新卒入社のメリットは、未経験でも業界最大手の企業に入社するチャンスがあることです。
メリットを生かして、最大手を狙う学生は少なくありません。
たとえば、IT系を志望している場合には、NTTデータが選択肢に入るでしょう。
一方で業界最大手のNTTデータは、書類選考の時点で通過するのが簡単ではありません。
書類選考の通過率を上げるには、企業側を納得させる魅力的な自己PRが必要になります。
今回はNTTデータ向けの自己PRの作り方と自己PRの評価ポイントを解説します。
NTTデータを受ける方で、自己PRの内容に悩んでいる方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
NTTデータとは情報サービス業の最大手
NTTデータは情報サービス業の最大手企業のため、多くの方が知っている企業です。
一方でNTTデータ側に刺さる自己PRを作成するには、NTTデータがどのような企業かを正確に理解する必要があります。
不正確な認識のまま自己PRを作ると、企業側に刺さらない自己PRとなるためです。
本章ではNTTデータとは、どのような企業かを解説します。
NTTデータの採用倍率・実績
情報サービス業の最大手であるNTTデータには、多くの学生の応募が集まるため、厳しい競争となることは想像に難くありません。
就活サイト「リクナビ」が発表しているデータを参考にすると、NTTデータの採用倍率は54倍になります。 ※
一般的な大企業でも採用倍率が2~3倍のことを考えると、驚異的な倍率といえます。
採用実績に関しては、同じく「リクナビ」が発表しているデータによると、例年500~600人前後です。
年度 | 男性 | 女性 |
2023年度 | 408人 | 275人 |
2022年度 | 358人 | 193人 |
2021年度 | 335人 | 170人 |
※プレエントリー数を応募数として仮定
NTTデータの募集職種
情報サービス業を主力としているNTTデータの募集職種は、以下のとおりです。
一部の職種は情報サービス業と関連はありませんが、情報サービスに関連する職種の募集がメインです。
- ・システムエンジニア:要件定義やシステム設計・構築
- ・コンサル:クライアントの経営・事業・業務課題の解決
- ・営業:システム・サービスの企画・受注・販売
- ・研究開発職:ソリューションや新サービスの開発
- ・ファシリティマネジメント:システム関連の建物や電源、情報通信設備などの総合管理業務
- ・法務・財務・人事等:企業法務やコーポレートファイナンスなど
NTTデータの選考フロー
面接回数や選考方法など選考フローは、選考対策に直結することから把握は必須といえます。
NTTデータの選考フローは以下のとおりです。
- 1.エントリーシートの提出
- 2.適性検査
- 3.グループディスカッション+集団面接
- 4.二次面接
- 5.最終面接
NTTデータ向けの自己PRで評価されるポイント
一般的にみて素晴らしい内容の自己PRでも、企業にマッチした内容でなければ、高い評価を得ることは難しくなります。
本章ではNTTデータ向けの自己PRで評価されるポイントを解説します。
NTTデータが求める人物像に合致する人柄である
自己PRは企業が求める人物像にマッチすると、高い評価を得られます。
NTTデータの場合には、以下の特徴を持つ学生を求めており、NTTデータ向けの自己PRは以下の特徴を意識して構成する必要があります。
- ・考導力:社会のために自律的に考え、自ら動き周りを巻き込んでいく力
- ・変革力:最新の技術や仕組みに興味を持ち、変化を起こすことを楽しむ力
- ・共創力:多様な仲間と共通の目標を創り成し遂げる力
入社後の活躍をイメージさせる内容である
企業にとって新卒採用はゴールではなく手段のため、入社後にどれだけ活躍できるのかを重視して採用をしています。
自己PRは、企業に入社後も使える経験やスキルをアピールすると、再現性が感じられるため、高い評価を得られます。
また数字やデータを用いると、企業側は自己PRの内容を理解しやすくなるため、できるだけ用いるようにしましょう。
NTTデータ向けの自己PRの例文4選
自身の強みは把握できている一方で、どのように文章化をすればよいのか、イメージがわかない方は少なくありません。
本章ではNTTデータ向けの自己PRの例文を4つ解説します。
NTTデータ向けの自己PRの例文:問題解決力をアピール
私の強みは、起きている現象を小分けに分析して、問題解決する力です。
問題解決力が発揮できたのは、大学の研究室です。
研究室では新しい燃料電池のモデルを作っていましたが、成功率は10%ほどに留まっていました。
データから、成功パターンと失敗パターンに再現性があることに気づいたため、工程ごとに原因を探るようにしました。
工程ごとに分析した結果、塗工・乾燥工程での作業時間が原因とわかり、改善を図りました。
改善の結果、新しい燃料電池のモデル製造はうまくいき、研究が次の段階へスムーズに進むようになりました。
研究室の教授からは、事象への分析力を高く評価してもらいました。
御社に入社後は、現場で起きる問題を細かく切り分け、問題解決を図ることで御社に貢献したいと考えております。
NTTデータ向けの自己PRの例文:周囲を巻き込む力をアピール
私には、目標に対して周囲を巻き込みながら進んでいく力があります。
大学ではデータサイエンスを専攻しており、ビッグデータ活用に関する研究をしています。
10名のチームでデータ収集や解析など役割分担をしており、私はリーダーを務めていました。
小売市場のデータを基に、流通業界全体のデータを予測するシステムを開発していましたが、思うような結果が得られない日々が続いていました。
チーム全体に停滞感が漂う中で、私はメンバーを鼓舞して回り、別のデータ利用やプログラムの再作成など手を動かし続けました。
結果的には望んだ結果を得ることができ、研究メンバーで成功を分かち合いました。
