こんにちは。理系就活情報局です。

理系は専門性の高さが強みですが、授業の難易度が高く、ついていくのが大変だと感じるケースもあるかもしれません。

「思うように単位が取れなかった」「実験や研究が予想以上に重たくて進級が難しくなった」

上記のように、さまざまな理由で留年を考える状況になることも決してめずらしくありません。

「就職に強い理系でも留年すると就職が難しくなるのでは」と、不安に思う方も多いのではないでしょうか。また、友人が卒業していく中での孤独感や親への申し訳なさなどの面で大きな不安を感じている方も多いはずです。

今回は、理系学生の留年が就職活動にどう関わるのかを整理しつつ、前向きに就活を進めるためのヒントをお届けします。

「留年してしまった自分は大丈夫だろうか」と悩んでいる方の助けになる内容であるため、ぜひ参考にしてください。

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留年とは?

留年とは?

留年とは必要な単位が足りず、進級や卒業に至らなかった状態を示します。

せっかく内定が決まっても単位不足で進級できなかったり、単位不足で卒業できなかったりすると内定取り消しになる可能性があります。

留年するデメリットは、以下の通りです。

・内定取り消しになる

・そのまま在学する場合は、1年分追加の学費が発生する

・奨学金の支給が停まる

・卒業して就職する友人との落差を感じる

・内定先の会社や両親、教授からの信頼を損なう可能性がある

理系でも留年したら就職は難しい?

理系で留年したら、必ず就職が難しくなるわけではありません。

たしかに、一部の企業では留年理由や学業成績を重視するケースもあります。

ただし、理系の就職活動では研究内容や専門スキル、課題解決への姿勢などが評価されるため、留年が直接的な不利につながるとは限りません。

むしろ、「なぜ留年したのか、その経験から何を学んだのか」をしっかりと説明できれば、前向きな評価を得られる可能性もあります。

大切なのは、誠実に経緯を伝えた上で「留年の経験をどう活かしていくか」を伝えることです。

大学で留年となる条件は?

大学で留学となるのは、進学・卒業に必要な単位や要件が満たない場合です。

また、大学ごとに独自の要件が決められており、満たして居ない場合も同様に留年となります。

単位取得の場合は、必修科目のように一度落とすと取得できないものもあるため注意が必要です。

大学で留年は何年までできる

大学で留学し続けられるのは、基本的には定められた修業年限の倍となります。

一般的な4年生大学の場合は8年までで、医学部など6年生大学の場合は12年までです。

期限内に卒業できない場合は除籍処分となるため、大学ごとの規定などを事前に把握し、卒業をめざしましょう。

理系学生における留年の実態と近年の傾向

理系学生における留年の実態と近年の傾向

理系学生の大学留年率

単位が不足するために発生する留年は、単位認定の基準が大学によって異なるため、一概に理系学生の留年率を結論づけることは難しいでしょう。

一方で留年率が判明している大学もあるので、公開されているデータを基に理系学生における留年の実情を紹介します。

今回は東京理科大学が公表している2024年度のデータから留年率を紹介します。

学部在籍者数留年者数留年率
数学科455人30人6.6%
物理学科477人22人4.6%
化学科489人26人5.3%
応用数学科481人23人4.8%
応用物理学科474人18人3.8%
応用化学科462人13人2.8%
数学科540人63人11.7%
物理学科489人61人12.5%
化学科483人48人9.7%
参照:東京理科大学「学部・学科、研究科・専攻別在籍学生数、留年者数、退学者数

※学部・学科、研究科・専攻名は2023年度現在に準じる

専攻によって留年率は異なりますが、9つの専攻の平均留年率は6.8%です。

数学科や物理学科のように留年率が10%以上の専攻もあり、理系学生にとって留年が身近な問題であることがわかります。

単位不足で留年する理系は文系よりも多い

留年経験のある理系学生は、珍しくありません。

理系学生は必修科目が多いため、日々たくさんの課題に追われています。さらに、実験や実習が授業に加わることで試験勉強に苦戦する人も多いでしょう。

理系の大学生が研究室に配属されるためには、卒業に必要な単位のほとんどを取得している必要があります。研究室に入るには、大量の課題・実験・実習をこなしながら単位を取得しなければなりません。その結果、留年する学生が一定数出てしまいます。

