登録者情報
ニックネーム:コウ
九州大学 工学府 / 23卒

選考企業情報
企業名:日本製鉄株式会社
職種:機械系エンジニア
インターン参加:短期インターン参加
最終選考結果:2次選考通過

エントリーシート

研究内容とその意義(学問的、工業的、社会的など)

環境問題の解決策として、水素の利用により二酸化炭素を排出せずに電力を得る燃料電池が注目されています。このうちPEFCと呼ばれる種類は比較的小型化が可能であり、自動車用途などに適しています。PEFCの内部でガス供給や電子伝導を担う「ガス拡散層(GDL)」には、炭素繊維という材料を編み込んだシートが広く使用されています。しかし炭素繊維は高価であり、また薄膜化に伴ってシートの材料強度が著しく低下します。そのためPEFCの更なる低コスト化・小型化に向けて、炭素繊維に代わる材料の導入が期待されています。そこで本研究では、低コストかつ材料強度に優れる多孔構造の金属製GDLを開発することを目指しました。金属製GDLの作製は先行研究が少なく、私の所属する研究室では初めて行う取り組みでした。まずは材料の選定にあたり、使用する金属を比較的耐久性、導電性、コストに優れるチタンとスズに絞り込みました。続いて研究初期は、下記のように基材となる金属シートの種類と構造の検討を進めました。①基材となる金属シートを用意し、そのままGDLに適用して出力性能の評価を行う。②評価試験で得られたデータから課題を抽出し、基材シートの種類と形状を改めて検討する。③検討に基づいて基材シートを新たに発注し、①〜②と同様に出力性能の評価、課題の抽出及び基材シートの検討を行う。以上のプロセスを経て数種類の基材シートの性質を系統的に調査し、その性質への理解を深めた上で新規GDLの作製に着手しました。GDLの作製にあたっては、基材シートに対して種々の方法で金属材料を担持させることを基本方針としました。現在は撥水性の低さによる水詰まりを防ぐため、樹脂による新規GDLのコートを図っています。最終的には、接触性と撥水性を両立させた金属製GDLの作製技術を確立したいと考えています。

上記テーマを選択した理由

水素エネルギー社会の構築を目指す、先進的な研究環境に魅力を感じたからです。学部時代、米国への短期研究室派遣に参加し、環境負荷低減に向けた研究に興味を持ちました。中でも九州大学は燃料電池研究に関して豊富な設備を有し、積極的な学会参加の実績がありました。また、国内外の企業や研究者たちと連携した大規模なプロジェクトに参加できる点にも魅力を感じ、上記テーマを選択しました。

自身の魅力と今後変えていきたいところ

私の魅力は探究心だと思います。大学では、専門分野に限らず興味を持った講義を全て履修し、勉学に努めました。結果、成績が認められ、教育奨励賞をいただくことができました。かねてより海外での働き方に興味があったので、受賞時の奨学金を利用して海外インターンシップに参加しました。現地の企業文化や日本企業の活躍に触れ、グローバルなエンジニアへの憧れが強まりました。他方、発表など人前に立つ経験を増やすことで、心配性な性格を今後変えていきたいと思います。現在のところ、自分に注目が集まる行事では事前準備を徹底することで安心感を得ています。例えば卒業論文発表の際は、発表の数日前から練習を繰り返し行いました。

学生時代に頑張ったこと

大学の空手道部で、主将として旧帝国大学交流戦優勝を目指したことです。主将を引き継いだ際、本大会での団体優勝を目標として掲げましたが、部内には空手経験者が少なく、初心者の技術向上が必要不可欠でした。しかし従来の練習は上級者向けであり、初心者に適していなかったため、私は部員間の意見共有を徹底し、全部員の実力向上を見込む練習を計画・実践しました。特に打ち合わせを通し「初心者への技術指導のみの時間」を新たに20分間設けました。時間の割当に関して反対意見も出ましたが、「団体戦優勝」という目標の達成に向けた練習改革の必要性を再確認し、最終的に全部員の意見が一致しました。結果、交流戦では初心者部員も活躍し、悲願の団体優勝を達成しました。

志望動機

産業の根幹をなす鉄鋼業界での働きを通じて「環境保全と産業発展の両立」に貢献したいと考え、貴社を志望しました。学部時代、短期インターンシップ先のシリコンバレーでエンジニアの方々と交流する機会がありました。そこで環境問題に対する彼らの意識の高さに強く感銘を受け、将来は世界のエネルギー課題の解決に貢献する仕事がしたいと考えるようになりました。また、貴社グループ主催の説明会やインターンシップへの参加を通じ、産業と環境の両方に対して鉄鋼業が持つ影響力の大きさを実感しました。自分自身も社会的な影響力の大きい業界にエンジニアとして携わり、国際的なフィールドで環境保全と産業発展を促進させていきたいと考えています。鉄鋼業界の中でも最大規模かつ世界進出への積極的な姿勢と実績を持つ貴社でなら、強い使命感とやりがいを持って業務に取り組むことができると思います。入社後は機械系エンジニアとしてのスキルを高めるとともに、海外赴任を通じて世界の鉄鋼産業の規模拡大に貢献したいです。そして将来は、培ったスキルを活かしつつ世界の産業動向を俯瞰し、産業の活性化をグローバルに主導していくことができる技術者になりたいです。

希望職種とその仕事で自身が活かせるポイント

操業技術関連の職種を希望します。私は将来、様々な人と関わりながら広い範囲を扱う機械系エンジニアになりたいと考えています。操業技術の仕事では、様々な部門とのコミュニケーションを通じて工場や設備の効率化に向けた調整を行っており、私の希望する働き方との共通点が多いと感じます。操業技術の仕事で自分が活かせるポイントとしては、部活動で主将として大学生協や他大学の学生たち、またOBの方々と幅広く交流してきた経験が挙げられます。加えて、研究においては普段から研究者の方々との打ち合わせを通し、研究プロセスの工夫を追求しています。論文に載っている実験方法に関しても「何を目的とした実験なのか」「この方法が本当に最適なのか」と、合理性に基づいて理解を深めることを常に意識しています。このように研究で習慣付けた分析能力は、仕事でも効率性の改善などに活かすことができると思います。

各質問項目で注意した点

どの質問に対しても、論理的に答えられているかを最も重視した。また、簡潔でわかりやすい文章を作ることを心がけ、一文一文が長くなりすぎないよう注意した。 志望動機の欄では、競合他社と動機を区別ができているかを意識した。

結果通知時期および結果通知方法

結果通知時期:1週間以内 結果通知方法:メール