こんにちは。理系就活情報局です。
理系就活生なら、誰もが一度は「大学院進学」か「学部卒で就職」で悩んだことがあると思います。
どちらにもメリットとデメリットがあるからこそ、より悩んでしまいますよね。
「自分には進学と就職のどちらが合っているんだろう?」
「就活と進学を並行して行うことはできる?」
そんな悩みを持つ理系就活生向けに、今回は、就職と進学で迷う理系が後悔しない将来の決め方について解説していきます!
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理系は大学院に行くべきか?
理系の大学院進学率は高い
令和4年の「学校基本調査」によると、大学の学部から大学院などへの進学率は12.4%です。
全体の進学率を確認したところで、次は理系の大学の進学率を見てみましょう。
ここでは、サンデー毎日実就職率ランキングにランクインしているほど就職に強い、芝浦工業大学を取り上げます。
芝浦工業大学「卒業生の進路」によれば、学部ごとの大学院進学率は以下になります。
・工学部:46.4%
・システム理工学部:35.1%
・デザイン工学部:29.0%
・建築学部:66.7%
全学部の進学率は44.5%で、芝浦工業大学では学年の約4割が進学していることになります。
全国の学生の進学率が12.4%であることを鑑みると、理系の進学率は高いと言えるでしょう。
理系は文系と比較して進学率が高いですが、その一方で就職を選択する理系就活生も多くいます。
以降は、進学と就活それぞれの場合について深掘りしていきます。
理系が学部卒で就職する場合
学部卒で就職するメリット
理系が学部卒で就職するメリットは、院卒に比べて、2年早く社会経験を積めることです。
学部卒は大学院に進学する人よりも早く社会に出るため、2年間の社会経験の差が生まれます。
学部卒の場合、新卒採用では「今後のポテンシャル」を考慮して評価されます。
これから成長していく人材を採用するため、院卒よりも学部卒に求められる専門性やスキルは低くなります。
専門性にこだわらない人や、院卒を対象とした職種に就きたいと思ってない場合は、少しでも早く実務経験を積める学部卒での就職のほうがメリットがあると言えます。
また、大学院に進学しないことで、学費もかかりません。
給与も入るので、早く収入を得たい人にも就職がおすすめです。
学部卒で就職するデメリット
理系が学部卒で就職するデメリットは、院卒に比べて、専門的な職種に就く可能性が狭まる場合があることです。
研究職や技術職は、理系就活生が目指す職種の中でも、とりわけ専門的な知識や技術を求められる仕事です。
研究職の採用は、学部卒よりも大学院卒を求める企業も少なくありません。学部卒よりもより専門的に研究した人材の方が、即戦力となるからです。
研究職や技術職への就職を希望する人は、志望する企業の募集要項を確認してみることをおすすめします。
学部卒で就職するならこんな人
学部卒で就職する方が向いているのは、
・早く社会に出て、経験を積みたい人
・早く社会に出て、自分で収入を得たい人
・就職に専門的な知識や技術を重視しない人
・専門外の職業に就きたい人
です!