特に単位認定が厳しい大学の場合、留年する学生の数はさらに増えるでしょう。

大学留年で追加でかかる学費

一単位だけ逃して留年となった場合も、満額の学費が掛かります。

一般的な私立大学の場合は、1年あたり100万円前後の追加学費の支払いが必要です。

3年だと約300万円前後必要になるため、計画性なくだらだらと留年をしてしまうと、金銭的に大きなデメリットがあります。

理系学生における留年の理由

理系学生における留年の理由

必修科目の単位不足

理系学生が留年してしまう理由として、最も多いのが必修科目の単位不足です。

専門性が高い理系分野では講義の難易度も高く、ひとつでも単位を落とすと翌年まで再履修できないケースもあります。

特に、実験科目や演習など出席重視の授業での失敗は、単位取得が難しくなりやすい要因です。

出席やレポートの管理、試験対策の計画を立てきれず、思わぬ留年につながるケースもあります。

研究室配属や卒業研究での遅れ

理系の学部生・大学院生にとって、研究室への配属後は卒業研究が中心となります。

テーマ選定や実験が思うように進まなかったり、指導教員とのやり取りで方針変更が生じたりすると、卒業要件の達成が遅れてしまうケースがあります

特に、実験の結果待ちやデータ分析の精度にこだわった結果、卒業論文が仕上がらずに1年延長せざるを得ないケースも少なくありません。

体調不良・メンタル不調による休学・復学後の遅れ

体調不良やメンタル面での不調により、やむを得ず休学する理系学生もいます。

復学後に同じ授業や研究環境に戻るのは簡単ではなく、単位の再取得や研究再開に時間がかかる場合があります。

特に、実験設備や研究体制が年次で変わるケースも多く、途中からの合流が難しいことも留年の一因です。

就職活動や留学などのスケジュールとの兼ね合い

就職活動や留学など、自分のキャリアのために動いた結果、留年につながるケースもあります。

たとえば、長期インターンシップや海外での学びに集中するために、あえて履修を抑えたことで単位が不足するケースもあります。

そのため、目的を達成するためにあえて留年の選択肢を選んだ点を伝えれば、将来に活かせる経験として評価される可能性もあります。

留年に対する企業の考え方

留年に対する企業の考え方

留年そのものより「理由と納得感」が重要

企業は、留年の有無だけで合否を判断するわけではありません。

実際の選考で重視されるのは「なぜ留年したのか」「その経験から何を学んだのか」といった背景や納得感です。

学業の難しさ、体調不良、キャリアのための行動など理由はさまざまでも、しっかりと説明できることが大切です。

数字や事実に基づき、自分の言葉で語れるかどうかが信頼や評価につながります。

学業への真剣な取り組みなら悪印象にはならない

授業や研究への取り組みに真剣だった結果、やむを得ず留年した場合は企業からネガティブに見られるとは限りません。

むしろ、専門性を追求した姿勢や粘り強さとして評価されるケースもあります。

たとえば、「実験結果に納得がいかず、もう一年かけてやり直した」など、目的意識が明確だと前向きなエピソードとして伝えられます。

説明できない・誤魔化すことは逆効果

「留年の理由を聞かれたくない」「どうせ悪印象だから」と誤魔化したり、あいまいな説明にとどめたりするのは避けましょう。

面接官は留年に関する質問に対しての回答内容だけでなく、話し方や姿勢も見ています。

明確な理由がなくても、自分なりに振り返って正直に話すほうが誠実さや成長意欲が伝わりやすいです。

大学で留年する学生の特徴

大学で留年する学生の特徴は以下の通りです。

①時間や計画がいい加減

約束の時間を守れなかったり、自分で立てた計画が守れないタイプは、留年する学生に多くみられる傾向です。

授業に遅れれば単位が取得できず、先々を見通した行動を取らなければ進学・卒業時に支障がでてしまいます。

社会人としても基本的に必要となるため、足りない場合は必ず身につけておくべき能力です。 

②目標や目的が曖昧

目標や目的で動くタイプの場合は、設定が曖昧だと留年する可能性が高くなります。

大学を卒業する意味や卒業後の進路と向き合って、丁寧に計画しておくのが大切です。

計画をするだけでなく、しっかりと実行しましょう。

③真面目過ぎる

真面目過ぎて効率的に単位取得できないタイプも、留年する学生に多くみられる傾向です。

カリキュラムにもよりますが、全部全力で真面目に進めると心身に支障がでたりと、思うように単位取得が進められない場合があります。実際に、完璧な実験レポートを目指すあまり、1つの課題に時間をかけ過ぎてしまって他の科目の勉強時間が確保できなくなるケースも見受けられます。

