「技術を磨きながら世界と社会に貢献したい」という志向を持つ理系学生にとって、TDK株式会社(以下TDK)は非常に魅力的な選択肢です。

電子部品・磁気材料・センサーなど目には見えにくいながらもスマートフォン、自動車、産業機器のような幅広い分野を支えるのが同社です。本記事では、会社の全体像・事業内容・強み・福利厚生を整理し、理系学生が「自分の専門性をどう活かせるか」をイメージできるよう解説します。

TDK株式会社はどんな会社?

TDKはかつてはカセットテープやビデオテープなど、記録メディアの販売などを通じて、多くの消費者にも親しまれてきたブランドでした。しかし、現在TDKは高い技術力を誇る総合電子部品メーカーです。以下では、TDK株式会社をさまざまな角度から見ていきましょう。

TDKの事業概要

以下は、TDK株式会社の概要を整理したものです。

創業日1935年12月7日(東京電気化学工業株式会社として)
設立1935年
代表者(社長・CEO)代表取締役社長兼CEO:斎藤 昇(Noboru Saito)
本拠点東京都中央区日本橋2-5-1 日本橋高島屋三井ビルディング
売上高(連結)約2,204.8億円(2025年3月期)
従業員数(グループ)約105,000人以上(2025年3月時点)

出典:TDK概要

次にTDKの事業概要に焦点を当てて見てみましょう。

TDKは、電子部品・磁気材料を中心に、BtoBを主軸とした事業展開を行っている企業です。さまざまな産業インフラやデジタル機器の縁の下の力持ちとして、重要な役割を担っています。主な事業セグメントを以下に整理します。

【TDKの主な事業】

セグメント名概要代表製品・サービスBtoB/BtoC
電子部品・モジュール事業コンデンサ、インダクタ、センサ、磁気材料等を開発・製造。スマートフォン・自動車・産業機器向けが主。セラミックコンデンサ、インダクタ、MEMSセンサ、磁気コア等主にBtoB
電源・バッテリーソリューション事業蓄電池・次世代バッテリー・電源モジュールなどを展開。特にEV・エネルギー分野で成長中リチウムイオンバッテリー、シリコンアノード電池、DC-DCコンバータなどBtoB
産業・自動車ソリューション事業自動車、産業機器、IoT、ロボティクス向けの部品やシステム提供温度・位置センサ、自動車用コンデンサ、モーター制御部品等主にBtoB
その他(研究開発・サービス)コア素材・プロセス開発、ソリューション提供型サービス新素材開発、AI・IoT統合部品など。BtoB

このように、TDKは「モノづくりの最前線で使われる部品・材料」を扱っており、理系学生が専門性をそのままキャリアに繋げることができる企業です。

TDKの強み

理系就活生が押さえておきたい、TDKの歴史とこれからを踏まえ、技術的・事業的な強みを3点挙げます。

1.磁性材料・フェライト技術の圧倒的な歴史と蓄積
TDKは1935年にフェライト材料の商業化を行った世界初の企業であり、技術基盤は今も核心として機能しています。上記の歴史的優位は、センサ・インダクタ・磁気コアなど複数製品で他社を上回る競争力になっています。

2.グローバルな製造・開発ネットワークと多領域展開
250拠点以上・30か国以上で製造・開発・販売を展開しています。上記の体制により、スマートフォン・自動車・産業用途と異なる領域で需要変動をカバーできる収益ポートフォリオの広がりが強みです。

3.次世代バッテリー・電源ソリューションへの戦略的転換
近年、EV・再生可能エネルギー・IoT機器向けなどで次世代電源・バッテリー技術への投資を強化しています。上記の動きが、電子部品単体の市場縮小リスクを乗り越え、成長軌道を描くための原動力となっています。

TDKの福利厚生

就活生にとって「働き続けられる環境かどうか」を判断するうえで、福利厚生・制度面も見逃せません。TDKの福利厚生制度の一例を整理します。

1.健康・メンタルヘルス支援:社員が長期に健康に働けるよう、カウンセリング・ライフイベント支援等を実施

2.ワークライフバランス支援:フレックスタイム制度、柔軟な勤務形態、育児・介護支援制度を整備

3.子育て支援・退職金・年金制度:子育て支援プログラム(保育手配サポート等)や企業型確定拠出年金制度など

4.資格取得・自己啓発支援:技術者育成の観点から、資格取得や学び直しをサポートする制度あり

5.グローバルキャリア支援:海外拠点が多いため、駐在・異文化対応支援やグローバル人材育成制度も存在

TDKの充実した福利厚生制度は「技術を活かしながら長期的にキャリアを築きたい」と志向する就活生にとって、魅力的な企業です。

TDKの社風・働きがい

TDKは研究開発・製造・部品技術の領域で実績を持つ企業として、専門領域を深め「世の中のインフラを支える」実感を持ちやすい環境です。数字では見えない、TDKの働く環境を紹介します。

