こんにちは。理系就活情報局です。
理系には専門性が高いからこそ活躍できる職種や業界が多く、女性を積極採用する企業も増えています。
課題はありつつも、現在は理系女子が学んだ専門性を活かしながら自分らしい働き方を見つけやすい時代です。
本記事では、ランキングデータや業界別の傾向をもとに、理系女子の就活事情をわかりやすく解説します。
理系女子の就活は難しい?
理系女子は学部による有利・不利はある?
理系女子の就活では、学部による有利・不利というより「企業との相性」が重要です。
化学・生物系は食品や化粧品業界に強く、工学系はメーカーやIT系での採用が多い傾向があります。
確かに業界によって求人数に差はありますが、直接不利になるわけではありません。
どの学部でも、自分の学びをどう活かせるかを明確にできれば企業側の評価は変わります。
専攻に縛られず、広い範囲からエントリーする企業を探してみてください。
理系女子の就活の選択肢は豊富
理系女子が活躍できるフィールドは研究開発職に限らず、データ分析、SE、商品企画、営業など幅広く存在します。
多くの企業が女性技術者の活躍を歓迎しており、働き方も柔軟になりつつあります。
自分の興味やライフプランに合った企業を選ぶことで、理系としての強みを存分に発揮しながら活躍できるでしょう。
自分の選択次第でやりたいことが叶う強みがある
理系女子は専門性があるからこそ、自分の選択次第で多様な働き方を実現できます。
進む業界や職種によってライフスタイルの幅も広がり、例えば、研究職でキャリアを積む道もあれば、ITや教育など別分野に転身することも可能です。
ランキングに見る理系女子の就活
2026年卒の理系女子に人気の就職先企業ランキング
ダイヤモンド・ヒューマンリソース「2025年【春】(26卒就活後半戦調査)大学生が選んだ就職人気企業ランキング」によると、2026年卒の理系女子に人気の就職先企業トップ10は以下の通りです。
ランキング | 企業 |
1位 | 丸紅 |
2位 | 森ビル |
3位 | 三井物産 |
4位 | 伊藤忠商事 |
5位 | 三菱商事 |
6位 | 住友商事 |
7位 | NTT都市開発 |
8位 | 三菱地所 |
9位 | 全日空空港 |
10位 | 東京建物 |
(引用:ダイヤモンド・ヒューマンリソース「2025年【春】(26卒就活後半戦調査)大学生が選んだ就職人気企業ランキング」)
上記のランキングでは、総合商社5社(丸紅、三井物産、伊藤忠商事、三菱商事、住友商事)がトップ10に入っており、理系女子学生からの高い支持を得ていることがわかります。
理系女子学生の就職活動において、総合商社や不動産デベロッパーが高い人気を集めている状況です。上記の企業は理系の専門知識を活かせる職種が多く、女性が働きやすい環境づくりにも注力している点が魅力とされています。
理系学生に人気の高収入が狙える企業ランキング
東洋経済「30歳年収が高い企業ランキング」には、理系の就職先として人気の企業が多数ランクインしています。
ランキング | 企業 |
1位 | M&Aキャピタルパートナーズ |
2位 | キーエンス |
3位 | 三菱商事 |
4位 | ヒューリック |
5位 | 三井物産 |
6位 | 伊藤忠商事 |
7位 | 住友商事 |
8位 | 商船三井 |
9位 | ストライク |
10位 | 丸紅 |
東洋経済「30歳年収が高い企業ランキング」ではキーエンス、三菱商事、三井物産など総合商社が上位を占めています。
技術や専門知識を活かせる業務内容に加え、若手のうちから成果を出せば高年収が期待できる環境が整っています。
理系女子の中でも実力主義を歓迎し挑戦を楽しみたい人にとっては魅力的な企業群で、待遇だけでなく成長できる仕組みがあるかどうかも注目のポイントです。
ランキングから分かる理系女子に人気の業界と主な企業
食品業界
食品業界は、専門を活かせる就職先として理系女子から根強い人気を誇っています。
人の生活から切り離せないという安定性に加えて、自分の専門分野を活かしながら商品開発や基礎研究というやりがいのある仕事ができることが、人気の理由です。
不動産業界
ここ数年、都市開発やビル事業・住宅事業などに携わるデベロッパーも、理系女子の就職先として人気が高まっています。
建築学部をはじめとする理系女子の就職先に選ばれる理由としては、社会貢献に繋がるという仕事の特性と、チームで仕事をするため女性が働きやすい環境が整っていることが挙げられます。
化粧品業界
女性にとっては身近な化粧品業界も、理系女子から根強い人気を集めています。
専門的な知識が求められる化粧品の研究開発職は、理系女子が一度は検討する道の一つです。
近年は、食品や化学製品メーカーも化粧品開発に参入しているため、業界を固定しすぎずに自分の専門性を活かせそうな企業を探してみるのもお薦めです。
