登録者情報
ニックネーム:Differential Evolution
横浜国立大学大学院 理工学府 / 22卒

選考企業情報
企業名:株式会社サイバーエージェント
職種:エンジニア
インターン参加:参加していない
最終選考結果:3次選考通過

エントリーシート

サイバーエージェントを志望する動機を教えてください。

私の貴社への出会いは、中学時代のAmebaサービスでした。先日終了してしまいましたが、当時の私にとって革新的であったアメーバピグのグラフィックの美しさと直感的な操作に惚れ込み、時間を忘れるほどのめりこんだ覚えがあります。また、アメブロを中学生なりに同級生とそれぞれ運営し、出かけた場所の紹介や、大喜利大会などで読者数を競ったことが今でも懐かしく思います。暇さえあればピグとブログのことを考えていました。まだPCを使い始めて間もなかった時期のユーザにも、これだけ高揚感をもって日常を彩ることができるコンテンツを、いつか多方面から提供したいと考え貴社を希望しました。 また、Q13で回答しましたが、近年では教育事業にも興味があり、貴社のTech Kids SchoolやQUREOといったプログラミング教育のスタートアップ支援にも注目している次第です

第一志望の職種(機械学習エンジニア/データサイエンティスト)を選んだ理由を教えてください。

私の研究は進化計算や群知能といった最適化技術であり、今日の人工知能を支える一分野です。機械学習との関連は、機械学習技術のパラメータや構造などのブラックボックス最適化に適用可能であり、問題をより良く・早く・確実に解くためには欠かせない分野でもあります。一方、進化計算の手法として機械学習をサロゲートとして用いる方法も存在します。したがって、機械学習と密接な関係にある分野を専攻する私は、機械学習エンジニア/データサイエンティストの職種を志望します。

Q2とQ4で選択した職種や技術に関連するこれまでの経験について、アウトプットや技術についてのアピールをメインに教えてください。 アウトプットについては、参考URLがあればご記載ください。 機械学習/データサイエンスを選んだ方は、大学や大学院での研究の内容・発表等の実績についても教えてください。

私の研究では、最適化技術(進化計算や群知能 等)のハイパーパラメータや遺伝的操作(まとめてconfiguration)を自律適応的に調整しています。ルート検索、スケジューリング、機体・構造物設計など、今日の高度情報化社会の様々な工学システムに最適化問題は内包され、これを探索により効率的に解く最適化技術は重要な分野となっています。最適化問題とは、所望の目的の達成度を表す指標を目的関数として定義し、目的を達成するために選択する量を表す決定変数を変化させて、目的関数を最小化あるいは最大化する問題を指します。決定変数が連続値である連続最適化では解候補は無限にあり、離散値である組合せ最適化ではある次元数を超えると解候補の組合せ爆発が起きるように、これら最適化問題にはNPクラスに分類される問題も多く、木やグラフ・その他の探索において実際にすべての解を試す(ブラインド探索)ことは実用上不可能です。そのため、近似解法(ヒューリスティック探索)を用い、必ずしも厳密解を得る保証はないものの実用的な時間内で効率的に近似解を得る技術が有効となります。私はこれに興味を持ち、最適化技術を扱う研究室に所属しています。そこでは個々の問題やシステムに特化した技術を設計・調整することがその性能を高める効率的手段であることを学びました。そして問題定式化やハード面の制約等の広く深い理解・洞察力を得るべく、デバイス特性・制御・通信・機械学習等の電子情報工学全般を幅広く扱う専攻に進学し、講義を数多く積極的に受講しています。  ここで、現在の最適化技術の問題点として、新規材料開発・最適構造設計などの研究開発や生産効率向上を図る様々な実社会の現場では、実問題を解くにあたり解くべき問題や適用するシステムの機能・規模・制約により効率的な解法は変わるため、選定の指針が立たず困難に直面していることが挙げられます。また、実問題ではその問題の解評価に1回に数日かかるシミュレーションであったり、次元数が極端に大きい大規模最適化であったりするケースも存在します。これらの理由から、問題を解きながら自律適応的にconfigurationを調整する最適化技術アルゴリズムの手法研究が必要となり、私は進化計算や群知能に代表されるメタヒューリスティクスにおいて特にこれに取り組んでいます。  しかしながら明確な調整方針の無さから、先行研究では過去に良い評価値の解を導いたconfigurationをある程度の解評価回数を費やしながら統計的に再現しています。これに対し学部4年での私の提案手法では、経済学の理論に着想を得て、複数のアルゴリズムを並列して用意し、それらが導出する解の評価値をもってアルゴリズムの良し悪しを競争的に判断します。これにより、互いの解を目標としてアルゴリズムのconfigurationを効率的に自律適応調整する手法を実現しました。特に少ない評価回数の時に性能の優位性が顕著であり、実問題への展開を視野に入れたときにはさらに効果的なものです。昨年末の進化計算シンポジウム(国内)で筆頭著者として発表を行い、先日国際会議IEEE WCCI2020にて口頭発表を行いました。前者はIEEE CIS Young Research Award 最終ノミネートを受け、後者は村田学術振興財団 研究者海外派遣援助を獲得しました。また、学部卒業時は成績と研究業績により大学・同窓会・電気学会からの表彰をいただきました。現在は同種(ホモジニアス)のアルゴリズム(具体的には差分進化法:DE)の性能向上により単一目的最適化問題に取り組んでいますが、今後は、異種(ヘテロジニアス)のアルゴリズム(DE+PSO+…)で構成されるフレームワークで、アルゴリズム同士の競争と協調で得られる集合知を活用する手法へと拡張します。さらに、より困難な問題クラスである多目的最適化問題や、実問題を志向した制約付き問題への拡張も目指します。

