「継続は力なり」のことわざがあるとおり、物事を続ける力のある方は、ビジネスの世界で活躍できる素養があるため、企業にとって魅力的な人材です。継続力はわかりやすい長所であり、面接で取り上げる就活生は多くいます。一方で学業や部活は続けることが前提のため、アピールの仕方に迷う方は少なくありません。
今回は新卒面接で、継続性を長所として取り上げるポイントと例文を解説します。長所のアピールに不安を感じている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
継続性は就活で魅力的な長所になる
継続して取り組む力は就活で評価されており、継続性は立派な長所となります。
本章では継続性がある人の特徴や継続性の言い換え例、企業が継続性を評価する理由を解説します。
継続性・継続力がある人の特徴
物事を続ける中で以下の言動やふるまいがみられる場合には、自身を継続力のある性格といってもいいでしょう。
- ・壁に当たっても諦めない
- ・物事を突き詰められる
上記の内容は簡単なようにみえて、性格的な素養がなければできないことばかりです。
継続性のある人が向いている職種
継続して取り組む力のある方は、基本的にどのような職種でも活躍できます。
なかでも、以下の職種では継続的にスキルアップする必要があるため、継続して取り組む力のある方が向いています。
- ・データアナリスト
- ・ITエンジニア
- ・マーケター
企業側が継続性を評価する理由
企業は、学業や部活を継続して取り組むことの難しさを理解しているため、継続力のある学生を高く評価しています。
また、企業は継続して取り組む力のある学生に以下の期待を持っており、積極的な採用を目指しています。
- ・入社後、長く働いてくれる
- ・困難な状況でも諦めずに取り組んでくれる
継続性の言い換え例
就活生は継続性が評価されやすいことを理解しているため、長所として取り上げる方は少なくありません。
同じ長所をアピールするのは悪くはありませんが、差別化をしたい場合には継続性を言い換えて表現するとよいでしょう。
継続性を言い換えた表現の例は、以下のとおりです。
- ・向上心がある
- ・コツコツと物事を続けられる
- ・最後までやりぬく力がある
- ・諦めが悪い
- ・ストレス耐性がある
- ・高い目標を持って行動できる
面接で長所を「継続性」と答える構成
本章では面接で長所を「継続性」と回答する際の構成を解説します。
①結論:長所は継続性と端的に伝える
自身の長所がどこなのかを最初に伝えた方がよいため、以下のように端的に回答します。
「私の長所は、物事を続ける継続力です。」
長所を最初に伝えることで、面接官の印象に残りやすく、続く話に興味をひきつけやすいためです。
②補足:物事を継続できた理由を伝える
長所を端的に伝えた後は、継続して取り組めた理由を以下のように伝えます。
「小学生から始めたバスケットを現在まで続けています。
長い期間、バスケットを続けられたのは私に向上心があるからと考えています」
何をモチベーションにしてきたのかは企業としては気になるポイントであり、自身の人柄を伝えられるため、ポジティブな表現を心掛けましょう。
③エピソード:継続性を具体的なエピソードを伝える
長所に対する説得力を補強するために、継続して取り組む力を示す具体的なエピソードを伝えます。
「バスケットを始めたときは背も小さかったため、"武器"になるテクニックを身につけようと考え、シュート精度を上げようと決めました。チームメイトと同じように練習しては上達が遅いと思い、毎朝15分のシュート練習を自身に課して小学生から現在まで続けています。」
継続して取り組めた理由と同様にエピソードも人柄を伝えられるため、具体的かつポジティブな表現で書くようにしましょう。
④生かし方:入社後に継続性をどのように生かすかを伝える
最後は長所を入社後にどのような形で生かすかを以下のように伝え、企業側に入社後のイメージを持たせるようにしましょう。
「御社に入社後は継続的に努力のできる性格を生かし、最新テクノロジーを常に吸収して、
クライアントにベストなソリューションの提案をおこないます」
面接で長所「継続性」を答える際のポイント
継続して取り組む力のアピールは基本的にポジティブな印象を与えますが、より力強い印象をあたえるためのポイントがあります。
一方で、アピールの際にマイナスな印象を与える回答もあるため、注意が必要です。
本章では、面接で継続性を長所として答える際のポイントを解説します。
継続して当たり前の内容・エピソードは取り上げない
継続して取り組む力のアピール材料として学業や部活動、サークルなどを取り上げると思いますが、続けて当たり前の内容は取り上げないようにしましょう。
誰もが続けられる内容では、アピール内容としては弱くなるためです。
たとえば、以下のように多くの方が続けていることは避けるようにしましょう。
- ・高校・大学に通い続ける
- ・挨拶や清掃など日常生活でおこなうこと
継続する中で改善・成長したことも伝える
継続して取り組む力のアピールをより力強くするために、向上心を持って取り組んでいることをアピールしましょう。
改善や成長のために自分なりのテーマや課題を持って取り組んでいることを伝えれば、自律性もアピールできます。
具体的な数値を用いる
継続して取り組む力のアピールはインパクトに欠けやすいため、具体的な数値とセットで伝えるようにしましょう。学生からの回答例が以下の場合、どちらの回答が印象の残りやすいかは一目瞭然です。
- ・「学生時代はバスケットを続けていました」
- ・「小学校から大学までの14年間、バスケットを続けていました」