社員の声から見るTDK

実際に社員・元社員の声から、働く環境を具体的に紹介します。

・「フルフレックス、テレワークは事業所によるが自由度が高い。あくまでテレワーク率は所属単位の判断による」—3年未満、男性、総合職。(OpenWorkより)

・「強み:全体的に緩い社風。話の持っていき方次第で好きなように仕事ができる」—生産技術部、3~5年在籍、退社済。(OpenWorkより)

・「福利厚生は良い方。給与制度や賞与も安定しているが、若手の昇進・昇格には厳しさもある」—元社員の口コミ。

理系学生にとっては専門技術力を発揮できる機会がある一方、自らキャリア設計・部門選定を行う姿勢が問われる環境です。

参考:TDKの「すべての社員クチコミ」 |OpenWork
参考:TDKの口コミ一覧|エン カイシャの評判

TDKのワークライフバランス

ワークライフバランスの観点から見ると、TDKはワークライフバランスによく配慮された働きやすい企業であることがわかります。個々の制度と活用状況を見ながら、さらに詳しく見ていきましょう。

主な制度と活用状況

1.フルフレックス・テレワーク制度:一部拠点にてコアタイムなしのスーパーフレックスタイムが導入されています。働く時間・場所を柔軟に選べる環境整備が整っているといえます。

2.残業時間の目安:公式の発表ではありませんが、リクナビの情報では平均残業時間16.5時間/月とされています。

3.有給休暇取得率:2019年度の従業員パフォーマンスデータでは、有給取得率が約62.5%台であると示されています。

4.育児・介護支援:多様な働き方の推進として、育児・介護理由による在宅勤務や勤務時間調整の制度があります。

TDKは、裁量を持って働ける自由な社風と、安定した福利厚生・ワークライフバランスを両立させやすい環境です。ただし、自由度の高さゆえに自ら考えて行動する姿勢が重要になります。

TDKの就職難易度

TDKの就職難易度は、就活会議の評価によると、4.1(5点満点)で高いとされています。

TDKの採用規模は2025年度の技術者は142名となっており、同業の村田製作所や京セラと比較すると採用数は少なめです。リクナビのプレエントリーが1783名で、実際にエントリーする人が約半数とすると採用倍率は約6倍程度と推測できます。

TDKの人気度は、マイナビ・日経「2025年卒就職企業人気ランキング」のトップ100には入りません。しかし、TDKはBtoB高付加価値の技術企業として堅調な人気をもつ企業といえます。

以上をまとめると、TDKは大手競合より枠は小さめ=相対的に狭き門です。ただし、超狭き門とまでは言えず自身の専門性や研究内容と事業が合致している理系学生は十分にチャンスがあります。

TDKの採用大学・採用人数

TDKは以下にも紹介するように、地方国立大学や中堅大学から多くの学生を採用しています。一方、TDKでは旧帝大や有名私立大の学生も採用されています。学歴フィルターはないため、企業研究をしっかり行い、企業が求めるものと自身の強みの一致をアピールさせましょう。

TDKの採用大学ランキング・採用大学一覧

大学通信ONLINEのデータによると秋田大学・千葉工業大学が最多(各17名)、続いて秋田県立大・日本大など理工系比重の高い大学が並びます。秋田大学からの採用が多い背景には、秋田に複数の拠点や工場がある点も一因と考えられます。

区分大学名
採用上位大学秋田大/千葉工業大(各17)、秋田県立大(14)、日本大(12)ほか
主要国立北海道大/東北大/筑波大/千葉大/新潟大/電通大/室蘭工業大など
主要私立芝浦工大/工学院大/東京理科大/明治/同志社/関西学院/名城大など

大学通信オンラインの統計を元に作成

TDKの採用人数

マイナビ掲載の公式採用データを元に、技術部門の直近4年の採用状況を一覧にしました。TDKの採用人数は直近4年では約130人から180人へと増加し、学部・修士が中心です。

年度(年)高専(人)学部(人)修士(人)博士(人)合計(人)
2021049782129
2022053826141
2023187874179
2024289881178

