面接の逆質問は、入社意欲のアピールやイメージとのギャップを解消するうえで重要な役割を果たします。
一方で多くの学生が似た内容の逆質問をするため、差別化ができない可能性は否定できません。
多くの学生が選考を受ける企業では、逆質問でも良い印象を残さなければ、次の面接に進むのは難しくなります。
今回は新卒面接で面白い逆質問とは何か、必要な準備や実際の逆質問例を解説します。
逆質問で面白い質問を投げかけられれば、面接官に印象に残りやすくなるでしょう。
面接対策で逆質問の内容を考えている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
新卒面接で面白い逆質問とはオリジナリティのある質問
面白い逆質問をするための準備や質問例を紹介する前に、「面白い逆質問とは何か」「面白い質問のメリット」を解説します。
面白い逆質問とは、独自の視点から生み出されたオリジナリティのある質問です。
決して相手を笑わせるような受け狙いやギャグ・ジョークを含んだ逆質問ではありません。
面白いの意味をはき違えると、かえって逆効果となります。面白い逆質問の意味を正しく理解して使いましょう。
面白い逆質問をするメリット①:印象に残りやすい
面白い逆質問はオリジナリティの高さから、よくある逆質問とは“毛色”の異なる質問です。
受けた経験がない逆質問になるため、企業側の印象に強く残ります。
特に、逆質問は面接の最後におこなわれるため、オリジナリティのある学生として企業側の興味をひけます。
面白い逆質問をするメリット②:コミュニケーション力の高さをアピール
面白い逆質問はある意味、奇をてらうことになるため、場の雰囲気を読む必要があります。
面白い逆質問が相応しくない雰囲気で逆質問をすると、内容がよくても逆効果になるためです。
場の雰囲気をよく読みながら、面白い逆質問ができると企業側には話し上手な学生との印象が与えられます。
また、面白い逆質問から話が弾むこともあるため、コミュニケーション力のアピールにつながります。
面白い逆質問をするメリット③:積極性の高さをアピール
独自の視点から面白い逆質問を生み出すためには、企業をよく調べる必要があります。
たとえば、「今後業界でどのように戦っていくか」を質問する場合、業界の構造やトップ企業との差を知らなければ質問は作りだせません。
面白い逆質問を通して、企業をよく調べている点をアピールできれば、入社意欲や積極性の高さを伝えられます。
新卒面接で面白い逆質問の例5選
面白い逆質問を生み出そうとしても、アイデアが浮かんでこない方もいるでしょう。
よくある逆質問は思いつきやすいですが、面白い逆質問は念入りな調査や独自の視点が必要になるためです。
本章では、新卒面接で面白い逆質問の例を5つ紹介します。
今回紹介する例文をアレンジしていただき、独自の逆質問にしてください。
面白い逆質問の例①:面接官への逆質問
企業・部署に関する逆質問をする方はいても、面接官にフォーカスをあてた逆質問をする方は多くありません。
面接官は自身に対する質問となるため、印象として強く残ります。
- ・さまざまな選択肢がある中で、XXXさん自身が御社を選んだ理由は何でしょうか。
- ・もし就活をやり直せるとしたら、どのような業界をチェックしますか。
- ・御社でさまざまな仕事をしてきたと思いますが、XXXさんはどのような瞬間にやりがいを感じたでしょうか。
内容によっては逆質問をした理由も聞かれる可能性があるため、セットで用意することをおすすめします。
面白い逆質問の例②:キャリア・ポジションに関する逆質問
個人的なキャリアやポジションに関する情報はあまり出回らないため、逆質問で聞くのは有効的です。
- ・今後の参考に伺わせていただきます。XXXさんはどのようなキャリアを積まれてきたのでしょうか。
- ・XXXさんは現在のポジション・役職に就けた要因は何を考えていますでしょうか。
- ・募集しているポジションは風通しがよい聞いておりますが、どのような点に風通しのよさが現れていますか。
面白い逆質問の例③:業界のポジションに関する逆質問
業界の有名人が業界について話すのはよくみますが、現場レベルでの意見はあまり伺えません。
逆質問を通して実際に業界で働く方に意見を伺えるのは貴重な機会です。
- ・御社が業界のトップになれたのは、構築した配送システムが要因と考えています。御社で働く側の立場として、業界のトップに立っている要因は何とお考えでしょうか?
