こんにちは。理系就活情報局です。
理系学生は、研究内容が仕事に直結することが多く、将来のキャリアを考えるにあたり、研究室選びは重要なイベントの1つです。
自身に合う研究室に入れれば、より実力を発揮できるのは間違いないでしょう。
自分にマッチする研究室かを見極める絶好の機会が研究室見学です。
一方で自身に合う研究室を見極めるためには、どのような点をチェックすればよいかわからない方も少なくないでしょう。
今回は研究室見学ですべき質問と見極めのポイントを解説します。
研究室見学を少しでも不安に感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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研究室見学に行かないのはあり?
自分に合った研究室選びに必要な訪問
結論、研究室見学は必ず行きましょう。
研究室配属後は、学生生活の大半を研究室で過ごすことになります。
ろくに研究室見学もせずに専門のみで選んでしまうと、自分に合わない研究室に配属されて、つらい経験をする可能性が高いです。
実際に研究室を見学すれば、自分のやりたい研究ができるかどうかが分かります。また、研究室の雰囲気や就活との両立のしやすさなども把握できます。
ミスマッチを防ぐためにも、研究室見学は必ずおこないましょう
学部3年の5~7月を目安に訪問しよう
研究室見学のタイミングは、学部3年の5~7月が目安です。
近年の就活早期化の影響もあり、上記の時期は既に就活もスタートしています。また、自己分析やインターンシップなどを通して、自分のすすみたい方向性やアピールポイントを認識できるタイミングでもあります。
就活で得た学びやスキルをもとに、研究室の教授に対して具体的な質問をしたり、志望度の高さをアピールをしたりするなど積極的な姿勢を示しましょう。
研究室見学の目的とチェックポイント
研究室の先生に挨拶する
研究室見学の第一の目的は、研究室の先生に挨拶することです。
授業を通じて面識があれば良いですが、研究室見学まで一度も話したことのない教授もいるでしょう。
研究室見学は直接指導を受けることになる教授とはじめて接触できる機会であり、志望度を伝えるチャンスです。
挨拶をして、志望する研究室の教授に顔を知ってもらいましょう。
研究室の雰囲気を肌で感じる
研究室の雰囲気が実際に自分に合っているのかは、実際に見学してみないとわかりません。
研究室見学では、志望する研究室の雰囲気を肌で感じるチャンスです。
各大学に校風があるように、研究室や指導教授、先輩たちによって研究室の雰囲気は異なります。
やりたい研究ができる場であっても、居心地が悪かったり教授の方針が合わないと、研究が苦痛になってしまいます。
研究室見学では、教授や先輩の話を聞きながら、「研究室で自分が上手くやっていけるのか」を想像してみてください。
研究室の研究環境を把握する
数年間の間、研究をおこなっていく上で研究環境の良し悪しは見逃せないポイントです。
特に以下の3点は研究をしていく上で重要な要素になるので、確認しておくとよいでしょう。
・自身の行いたい研究ができるのか
・研究設備は整っているのか
・教授や准教授、研究室の先輩の人柄
研究室での生活を知る
研究環境と同様に研究室での生活がどうなっているのかも重要なポイントです。
例えば研究室の滞在時間がどれくらいかは、研究に重きをおきたい学生にとって、確認したいポイントです。
他にもバイトをしなければならない学生にとって、バイトの可否は死活問題になります。バイトができるのかもチェックしておいた方がよいでしょう。
研究室に所属した将来を調べる
多くの理系学生にとって、大学の研究室は自分を高めるための通過点になります。
将来を考慮すると、以下のポイントは確認しておきましょう。
・研究室を卒業した先輩の進路
・大学院に進む研究室の先輩の数
・就活やインターンはキチンとおこなえるのか
研究室の見学を通じて、研究室の方針を確認しておき、自身の将来像に合うかをチェックしておきましょう。
