こんにちは。理系就活情報局です。
就活で実施される適性検査は、どんな内容・どんな目的があるかをご存じでしょうか？
就活の中でも、意外と対策を怠りがちな適性検査。目的や内容を把握し、対策のポイントをしっかり押さえておくことが非常に大切です。落ちることのないよう、対策方法も含めて理解しておきましょう。
今回は、適性検査を実施する目的から効果的な対策法まで、徹底解説します。
安心して適性検査の当日を迎えられるよう、本記事を参考に対策を進めていくことがおすすめです。
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適性検査とは？
性格検査・能力検査に分かれたテスト
適性検査とは、性格や能力の傾向をテストを用いて把握するための検査です。
就活においては採用合否の際の参考データとして使用したり、入社後の配属先の適性を判断する材料として活用されます。
テストは大きく分けて【性格検査】と【能力検査】の2つのカテゴリがあり、WEBや筆記試験の形式で行われることが一般的です。
【性格検査】では性格の傾向やストレス耐性、コミュニケーション能力などを判定します。
【能力検査】では、一般常識や基礎学力・応用力などを、幅広い計算問題や図形問題を通して判定します。
結果が規定に届かなければ、採用試験に落ちることもあるこそ、事前の準備・対策が必要だと言えます。
適性検査とSPIの違い
多くの企業が導入している適性検査のひとつが、SPIです。
SPIはリクルートが開発した総合適性検査で、年間14,000社以上で利用され、200万人以上が受験しています。利用企業が非常に多いことから、最もポピュラーな適性検査のひとつと言えそうです。
企業によって導入している適性検査は異なるためりますので、企業HPや説明会などで確認を行うことが非常に大切なポイントです。
適性検査の受検形式
適性検査の実施方法は、「WEBでの受検」と「ペーパーでの受検」の2種類の方法があります。
以前はペーパー試験が主流となっていましたが、昨今の感染症対策を境に現在はWEB試験での実施が主流です。
WEB試験は「自宅受検」と「テストセンターなど、試験会場での受検」の2種類ありますので、案内文などを事前に確認のうえ準備しておく必要があります。
適性検査の種類
適性検査と一口に言っても、企業が採用している適性検査は様々な種類があります。適性検査のなかでも良く使われる4種類の適性検査を簡単に整理しておきましょう。
・SPI3
SPI3は、近年で最も利用する企業の多い適性検査です。
2023年3月実績では、年間の利用社数は15,500社、受検者数は217万人にも上り業界のシェアはトップを誇ります。中小企業から大企業まで、企業規模を問わず幅広い企業が活用している特徴があります。
検査項目には、「言語分野」と「非言語分野」のほか、企業によっては「構造的把握力」や「英語」などの出題もあります。検査項目名の通り、一般的な言語能力と読解力、数字や空間の理解力や論理的思考力をチェックできる内容が中心。多くの参考書も発行されているため、試験学習しやすい面もあるでしょう。
SPI3を細分化するといくつかの種類があり、新卒採用では主に「SPI3-U」が多く用いられています。
他には以下の特徴を持つSPI3があります。
・SPI3-G：中途採用向け
・SPI3-H：高卒採用向け
・GSPI3：外国人などグローバルな採用向け
参考：お役立ちコラム-SPIとは？ リクルートMSのSPIが選ばれ続ける3つの理由
・TG‐WEB
性格検査と能力検査の2種類で構成される、TG‐WEBも比較的活用されている能力検査です。
実務に役立つ判断推理力が見極められるため、より実態に即した検査を求める企業に利用されている能力検査です。
参考：適性アセスメント TG-WEB｜株式会社ヒューマネージ
・CAB/GAB
CABは、SEやプログラマー職としての適性試験に用いられることが多く、GABは新卒総合職の採用に用いられることの多い能力検査です。