理系女子に人気の職種
研究開発職
専門分野をそのまま活かせる研究職は、理系女子の定番ともいえる職種です。
製薬、食品、化粧品など業界ごとに求められるスキルは異なりますが、自分の知識を社会に還元できるやりがいがあります。
企業によっては女性研究者のキャリア支援制度もあり、長く働きたい人にも向いています。
データアナリスト
データアナリストは統計やプログラミングを活かしてデータを分析する職種で、文理問わず注目度が高まっています。
理系ならではの論理性と柔軟な発想力が武器になり、マーケティングやサービス改善の現場で活躍できる仕事です。
データアナリストは成果が数字で見える分、評価されやすい職種です。
クオンツ・アクチュアリー
クオンツ・アクチュアリーは、金融と数学の知識を活かせる高度専門職です。
保険会社や証券会社で活躍することが多く、年収水準が高いのも特徴です。
数理モデルや確率統計を使った業務が中心で、理系の知識が直接的に評価される仕事として注目されています。
技術・開発職
製品の設計や機能開発、システムの導入支援など理工系の知識を活かせる技術職は多くの企業で募集されています。
男女の垣根が少なくなってきており、女性技術者の活躍も一般的で、手を動かしてものづくりに関わりたい人に向いています。
システムエンジニア
IT業界では常に人不足であり、エンジニアのニーズは依然として高まっています。
システムエンジニアは設計や開発、要件定義など幅広く携われ、論理的な思考力が活きる職種です。
在宅勤務や時短制度も広がっており、柔軟な働き方がしやすい点でも理系女子に人気があります。
産休後の復帰やフリーランスとしても働きやすく、ライフステージの変化の影響を受けやすい女性の選択肢として魅力的です。
学部別の理系女子におすすめの職業
理学部
理学部は基礎研究に強く、分析や数理処理に優れたスキルが求められる業界で活躍できます。
製薬企業の研究職やデータ解析職、システム開発などでもニーズがあります。
好奇心を活かし、地道に物事を突き詰めたい人に合った分野です。
研究内容に限らず、論理的思考力や問題解決力を武器に多方面でチャンスがあります。
工学部
モノづくりの現場に近く、メーカーや建設、IT分野など幅広い就職先があるのが工学部です。
設計や生産技術、品質管理など実践的な職種で力を発揮できます。
技術職は女性比率がまだ少ないため、企業によっては積極採用も行われており、実力重視の環境を求める人におすすめです。
農学部
農学部出身の理系女子は、食品やバイオ、環境系など人の暮らしに密接した業界での活躍が期待されます。
農学部は安全性評価、品質管理、環境コンサルなどが主な進路で専門性と生活者視点の両方を活かせます。
研究テーマが身近なものほど志望動機に説得力を持たせやすいのも強みで、社会貢献性の高い職種を目指す人に向いています。
建築学部
建築学部では設計や施工管理だけでなく、都市計画や空間デザインなど活躍の幅が広がります。
女性建築士や女性現場監督のニーズも高まっており、建築を通して社会に貢献したい志向にもマッチします。
理系女子が求めるのは専門性だけじゃない
「リケジョ」ではなく「あなた」を評価する会社
理系女子におすすめしたいのは「理系女子」や「リケジョ」という属性ではなく、一人の専門性ある個人として見てくれる企業を選ぶことです。
性別に偏らず、自分のやりたいことや価値観に共感してくれる環境こそが、やりがいある就職につながります。
長く働いていくためにも、表面的な多様性ではなく本質的に個を尊重してくれる会社を見極めていきましょう。
ワークライフバランスと働きがいの両立
理系職は忙しいと思われがちですが、働き方改革が進んだ今、両立可能な企業も増えています。技術系でもフレックス制度や育休取得のしやすさなど、制度面が整っている企業が多数あります。
やりがいだけでなく長く安心して働ける環境かどうかを重視するのも、理系女子の就活の特徴のひとつです。
志望した会社に就職できても、生活と仕事のバランスが大きく崩れてしまう会社では長くやっていけません。
近年は働き方改革も進められていますが、専門職は残業も多く、プライベートが犠牲になりがちです。
やりがいのある仕事をしながら、プライベートも充実できる。
それは、我がままでも何でもありません。ごく当然の望みです。
その望みを叶えるためには、まずしっかり自己分析をして、自分が働く上で大事にしたい条件を整理することが大切です。
ライフステージの変化とキャリア形成
女性は、ライフステージの変化によって仕事にも変化が生じます。
人によって、働きやすい会社の基準は様々です。そして、人生は必ず変化していくものです。
理系女子が志望企業を決める上で気に留めたいのは、「果たして、もし自分の状況が変わったとしても働きやすい職場か」という点です。