具体性の高さは、他の学生と差別化する要素になります。
差別化のために別の表現に言い換える
継続性は長所として取り上げやすいため、他の学生と長所が重複するケースは少なくありません。他の学生との差別化をするためにも、別の表現で言い換えるのも一つのアプローチになります。
継続性の言い換え例は以下のとおりです。
- ・最後までやりぬく力がある
- ・諦めが悪い
- ・ストレス耐性がある
- ・高い目標を持って行動できる
短所と矛盾しないよう内容に気をつける
面接では長所とセットで短所を質問されるケースがあり、回答する際には継続性と矛盾しない内容にしましょう。
継続性と矛盾をする短所を回答すると、長所について不信感を与えるためです。
たとえば、短所を飽きやすい性格とした場合には継続性の長所と矛盾が生じます。
面接で答える長所「継続性」の例文
本章では面接で長所を継続性と回答している例文を解説します。
面接で答える長所「継続性」の例文①:研究
私の長所は、物事を続ける継続力です。
大学では新しい薬効成分の効果を確認するために、毎日マウスのデータチェックや様子の観察を続けています。
研究室に入室してから毎日続けてきたのは、研究結果が生み出す社会的影響の大きさにやりがいを感じているためです。
私は研究で結果を出すために、継続の中で数限りない試行錯誤をしてきました。
薬剤の投入タイミングや薬剤量など、あらゆる角度から数千回の検証を繰り返して薬の改良を重ねてきました。
結果として、現在は臨床試験の一歩手前までに至りました。
御社に入社後は継続力の高さを生かして地道に取り組み、確実に成果を上げていきたいと考えております。
面接で答える長所「継続性」の例文②:部活
私の長所は、物事を続ける継続力です。
小学生から始めたバスケットを現在まで続けています。
10年以上もバスケットを続けられたのは、私に向上心があるためと考えております。
バスケットを始めたときは背も小さかったため、"武器"になるテクニックを身につけようと考え、シュート精度を上げようと決めました。
チームメイトと同じように練習しても上達が遅いと思い、毎朝15分のシュート練習を自身に課し、小学生から現在まで続けています。
結果的に背はあまり伸びませんでしたが、シュートテクニックを武器に大学でもスタメンを獲得しております。
御社に入社後は地道に努力を重ねて知識やスキルを身につけ、御社の事業に貢献していきたいと考えております。
面接で答える長所「継続性」の例文③:語学留学
私の長所は、物事を続ける継続力です。
小学生から英会話を習っており、現在は英語に加えてドイツ語を学んでおります。
語学勉強を続けているのは、海外の方と流暢にコミュニケーションを取る両親に憧れたためです。
教室や講義でも海外の方と話せるスキルは身につきますが、海外の文化を知った方がより話せるようになると考えて語学留学を決めました。
実際に現地で生活すると文化への理解に加えてスラングなどが学べ、語学力の幅が広がりました。
結果として、日本にいるよりはるかに語学力を身につけられ、両親のように海外の方と流暢にコミュニケーションが取れるようになりました。
御社に入社後は継続力の高さを生かしてスキルを身につけ、クライアントに最適なサービスを提供したいと考えております。
面接で答える長所「継続性」のNG例文①:単に続けているだけと思われる内容
私の長所は、物事を続ける継続力です。
小学生から始めたバスケットを現在まで続けています。
長年バスケを続けているため、バスケの楽しさを知っており、大学では普及活動をしています。
御社に入社後は地道に努力を重ねて、知識やスキルを身につけて、御社の事業に貢献していきたいと考えております。
上記の例では継続力の高さは認められますが、続けている中での工夫がなく、また結果も伴っていないため、アピールとしては弱くなります。
続けている中で工夫したことや結果を付け加えるようにしましょう。
面接で答える長所「継続性」のNG例文②:続けて当たり前の内容を取り上げている
私の長所は、物事を続ける継続力です。
学校では必ず大きな声で挨拶することを続けています。
長い期間、挨拶を続けているのは挨拶の気持ち良さを知っているためです。
学校で暗い顔で挨拶するより、大きな声で挨拶した方が気持ちがよいと気づき、クラスメイトのみんなに挨拶するように心掛けています。
結果として、クラスメイトの多くと仲良くなれたと自負しております。
御社に入社後は継続力の高さを生かして、スキルを身につけ、クライアントに最適なサービスをしたいと考えております。
上記の例は、一般的に続けて当たり前の行為を取り上げており、継続力のアピールになりにくいです。
小さなことでもよいので、誰もが続けて取り組めないことを取り上げるようにしましょう。
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自身の長所や特徴をアピールできるのは応募してからと考えがちですが、応募前から長所や特徴を生かせる就活方法があります。
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まとめ
今回は新卒面接で、継続性を長所として取り上げるポイントと例文を解説しました。
今回解説した内容をまとめると以下のとおりです。
- ・継続力の高い学生は就活では魅力的な人材
- ・継続力とセットで改善・成長をしたことを伝える
- ・継続して当たり前の内容は取り上げない
継続力は社会的成功者の多くが持ち合わせており、自信を持ってよい素養といえるでしょう。
ぜひ本記事を参考に、回答を作り上げていただき、面接に臨んでいただければと思います。