ある程度柔軟に、効率的に進める必要があるでしょう。

留年するのはクズ?就活への影響は?

留年するのはクズ?就活への影響は?

理系学生の留年は大きな影響はない

理系学部では単位の取得が文系に比べて厳しい場合が多く、1つ単位を落としただけで留年してしまうこともあります。

留年を経験した理系学生の存在はそれほど珍しいことではなく、留年しているというだけで就活が不利になるケースは少ないです。

理系の場合は、文系と比べて「即戦力になる人材なのか」を判断してもらいやすい傾向があります。

企業は学歴・留年の有無を見ますが、理系学生の場合は専門分野でのスキルを重視します。

理系に特化した求人もたくさんあるため、留年しても理系学生にはチャンスがあると言えるでしょう。

理系学生の留年はチャンスに変えられる可能性大

理系学生にとって留年が決して珍しくないとはいえ、少なからずデメリットがある点は否めません。

一方で留年をすることで、時間が得られるという大きなメリットがあります。

特に理系学生の場合、普段から授業や研究に忙殺され、時間が限られているという現状があります。

使える時間が増えたことで、今までチャレンジできなかったことにも挑戦ができ、自身を大きく変えられるチャンスがあるといえるでしょう。

例えば、授業や研究が忙しく、志望する企業のインターンに行けなかった場合には、改めて挑戦するのもよいでしょう。

また自身の研究分野における第一人者や有名な研究室を訪れる、講演を聞きに行くなど専門性を伸ばす機会も作れます。

時間は誰にでも平等にありますが、年齢を重ねるほど自分の思いどおりに使える時間は減っていくのもまた事実です。

留年はもう1年、自分の思いどおりに使える時間が増えることを意味しています。

留年はデメリットになる部分はありますが、理系学生にとって自身を変えられるチャンスにもなりえます。

2留以上の場合はマイナスになる場合も

留年は自身を大きく成長させる機会にもなる一方で、留年がマイナスに働くケースも少なからずあります。

一般的には以下2つの場合に、留年がマイナスとなる可能性があります。

・留年の原因を分析できていない

・2留以上

前者のように留年の原因が分析できていない場合には、企業からはマイナスな印象を持たれかねません。

企業としてもなぜ留年をしたのかは気になるポイントです。

留年をした理由を尋ねられた際に、原因が分析できていないようであれば、同じミスを繰り返す人物とマイナスに捉えられる可能性があります。

後者の場合、単位不足による留年が2年も続いていることになります。

2年連続での単位不足には、理系学生として知識不足・スキル不足などのマイナスな印象を持たれる可能性が大きく増えます。

1年の留年は許容されても、特別な事情がない限りは2年の留年はマイナスに受け取る企業も増えてくるでしょう。

大学留年は、進め方次第で就職の強みにもなる

大学に留年して落ち込み続ける人も多いですが、実は進め方次第で強みにもなります。

社会人になってからも、思うように行かない場面は多くあるものです。

そのため、逆境に立ち向かって乗り越える経験やメンタルは、就活においても強いアピールとなります。

一度落ち込んだら強みにできることはないか、客観的にみてみると良いでしょう。

留年後に卒業か中退で迷った場合の判断方法

留年後に卒業か中退で迷った場合の判断方法

留年してしまい、このまま大学に在籍して卒業を目指すか、それとも中退するかで迷う方も多いと思います。留年した時は、以下の3つのポイントから自分の将来を検討してみましょう。

