こんにちは。理系就活情報局です。
就活では、面接で長所や短所を必ずと言っていいほど質問として聞かれます。
事前の自己分析などで、自分なりに考えているとは思いますが、面接での伝え方には注意が必要です。特に短所は、伝え方を間違えると低評価につながりかねません。
「短所で『一人で抱え込みやすい』を伝えたい場合、どのように言えばいい?」
「マイナス評価にならないように伝えるには、どんな注意点が必要なのか?」
「一人で抱え込みやすい」という短所を自分で自覚している理系就活生に向けて、今回は短所の上手な伝え方や注意することを解説します!短所の伝え方に悩んでいる理系就活生の方はぜひ参考にしてください。
短所を「弱点」で終わらせないために理解しておきたいことは?
なぜ企業は短所を聞くのか本質的な意図を理解しておく
新卒採用の面接で企業が短所を聞くのは、応募者の自己認識力と成長意欲を見極めるためです。自分の弱点を客観的に捉え、改善に向けて努力しているか、具体的な行動を通して確認します。また、短所を通して課題解決能力や企業文化との適合性、ストレス耐性なども評価します。単に欠点を知りたいのではなく、弱点を理解して成長しようとする姿勢を見ているのです。
また、面接という自分をよく見せたい場で、正直に答える姿勢を見てるケースもあります。
理系学生が陥りがちな短所の捉え方や自己分析の落とし穴
理系学生が陥りがちな短所の捉え方として、客観的な根拠や論理性を重視するあまり、主観的な判断や感情的な側面を軽視してしまう点が挙げられます。
自己分析では研究室での成功体験などに偏り、社会における多様な価値観や専門知識以外のスキルの重要性を見落としてしまうケースも多いです。
また、自身の専門分野に関する知識や経験ばかりを強調するあまり、コミュニケーション能力やチームワークといった社会で広く求められる能力を十分にアピールできないことも自己分析の落とし穴となりえます。。
企業は論理的な思考力に加え、他者と円滑に連携して変化に柔軟に対応できる人材を求めています。自身の強みだけでなく、短所についても具体的な経験に基づき、「どのように改善に取り組んでいるか」を丁寧に説明しましょう。
「一人で抱え込む」は本当にネガティブな要素だけなのかを考えておく
「一人で抱え込む」ことは負担増・視野狭窄・連携不足を招くネガティブな側面がある一方、責任感の強さ・集中力・秘密保持の必要性からポジティブに働く場合もあります。
重要なのは、「なぜ抱え込むのか」という背景とを理解することです。
抱え込みによる課題と得た学び、今後の改善策を示して成長意欲をアピールでき、高評価を得られます。
「一人で抱え込む」を深掘りする自己分析
自分の「抱え込み」タイプを理解して原因と状況を特定
まずは、自分がどの「抱え込み」タイプなのかを理解し、原因と状況を特定しましょう。
「抱え込み」タイプの主な例として、下記が挙げられます。
- ・完璧主義がゆえの抱え込み
- ・人に頼ることへの抵抗感
- ・責任感の強さからくる抱え込み
- ・コミュニケーション不足による孤立
「抱え込み」にも色々な状況やパターンがあり、タイプを理解すると原因や状況も特定しやすくなります。
具体的なエピソードを洗い出す
「抱え込み」のタイプが理解できたら、「いつ、どんな状況で抱え込んだか?」などを分析しましょう。アルバイトや研究室・サークルなどの経験の中に、具体的な出来事があるケースが多いため、エピソードを洗い出して詳細に思い出してください。
その時の感情と結果から抱え込んだことで何が起きたのかを考える
具体的なエピソードが洗い出せたら、当時の状況や感情、結果や学びをポジティブ・ネガティブの両面から考えてみましょう。
エピソードから得られた教訓を客観的に話すために具体性を持たせ、ポジティブ・ネガティブ両方の側面から語れるようにしましょう。
「一人で抱え込む」を自己PRに転換する戦略
「抱え込みやすさ」の裏に隠されたポジティブな側面を考えてみる
以下のような「抱え込みやすさ」のポジティブな側面を伝えると、面接で好印象を得やすいです。
- ・責任感の強さ、最後までやり遂げる力:抱え込みやすいということは責任感が強く、物事を最後までしっかりとやり切ることにもつながります。
- ・探求心、粘り強さ、自力で解決しようとする姿勢:自分で解決するために、粘り強く調べて答えを見出せるとも言い換えられます。
- ・集中力、没頭力、課題に深く取り組む力:一つの課題にしっかりと取り組めるという意味にも捉えられ、技術職や開発職などで発揮しやすい力です。。
- ・丁寧さ、慎重さ、細部までこだわり抜く姿勢:仕事のクオリティを上げ、丁寧で高品質な仕事ができる証拠にもなり、品質管理や安全管理などで発揮しやすい姿勢です。
具体的なエピソードで「成長」と「変化」を表現してみる
具体的なエピソードから。次のような点に注意して、言語化してみましょう。
- ・抱え込んだ結果、どのように困難を乗り越えたか
- ・その経験から何を学び、どう変わろうとしたか
- ・具体的な改善策として情報共有の意識、相談する勇気など
「経験からどういう風に成長し、変わったか」を分かりやすく表現することが説得性を持たせるポイントです。
企業が求める人物像と「一人で抱え込みやすい」の関連性を意識する
企業が求める人物像とのリンクや関連性を意識してみると言い換えやアピールがしやすくなります。
- ・研究開発職…粘り強さ、探求心
- ・技術職…責任感、丁寧さ
- ・チームワークが重視される職種…改善への意識
上記のように、発想を変えることで企業との関連性が見つけやすくなります。
面接で効果的に伝えるための表現テクニック