研究室見学は怖い?押さえておきたい流れ
アポイントをメールで入れる
いきなり研究室を訪問しても問題のない研究室もありますが、先方の予定もあるのでアポイントを取った方が無難です。
まずは研究室の教授にメールをして、見学してもよいタイミングを伺いましょう。
2月~3月は卒業論文等で研究室が忙しくなるので、見学は避けた方がよい時期になります。
研究室見学で説明を受けて質問をする
見学当日は、まず教授から研究内容やルールの説明がおこなわれます。
質問タイムが設けられるので、随時質問をぶつけていきましょう。
教授からの説明が終わると、研究室の案内が始まります。
研究設備や実験器具の説明がおこなわれるので、適宜質問を投げかけるとよいでしょう。
最後は、研究室にいる先輩たちと会話する時間が設けられます。
教授に聞きにくい内容があれば、先輩にぶつけてみてもよいでしょう。
見学後の御礼をメールで送る
研究室見学を終えたら、当日中に見学の御礼をメールで送りましょう。
どんなに見学中の態度が良くとも、他の学生が御礼メールを送っている中、一人だけ送っていないと印象が悪くなってしまいます。
研究室への志望度の高さを伝えるためにも、できるだけ早く御礼メールを送りましょう。
【テンプレあり】研究室見学のメールの書き方
アポイントを取るメール
件名:研究室見学のお願い
本文:
◎◎◎◎先生
はじめまして。
◎◎◎◎大学◎◎◎◎学部◎年の◎◎◎◎と申します。
この度は、先生の研究室を訪問させていただきたいと思いご連絡いたしました。
私は現在、◎◎◎◎の研究に関心を持っており、ぜひ先生の研究室でお話を伺いたいと思っております。
もしよろしければ、以下の日程でご都合の良い時に研究室見学をさせていただけないでしょうか?
・日程候補1
・日程候補2
・日程候補3
もし上気の日程では難しい場合は、ご都合の良い日時を教えていただけましたら幸いです。
お忙しいところ恐縮ですが、ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
================
◎◎◎◎大学◎◎◎◎学部◎年
◎◎◎◎(名前)
メールアドレス
電話番号
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御礼メール
件名:研究室見学の御礼
本文:
◎◎◎◎先生
◎◎◎◎大学◎◎◎◎学部◎年の◎◎◎◎です。
本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました。
◎◎◎◎先生の研究に対する想いを教えていただき、また先輩方からアドバイスをいただいたことで、貴研究室を志望する気持ちが高まりました。
以前から関心があった◎◎◎◎の分野と本日伺った話で、自分がやりたい研究の方向性が見えたように思います。
本日は貴重なお時間を頂戴しまして、誠にありがとうございました。
================
◎◎◎◎大学◎◎◎◎学部◎年
◎◎◎◎(名前)
メールアドレス
電話番号
================
研究室見学のマナー
研究室が忙しい時期を避ける
研究室見学を成功させるためには、タイミングが非常に重要です。
理系の研究室には、学会発表や論文の締切、実験のピーク時といった忙しい時期があります。
研究室が忙しい時期にアポイントの相談をしても、断られてしまったり十分な時間を取ってもらえなかったりする可能性があります。
研究室のスケジュールはHPに書いてある場合があります。アポイントを取り付ける前に、事前に確認しておきましょう。
基本的に服装は自由
研究室見学では、基本的に服装は自由です。
就活のようにかしこまった場ではないため、スーツを着て行く必要はありません。私服で大丈夫です。
私服の基準がわからないという方は、清潔感を基準にすると良いでしょう。
あまりにもラフだったり、だらしない格好だったりすると印象が悪くなってしまいます。
研究環境を確認できるおすすめの質問
研究テーマや研究成果について