マイナビ情報を元に作成

採用実績からわかるTDKの採用状況の特徴は、修士が強めですが、学部でも十分チャンスがある点です。研究テーマとTDKの事業(センサ・受動部品・電源等)を関連させて語れるかが差がつくポイントです。

TDKを志望する就活生の母集団は広い反面、採用枠は同業大手より小さめになっています。選考をスムーズに進めるためにも、早期から研究概要など技術ポートフォリオを整理しておきましょう。

TDKが求める人物像・活かせるスキル

TDKの採用情報からは、3つの重要な人物像キーワードが浮かび上がります。具体的には、 「自律型人材」「チャレンジ精神・変化対応力」「協働・グローバル視野・チームワーク」です。

TDKが求める人物像

TDKの採用情報・育成方針から、同社が重視する人物像を以下のようにまとめられます。

キーワード内容(TDK公式・採用サイト等より)理系学生視点
自律型人材(自分で考え、行動する力)自ら掲げた目標の実現に向け、とことん考え抜き、勇気をもってチャレンジし、変化に最適化して粘り、最後までやりきる人」と定義されています。研究や開発の現場では、「誰かからの細かい指示を待つ」よりも「自分で課題を見つけて進める」姿勢が評価されやすいです。志望動機・自己PRでこの姿勢を具体的に語ると説得力が出ます。
チャレンジ精神・変化対応力採用サイトでは「常識を覆す技術を生み出してきた」など、挑戦・革新をキーワードとしています。「この専攻をどう進化させるか」「どんな新しい価値を創出したいか」の視点を持つと、TDKの求めるスピリットとマッチします。
協働・グローバル視野・チームワーク育成方針では「インクルーシブリーダーシップ」「メンバー間の協力関係の構築」も掲げられています。製造・開発・材料職などは、異分野・異拠点のチームでプロジェクトを進めることが多いです。「専門分野+他専門との連携経験」「海外共同研究経験」などがアピール材料になります。

以上の3点を押さえれば、TDKの企業文化・採用方針に沿った人物像が描けます。理系学生としては、「◯◯研究を通じて××に挑戦し、チームで成果を出した」などの構成が好まれやすいです。

理系学生が活かせるスキルや専攻

続いて、理系学生が具体的にどのようなスキル・専攻を活かせるか、「職種例×活かせる専攻・スキル」として整理します。

職種活かせる専攻・スキル活躍例(TDKでのイメージ)
研究・材料開発職材料工学・化学・物理・金属学・電気・電子新素材(薄膜・セラミック・磁性材料)を研究し、量産適用・性能向上を実現。例えば、LTCC技術やMEMSセンサー技術など
部品設計・回路設計職電気・電子回路・情報工学・制御工学・機械・材料小型・高機能部品の設計、コイル・コンデンサ・インダクタなど、3次元実装やパッケージング技術を活用
生産技術・プロセス開発職機械工学・化学工学・情報・制御・製造工学製造ラインの改善・スマートファクトリー化・量産化装置設計・設備導入・工程改善など
ソフトウェア・ファームウェア職情報工学・組込みソフト・通信・データ解析生産設備のソフト制御、センサデータの活用、IoTプラットフォーム整備など、ものづくり×情報技術の交差点
品質保証・解析職物理・材料・化学・統計・情報製品の信頼性試験・品質データの解析・不良品削減・歩留まり改善など、データドリブンな技術評価業務

【就活生の意識すべきスキルポイント】

1.専門知識+応用力:専攻で得た知識を「製品・事業にどうつなげるか」を整理します。

2.データ・論理力:TDKの技術フィールドでは微細加工・高周波回路・パッケージング構造など、データ・解析・論理的思考が評価されます。

3.チーム・協働経験:異なる専攻・部署・国籍のメンバーとコラボレーションする場面が多いため、ゼミ・研究室・プロジェクトでの協働経験を整理しておきましょう。

4.成長意欲・変化適応力:常に技術革新や市場変化に対応する企業のため、「自分も成長し続ける」という姿勢が重要です。

5.グローバル視野・他部門連携:世界30以上の国・地域、250を超える拠点を持つ企業であるため、海外・複数拠点の環境を前提としたキャリア意識もプラスになります。

TDKの年収・初任給

企業選びをする際、待遇面(特に給与水準)は働き続けるモチベーションにも直結します。以下ではTDKの年収・初任給を、公開データに基づいて全国平均・同業他社と比較しつつ、就活で押さえておきたいポイントも紹介します。

