理系学生にとって、どの研究室に入るのかは研究テーマと同等レベルで将来に大きな影響を及ぼします。

自分に合った研究室を選ぶためには、実際に見学した方がよりマッチした研究室選びにつながるでしょう。

実際に研究室を訪れてみたいと思う一方、どのようにアポイントを取ればよいのかわからない方も多いはずです。

メールでアポイントを取るまではわかるが、具体的にどのようなメールを送ればよいのかわからない方も多いでしょう。

今回は研究室を訪れるためのメールの書き方を具体例を交えつつ解説します。

これから研究室への訪問を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

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研究室訪問のメールを書く前に確認すべきポイント

研究室訪問のメールを書く前に確認すべきポイント

研究室訪問のアポイントを取るメールを書く前に、訪れるべきタイミングなど基本的な知識を確認しておきましょう。

適切な打診のメールを書いたとしても、タイミングが悪ければアポイントを取るのは難しくなります。

また研究室を訪れる前に改めて訪問する目的を確認しておき、より効果的な見学としましょう。

学部と大学院では訪問のタイミングが違う

学内の研究室配属と外部の大学院では、研究室を訪れるべきタイミングは異なります。

学内の研究室配属を目指す学部生の場合には、研究室配属が決まる前年の1月が訪問の目安となるタイミングです。

学外の大学院を目指す場合には、大学院の願書を提出する前に研究室を訪問しておいた方がよいでしょう。

研究室が忙しい時間を避ける

研究室を訪れる際には、学会発表や卒論シーズンは避けるようにしましょう。
また研究室を監督する教授が忙しい時期も避ける必要があります。
学会発表や卒論シーズンは時期が固定的なため、避けるのは難しくありませんが、教授が忙しい時期は教授の予定を随時チェックしておいた方が良いでしょう。
研究室によってはホームページがあり、スケジュールを掲載している研究室も少なくありません。
また教授のスケジュールがGoogleカレンダーに掲載されているケースもあります。
アポイントを取る際は、事前に公開されているスケジュールを確認してから連絡を入れた方がよいでしょう。

研究室訪問の目的は3つ

研究室の訪問は、自身にマッチする研究室であるかを確認するのが大きな目的です。

研究室訪問を通じて、以下3つを確認しましょう。

  • ・研究環境
  • ・研究室での生活
  • ・将来について

研究室に配属となった場合には、長い時間を過ごすので、研究環境は押さえておきたいポイントです。

また研究室に配属された過去の先輩が、どのような進路へ進んでいるのかも押さえておきましょう。

研究室訪問を打診するメールの書き方と例文

研究室訪問を打診するメールの書き方と例文

本章では研究室訪問を打診するためのメールと日程調整をするためのメールの書き方を解説します。

研究室を訪問するには、基本的に以下の流れとなります。

①学生側:研究室を訪問したいと旨の打診メールを送信

②教授側:訪問可否を記載したメールを返信

③学生側:訪問可能な日程を打診するメールの送信

④教授側:訪問可能な日程を記載したメールの返信

⑤学生側:最終的な訪問日程を記載したメールの送信

⑥調整した日程で研究室を訪問する

本章では①・③・⑤で送信するメールの書き方を解説します。

研究室訪問の打診メールの必須項目

研究室を訪れるためのメールには、以下の5つを必ず記載するようにしましょう。

基本的に以下5つの項目を押さえておけば、研究室を訪問するための打診のメールとして十分な内容となります。

①送り先の宛名

②自己紹介

③研究室を訪問する目的

④結びの挨拶

⑤署名

研究室訪問の打診メールの例文

研究室を訪問するための打診のメールには、5つの必須項目があります。

5つの必須項目を押さえた例文は以下のようになります。

宛先:訪問先研究室の教授もしくは准教授

件名:研究室訪問のご相談 ××大学○○学部3年 鈴木一郎

①送り先の宛名

△△大学

□□研究室 山田太郎 先生

②自己紹介

突然のご連絡失礼いたします。

××大学○○学部3年の鈴木一郎と申します。

③研究室を訪問する目的

私はかねてより流体力学分野での研究に関心を持っていました。

様々な研究室を探す中で、貴研究室のHPを拝見いたしました。

貴研究室は、私が志望する流体力学分野での研究をおこなっている点はもとより、同分野での研究実績が豊富な点に大変魅力を感じました。

4月から貴研究室への配属を希望しているため、ぜひ一度先生方や先輩方とお話しする機会をいただけないかと思い、ご連絡差し上げました。

ぜひ一度、研究室を訪問させていただきたいと考えております。

お忙しいところ恐縮ですが、研究室を訪問するためのご都合の良い日程をご教示いただければ幸いです。

⑤結びの挨拶

大変お忙しい中とは思いますが、ご検討をお願いします。

⑥署名

鈴木一郎(すずきいちろう)

