登録者情報
ニックネーム:KK
中央大学 理工学研究科 応用化学専攻 / 24卒

選考企業情報
企業名:株式会社日立製作所
職種:研究開発職
インターン参加:参加していない
最終選考結果:1次選考通過

エントリーシート

研究内容 (1200 文字)

私の研究は、一言でまとめると「材料開発と機械学習を組み合わせたデバイスの作製条件の最適化」です。現在、新しいエネルギー源として期待される水素を環境に負荷の少ないプロセスで生成する事ができる光電気化学水分解(PEC)セルが注目されています。このデバイスは、中学理科の授業で学習する水の電気分解を太陽の光を動力源に起こす反応です。PECセルの光アノード電極材料として、安価で、非毒性・化学的安定性が高い○○が広く用いられています。しかし、この材料はキャリア寿命や拡散距離が短い事に加えて、低い性能の再現性が実用化へ向けた課題となっています。実際に、同一条件で作製された○○電極でさえ、その太陽光-水素変換(STH)性能向上プロセスがばらつき、その中には全く水素生成が無い非活性試料が含まれます。このような試料の存在は、○○光電極のSTH性能向上プロセスの障壁となる為、非活性試料発生の原因特定とその発生抑制が急務となっています。一般的な材料開発は、作製条件を変化させながら性能向上に寄与する作製条件を特定する方法を取ります。しかし、同一条件でさえ、性能が変化する○○電極においては、従来の開発プロセスを行う事は困難です。そこで、私は非活性試料の発生を抑制する為に機械学習の導入によって発生原因を特定し、その原因に対する作製条件の最適化を試みました。機械学習を行う過程で課題となったのは、各試料のデータ科学における区別方法です。一般的な機械学習では、加熱温度や時間、試薬濃度などの作製条件や研究対象物質の化学組成といった人間が制御可能な要素が試料の区別基準となります。しかし、本研究では同一の作製条件で作製された同じ組成を持つ○○アノード電極が機械学習の対象である為、データ科学上では全て同一試料であり区別する事ができません。そこで、同じ作製条件でも各試料によってばらつきが生じる結晶構造や電気特性といった物理特性に着目し、各試料を別々の物として区別しました。機械学習による分析の結果、ガラス基板と酸化鉄の界面や○○内部における電気抵抗が非活性試料の発生に影響している事が分かり、その界面に電子輸送能力の向上が期待される△△薄膜を導入する事で非活性試料の発生を抑制することに成功しました。○○アノード電極を用いた太陽光水分解は、○○電極の表面起こる反応です。その為、先行研究では電極表面へのアプローチが一般的となっています。今回の研究では機械学習を導入によって、これまで言及されていない電極内部への新たなアプローチを提案する事ができ、材料開発と機械学習を組み合わせによるデバイス開発の可能性を示す事に成功しました。

セールスポイント (200 文字)

長所は、対応力です。新しい環境に自分に適した手法で柔軟に順応する事ができます。昨年参加した学会で様々な研究者の課題解決プロセスに触れ、自身の偏狭な研究能力を痛感し、能力の汎用性を高める為に、国立研究機関での研究に参加しました。研究において、専攻外の知識を短期間で修得する必要がありました。そこで、生じた疑問を明確化し自分の意見と交えて先生と議論する事で、受け身にならず短期間で知識習得に成功しました。

今まで最も力を入れて取り組んだこと (200文字)

レストランのアルバイトで取り組んだピザ調理技術の習得です。この技術の習得には、ピザ生地を扱う手の感覚が人によって異なり、長期的な反復練習が必要でした。そこで、私は先輩スタッフの生地の扱い方を注意深く観察する事で、方法は違っても本質的に同じ行動を発見する事ができ、短期間でピザ調理技術の習得に成功しました。この経験から、先輩の手本からコツを見出し技能習得の効率向上に活用する分析力を得る事ができました。

志望動機 (200 文字)

ソフトとハード両方で高い技術力を持つ貴社で、環境保護や人々のQoL向上に貢献したいからです。私は自身の研究活動で、現在幅広い事業領域で注目されているMI技術によるDX化を用いた材料開発に取り組んでおり、MI技術がもたらす研究の活性化を実感しました。プロダクト・IT・OTという3つの強みを持つ貴社で革新的な製品を社会に提供したいと考えております。

各質問項目で注意した点

研究内容がその他の企業よりも長めなので、必要な情報をできるだけ詳しく、なお且つ、読みやすい内容になるように意識した。

結果通知時期および結果通知方法

結果通知時期:1週間以内 結果通知方法:マイページ上