企業のインターンや開発のアルバイト、ハッカソンなどに参加した経験について インターン先や期間、内容、成果等を、個人開発かチーム開発かがわかるようにしつつ具体的に教えてください。

富士フイルム株式会社での3日間のインターンシップ(ハッカソン)では、会社製品であるSX800という防犯カメラを用いた新しいソリューション提案を行いました。私たち5人のグループでは、ドローンと組み合わせた方法で海難事故防止策を講じ、平時はリゾートの魅力を発信する、行政・地方自治体・企業が一体となった、包括的サポートができるビジネスモデルを提案しました。開発部分としてはUnityを用いたデモ動画を作成しました。

長期間(目安としては1ヶ月以上)にわたってグループで協調しながら何かに取り組んだエピソードを200文字程度で教えてください。他の回答と重複していても構いません。(技術的なエピソード以外でも可)

大学公認管弦楽団にて、指揮法と管弦楽法を勉強し学生指揮者として体系的で効率的な、音楽性を意識し文献にも基づいた合奏練習の進行をしました。多くの意見を尊重し、時に裏から支え時に前に立って決断することで、対話能力とリーダーシップを得ました。また予定作成や場所確保、外部交渉、音楽監督をする役職で中心を担い、団にIT化をもたらし、さらに自発的に他団体に呼びかけて学務に環境改善を嘆願し実現に繋げました。

最も試行錯誤をした経験について、①結果としてうまくいったことと②結果としてうまくいかなかったこと それぞれを200文字程度で教えてください。①と②が同じエピソードにおけるものだったり、他の回答と重複していても構いません。(技術的なエピソード以外でも可)

①高校数学教師から孤児院での学習ボランティアの誘いを受けました。最初は私に自信がなく、傷心の子どもだけに勉強どころではなかったものの、仲間と指導や意思疎通の在り方を議論し、寄り添い根気強く続けること半年、会うなり男の子が駆け寄り、その後も「一緒に勉強すると楽しい!」と頑張ってくれ、喜びを感じました。一歩踏み出す大切さに気付かせてくれた教師に感謝しており、その勇気が出ない人に自分もそっと後押しするようになりました。 ②大学主催のアプリコンテストにおいて、音楽の練習を効率良く行うためのアプリを開発すべく、多方面に調査を行い、自動譜めくり・スケジューリング・自動アンサンブル等の多彩な機能を提案したが、第2位に終わってしまいました。当時の審査員にフィードバックを頂いたところ、あれもこれもできるアプリはかえってピンボケしてしまい、ユーザのニーズにズバリ効くものを一つ提案した方が効果的であり、実装上も処理の重いものになってしまうとのことでした。