××大学○○学部3年

090-1234-5678

XXXXX@mail.com

研究室訪問の日程調整メールの例文

宛先:訪問先研究室の教授もしくは准教授

件名:RE:研究室訪問のご相談 ××大学○○学部3年 鈴木一郎

△△大学

□□研究室 山田太郎 先生

××大学○○学部3年の鈴木一郎と申します。

ご返信いただき、誠にありがとうございます。

また研究室訪問の許可をいただき、重ねてお礼申し上げます。

研究室への訪問ですが、下記日程のいずれかで伺いたいと思っておりますが、ご都合はいかがでしょうか。

・1月20日(月) 14時

・1月21日(火) 14時

・1月22日(水) 14時

下記の日程で折り合いが悪いということでしたら、大変恐れ入りますが訪問可能な日時を教えていただければと思います。

大変お忙しい中とは思いますが、ご検討をお願いします。

鈴木一郎(すずきいちろう)

××大学○○学部3年

090-1234-5678

XXXXX@mail.com

研究室訪問の日程が決まった場合の返信メールの例文

宛先:訪問先研究室の教授もしくは准教授

件名:RE:研究室訪問のご相談 ××大学○○学部3年 鈴木一郎

△△大学

□□研究室 山田太郎 先生

××大学○○学部3年の鈴木一郎と申します。

日程を調整していただき、誠にありがとうございます。

それでは1月20日(月) 14時に研究室に伺わせていただきます。

以上、宜しくお願い致します。

鈴木一郎(すずきいちろう)

××大学○○学部3年

090-1234-5678

XXXXX@mail.com

研究室訪問後のお礼メールは必須

研究室訪問後のお礼メールは必須

「礼に始まり礼に終わる」という言葉があるとおり、研究室を訪問した後はお礼メールを送るようにしましょう。

お礼メールには研究室を訪問させてもらった感謝の気持ちを伝えると同時に、研究室に対する志望度の高さをアピールする機会にもなります。

お礼メールのタイミングとコツ

お礼メールもただ送ればよいわけではなく、押さえるべきコツがあります。

お礼メールは訪問した当日にできるだけ送信するようにしましょう。

日にちが経過してからお礼メールを送信するのも悪くはありませんが、お互いの印象が残っている当日中に送るのがより効果的です。

またお礼メールには感謝の気持ちと共に、研究室を訪問した感想や今後に対する意気込みを載せましょう。

お礼の気持ちと共に、研究室にいかに入りたいかのアピールができます。

研究室訪問のお礼メールの例文

感謝の気持ちと自身のアピールの2点を盛り込んだ研究室訪問のお礼メールの例文を紹介します。

△△大学

□□研究室 山田太郎 先生

××大学○○学部3年の鈴木一郎です。

本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました。

山田先生の研究に対する情熱や先輩方からのアドバイスを受けたことで、さらに貴研究室を志望する気持ちが高まりました。

以前から関心があった流体力学の分野と本日伺った話で、ぼんやりとですが自身の方向性が見えた気がします。

本日は貴重なお時間を頂戴しまして、ありがとうございました。

鈴木一郎(すずきいちろう)

××大学○○学部3年

090-1234-5678

XXXXX@mail.com

教授からの返信に対する返信メールの例文

研究室訪問のお礼メールを送ると、教授から返信がある場合があります。

お礼メールに対する返信には、以下のように返すとより丁寧な印象を与えられるでしょう。

△△大学

□□研究室 山田太郎 先生

××大学○○学部3年の鈴木一郎です。

訪問に加えて、メールでもアドバイスをいただき、誠にありがとうございます。

また研究について相談させていただくかもしれませんが、その際はぜひ先生のお知恵をいただければと思います

重ねての挨拶になりますが、本日はありがとうございました。

鈴木一郎(すずきいちろう)