CABは主に暗算や法則性などの検査、GABは知的能力や職務適性の検査を重視した内容で、ターゲットを絞った場面で活用されています。
・玉手箱
玉手箱は、性格検査のみの「玉手箱I Ver.2」と、性格検査と能力検査を同時に検査する「玉手箱III」の2種類があります。
能力検査では言語・計数・英語などの出題があり、企業や職種によって使い分けられている適性検査です。玉手箱の案内があった場合は、どちらの受検が必要か確認したうえで対策する必要があるでしょう。
インターンで適性検査が必要になることも
人気のある企業では応募者を選別するため、インターンで適性検査が行われる場合があります。
企業は多数の応募から効率的に候補者を絞り込むために、適性検査の結果を利用して自社に必要な能力を持つ就活生を見つけます。
また、自社が求める人物像に近く入社後に活躍してくれそうな人材を見つけることも目標です
25卒からインターンの重要性が増しているからこそ、適性検査によって参加のチャンスを逃さないようにしましょう。
適性検査でチェックされるポイント
適性試験で、企業は何を知りたいと思っているのでしょうか？
多くの学生は、一見簡単そうな試験から何がわかるのか、うまく理解できていないかもしれません。
以下では、企業が適性検査でチェックしている3つのポイントを紹介します。
①基礎能力
企業は能力検査の結果で、就活生が入社後に自社で活躍するのに必要な基礎的な知識を持っているかどうかをチェックしています。
②自社とのマッチ度の確認
企業は、適性試験で学生と自社のマッチ度を判断しています。
求める能力があっても社内に馴染めなかったり、孤立してしまったりすれば、せっかく採用した人材を失ってしまいます。
適性検査を通じて学生の性格や人柄を把握し、自社との相性をチェックすることで入社後の退社リスクを減らして長く活躍する人材を確保したいと考えています。
③入社後の配属や教育の参考
適性試験の結果は、入社後の配属や教育も想定しています。
就活生が選考を通過して入社した場合、企業はその学生を自社の一員として育てることになります。選考時には学生が自社に合うかどうかをチェックし、入社後はさらに詳しくその学生の配属先を決定するために適性試験の結果を利用します。
適性試験は採用活動を効率的に進めるだけでなく、入社後の育成にも役立つツールといえるでしょう。
また、大企業にもなると数万という応募があるので、効率よく応募者を絞るために足切りとして適性検査が用いられます。
一般的には学歴と適性検査の結果のセットでみることが多いので、検査の結果次第では学歴フィルターを覆すチャンスにもなります。早期対策で学歴フィルターに打ち勝ちましょう。
適性検査の基本的なルール
適性検査には、独自のルールがあります。
国語や数学の基礎的な能力は身についていると思っても、適性検査の基本的なルールを知らなければ、当日慌ててしまいます。
適性検査のルールとして押さえておきたいのは、
①一度回答した問題には戻ることができない
②回答の正誤によって難易度が変動する
です。
Webで受ける適性検査ではほとんどの場合、一度回答した問題には戻れません。
問題が出たら即座に考えて回答することはもちろんです。しかし、わからない問題や時間のかかりそうな問題が出題された場合には、どのように対応するかを判断することも重要です。
また、適性検査の中にはSPIのように回答の正誤によって難易度が変動する場合があります。
回答する問題が事前に全て決まっているわけではなく、1つ前の回答の正誤によって難易度が変わります。前の問題よりも難しくなったと感じた場合、順調に正解を重ねている証拠です。
適性検査は難しい？効果的な対策法
解法を押さえれば難しくない
能力検査では短時間で多くの問題を解く必要がありますが、問題の傾向や解法を事前に理解しておけばスムーズに解けます。
能力検査で毎回出題される問題は違いますが、問題の傾向はある程度予測できます。
志望する企業の能力検査の傾向を正確に把握して、頻出問題の解法を理解するところから始めましょう。
適性検査の対策本をやり込む
本を読んだり、メモを書き込んで対策したい方には、適性検査対策本の活用がおすすめです。