先々を見越して判断する

大学に進学したものの、勉強に興味が持てなかった場合、留年してもモチベーションを保てず、ずるずると在席し続ける可能性もあります。

大学を中退すると履歴書の学歴欄には「中退」と書き、最終学歴は自動的に高卒になってしまう点がデメリットです。

また、中退の場合は、大卒を条件とする求人に応募するのが難しくなります。上記のデメリットを加味して、卒業か中退は慎重に判断しましょう。

留年した場合の大学学費が払えない恐れはないか

留年するとなれば、1年分余計に学費がかかります。

そのため、留年をしたい場合はまずは親に報告し、留学した際に学費を支払って貰えるかを確認することが必要です。

親の事情により、金銭的な問題で留年したくても留年できないケースもあります。

一人前の大人である大学生として、金銭的な事情も理解しておきましょう。

大学留年した際に奨学金などが使えるか

大学を留年したいが、両親に学費が払えないと言われた場合は、奨学金が使えるか自身で確認しましょう。

大学の事務局などへ確認を取ってみたり、先輩に話を聞いてみたりするのも良い方法です。

自分が招いた留年ですので、自身が積極的に確認作業を進めましょう。

内定後に留年が決まった場合はどうすればいい?

内定後に留年が決まった場合はどうすればいい?