TDKの平均年収

TDKの平均年収は日本全体の平均年収よりかなり高く、同一業界の中でも年収の高い企業です。以下に詳しく見ていきましょう。

2025年3月期(有価証券報告書)によると、TDKの平均年収は830万円(平均年齢43.2歳)です。

国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」を元に、年収の高い上位7業種と平均年収と比較してみましょう。

【業種・日本人全体の平均年収】

業種平均年収
電気・ガス・熱供給・水道業775万円
金融業、保険業652万円
情報通信業649万円
学術研究、専門・技術サービス業、教育、学習支援業551万円
建設業548万円
複合サービス事業535万円
製造業533万円
給与所得者全体の平均年収460万円

国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」

以上を踏まえるとTDKの平均年収は全国平均を大きく上回っており、メーカー・電子部品業界の中でも比較的高水準と評価できます。

平均年収が高水準であるのは、専門技術・高度な知見を活かす企業である裏返しとも言えます。ただし「平均=誰もがその水準になる」という意味ではなく、専門性・成果・役職・部門・地域によって変動する点には留意が必要です。

TDKの初任給

TDKの初任給は、平均値と比較して、学部卒で約4万円、修士卒で約5万円高くなっています。以下に詳細を見ていきます。

TDKの新卒採用情報・マイナビデータによると、2024年実績で以下のようになっています。

学歴区分基本月額(2024年実績)
博士了329,700円
修士了289,000円
学部卒265,000円
高専卒240,000円

マイナビキャリアリサーチLabの調査によると、2026年卒の初任給の平均は、以下のとおりです。

学歴初任給(月額)
学部卒225,786円
大学院卒236,501円

出典:マイナビキャリアリサーチLab

学部卒・修士卒・博士卒で初任給が明確に異なっているため、特に博士課程へ進学する人にとって検討しやすい企業です。

TDKのインターンシップ情報

インターンシップは企業を深く理解し、自分の専門をどう活かせるかを実践的に確認できる貴重な機会です。TDK株式会社では理系学生に特化した技術・設計系の仕事体験も用意されており、参加しておくと本選考に向けた準備にもなります。

インターンシップの種類とエントリー方法

TDKのインターンシップについて、基本情報を整理しておきます。

開催時期

TDKは夏季、冬季のインターンシップが用意されています。

・夏季:8月頭〜9月中旬あたりに「1day仕事体験/数日プログラム」が実施される
・冬季:11月〜2月あたりに「1day仕事体験/数日プログラム」が実施される

応募方法

TDK新卒採用Webサイトからエントリー

提出書類・選考流れ

・応募時にエントリーシートを求める場合あり
・1day体験や複数日プログラムでは事前課題が出されることもある

早期選考・本選考への影響

・公式では「インターン参加が本選考で必ず優遇されるとは限らない」とされている
・体験談では「インターン参加者から早期選考案内を受けた」「選考に有利になりやすいインターンシップ」という報告もある

インターン参加に向けた準備ポイント

1.研究テーマ・専攻内容をTDKの事業・技術分野にどうつなぐかを事前に整理しておく

2.プログラム中に「グループワーク発表」「課題解決体験」があるため、チーム協働・発表経験を振り返っておく

3.ESで「インターン参加目的」「学びたいこと」「与えられた時間で成果を出す姿勢」を明確に書けるよう準備

過去のインターンシップ内容

27卒向けには、以下のようなインターンシップが開催されています。

形態時期場所内容
1day仕事体験(IT)8月~10月千葉・東京・オンライン若手社員との座談会・事業紹介を通じてIT部門の仕事を学ぶ
1day仕事体験(機械系)8月~9月千葉LEGOを使った装置開発ワークショップで、ものづくりを体感
1day仕事体験(電気系)8月~9月千葉電気回路を組み立て、ノイズ対策を体験
5days材料系インターンシップ9月初旬オンライン機械学習を駆使した材料研究開発を、座学と実習で体験
3daysワークショップ(知的財産)8月下旬千葉特許出願や審査対応、特許調査など社内の知財担当者から知的財産権を学ぶ(文理共通)
各拠点インターンシップ8月~9月までの間で4~10日間千葉・長野・秋田の拠点TDKの各拠点(秋田・長野・千葉)で実施する就業体験プログラム

