新卒採用の面接は複数段階ある中で、一次面接は最初の関門です。
一次面接を受けた方の中には、選考に落ちてしまった方もいるでしょう。
準備をしたにもかかわらず落ちてしまったので、どれくらいの割合で通過できるのか気になる方も多いはずです。
今回は新卒採用における一次面接の通過率と通過率を上げるポイントを解説します。
書類選考を通過して、これから一次面接を控える方はぜひ参考にしていただければと思います。
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新卒の一次面接は基本条件を満たせているかの確認
新卒採用における一次面接の通過率を解説する前に、あらためて一次面接の目的を解説します。
新卒採用の一次面接は、基本的な条件を満たせているか否かの確認を目的としています。
具体的には、書類上からはわからない以下のポイントチェックなどが目的です。
- ・社会人として当たり前のマナーや身だしなみ
- ・基本的なコミュニケーション能力
- ・人柄
企業によっては他にもチェックポイントがあるかもしれませんが、基本的なチェックポイントは上記の内容と考えてよいでしょう。
新卒の一次面接における通過率は20~30%
新卒採用における一次面接の通過率は20~30%といわれており、決して高くありません。
単純計算で5人に1人、もしくは3人に1人しか一次面接を通過しない計算となります。
とはいえ、通過率は企業によってまちまちな部分があり、必ずしも20~30%のように低い水準とは限りません。
本章では一次面接の通過率が高い・低い企業の特徴を紹介すると共に、通過率の参考となる新卒採用の倍率を調べる方法を紹介します。
一次面接の通過率が高い企業:募集が多い企業
新卒採用をしている企業の中には、一次面接の通過率が高い企業があります。
通過率の高い企業に共通しているのは、採用予定人数がそもそも多い点です。
採用予定人数が多い理由は様々ですが、代表的な理由は以下の通りです。
- ・事業の拡大期にある企業などは多くの人手を必要としている
- ・毎年多くの内定辞退者が出ているため、対策として内定の人数を増やしている
他にも採用スタイルとして、二次面接以降でキッチリとチェックするため、一次面接はよほどのことがない限り、通過させる手法を取る企業もあります。
一次面接の通過率が低い企業:少数精鋭・大手企業
一次面接の通過率が20~30%といわれている中で、さらに通過率の低い企業が中にはあります。
選りすぐりの学生のみを採用したいために、一次面接の通過基準をさらに厳しくしている企業では自然と通過率が低くなります。
通過率の低い企業に共通しているのは、前提として多くの学生の応募が予想されている企業です。
応募数が少ない場合、通過率が低いと予定していた採用人数に届かなくなります。
大量に学生からの応募が来るため、通過率が低くても採用予定人数が確保できるようになっています。
早期選考の一次面接の通過率は高くなりやすい
企業によっては早期選考の形で、一般的な時期より早い時期に一次面接を実施する企業があります。
早期選考で受ける一次面接と一般的な時期に受ける一次面接では、早期選考の方が通過率は高くなる傾向にあります。
早期選考の一次面接の通過率が高くなる理由は、以下のとおりです。
- ・採用がほとんど決まっていないため、企業側の採用予定人数が埋まっていない
- ・インターンシップに参加した学生などのため、企業側も人柄や能力がわかっている
- ・逆オファーをした学生のため、企業側が期待したとおりの人柄や能力がある
新卒採用の倍率は直近3年間を参考にする
一次面接の通過率が公にされているケースはほとんどありません。
一方で内定の取れる可能性が、どれだけあるかを探れるデータがあります。
参考すると良いデータとは、採用倍率です。
採用倍率は就活に必要なデータが掲載されている「就職四季報」に掲載されています。
採用倍率は採用人数に対して、どれだけ応募者がいるかを数値化したものです。
例えば、採用倍率が1.0倍となっている場合には、100人が応募して、100人が採用されていることになります。
採用倍率が2.0倍の場合には、100人が応募して、50人が採用されます。
つまり採用倍率が高いほど、狭き道となるわけです。