短所を伝える際の3つのポイントは正直さ、具体性、成長意欲
新卒面接で短所を伝える際の3要素は正直さ、具体性、成長意欲です。飾らずありのままを語り、具体的なエピソードで説得力を持たせます。最も重要なのは短所を認識し、「改善に向けてどのような努力をしているか」を具体的に示すことで、改善策と行動した結果を伝えると成長意欲をアピールできます。上記の3点を意識すれば、短所を聞かれたとしても、自己認識力と成長を示す機会に変えられます。
「一人で抱え込みやすい」を自己PRに繋げる言い換え例
自己PRにつなげやすい言い換え例として、次のような例が挙げられます。
- ・責任感が強く、つい一人で抱え込んでしまう傾向がある:物事に真摯に向き合うために抱え込みやすいが、最期までやり遂げられる長所につなげられます。
- ・課題解決への意欲が強く、まずは自分で徹底的に考え抜こうとする:周りの方に相談するまでに時間がかかることがあるが、自立して仕事を勧める力があるも捉えられます。
- ・一つのテーマに深く没頭するため視野が狭くなってしまうことがある:結果を出すまでとことんやり抜き、深く洞察できる力があるとも捉えられます。
成長意欲を具体的に示すためのアクションプラン
成長意欲を具体的に示すためのアクションプランとして、以下のようなテーマをあげると面接で好印象を与えられます。
- ・研究室でのチームワークにおける自身の役割と意識の変化:理系学生にとって、エピソードを見つけやすくアピールしやすい題材です。
- ・アルバイトや課外活動での経験:周囲との連携を意識した事例として、チームワークや話し合いをした経験を探してみましょう。
- ・入社後、どのように周りと協力して業務に取り組みたいか提示したエピソードから成長・改善したことを伝え、志望企業でどのように周囲と協力して業務に活かせるかを言葉にしましょう。
ただの言い訳や開き直りに聞こえないようにする
短所を言い訳に聞こえないようにするには、主観的な正当化を避けて感情的な表現を控えることが大切になります。素直な反省の言葉を述べ、具体的な改善行動を示すことが重要で、過去の失敗を踏まえ、今後の成長意欲を明確に語りましょう。面接官の質問に真摯に向き合う姿勢もアピールし、具体的なエピソードと改善策、未来への展望を伝えれば、短所を聞かれても成長をアピールして好印象を与えられます。
「一人で抱え込む」の短所を面接・ESで伝える際の例文
研究活動でのエピソードを入れ込んだ場合
研究活動でデータ分析が遅れ、一人で抱え込んでしまった結果、報告が遅延してチームに迷惑をかけた経験があります。原因は、相談不足と完璧主義だったと反省しています。今後は、困難に直面した際は早めに周囲に相談し、チームで協力して課題解決に取り組むことを学びました。
アルバイトでのエピソードを入れ込んだ場合
○○のアルバイトで忙しい時、頼るのが苦手で一人で抱え込み、ミスや遅延を招きました。原因は、人に迷惑をかけたくないという思い込みです。
アルバイトでの経験を反省し、以降は早めに相談・共有することを意識しています。周囲のサポートで効率が上がり、チームワークの大切さを学んだため、今後は主体性と協調性のバランスを取って御社に貢献したいです。
部活動でのエピソードを入れ込んだ場合
サッカー部で戦術分析を担当した際、相手チームのデータを一人で抱え込み、分析に時間を要してしまいました。人に頼るのが苦手で、完璧な分析を自分で行おうとしたためです。結果、チームへの共有が遅れて対策が十分にできませんでした。この経験から、情報共有と協力を通してより良い結果を生み出すことを学びました。今後は、積極的にチームと連携し、御社に貢献していきたいと考えています。
理系学生ならではの視点として研究活動との関連性をアピールする
研究における「一人で抱え込む」経験から成功と失敗の事例を出す
研究活動の中で、「一人で抱え込んだ経験」を探し、成功と失敗事例を考えてみましょう。
例えば、研究を一人で抱え込んだ成功例として、データ解析中に既存のツールでは見過ごされていた微細なノイズパターンに気づき、新しい現象の発見につながったなどの事例があげられます。
失敗例として、ある実験で原因不明のエラーが続いた際、誰にも相談せず文献調査に没頭したものの解決せず、先輩に相談したところ初歩的なミスだと判明し、時間を無駄にした経験があるなどがあげられます。
データ分析、実験、論文作成などのプロセスにおける抱え込みを考えてみる
データ分析や実験の失敗、論文作成でもエピソードを探すとあるはずです。
「質問することなく一人で調べ続けた」「データ分析を一人でやろうとして遅延した」「失敗したことを相談できず時間をロスした」など、色々思い付くのではないでしょうか。
研究活動を通して学んだチームで成果を出す重要性を伝える
研究活動は、一人ではできません。「先生や先輩・後輩たちと協力してどう乗り越えて成果を出したのか」「どう工夫したのか」を思い出して学んだことや成長した姿をアピールしていくと効果的です。
スカウト型就活サイトにも登録しておこう

TECH OFFERのようなスカウト型サイトに登録しておくと、自分では調べきれないような優良企業との出会いや、評価してくれる企業からオファーが届きます。
理系学生は学業と就活の両立が大変です。効率的に就活をし、企業との出会いを増やすためにもぜひ登録しておきましょう。
まとめ
以上、「一人で抱え込みやすい」という短所を面接で伝える場合のポジティブな言い換えや具体的な伝え方などについて解説しました。
面接では多角的な面から評価されるため、短所だけで落ちることはありません。企業に入りたいという熱意と誠意、素直な受け答えで内定を掴めるように頑張りましょう!