- ・御社は業界のナンバー2との認識ですが、業界トップに立つためにどのような戦略を考えていますでしょうか。
業界に関する逆質問は、面接官によっては質問相手として相応しくない可能性があるため、注意をしましょう。
たとえば、一次面接では人事の担当者が面接官を務めるケースがありますが、業界については詳しくない可能性があります。
面白い逆質問の例④:将来や企業経営の逆質問
逆質問では企業・個人の将来や企業経営を伺える機会でもあるため、調査をしたうえで気になる点があれば、積極的に質問しましょう。
- ・自身のキャリアで技術営業職にも興味があります。現在好調の通信機器部門では、どのような営業戦略を取っているのでしょうか。
- ・好調の通信機器部門は、ニュースで海外展開を目指していると伺いました。事業展開する地域など展望を伺わせてください。
自身が配属される可能性が部署で気になる点があれば、自身の将来にも影響するため、質問することをおすすめします。
面白い逆質問の例⑤:NG例
面白い逆質問は一歩間違えると不快な思いをさせる可能性があるため、注意が必要です。
以下に該当する逆質問は失礼にあたる可能性があるため、質問は取り下げましょう。
- ・成果を出せる自信がありますが、成果を出した場合は別の部署・仕事を任せてもらえますか。
→自己中心的にみられるため、協調性の観点から悪い評価をもらう可能性あり
- 御社は業界のナンバー2であり、業界トップとは技術力で差があると感じております。社員が技術力を伸ばせる環境でしょうか。
→分析まではよいが、技術力を伸ばしてもらおうとする受け身の姿勢が悪い評価をもらう可能性あり
また自身が面白いと感じても、他の方は別の受け取り方をする可能性もあります。
友人や知人、先輩にチェックをしてもらい、失礼がないかを確認しましょう。
新卒面接で面白い逆質問をするために必要な準備
面白い逆質問は咄嗟のひらめきで生まれることもありますが、基本的には下調べがあって生まれるものになります。
本章では、新卒面接で面白い逆質問をするために必要な準備を解説します。
企業研究を徹底的におこなう
独自の視点による逆質問を作るには、事前の調査が必要です。
たとえば、以下の逆質問をするには対象企業をよく調べなければ生み出すことは難しいでしょう。調査の過程で気になる点や自身が立てた仮説が、面白い逆質問になります。
- ・御社が業界のトップになれたのは、構築した配送システムが要因と考えています。
御社で働く側の立場として、業界のトップに立っている要因は何とお考えでしょうか
また面白い逆質問はよくある逆質問と“毛色”が異なるため、質問をするのに勇気がいります。
企業研究を徹底的にしておけば、面白い逆質問をする自信も湧くでしょう。
面接の受け答えを準備する
企業研究の他にも、面接準備の過程で面白い逆質問が思い浮かぶこともあります。
面接では受け答えが重要であるため、よくある質問や回答に対する深掘りなどを想定して準備をします。
受け答えを準備していると、「もっと話を聞いてみたい」と思える内容が出てくることがあるでしょう。
より聞いてみたい内容は、独自の視点を持った質問の可能性があるため、ぜひ逆質問としてぶつけることをおすすめします。
面接官への質問を準備する
次の面接を担当する面接官があらかじめわかっている場合には、面接官にフォーカスをあてた質問をするチャンスです。
面接官の経歴や取り組みを調べて、逆質問の準備をしましょう。
一次面接は難しいですが、二次面接や最終面接では面接官が事前にわかるケースがあります。
新卒面接で面白い逆質問をする場合の注意点
面白い逆質問はよくある質問とはタイプが異なるため、質問を切り出すタイミングや補足が必要などの注意点がいくつかあります。
本章では新卒面接で面白い逆質問をする場合の注意点を3つ解説します。
場の雰囲気を読むこと
面白い逆質問をすることは奇をてらうことになるため、質問をするタイミングを伺う必要があります。
たとえば、堅い雰囲気で面接が進み、好感触で終わろうとしている場合には、無理に面白い逆質問をぶつける必要はありません。
無難に終わる面接のリズムを崩すことになるため、かえって逆効果となる可能性があります。
場の雰囲気をよく読んで、面白い逆質問のカードを切った方がよいでしょう。
質問の意図が伝わらない場合は目的を伝える
面白い逆質問はよくある逆質問とは異なり、面接官にとっては想定しづらい質問です。
タイプの異なる質問になるため、質問の意図が正しく伝わらない可能性があります。
以下のように質問の意図を伝えて、正しく理解をしてもらいましょう。
- ・自身のキャリアで技術営業職にも興味があります。現在好調の通信機器部門では、どのような営業戦略を取っているのでしょうか。
逆質問で終わる面接の終わり方:お礼の挨拶でしめる
面白い逆質問をする人材は、ユニークな人材とポジティブに評価される可能性があります。最後まで評価を落とさないように、逆質問はお礼の挨拶でしめて、良い印象のまま面接を終えるようにしましょう。
ユニークかつマナーがあると評価されれば、選考の通過を大きく引き寄せられます。
まとめ
今回は新卒面接で面白い逆質問とは何か、必要な準備や実際の逆質問例を解説しました。
今回解説した内容をまとめると以下のとおりです。
- ・面白い逆質問ができると印象に残りやすい
- ・面白い逆質問をするには準備が必要
- ・面白い逆質問をするにはいくつか注意点がある
面白い逆質問をするには勇気がいりますが、ポジティブな評価につながる可能性もあります。ぜひ本記事を参考に、面接官の印象に残る逆質問を準備しましょう。