大学で救済措置が受けられないか確認する

内定獲得後に、

「単位不足かもしれない」

「テストの成績が悪かったから、留年かもしれない」

など留年の可能性が浮上した場合は、なるべく早く大学のキャリアセンターや学部の受付、教授などに相談することをおすすめします。

大学によっては、レポートや追試などの救済措置が受けられる場合があります。

あるいは、教授と直接話し合うことで、特別な補習を受けられるかもしれません。

卒業を諦める前に、大学に相談してみましょう。

留年しても内定取り消しになるとは限らない

留年しても、すべての企業で内定が取り消されるわけではありません。

たとえば、公務員の場合は応募要項が年齢のみで大学卒業が条件に含まれないケースが多いため、内定取り消しにならないことがあります。

公務員以外の職種では、留年が理由で内定が取り消される場合があります。

中には、状況を説明して入社の意欲を伝えれば卒業まで待ってくれる企業もあります。

まずは内定先に留年の報告をしてから、判断を仰ぎましょう。

大学留年が決まったら親へ対応を共有する

大学留年が決まったら、学費を支払っている親へ対応を相談することも必要です

今回の留年となってしまった経緯を伝えて謝罪し、今後どうして行きたいかを伝えます。

学費を払えるかどうかも今後の進路の重要な要素となるため、対応を相談しましょう。

留年した理系学生の就職活動のポイント

留年した理系学生の就職活動のポイント

2留・3留してもネガティブに考えすぎない

留年しても、ネガティブに考えすぎるのは禁物です。

大学で留年してしまった場合、少なからず悩むと思います。

たとえば、卒業や進級した友人と距離を感じたり、就職後の話を聞くうちにわいてくる羨望や焦りといったものを感じざるを得なくなります。

下の学年の生徒に混じり、友人がいない環境に入る時にはストレスも感じることでしょう。

さらに、留年せずに卒業や進級できるのか・学費や生活費はどうすればいいのかという不安もつきまといます。

留年が決まってしまったのなら、覆すことはできません。

2留・3留してもつらい気持ちを引きずりすぎず、少しずつポジティブな気持ちに切り替えていきましょう。

退学ではなく卒業を目指す

留年した場合、退学ではなく卒業を目指しましょう。

心が折れそうになった時には、「もう退学しよう」と考えることもあるでしょう。

しかし、まずは一度立ち止まってみてください。

たとえ留年したとしても、卒業すれば最終学歴は大卒となり、新卒として就活に応募が可能です。

就活の観点から考えた場合、留年しても最終的に卒業する場合と退学する場合では、選考条件や区分が全く異なります。

学歴が高卒だと応募できる求人が限られたり、給与水準が低くなってしまう可能性もあるため、中退を選択することは避けるべきです。

就活を有利に進めたいのであれば、多少の困難でも単位を取得し、きちんと大学を卒業することをおすすめします。

企業が欲する人材を目指す

人材を募集している企業の多くは採用したい人材像・人物像を公開しています。

留年によって1年という時間が与えられたのであれば、企業が欲する人材像・人物像を目指すのも立派な就職活動の対策になります。

例えば、地道で諦めない人物像を企業が欲しい人材としてあげているとしましょう。

地道で諦めない人物像に近づくため、時間のかかる研究に取り組み結果を出した経験を話すことも良いアプローチとなります。

また専門的な資格やTOEICなどの汎用的な資格取得も、人材としての有用性をアピールする方法です。

企業が採用したい人材になるのは、短期間では難しいといえるでしょう。

一方で1年という時間があれば、どうでしょうか。

様々なことにチャンレンジする期間が与えられるため、企業が採用したい人材像・人物像に近づくのも決して不可能ではなくなります。

志望している企業や業界があるのであれば、有効な対策法といえるでしょう。

留年で生まれた時間を就職活動にあてる

留年した際に発生する1年という時間は長いようで、あっという間に過ぎます。

もちろん2留をしないように授業や研究への対策は欠かせませんが、生まれた時間を就職活動に費やしましょう。

例えば、就職活動に必要不可欠な自己分析は時間のかかる作業です。

普段から自身のことを振り返っている方であれば、短期間でも自己分析はできるかもしれません。

一方で、二十数年間の人生を大きく振り返る機会がないまま過ごしてきた方もいるでしょう。

大きく振り返る機会がないまま過ごしてきた方にとって、唐突に自己分析といわれても、難しいはずです。

自己分析は就職活動の中でも、最も重要な作業です。

1年という時間が生まれたのであれば、じっくりと自己分析をおこない、自身の柱ともいえる価値観や判断基準を見つけるとよいでしょう。

他にもインターンシップやエントリーシート対策など、時間を費やすべきことは色々あります。

留年により生まれた時間を無駄にしないためにも、就職活動に多く費やすようにしましょう。

留年経験をポジティブに転換するコツ

コツ

留年経験を自己分析を通して振り返る

留年経験をポジティブに転換するコツ1つ目は、留年経験を自己分析を通して振り返ることです。

留年は人生における挫折の1つですが、その挫折を経験する前と後では考え方や価値観も変わっていると思います。

留年という現実を受け入れたり、対処方法を見つける過程で自分自身の個性や特徴を垣間見ることができます。

まずは自己分析をして挫折を経験した自分を振り返り、自分に足りない部分や今の自分が持つ魅力を知りましょう。

自己投資をしてスキルアップする

留年経験をポジティブに転換するコツ2つ目は、自己投資をしてスキルアップすることです。

留年した場合、授業に出ない時間が生まれます。

その時間を有効活用して難しい資格の取得を目指したり、起業に挑戦したりなどさまざまなチャレンジをしてみましょう。

自己投資を通じて自分を成長させることができれば、就活の際に自己PRとして活かすことも可能です。

留年の経験を自己PRの武器にする