××大学○○学部3年

090-1234-5678

XXXXX@mail.com

研究室訪問のメールを送る場合の注意点

研究室訪問のメールを送る場合の注意点

本章では、研究室の訪問を打診するメールを送る際の注意点を解説します。

お礼メールを送る際にも応用できるので、ぜひ参考にしてください。

一目で内容がわかる件名とメールの構成

メールの件名と構成は一目見ただけで分かる内容にしましょう。

訪問先の大学教授・准教授は日々多くのメールを受け取っています。

メールの件名と構成を一目見ただけで、判断ができる内容にするのは先方の負担にならないようにするためです。

件名は以下のように、メール本文を読まずとも内容がわかるようにしましょう。

件名:研究室訪問のご相談 ××大学○○学部3年 鈴木一郎

また構成は今回ご紹介した以下の流れにすると、読み手の負担が下げられます。

①送り先の宛名

②自己紹介

③研究室を訪問する目的

④研究室を訪問してもよい日程を伺う

⑤結びの挨拶

⑥署名

伝えたい内容と分かりやすさのバランス

研究室の訪問を打診するメールなので、伝えたい内容と分かりやすさのバランスは意識するようにしましょう。

志望度の高い研究室の場合には、ついメールの内容にも熱が入り、熱意を伝えたいために文章が長くなりがちです。

一方で文章が長くなると、分かりやすい文章からは遠ざかっていきます。

繰り返し読み直しをおこない、自身の伝えたい内容と読み手の読みやすさのバランスを取るようにしましょう。

署名を登録しておく

メールの末尾につける署名はメールアプリなどに登録しておき、メールに必ずつけるようにしましょう。

メールアドレスから送信者は把握できますが、具体的にどのような人物なのか分かりません。

もちろん本文にも名前や大学名は記載しますが、署名があった方が信頼できる送信者であることを示せます。

研究室訪問のメールに返信がない原因と対処法

研究室訪問のメールに返信がない原因と対処法

研究室訪問を打診するメールを送ったが、一向に返事がないケースもあるでしょう。

本章では研究室訪問のメール送信後に、返信がない原因と対処法について解説します。

返信が来ない原因は多忙による見逃し

教授もしくは准教授宛にメールを送ったが、返信がない原因のほとんどが多忙による見逃しです。

学生の指導はもちろん、研究室の管理や自身の研究など、教授・准教授は毎日忙しい日々を送っています。

メールをチェックしているとはいえ、日々送られてくる膨大なメールをしっかりとチェックできているとは限りません。

多忙によりメールを見逃しているため、打診のメールに返信が来ないという訳です。

返信が来ない場合は再度メールを送る

多忙による見逃しの場合、時間の経過で返信が来る可能性もありますが、高くはありません。

1週間が経過して返信が来ない場合には、再度メールを送りましょう。

返信が来ない場合のメールの書き方は、次項で解説します。

反対に、1週間は返信のメールを待つのがおすすめです。

訪問打診のメールを送信後、数日中に返信がないからといって、すぐに再送信することは避けましょう。

教授側は準備が整ってから、返信をしようと考えているケースもあります。

返信が来ない場合に送るメールの例文

△△大学

□□研究室 山田太郎 先生

××大学○○学部3年の鈴木一郎です。

5月15日に送信した研究室を訪問したい旨のメールですが、ご覧になられたでしょうか。

お返事をいただけなかったため、確認のメールをさせていただきました。

お手数ですが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

鈴木一郎(すずきいちろう)

××大学○○学部3年

090-1234-5678

XXXXX@mail.com

研究室訪問のメールに関するよくある質問

研究室訪問のメールに関するよくある質問

研究室訪問のメールに関して調べを進めていると、さまざまな疑問が浮かんでくるでしょう。

本章では研究室訪問のメールに関するよくある質問を取り上げ、解説します。

研究室訪問を打診するメールの内容は外部生と内部生で異なる?

研究室訪問の際、メール内容は、外部生と内部生に違いはありません。

今回紹介している以下の構成に沿って書けば、どこに出す場合でもマナーを押さえたメールになります。

①送り先の宛名

②自己紹介

③研究室を訪問する目的

④結びの挨拶

⑤署名

研究室訪問の日程調整メールでよく使われるフレーズは?

メールの送信先である教授・准教授の中には、言葉遣いに気を使っている方も中にはいます。

以下のフレーズを用いたメールにすれば、丁寧な言葉遣いができるという印象を教授側に与えられます。

  • ・承知いたしました。
  • ・ご都合はいかがでしょうか。
  • ・いたしかねます。
  • ・お時間を頂戴しまして
  • ・伺う

研究成果をアピールするならスカウトサービス

研究成果をアピールするならスカウトサービス

研究室に所属後、望んだ研究成果が得られた場合、ぜひとも就活に生かしたいところです。

研究成果を生かして、就活をするのであれば、スカウトサービスがおすすめです。

スカウトサービスでは、登録されたプロフィールや研究成果に着目した企業が学生へスカウトを送ります。

良い研究成果を出せたのであれば、スカウトサービスを活用して就活を進めるとよいでしょう。

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『TECH OFFER』は理系学生に特化したスカウトサービスとして、多くの企業が活用しています。

研究室に配属後、専門性や研究実績を積み上げたのであれば、ぜひ登録してみましょう。

企業からのオファーや企業とのマッチングなど、効率的な就活に進められます。

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まとめ

理系学生にとって、どの研究室に入るかは今後に大きく影響します。

自分にマッチした研究室を探すためにも、どんどん研究室の見学に赴きましょう。

研究室の訪問を打診するメールを書く際には、今回紹介した5つの項目を押さえておけば、十分な内容となります。

①送り先の宛名

②自己紹介

③研究室を訪問する目的

④結びの挨拶

⑤署名