たとえば、子供が生まれるとき、女性は一旦仕事を離れざるを得ません。
「今は結婚する予定がなかったとしても、いざ状況が変わったときに働きやすいか?」
「育児休暇後に復帰したとして、以降も順調にキャリアが形成できる環境か?」
志望企業を絞るときには、この2点から長期的な働きやすさを検討することをお薦めします。
理系女子が自分に合う会社を見つける方法
自己分析で就活の軸を決める
まずは「何を大切に働きたいか」を言語化しましょう。
専門性を活かしたいのか、働く環境を重視したいのかで、企業選びは大きく変わります。
自分の価値観や強みを知ることで、企業とのマッチ度が高まります。
軸があることで迷いにくくなり、選考でも一貫性のあるアピールが可能になります。
キャリアプランを立てる
将来どうなっていたいかを考えると、必要な経験や働き方が見えてきます。
3年後・5年後・10年後のイメージから逆算すれば、今選ぶべき企業像が明確になります。
成長機会のある環境か、ライフイベントとの両立が可能かも含めて、自分だけの道筋を描いていくことが就活成功のカギになります。
就職四季報を活用して就活の軸と比較
就職四季報には「働きやすさ・女子版」があり、企業の離職率、残業時間、有給取得率など数字で比較できるのが特徴です。
男女別の新卒3年後離職率や女性の役職者の数、産休や育休の期間などが掲載されているため、ライフイベントに変化があっても働き続けられる企業なのかを見極められます。
自分の軸に合っているかを客観的に確認できて説明会では得られない情報にも気づけるため、信頼できるデータを元に企業を絞ると後悔のない就活につながります。
男女別採用率や女性管理職の割合を見る
企業研究をする時は、「女性も活躍中」という表現だけでなく、実際の数字を見て判断することが大切です。
男女の採用比率、育休復職率、管理職登用数などを見ることで、その企業が本当に女性にとって働きやすいかを見極められます。
制度だけでなく文化まで目を向けることが、安心して働ける企業選びにつながります。
福利厚生と認定マークで働きやすさをチェック
キャリアプランを立てたら、次は気になる企業の福利厚生をチェックしてみましょう。
平均残業時間や福利厚生といった情報には、職場環境の実態が凝縮されています。
もしあなたが子供を持つことをキャリアプランに組み込んでいる場合は、育児休暇の取得率を見ておきましょう。
男性の取得率が記載されていれば、その会社における育児休暇の在りようを推測することができます。
また、働きやすい環境なのかを判断する分かりやすい指標としては、認定マークも有用です。理系女子が企業を判断する上では、下記の3種を見ておくのが良いでしょう。
・厚生労働省が女性活躍が推進されていると認めた企業であることを示す「えるぼしマーク」
・女性活躍推進に取り組む上場企業に選定されたことを示す「なでしこ銘柄」
・厚生労働省が育児環境が整っていると認めた企業であることを示す「くるみんマーク」
認定されるには一定の基準を満たす必要があるため、自分のキャリアプランに合致する企業なのかを判別する基準になりますよ。
また、女性管理職の比率を確認することも大事です。
仕事については、理系の場合男女差はほぼないと言えます。しかし、着実にキャリアを重ねていくためにも、性差なく仕事を評価される環境なのかをチェックしておきましょう。
自分らしい人生の選択ができる場所という選択をする
就活は「企業に合わせる」だけでなく、「自分がどう生きたいか」を見つめる時間でもあります。
どこで働くかではなく、どんなふうに働きたいかを基準に企業を探していくことが、自分らしいキャリアを築く第一歩です。
他人の評価軸にとらわれず、自分の幸せに合った道を選びましょう。
理系女子はスカウトサイトで就活に幅を持たせよう
理系女子の持つ専門性やスキルは、業界を問わず高く評価されるポイントです。
逆求人型のスカウトサイトでは、プロフィールや研究内容を通じて企業が自分に興味を持ってくれるため、性別にとらわれず本質的な評価を受けやすくなります。
自分から動くだけでなく、企業からのオファーを受けることで、就活の幅を広げることができます。
理系就活生におすすめの就活サイトは、理系に特化した逆求人サイト「TECH OFFER」です。
逆求人サイトを活用することで、自分に合った企業とのマッチングがスムーズになり、より効率的な就職活動が可能になります。
まとめ
理系女子の就活は選択肢の広さと専門性を活かせる強みを持つ一方で、価値観やライフプランに合う職場選びが重要になります。
理系ならではのスキルを食品や化粧品、IT、商社、不動産など、どのフィールドで活かすのかは自由です。
自分自身の軸を持ち、キャリアも人生も自分らしく築ける環境を見極めていきましょう。