留年経験をポジティブに転換するコツ3つ目は、留年の経験を自己PRの武器にすることです。

履歴書や面接では、留年経験をポジティブに転換して、前向きな考えがあることを示しましょう。

自己PRでは、留年という困難をどのように乗り越えてきたのかを説明することが大切です。

採用担当者は留年経験よりも、それを挽回するためにどのように取り組んできたのかを重視します。

留年から学んだことや、空白期間に行った自己投資、将来の仕事で活かしていきたいことをまとめてみてください。

インターンに参加する

留年経験をポジティブに転換するコツ4つ目は、インターンに参加することです。

留年してスケジュールにゆとりが出たなら、インターンに参加しましょう。

中でも、早期採用につながりやすいインターンに参加すれば、内定が近づく可能性があります。

長期インターンシップは短期のものとは異なり、給料も支払われます。

就職活動の糧となる経験を積むためにも、アルバイトではなく長期インターンシップに挑戦することをおすすめします。

留年した理系学生が就職活動で取るべきアクション

留年した理系学生が就職活動で取るべきアクション

面接対策を万全にする

就職活動において、カギを握るのは面接です。

面接のない就職活動はないといっても言い切れるほどであり、回数の差はあれど必ず面接は選考に含まれています。

内定を取るためには、面接対策を万全にしましょう。

具体的には以下のポイントを確認して、面接対策をおこなうことをおすすめします。

・面接におけるマナーの確認

・身だしなみの整理

・面接時の回答内容の確認

また以下の質問は頻出の質問であるため、必ず回答を用意するようにしましょう。

・志望動機

・学生時代に力を入れたこと

・長所と短所

・入社の展望

・挫折した経験

留年経験や理由を正直に伝える

留年経験や理由について面接で質問された場合は、嘘をつかず率直に話すことが重要です。

アルバイトを優先したり、やる気がなくて留年したりした場合も言い訳をせずに理由を説明しましょう。

留年した理由と併せて反省や留年期間に取り組んだことを伝えれば、面接官の印象も良くなります。

留年から得た学びを伝えて強みに変える

面接では、留年をネガティブに語ることは避けましょう。

面接で「留年によって得た学び」を伝えれば、留年というマイナス要素をプラスに転換できます。

留年にネガティブなイメージを持たれることもあります。しかし、事前の準備を怠ると面接時に不安を感じてしまい、適切に対応できません。面接官を納得させるような自己PRにつながる回答を準備しておくことが重要です。面接に臨む際にも自信を持って取り組めるでしょう。

スカウトサービスを利用する

就職活動というと、学生から企業へアプローチするケースがほとんどでしょう。

一方で、昨今ではスカウトという形で企業から学生へアプローチする形式も定着しつつあります。

スカウトサービスでは、企業がサービスに登録された学生のプロフィールや経歴を確認して、オファーを送ります。

学生としては企業からスカウトが受けられるので、効率的な就職活動がおこなえる点がメリットです。

昨今はスカウトサービスの細分化が進んでおり、理系学生に特化したスカウトサービスがあります。

数あるスカウトサービスの中でもおすすめなのが、「TECH OFFER」です。

「TECH OFFER」は大企業や有名企業はもちろん、知名度に欠ける隠れた優良企業も利用しています。

研究分野や実績、専門分野を登録しておくだけで、あなたに魅力を感じた企業からオファーが来る可能性も十分にあります。

オファーをおこなう企業はあなたの経歴に魅力を感じているため、留年の有無は関係がありません。

また「TECH OFFER」では企業とマッチする学生のみを結び付けるため、的外れな企業からのオファーが少ない点も大きな強みとなっています。

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留年した理由を面接で伝える際のポイント

留年した理由を面接で伝える際のポイント

①やむを得ない事情で留年した場合

病気や事故、怪我や介護など、やむを得ない事情で留年した場合は、素直に理由を伝えて問題ありません。

多くの場合は面接官も理解してくれますし、むしろトラブル後のあなたの対処を知りたいと感じています。

その後の対処や前向きな姿勢をしっかりと表現することがアピールに繋がります。

②留学が理由で留年した場合

留学が理由で留年となった場合も、素直にその理由を話して問題ありません。

留年してまで留学した理由や動機、得た知識やスキルを業務に活かす方法など、留学経験をしっかり伝えることにフォーカスしましょう。

「留学経験が社会人になった際にどう活きるか」を伝えることが、最大のアピールポイントとなります。

③自身の怠慢で留年した場合

単位不足など自身の怠慢で留年した場合は、失敗を受け止めた経緯と学んだこと、留年したことで逆に得た経験などを伝えます。

なお、「特定の研究テーマに没頭するあまり、他の必修科目の履修計画が疎かになった」など単なる怠慢ではない点を補足するとネガティブな印象を与えにくくなります。

一番大切なのは反省して、「失敗をどう活かしていくか」という点です。

失敗は誰にでもあること。「反省を活かす」という部分にフォーカスすることが、自身のアピールになります。

【例文】ES・面接で留年した理由の伝え方

【例文】ES・面接で留年した理由の伝え方

ESでの伝え方例文

私が大学で留年したのは、2年次に履修していた必修科目で単位を落としてしまったことが原因です。当時は研究室配属に向けた基礎学力を養う重要な時期でしたが、複数の課題やアルバイトとの両立に甘さがあり、計画的に学習に取り組めていませんでした。この経験から時間管理の重要性を痛感し、翌年は学習スケジュールを綿密に立てることで、無事に単位を取得し、以降は成績も安定しています。現在はその経験を活かし、計画性を意識した行動を徹底しています。