理系が大学院に進学する場合
大学院に進学するメリット
理系が大学院に進学するメリットは、専門的な知識や技術が身につき、専門性が求められる仕事に就きやすくなることです。
大学院では、学部よりも専門性が深く、高度な研究に取り組みます。
そのため、「もっと知見を深めたい!」「より詳しく勉強したい!」人にとっては、最高の環境です。
大学院で学んだ専門的な知識や技術を活かし、研究職や技術職のような専門性が必要とされる職業に就職する人も少なくありません。
また、企業にもよりますが、院卒の場合、就職時の初任給は学部卒よりも高い傾向にあります。特に、専門性を持つ人材を採用したい研究職をめざしたい場合は、進学した方が採用面・給与面でもメリットがあるでしょう。
大学院に進学するデメリット
理系が大学院に進学するデメリットは、学部卒に比べ、社会に出るタイミングが2年遅くなることです。
社会に出る時間が遅くなる分、社会人経験という面で院卒は学部卒に遅れを取ってしまいます。学部卒で就職した人と比べて、社会人経験に差がでてしまうことを理解しておきましょう。
また、大学院には学費がかかります。
理系の場合、文系よりも学費が高い傾向にあり、進学後は研究で忙しくなるため、学費を稼ぐためにアルバイトをするのも難しいでしょう。
奨学金も視野に入れながら、費用面で進学が可能な経済状況なのか、一度チェックしてみてください。
大学院は、理系就活生が思っている以上に時間のやりくりがハードです。
特に修士課程1年次は、単位の取得と研究を並行して行いながら、就活もしなければなりません。
進学してから後悔しないためにも、進学前に大学院の先輩に相談してアドバイスをもらってみることをおすすめします。
理系の大学院はやめとけと言われる理由
「理系の大学院はやめとけ」というサジェストや、先輩の意見を聞いたことのある理系就活生もいると思います。
大学院は研究職・専門性を活かした就職をしたい理系にとって、自分の強みを高められる場所です。
一方で、入学とともに就活がスタートするため、当初の想定通り研究が進まないケースもあります。進学率が高い分、同じ院卒の中で頭一つ飛び抜けた存在になるのが難しい点に悩むケースも多いです。
また、進学すると専門分野外で就職する選択肢が限られるという意見もあります。
ですが、就活には様々なパターンがあり、個人の選択・行動によって変えていける部分がたくさんあります。
将来のことを見据えることも大事ですが、まずは「なぜ大学院に進学したいのか?」という原点に立ち返り、自分が何をしたいのかを見つめ直してみましょう。
大学院に進学するならこんな人
大学院に進学する方が向いているのは、
・研究が好きで、より専門性の深い勉強をしたい人
・専門的が求められる職業に就きたいと考える人
・忙しくても研究と就活を両立するべく頑張れる人
です!
大学院進学は後悔する?行くべきではない人の特徴
とりあえず進学しようと思っている
もしあなたが、「友人が進学するから自分も大学院に行こう」と考えているなら注意が必要です。
進学率の高い理系の場合、周囲がそうだからと自分も大学院を検討する人も少なくないでしょう。
研究したいことがあれば大丈夫ですが、とりたてて目標・理由がないまま進学してしまうと、大学院で無為に時間を消費してしまうかもしれません。
就活が上手くいかないから進学する
就活がうまくいかないことで、進学を検討する方もいるでしょう。
大学院でより専門的な研究を進めることで、学部での就職とは異なる選択肢が増えるかもしれません。ただし、具体的なビジョン・意欲がないままに大学院進学を選ぶと、後悔する可能性があります。
大学院に進学してから後悔しないよう、じっくりと考えて進路を決めましょう。
研究に興味が無い
研究に興味がない・研究したい意欲がない方には、大学院はおすすめできません。
大学院では、学部の研究をより深く発展させる研究生活が始まります。
進学か就職かで迷っている方は、進学後は生活のほとんどを研究に充てるのだとイメージしてみて、本当に自分は研究がしたいのか考えてみましょう。
迷った時は、ゼミの指導教授・大学院の先輩にアドバイスをもらうのも有効です。
就活と進学を並行して行う時のポイント
スケジュール管理を徹底する
就活と進学を並行して行う時のポイント1つ目は、スケジュール管理を徹底することです。
理系学生は忙しく、研究や授業などに追われる生活を送っています。
そのため「就活のための時間を作れない」と思ってしまいますが、卒業と就職をする時期は進学した時点で決まっています。
エントリーの機会を逃してしまうと、その会社の選考に参加する機会が失われてしまいます。
・どのくらいの時期に業界を絞るのか?
・どのくらいからインターンシップなどが始まるのか?
・本選考はいつ始まるのか?