参考:TDK|イベントページを元に作成

インターンシップについては、次の記事でも詳しく説明しています。ぜひ参考にしてください。

TDKのエントリー方法・選考フロー

TDKの新卒採用(技術系・事務系ともに)における典型的な流れを以下にまとめます。

1.エントリー・マイページ登録
TDK新卒採用Webサイト、とエントリーできます。

2.会社説明会(Web・対面)
TDKの事業・技術・職種についての説明が行われます。

3.書類選考・エントリーシート提出
専攻・研究テーマ・志望職種・ガクチカなどの記載が求められます。

4.Webテスト・適性検査・筆記試験
玉手箱形式で言語・非言語(計数)と性格(「V-CAT」)による90分程度のWebテストが行われます。

5.面接(複数回)+技術・研究系面接(理系職)
Web形式で行われる一次面接、対面で行われる最終面接が基本的なパターンです。「研究内容」「技術テーマ」「専門知識」をTDKの事業内容と関連付けながら説明できるように準備をしておきましょう。

6.内々定・オファー提示
最終面接通過後、入社意思確認・条件提示を経て内々定となります。

理系向けの注意ポイント

1.研究・技術系選考では専門知識の質問あり:「大学で学んでいること、研究内容を教えてください」と聞かれるケースが多いです。そのため、TDKの事業と関連させつつ、わかりやすくコンパクトに説明できるように準備をしておきましょう。

2.適性検査・Webテストも侮れない:「数理・論理・解析力」だけでなく、言語の問題についても短時間で解けるようにしておきましょう。スキマ時間を見つけ、Webアプリや問題集などで勉強しておくのがおすすめです。。

3.配属希望・技術領域志望を明確にしておくと面接で有利:例えば、「材料技術」「回路設計」「制御システム」など自分の専攻と職種をリンクさせて話すと説得力が増します。

TDKの選考では、研究内容のプレゼン能力とWebテスト対策が鍵です。自分の専門性と希望職種を明確にリンクさせ、論理的に説明できるように準備しておきましょう。

TDKの選考を通過するためのポイント

本章では、選考フローの各段階(志望動機・OB・OG訪問・WEBテスト)に分け、理系学生が具体的に何を準備すべきかを提示します。事前に「自分の研究・専攻×TDKの事業・製品」を結びつけておくことが最大の武器になります。

TDKへの志望動機を明確にする

TDKに応募する際、以下の3つの問いを論理的に構成しましょう。

1.なぜこの業界か
→例:「電子部品・材料業界はスマートフォン、自動車、IoT、再エネなど成長領域の縁の下の力持ちであり、自分の専攻を社会インフラ・デバイスの中で活かしたいからです」

2.なぜTDKか
→例:「TDKは1935年にフェライト材料を事業化した先進性を持ち、現在も次世代電源・センサ・モジュールでグローバル展開しており、自分の研究領域と合致しています」

3.どう貢献するか
→例:「大学院で取り組んだ〇〇研究を通じて得た知見をTDKの部品設計・量産プロセスに応用し、製品の小型化・高効率化を実現したいと考えています」。

上記の構成で「専攻・研究内容」「企業理解」「貢献イメージ」をひとつの流れで説明できると、志望動機がぐっと具体的になります。

志望動機については次の記事でも詳しく説明しています。

TDKのOB・OG訪問を行う

リアルな声を得ることで、企業理解が深まり、志望動機・面接準備の精度が高まります。以下は訪問時に有効な質問例および活用方法です。

【質問例】

・「〇〇専攻出身ということを伺ったのですが、入社2〜3年目にどんなプロジェクトを担当されましたか?」
・「開発・製造現場での働きがいや、大変だったことをお聞かせください」
・「配属部門・研究分野によって働き方(残業・休日・出張)に差がありますか?」
・「理系学生が入社後に活かせるスキルや伸ばすべきスキルは何ですか?」
・「描いておられるキャリアパスについてお聞かせください」

【活用のヒント】

1.得られた情報を面接やESの志望動機に組み込むことで、説得力が増します。例えば「実際に〇〇部門で働く先輩から、△△の改善に携わっている話を伺い…」のように記載しましょう。