御社に入社後は、チームや部全体を巻き込む力を生かして、業績に貢献していきたいと考えております。
NTTデータ向けの自己PRの例文:自律性をアピール
私の強みは、困難な課題に対しても立ち向かい、解決を目指す自律性です。
データサイエンスを専門にしており、データ分析の効率化を研究テーマとしています。
データ分析の効率化を研究テーマにしたのは、どの研究でもデータ分析をすることから、効率化ができれば、多くの研究スピードが上がると考えたためです。
研究は海外の論文調査や最新技術の確認からはじめ、新しい分析手法を次々と試すことを繰り返しました。
良い物を取り入れ、私なりのアレンジを加えた結果、データ分析の時間が通常より20%も短縮できるようになりました。
大学での経験から、課題を発見して取り組む能力が身についたと自負しております。
御社に入社後は、強みである自律性を生かして、業務の課題を見つけて、改善策を提案いたします。
NTTデータ向けの自己PRの例文:チームワークをアピール
野球部のキャプテンとして、120名のメンバーをまとめる立場を経験しました。
キャプテンに就任した当初は、一致団結しているとはいえず、チームの雰囲気は悪い状況でした。
チームの方向性を揃えるため、部員一人ひとりと面談を実施して、個人としての目標や部の目標が何かを聞き取りました。
全体への聞き取りの結果、現在チームの掲げている目標が低く、全員が納得していないことから目標を再設定しました。
全員が納得する目標に再設定したことで、練習内容は様変わりして、チームの雰囲気も徐々に改善され始めました。
また週に一度はミーティングの機会を設け、チームとしての改善点をお互い話し合いました。
上記の取り組みを1年間続けた結果、全国大会準優勝の成績を収められました。
チーム全体の目線を揃え、個々のメンバーの声に耳を傾ける力は、御社に入社後も役立つと自負しております。
将来的にはこの経験を生かして、チームリーダーを目指す所存です。
NTTデータ向けの自己PRの作り方
志望動機と同様に、自己PRも企業にあわせて内容をカスタマイズすることは有効なアプローチです。
本章では、NTTデータ向けの自己PRの作り方を解説します。
自己分析を通じてアピールポイントを整理する
自己PRはいきなり作り始めるのではなく、まずは自己PRで取り上げる強みを整理することから始めます。
大学生・大学院生までを振り返り、ざっくばらんに自分が考える強みを上げていきましょう。
最終的には、NTTデータが求める人物像にマッチした強みに絞ることになりますが、まずは強みを上げることが重要です。
考え出した強みはNTTデータの選考では使えなくとも、他の企業の選考に使える可能性はあります。
アピールポイントが伝わるエピソードを整理する
自己PRに使う強みを整理すると同時に、強みを補強するエピソードも整理しましょう。
自己PRにおけるエピソードは「なぜ強みといえるのか」を証明する部分になります。
エピソードがない強みのアピールは、説得力に欠けることから、強みとエピソードはセットと考えてよいでしょう。
アピールポイントを仕事にどのように生かすかを考える
自己PRを通して、企業はどのように活躍してくれる学生なのかをチェックしています。
NTTデータに入社後、活躍しているイメージを持たす内容を考えましょう。
たとえば、リーダーシップを強みとしている場合には、入社後にリーダーシップでメンバーやチームをリードすることをアピールします。
自己PRでは、アピールポイントを前面に押し出すだけでなく、どのように活用するのかも表現するようにしましょう。
PREP法でまとめる
NTTデータ向けの自己PRの材料が集まったら、PREP法で文章化していきます。
- ・Point(要点):自身の強みを端的に説明
- ・Reason(理由):強みと考える理由を説明
- ・Example(具体例):強みが発揮できた場面を説明
- ・Point(要点):NTTデータで強みをどのように生かすかを説明
NTTデータ向けの自己PRの注意点:エピソードに具体性を欠かさない
NTTデータには多くの応募が集まることから、選考に残るためには強いアピールは欠かせません。
自己PRの内容を力強く、印象深いものにするには具体性の高いエピソードが必要になります。
より具体的なエピソードを含む自己PRは、学生が企業で活躍する姿を想像しやすくさせると同時に、オリジナリティーの高さから印象の残りやすくなります。
数字やデータなど、自己PRの内容を身近に感じさせる要素を盛り込むことも忘れないようにしましょう。
IT業界大手を目指すならスカウトサービスの利用を
NTTデータのようなIT業界大手を目指す場合、就活サイトからの応募を思いつきますが、スカウトサービスも選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。
スカウトサービスは、企業が学生を探すサービスであり、サービスに登録すると思わぬ出会いが期待できるサービスになります。
スカウトサービスは数多くある中で、理系学生におすすめなのが『TECH OFFER』です。
『TECH OFFER』は理系学生に特化したサービスであり、多くのIT企業が『TECH OFFER』を利用しています。
NTTデータのようなIT業界大手を目指す方は、ぜひこの機会に登録してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回はNTTデータ向けの自己PRの作り方と自己PRの評価ポイントを解説しました。
今回解説した内容をまとめると以下のとおりです。
- ・NTTデータの採用倍率は相当高い
- ・NTTデータ向けの自己PRでは求める人物像にマッチした内容にする必要がある
- ・自己PRの内容はより具体性の高いものにする
NTTデータは魅力的な企業な一方で、業界最大手なことから多くの応募が集まります。
NTTデータ向けの自己PRの作成で悩んでいる方は、ぜひ本記事を参考にしていただければと思います。