まず研究室を選ぶ際、真っ先に気になるのが研究室での研究テーマや研究成果についてです。
以下の質問をぶつけて、研究テーマや研究成果に対する感触を得ていきましょう。
他にも、なぜ今の研究に取り組んでいるのかなどの目的を質問すると、研究室に対する理解がより深まります。
・自身の研究したいテーマで研究をおこなうことは可能か
・これまで取り組んできた研究テーマは何か
・現在の研究からどのような成果が得られるのか
・現在の取り組んでいる研究のきっかけとは
学会での発表や論文発表について
研究室にとって、学会での発表や論文発表は成果を示すアウトプットです。
以下の質問をおこない、研究室がどれだけのアウトプットを生み出しているか確認しておきましょう。
・研究室を修了するまでに何本くらいの論文を出しているのか
・学会には年に何回参加するのか
・学会で発表する学生の数はおよそ何人くらいか
特に博士号取得まで考慮している学生や奨学金制度を活用している学生にとって、論文や学会への参加は重要な要素です。
コアタイムはいつなのか
コアタイムとは必ず研究室にいなければいけない時間帯を指しています。
例えば、コアタイムが10時~17時の場合には、10時から17時は必ず研究室にいなければなりません。
コアタイムのあるなしでは、日々の生活の組み立てが大きく変わるのでコアタイムの有無と時間を確認しておきましょう。
企業との研究有無
研究分野によっては企業と共同研究をおこなっている研究室もあります。
基礎研究より応用研究や開発研究などの実用的な志向を持っている方は、企業との共同研究があるのかを質問するとよいでしょう。
研究室の方針
研究室の”色”が強く出るのが、研究室の方針です。
例えば、チームで研究を進めるタイプの研究室なのか、個人で研究を進めるタイプの研究室なのかでわかれます。
議論を交わしながら研究をしたい方などは前者を選ぶとよいでしょう。
一方で黙々と研究を進め、自身でスケジュールを管理したいのであれば、後者がおすすめです。
研究室として、どのような方針をとっているのかを質問しておきましょう。
研究設備について
研究分野によっては設備を多く必要とするものもあります。
研究設備は多岐にわたっており、パソコンや顕微鏡、机といった身近な設備から解析装置や電子顕微鏡など高度な設備まで様々です。
自分の研究に必要な設備が揃っているかは、確認しておきましょう。
また研究設備の利用状況もおさえておかないと、配属後に困った展開になるかもしれません。
例えば、研究室のメンバーに対して、設備が足りていないと利用できる機会がシンプルに減ります。
機材や設備の順番待ちが発生して、効率よく研究ができなくなります。
研究費の割合
研究には消耗品などの物品が欠かせません。
必要な消耗品は試験紙やフィルター、実験用ホースなど研究分野によって様々です。
必要な物品が出てきた場合、購入してもらえるのかは確認しておきましょう。
研究費が多くない研究室では、必要な物品を中々購入してもらえず、自腹で購入するというケースも少なくありません。
教授や准教授の人柄
研究室に所属すると教授や准教授から指導してもらうことになりますが、教授や准教授の人柄は必ずチェックしておきましょう。
いくら希望の研究ができるからといって、教授や准教授との相性が悪ければ、研究室で苦しい時間を過ごすことになります。
どのような人であれ、相性があるので教授と准教授の人柄は要チェックポイントです。
例えば、以下の質問をぶつけると教授・准教授の人柄がわかるでしょう。
・学生への指導はどのようなスタイルか(比較的面倒見がよい、それとも放置が多い)
・教授/准教授の説明はわかりやすいか、それともある程度こちらが質問する前提か
・休みの日も研究室に顔を出すなど、熱心な方なのか
研究室のメンバーの人柄
研究室では長い時間を過ごすため、人間関係は重要な要素です。
研究室のメンバーはどのような人が多いのか伺っておきましょう。
・気さくな先輩が多いのか
・質問をぶつけて、回答してくれるタイプなのか
・黙々と研究に打ち込むタイプなのか
研究室での生活を確認できるおすすめの質問