2.自分の配属希望・キャリア希望との整合性をチェックできます。「この部門でこの技術を活かしたい」と言った仮説を、先輩の話で補強しましょう。

3.OB・OG訪問で得られたTDKで働く課題や業務環境は、自分の志望動機で「だからこそ自分はこう動きたい」という文脈に変換できます。

WEBテストやSPIの対策をする

理系学生は「専門知識があるから安心」と思いがちですが、適性検査・Webテストで差が出る学生も少なくありません。以下を意識して早めに準備をしておきましょう。

【対応科目】

言語(日本語読解・語彙)、非言語(数的処理・図表・論理)、英語、性格・行動特性。TDKでは玉手箱やGABなどの形式が報告されています。

【理系学生が特に注意すべき点】

1.非言語数的処理:図表・グラフ読解・数的推理に時間がかかるケースあり

2.英語:技術系の応募者も英語長文・技術英語の基礎知識を問われる可能性あり

3.性格検査:TDKの求める人物像(自律・チャレンジ・協働)の方向に自身の行動特性を整理しておく

【具体的な準備方法】

1.Webテスト模試を使い、時間配分・解答スピードの訓練

2.英語長文だけでなく、技術英語・製品仕様文献に目を通しておく

3.性格検査対策として、「自分のエピソード」を3つ程度整理し、「自律して行動したこと」「困難を乗り越えたこと」「チームで成果を出したこと」などを振り返る

Webテスト対策については、次の記事でも詳しく説明しています。

TDKの選考突破には明確な志望動機、OB・OG訪問によるリアルな情報収集、そしてWebテストの確実な対策が求められます。上記を早期から準備し、自分の強みを論理的にアピールしましょう。

TDKに関するよくある質問

以下では、TDKの就職活動に関するよくある質問にお答えします。基礎理論系の専攻やインターンの有利・不利、勤務地、技術面接、英語力について解説します。

Q1.TDKは基礎理論系の専攻は採用で不利になりますか?

A.不利ではありません。TDKでは研究テーマそのものよりも、課題を設定し、論理的に解決した経験を重視しています。たとえば、物理学・数理モデル・材料理論などの基礎研究でも、実験設計力やデータ解析力を具体的に説明できれば評価されやすいです。応用研究出身者は実装・製造プロセス理解を、基礎系出身者は解析・発想力を武器にできます。

Q2.TDKのインターンに参加すると本選考で有利になりますか?

A.公式には「インターン参加=優遇」とは明記されていませんが、参加者の多くが早期選考や特別案内を受けています。インターンを通じて事業理解や社員との接点を得ておくと、志望動機の説得力が大きく向上します。

Q3.TDKの勤務地はどこになりますか?

A.主要拠点は秋田・千葉・山形・長野・岩手などの国内生産拠点、および東京都港区の本社です。研究・開発職は秋田・千葉・湘南などの技術センター勤務が多く、海外勤務や海外技術拠点への出張・転勤の可能性もあります。グローバル展開企業のため、英語力を生かす機会も豊富です。

Q4.技術職の面接ではどんな質問をされますか?

A.「研究内容」「なぜそのテーマを選んだのか」「結果から何を学んだか」など、研究を通じた課題解決力を問われる質問が多いです。形式的な暗記回答よりも、プロセス・工夫・再現性などを自分の言葉で説明できるよう準備しましょう。

Q5.英語力はどの程度求められますか?

A.TOEICスコアの提出は必須ではありません。ただし、海外拠点や外国人技術者との協働が多いため、英語を読み・書き・やり取りする力があると評価されやすいです。TOEIC600点以上がひとつの目安で、プレゼンやメール対応の経験があると実務で役立ちます。

まとめ

TDK株式会社は、世界トップクラスの電子部品メーカーとしてあらゆる分野で社会を支える技術を展開しています。

TDKの強みは、創業以来培ってきた材料技術とプロセス技術の融合力です。フェライトに始まり、現在はセンサ・電源・バッテリー・磁性材料など、次世代社会を支える製品を世界150以上の国と地域で提供しています。理系学生にとっては、自分の研究テーマがそのまま製品開発や応用技術に直結する環境です。

また、TDKが求めるのは、「自ら考え、行動し、やり抜く力」を持つ自律型人材です。グローバルな舞台で協働できる柔軟性も重視されています。技術革新のスピードが速い業界だからこそ基礎理論系も応用工学系も問わず、課題発見力と論理的思考力が評価される企業です。

エントリーから内々定までを通じて重要なのは、次の3つです。

①自分の研究内容とTDKの事業領域を結びつける志望動機を作ること
②OB・OG訪問を通じてリアルな仕事理解とキャリア像を明確にすること
③Webテストや技術面接の準備を早期に始め、思考力と基礎力を磨くこと

なお、TDKのような研究開発型メーカーでは、「専門スキル×ポテンシャル」を重視したオファー型採用が年々増えています。TECH OFFERに登録しておけば、あなたの研究分野やスキルに興味を持つ企業から直接オファーが届きます。

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