ESでの伝え方のポイントは「原因→学び→改善→現在」の構成にあり、「なぜ留年したか」を明確に説明して責任を自分に置くと好印象です。

最後に抽象的な反省だけで終わらず、「次の年にどう行動したか」を入れるとポジティブな印象で締められます。

ESでの伝え方【NG例】

単位を落としてしまい、留年しました。もともと勉強が苦手だったので仕方なかったと思っていますが、その後は頑張って無事に卒業見込みとなっています。今後はしっかり頑張っていきたいです。

上記のNG例は、「仕方なかった」の他責的な姿勢と、「頑張った」の曖昧な表現が問題です。特に、エントリーシートは文面でしか判断できないため、具体性がないとマイナス評価につながります。

自分の非を認めるのはOKですが、改善の行動が語れないと意味がありません。

面接での伝え方例文

1年間留年していますが、その理由は2年次の必修科目で単位を落としてしまったことにあります。当時は課題やアルバイトの優先順位をつけられず、学業への集中が不十分でした。ただ、それを機に自身の時間の使い方を見直し、以降は学業を最優先に据えて取り組んできました。結果として研究室配属後も継続的に成果を出すことができ、今ではこの経験が自分の行動管理の礎になっていると感じています。

面接では、ESよりもやや口語的に伝えることが大切です。

上記の例文では、単位を落とした理由を端的に話しつつ、どう意識や行動を変えたかを語っています。

「継続的に成果を出せた」「行動管理の礎になっている」といった現在の状態にも触れており、前向きな印象です。エンジニア職など、計画性が求められる職種においても評価されやすい話し方です。

面接での伝え方【NG例】

特に深い理由はないのですが、なんとなく単位を落としてしまって、留年しました。今はもう大丈夫だと思います。

原因を曖昧にしたまま反省や改善の姿勢が見えないため、印象が悪くなります。

面接では「何を学び、どう変わったか」を話すことが重要です。たとえ本人にとって大したことがないと感じる理由でも、真剣に向き合って言語化する姿勢が評価されます。

理系就活生の留年でよくある質問

理系就活生の留年でよくある質問

留年すると内定率はどれくらい落ちる?

現在、文部科学省や就職支援サービスなどによる公的な調査では、留年経験者の内定率を明確に示したデータは公開されていません。

つまり、留年したからといって一律に内定率が大きく下がるとは言い切れないのが実情です。

企業側も留年の有無だけで評価を決めるわけではなく、理由やその後の取り組みに注目しています。留年を必要以上にネガティブにとらえず、誠実に説明できるよう準備しておくことが重要です。

面接では留年したことを正直に言っていい?

基本的に、面接では正直に留年した事実を伝えるべきですが、「正直=なんでも話す」ではなく伝え方が重要です。

たとえば、「必修科目の単位を落とした」場合は、背景とともに反省点や改善点を具体的に伝えることが大切です。企業が見ているのは失敗の有無ではなく、「何を学んでどう成長したか」という点です。

自信を持って事実に向き合ってきた姿勢を見せることが、面接突破への鍵になります。

理系で留年したら大手は難しい?

一概に「大手は難しい」とは言い切れません。

むしろ大手企業ほど選考において多面的な評価を行うため、研究成果や技術スキル、コミュニケーション力などで高評価を得れば十分にチャンスがあります。

ただし、選考の中で留年の理由を問われることは高確率であるため、採用担当者が納得できる説明が必要です。

「研究に専念した結果」や「失敗から学んで改善した経験」があれば、逆にプラスに働くケースもあります。

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まとめ

留年というとネガティブなイメージを持つため、就職活動に悪影響を及ぼすのではと危惧している方も多いでしょう。

理系学生にとって留年は決して珍しい話ではないため、就職活動には大きなマイナスにはなりにくいといえます。

むしろ留年によって生まれた時間をプラスの方向に生かすことができれば、就職活動で有利に働く可能性もあります。

就職活動の際には面接対策に時間を割くやスカウトサービスを利用するなど、就職活動をより主体的に進めていただければと思います。