SPI・玉手箱・TG-webなど様々な出題形式の適性検査がありますので、志望企業の出題形式のものから慣れていくと良いでしょう。下記の対策本例などを参考に、ご自身にあうものを見つけてみてください。
様々な対策本が出版されていますが、まずは一冊を何度もやり込むことが良策です。
複数の本で対策をすると覚える内容が多くなり、かえって混乱してしまう場合もあります。基本的な出題形式に慣れ、思考が効率的に運べるようになれば応用が効くようになるはず。慣れてきたら制限時間内に設問を解くことを意識をしながら、より実践的な対策へ移行していくことが大切です。
【適性検査対策本の例】
・これが本当のSPI3だ! 2026年度版（SPIノートの会）
・2026年度版 7日でできる！ SPI[頻出]問題集（就職対策研究会）
・これが本当のＷｅｂテストだ！（１）２０２６年度版【玉手箱・Ｃ－ＧＡＢ編】（SPIノートの会）
・【TG-WEB・ヒューマネージ社のテストセンター 編】これが本当のWebテストだ！（2） 2026年度版（SPIノートの会）
適性検査の対策アプリを活用
適性検査対策の方法として、スマホアプリやWEBサービスを活用する方法もあります。
生活に身近なスマホやPCの方が、対策本より使いやすいという方にはおすすめの方法です。アプリのメリットとしては、どこでもすぐに活用でき、サービスによっては苦手な部分の練習問題を繰り返しやすいことにあります。
理系学生に苦手な方の多い文章問題や文法なども、サービスによっては繰り返し練習しやすいため、苦手の克服にも最適です。近年ではWEBでの試験が主流になってきていますので、WEBで対策しておけば本番を想定した対策ができる点も大きなメリットです。先輩などが実際に活用し結果がでたサービスがあれば、ぜひ取り入れてみると良いでしょう。
模擬試験を受けて慣れておく
能力検査の種類によっては、約40分で100問近くの問題を解く必要があります。
本番で慌てないためには時間内に解く練習をして、模擬試験を受けておくことをおすすめします。
自分の得意な分野と苦手な分野を理解し、それに基づいて時間配分を計るようにしましょう。問題の難易度によって異なりますが、1つの問題を30秒から1分以内で解く習慣を身につけると良いでしょう。
理系就活での適性検査のポイント
3カ月を目安にゆとりを持って対策する
適性検査の準備は、できるだけ早く始めることをおすすめします。
中には、「情報解禁の1ヶ月前くらいから始めればいい」と考えている就活生もいると思います。実際には、1ヶ月では十分な対策ができないこともあります。
他の応募者と差をつけて、確実に適性検査を通過したいのであれば、少なくとも3ヶ月前に準備を始めることをお勧めします。
なお、最近では企業によって適性検査の開始時期が異なることもあり、インターンシップの選考でも適性検査が行われることがありますので、受験するタイミングを把握することは難しいかもしれません。
このことを踏まえれば、この記事を読みおえてからすぐに準備を始めることをおすすめします。
能力検査（非言語系）のポイント
能力検査（非言語系）のポイントは3つです。
・素早く回答する
・時間配分
・計算式を復習する
能力検査でよくあるミスが「時間が足りない」です。
とにかく事前に問題を解いて、形式や時間配分に慣れておくことが重要となります。
「問題の解き方が思い出せない」なんてこともよくあるので、参考書や就活サイトの模擬問題を活用して対策を進めていきましょう。
能力検査（言語系）のポイント
能力検査（言語系）のポイントは4つです。
・語彙力を高める
・文法を理解する
・読解力を高める
・ニュースを読む習慣づけをする
言語の領域では、漢字の問題や文章の順序を変える問題、そして長文の読解問題などが出題されます。
漢字の問題は、よく間違えやすい漢字が出題されることが多いため、参考書を何度も解いて覚えましょう。
また、接続詞や熟語の理解を深めたり、本を読むなどして読解力を高めておくことが重要です。
性格検査のポイント
