登録者情報
ニックネーム:やまだ
岡山大学大学院 自然科学研究科機械システム工学専攻 / 22卒

選考企業情報
企業名:三菱ケミカル株式会社
職種:設備技術職
インターン参加:長期インターン参加
最終選考結果:最終選考通過(内定)

エントリーシート

志望動機(200字以内)

私は「ものづくりを通して社会に貢献したい」と考えています.大学院での金属材料の研究を通じ,高性能なものづくりを実現するためには,基盤となる素材の高性能化が重要であることを学びました.様々なものに使用される化学製品に特に強い興味を持っています.そこで,多様な化学製品に強みを持ち,「KAITEKI実現」の理念を掲げ,社会に貢献する貴社でなら私の志望する仕事ができると思い,貴社を志望します.

希望職種とその理由

私はものづくりを支える縁の下の力持ちのような存在になりたいと考えています. そのため,ものづくりの根幹を担うプラントに関わる業務を担当したいと思っています.社会だけでなく,一緒に働く研究職や製造技術職の方にも貢献できる設備技術職を希望します.インターンシップを通じてより強く志望するに至りました.

研究概要(600字以内)

私は「Ti-Nb系合金の熱処理に伴う変態挙動」というテーマで研究を行っています.純チタンは室温でhcp構造ですが,Nbを添加すると室温でbcc構造であるβ型チタン合金となります. β型チタン合金であるTi-Nb系合金は,良好な生体適合性,低ヤング率,高耐食性などの優れた特性を有するため,人工骨などの生体材料として使用されています.しかし,この合金は熱処理条件によって組織が変化し力学特性が変化するという問題点があります.力学特性を大きく変化させる組織はω相という組織の形成です.私は,Tiに30mass%のNbを添加したTi-30Nb合金を試料とし,280℃,300℃,400℃,510℃,600℃の温度でそれぞれ5分保持を行った後,焼入れ処理を行い, X線回析を用いて構造変化を確認しました.その結果, 510℃のみω相が確認でき,それ以外の温度では,室温での組織と変わらないことが明らかになりました.しかし,300℃での保持時間を1時間まで伸ばし焼入れ処理を行うとω相が確認できました.この結果から生体材料として使用するには300℃~500℃の温度域を避けて利用する必要があることを明らかにしました.今後の研究計画としては,軽量かつ安価な生体材料の作製を目指して,軽量な材料であるAlを添加したTi-Nb-Al合金を用いて熱処理によってこの合金がどのような構造変化を示すのかを調査していきます.

研究に取り組むうえで見出した課題とご自身が考えて行った解決手段、そこに至る背景について記述してください。例えば、どのような実験中に、どのような事象に気づいて(誰のアドバイスで)、何を考えた、など具体例を挙げてわかりやすく記述してください(600字以内)

Ti-30Nb合金の熱処理に伴う変態挙動を評価するためにDSC測定を用いました.DSC測定とは,試料を室温から600℃まで昇温させ,構造変化が生じている温度域を特定する手法です. 構造変化が生じるとその温度域で吸熱・発熱反応が生じることから特定できます.Ti-30Nb合金では,300℃付近で発熱反応を生じました.しかし,時効処理や別の測定を行っても300℃での発熱反応によって生じた構造変化を特定できないことが問題でした.そこで指導教員と議論し,既に変態挙動が解明されている類似の合金でDSC測定を行い発熱反応が生じた構造変化を確認する方針を立てました.Ti-8Mo合金で測定を行ったところ500℃付近で発熱反応が確認できました.Ti-8Mo合金は500℃付近でスピノーダル分解を起こす合金です.スピノーダル分解とは,特定の温度で長時間保持することにより組織が微細化する強化機構のことです.そのため,Ti-30Nb合金でも同様の現象が起きているのではないかと考えました.そこで同様にT-30Nb合金でも300℃で長時間熱処理を行いました.1時間保持し,組織を確認するとスピノーダル分解は確認できませんでしたが,ω相の形成が確認できました.この結果から300℃でも,ω相が形成されているのですが,熱処理時間が短いため,確認することができなかったということがわかりました.

学生時代に課外活動で挑戦したことを通じて自己PR(600字以内)

私の強みは,目標を達成するために粘り強く挑戦を続けることです.小中高とサッカーを続けてきた為,大学では新しいことに挑戦しました.未経験のバレーボールサークルに入りました.そのサークルは在籍者の9割が経験者で社会人リーグにも所属する強豪でした.しかし,「始めるからには本気でやりたい」と思い,レギュラーとして試合に出ることを目標としました.当初,メンバーとの実力差は非常に大きいものでした.そこで,経験者の友人を誘い,1時間早く練習に行く自主練習を1年間続けました.しかし,周囲との差を埋めることはできず,ベンチメンバーになることすらできませんでした.協力してもらった友人の為にも絶対に達成したいと思い,苦手だったサーブやトスを重点的にもう1年,自主練習を続けました.すると徐々に上達し, 3年次にはレギュラーとなり試合に出ることができました.この経験から,新しい挑戦はとても困難ですが,周囲の助けを受けて諦めずに取り組み続けることで達成することができると学びました.貴社の夏季及び冬季インターンシップに参加した際に,今後は化学プラントの現場でも,ドローンでプラントを検査するといった新しい技術導入に挑戦していく必要があるというお話を伺いました.そこで,貴社の設備技術職への着任の暁には様々な新しいことに取り組み,失敗しても粘り強く挑戦し,人や社会に貢献できるような技術を開発したいと思います.

各質問項目で注意した点

研究概要を知識のない方でもわかるように簡潔に書いた.自分は勝手に採用担当者はたくさんエントリーシートを読むから時間のないものと思っていたので一回読むだけで頭に入るような簡潔でわかりやすい内容を心掛けた.

結果通知時期および結果通知方法

結果通知時期:当日中 結果通知方法:メール