人が集まるサイトで、セミナーや選考参加予約、イベント参加などが可能です。
国別に異なる就活スケジュールや履歴書作成ツールもあり、グローバルに活躍したい方を様々に支援しています。
TECH OFFER
海外勤務したい理系におすすめの就活サイト2つ目は、「TECH OFFER」です。
「TECH OFFER」は、理系に特化した逆求人型サイトです。
登録したプロフィールを見た企業から、インターンや選考案内などのオファーが届きます。
企業検索では勤務地「海外」を選択できるほか、あなたのプロフィールを見た企業からアクションが届くので、自分の可能性を広げることが可能です。
Q&A|海外勤務を考える理系就活生のよくある質問

Q1:海外駐在と現地採用どちらが新卒に有利?
A:新卒の場合は、日系企業に入社して数年後に海外駐在員として派遣されるルートの方が安定性があります。給与・福利厚生も本社基準+手当が付くため待遇が良い傾向です。一方で、現地採用は即戦力や現地での就労経験が重視されるため、キャリア初期にはややハードルが高めです。
Q2:理系の海外勤務でTOEICはどれくらい必要?
A:TOEIC600点〜730点が一つの目安です。上記以上のスコアがあれば多くの企業で応募条件をクリアできます。
ただし、スコアよりも「英語で会議に参加できる」「メールで誤解なくやり取りできる」といった実務的なコミュニケーション力が評価されます。理系分野では専門知識と英語を組み合わせて発信できるかが重要です。
Q3:海外勤務を目指す場合、修士進学と就職どちらが有利?
A:研究職や専門性を活かす職種(研究開発、データ分析など)を目指すなら修士進学が有利です。一方で、製造技術・施工管理・営業など幅広い職種は学部卒でもチャンスがあります。海外勤務を重視するなら「修士か就職か」よりも、自分が将来目指す職種に必要な専門性・経験をどの段階で積むかを軸に判断するのがおすすめです。
まとめ
理系の新卒でも、海外勤務できる可能性はゼロではありません。
海外でグローバルに活躍してみたい方は、英語力や専門性を磨きながら、就活準備を進めていきましょう!