ゼミ・定例報告会の頻度
研究室のゼミや定例報告会では、主に研究の進捗発表や研究発表の練習をおこないます。
ゼミや報告会に対応するためには、しっかりとした準備が必要です。
つまりゼミや定例報告会の頻度が多い研究室では、開催回数に比例する形で準備の時間を取られることになります。
毎週1回程度であれば、対応できるかもしれませんが、2回を超えると準備が大変です。
ゼミや定例報告会の頻度もチェックしておきましょう。
バイトは可能か
基本的に多くの研究室ではバイトは許可されていますが、中にはバイトを禁止している研究室もあります。
バイトが必要な学生にとって、バイトのできる・できないは死活問題です。
念のため、バイトが可能なのかは確認しておきましょう。
普段どれくらい研究室にいるか
研究に重きをおきたい学生や学生生活も重要と考える学生にとっても、研究室での滞在時間は重要なポイントです。
以下の質問を投げかけ、研究室に普段どれくらい滞在しているのかチェックしましょう。
・週何回、研究室にくることを必須としているのか
・忙しい時期はどれくらい研究室にいるのか
・普段、どれくらいの時間を研究室で過ごすのか
将来を確認できるおすすめの質問
インターンは可能か
就職活動の通年化が進む昨今では、インターンへの参加が選考に少なからず影響を与えています。
就職を見据えているのであれば、インターンへ参加可能か質問してみましょう。
中には研究と就活の両方をこなすことをよしとしていない教授も少なからずいます。
研究室に入る前にあらかじめ確認しておいた方がよいでしょう。
研究室に所属した先輩の進路
研究室に所属した先輩の進路は聞いておいた方がよいでしょう。
研究室における先輩の進路は、研究室に入った未来のあなたの進路になる可能性が高いからです。
以下の質問をおこない、就職した先輩の進路を具体的に尋ねてみましょう。
・就職した先輩が、どのような企業に就職しているのか
・推薦枠はあるのか
大学院に進む先輩の数は
大学院への進学を見据えている場合には、大学院へ進む先輩の数について質問するとよいでしょう。
大学院への進学が多い研究室であれば、大学院進学に有益な情報が自然と集まってきます。
就活期間は就活に集中できるのか
修士課程に進まない場合は、就職活動をする必要があります。
そのため、研究室に配属されても就活期間に就活に集中できるのかは、ぜひ確認しておきたいポイントです。
研究室を預かる教授の考え方によっては、研究室にいながら就活をすることに良い思いを持っていない方も一定数存在しています。
いざ就活をしようと思ったときに研究が忙しくて時間が取れないとなれば、就活でかなり苦しい思いをするでしょう。
研究室見学でよくある疑問
研究テーマが決まっていなくても訪問していい?
研究テーマが決まっていない理系学生にとっても、研究室見学は大切です。
とはいえ、まったく何も考えずに研究室見学の日を迎えることはおすすめしません。
アポイントを取った日までに自分の興味を再確認しておき、漠然としていても構いませんので、自分がやりたい研究の方向性について考えておくことをおすすめします。
手土産は必要?
基本的に、研究室見学に手土産は不要です。
ただし、手土産を持参すれば、わざわざ時間を割いて訪問を受け入れてくれた教授や先輩たちへ感謝の気持ちを表せます。
手土産の有無が研究室配属を決定づけるわけではありませんが、感謝の気持ちを伝えたい方は持っていくといいでしょう。
研究室見学をしたら就活準備も進めよう
研究室見学をしたら、次は就活準備を始めましょう。
手始めに、逆求人サイトに登録することをおすすめします。
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まとめ
どの研究室に所属するかで、将来が大きく変わるといっても過言ではありません。
自身にマッチした研究室に行くためにも、今回紹介したポイントを踏まえて、見学に行くとよいでしょう。
研究室見学で重要なのは準備になるので、しっかり備えて研究室見学に臨むことをおすすめします。