など、就活スケジュールを確認して、エントリーのタイミングを逃してしまわないように気をつけましょう。
就活の先延ばしで進学を選択しない
就活と進学を並行して行う時のポイント2つ目は、就活の先延ばしで進学を選択しないことです。
就職活動がうまくいかないと、気持ちが落ち込んできて、「大学院に進めば、就職浪人するよりもいいのでは……」と考える人もいるかもしれません。
就職活動がうまくいかないからという理由だけで進学を決めてしまうと、研究に熱意を持てないなど、進学後に後悔する可能性があります。
大学院進学は、費用も時間もかかります。
学部卒・進学それぞれのメリット・デメリットを比較して、その場しのぎの選択になっていないか、しっかり検討してみましょう。
就活に迷う理系大学・大学院生が後悔しない将来の決め方
自己分析をしてやりたいことを明確にする
就活に迷う理系大学・大学院生が後悔しない将来の決め方1つ目は、自己分析をして進路選択の方針を明確にすることです。
進路を選択する上で、自己分析で自分が本当にやりたいことを明確にするのは効果的です。
自分がどのような仕事に興味を持っていて、どんな研究がしたいのか。
大学院を修了することで、どんな可能性が広がるのか。
自己分析を通して自分を理解して、取るべき行動を明らかにすれば、自然と進路がクリアになってくるはずです。
キャリアプランを立ててみる
就活に迷う理系大学・大学院生が後悔しない将来の決め方2つ目は、キャリアプランを立ててみることです。
進学に迷っているなら、大学院修了後に自分がどんなキャリアを築いていきたいのか考えてみましょう。
専門性を活かした仕事に就きたい。あの会社に研究職として就職したい。
入社から3年、5年、10年経ったときにどんなポジションにいて、どんな仕事をしているのか。
自分のキャリアビジョンを思い描くことで、今からどんな行動をとればいいのかが見えてきます。
就職と進学のどこに惹かれるのかを洗い出す
就活に迷う理系大学・大学院生が後悔しない将来の決め方3つ目は、就職と進学のどこに惹かれるのかを洗い出すことです。
進学と就職には、それぞれメリット・デメリットがあります。
金銭的なデメリットが気になる方もいれば、同級生より2年社会人経験が遅れることが気になる方もいるでしょう。
まずは紙やスマホのメモ帳に素直な気持ちを書き出して、就職・進学のどこに惹かれているのかを整理してください。
そうすれば、自ずと自分が進む道がはっきりしてきます。
周囲に相談はしても最終判断は自分でする
就活に迷う理系大学・大学院生が後悔しない将来の決め方4つ目は、周囲に相談はしても最終判断は自分ですることです。
家族・友人、教授・先輩に相談して、自分にはない考え・経験値からくるアドバイスをもらえば、迷いが晴れてくると思います。
ただし、最終判断は必ず自分でしましょう。
誰かの判断に従った結果で進路選択に後悔した場合、どんなに親しい間柄だったとしても、「あの人が言うから決めたのに」という気持ちが湧いてくる可能性があります。
後悔したとしても、自分で決断したことなら腹をくくって現実と向き合えます。
自分自身の将来は、自分で決めましょう。
大学院に進学すると決めたらしたいこと
学部の時に就活の練習をする
大学院に進学すると決めたら、学部生の時に就活を体験しておきましょう。
学部生の時に少しでも経験してから本格的に就活をスタートするのと、大学院に上がってから初めて就活を行うのでは、就職活動へのアプローチが大きく異なります。
すでに院進することを決めている場合でも、学部生の時から視野を広げて経験を積んでおけば、実際の就活時にほかの院生にはないアドバンテージが得られます。
進学前に就活対策を始める
大学院に進学すると決めたら、進学前から就活対策を始めましょう。
実際にエントリーまでいかなくとも、ガクチカや自己PRを書きためておいたり、企業研究や適性検査の対策に取り組んでおくことをオススメします。
大学院は2年しかなく、入学と同時に就活がスタートします。
研究との両立に苦しまないためにも、早めの就活対策が肝心です。
スカウトサービスに登録する
大学院に進学すると決めたら、スカウトサービスに登録しましょう。
理系就活生は大手ナビサイトとは別に、理系に特化した就活サイトや逆求人型の就活サービスを利用してみましょう。
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まとめ
大学院進学が身近な選択肢だからこそ、理系就活生の多くは進路に悩みます。
中には、就職活動を始めて、研究への思いが深まった人もいると思います。
「自分が何をしたいのか」「将来どんなキャリアを作っていきたいのか」を考えて、自分に取って最良の道を選びましょう。