性格検査のポイントは3点です。
・良い状況、うまくいっているときをイメージして回答する
・自分らしい回答を心がける
・素早く回答する
就活を続けていると、なかなかうまくいかず落ち込むこともあると思います。
しかし、そういった気持ちのまま性格検査を受けると、気持ちが反映されて自分の魅力をうまく相手に伝えられません。
性格検査はその時の気分で回答が変わってしまうことがよくあるので、回答するときは自分が良い状況やうまくいっているときをイメージするようにしましょう。
自分を良く見せようとして回答に矛盾が発生しないように、自分らしい回答を心がけましょう。一貫性があれば問題ありません。
能力検査と同じく問題数が多く時間がシビアなので、素早く回答するということも頭に入れておきましょう。
理系就活での適性検査で注意したいこと
明確な合格ラインはない
適性検査は企業によって合格基準が異なるため、明確な合格ラインはありません。
たとえば、倍率の高い企業の場合、6〜7割正解したとしても合格するとは限りません。
明確な合格基準が存在しないため、「この程度の点数で良いだろう」と安易に判断せず、全問正解することを目指して対策に取り組むよう心掛けましょう。
時間配分をしながら解く
適性検査は、単に正解をするだけでは十分ではありません。
決められた時間内に、できるだけ多くの正解を出す能力が測定されるため、できるだけ多くの問題に触れる必要があります。
ある程度問題の出題パターンに慣れてきたら、本番を想定して時間を計りながら問題を解いていきましょう。苦手な項目や解けそうもない問題をスキップする判断の練習にもなります。
練習を重ねるうちに、自分に合った時間配分の効率的な解法がわかるでしょう。
自分を必要以上に良くみせようとしない
適性検査の評価項目の中には「虚偽性」という嘘をついていないかという項目が存在するので、自分を偽った回答で矛盾が生じるとマイナス評価になってしまいます。
また、性格検査で嘘をついてマッチングしても、その影響は入社後の実際の勤務を通して明らかになります。
つらい目にあうのは自分と配属先の人たちですので、偽るのは何も得になりません。企業の求める人物像は意識しつつも、あくまで自分らしい回答を心掛けることが何より大切です。
嘘や矛盾が生じないようにする
性格検査では、嘘をつかないのはもちろん、一貫性を意識しましょう。
たとえば、積極的な性格を選択したのに、「リーダーに立候補することは少ない」と答えた場合は情報がブレて「嘘をついているのではないか」と疑われてしまったり、本当はどのような人物なのかが分かりづらくなってしまいます。
自己分析の結果を踏まえて、一貫した回答をするようにしましょう。
時間がない時の適性検査の対策法
頻出問題を重点的に対策する
書類選考を通過した後、多くの企業で適性検査が実施されますが、実はここで対策していない就活生の多くが落とされてしまいます。
せっかくの志望企業に入りたいと思っても、面接してもいない段階で落ちてしまうのはとても悔しいものです。
適性検査まで時間が無い場合は、頻出問題を重点的に対策しましょう。
よく出る問題を確実に得点に変えれば、選考を突破できます。
短期集中型の問題集を使う
適性検査まで時間が無い場合は、短期集中型の問題集を頼りましょう。
就職対策研究会編集「2026年度版 7日でできる！ SPI[頻出]問題集」は、短期間で効率良くSPIの問題を学べます。
1日ごとに項目がまとめられており、基礎からしっかり復習できます。
例題→練習問題→模擬テストとステップアップしながら学べるので、効率的に解法が身につきます。
まとめ
適性検査は、就活の重要なポイントですが、きちんと対策をすれば次のステップに進めます。
適性検査の対策をする理系就活生は、併せて理系に特化した逆求人型サイト「TECH OFFER」に登録しましょう。
登録は5分もかからずに完了する上に、インターンへの招待が届いたり、早期選考ルートにつながる可能性もあります。
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