採用倍率は直近3年間を参考にするとよいでしょう。
直近の3年間であれば、基本的には今回の採用倍率も同じレベルである可能性が高いためです。
参考:就職四季報
一次面接との比較:書類選考の通過率
一次面接の通過率は20~30%と決して高い数値ではないため、選考に落ちる可能性はあります。
一次面接に中々たどり着けないのであれば、書類選考は万全な対策が必要です。
一次面接への対策度合いに大きく影響する書類選考の通過率は、一般的に50%とされています。
書類選考を受けた会社の2社に1社は、合格する割合です。
一次面接との比較:二次面接の通過率
厳しい一次面接を通過すると、一般的には二次面接が待ち構えており、内定への道のりはまだまだ遠い状態です。
一方で二次面接を通過すると内定に大きく近づくため、二次面接の通過率は気になるポイントです。
二次面接の通過率は一般的に40〜50%となっており、一次面接より高い通過率となっています。
二次面接の通過率が高いのは、一次面接で多くの学生が落ちており、通過率が高く見えているためです。
一次面接で受けた100人のうち、選考を突破するのは20〜30人ほどとなります。
二次面接は20〜30人の中から、10〜15人が突破しているため、通過率は高くみえる仕組みです。
選考を受ける学生数が少なくなったため、二次面接の通過率が高く見えているだけであり、決して簡単なフェーズではありません。志望理由の深掘りをして、万全の対策で臨みましょう。
一次面接の通過率を推測する方法
一次面接の通過率は20~30%ほどといわれていますが、企業によってバラバラです。
正確な数値の予測は難しいですが、一次面接の通過率が高いか低いかを予測するには就職四季報の採用倍率を参考にするとよいでしょう。
企業の採用倍率が高い場合には、一次面接の通過率は低くなると推測ができます。
選考は面接の段階が進むに従い、学生の数が減っていく仕組みになっており、一次面接では一番多くの学生が落ちることになります。
採用倍率が高い場合には、一次面接で多くの学生が落ちることから、通過率は低くなると予想が可能です。
反対に採用倍率が低い場合には、一次面接の通過率は高くなると推測ができます。
一次面接で多くの学生を落とす必要がないため、自然と通過率は高くなるためです。
正確な数値までは算出できませんが、採用倍率から一次面接の通過率を予測できます。
新卒の一次面接で落ちる人の特徴3選
一次面接は多くの応募者を落とす"足切り"の役割もあるため、条件を満たしていないと判断されると、不合格になります。
裏を返すと、不合格になりやすい人の特徴を理解していれば、一次面接の合格率を上げることは可能です。
本章では新卒採用の一次面接で落ちる人の特徴を3つ解説します。
必要最低限のマナーが備わっていない
一次面接は以下の基本的なマナーを確認対象としているため、最低限のマナーを押さえていないと不合格につながります。
- ・身だしなみ
- ・入退室時のふるまい
- ・声のトーンや音量
- ・正しい敬語が使える
基本的なマナーは日常生活の積み重ねが現れるため、面接で意識をしていても、ふとした瞬間に素の立ちふるまいに現れます。
基本的なマナーで一次面接に落ちるのはもったいないため、面接までに改善するようにしましょう。
基本的なマナーは繰り返しの訓練で改善が可能です。
体に染み込むほど訓練を重ねれば、本番でも自然と良いふるまいができます。
企業・業界への理解が足りない
企業や業界への理解が足りないと、志望度が低いと判断されて、一次面接が落選となります。
一次面接に備えて、以下の内容は必ずおさえておきましょう。
- ・企業の事業内容や主力事業
- ・所属する業界と業界最大手
- ・企業の歴史や所在地、経営陣
もちろん一次面接の段階から、企業や業界を深く調べて臨むのが理想的な流れです。
一方で面接が重なっている場合や面接までの時間がない場合には、準備がしきれないケースもあるでしょう。
企業や業界へ一定レベルの理解がないと落ちる要因となるため、紹介した内容はおさえることをおすすめします。
質問に正しく答えられない
一次面接では基本的なコミュニケーション力を確認しており、質問の受け答えで学生のコミュニケーション力を見極めています。
質問の意図とは外れた回答をするや質問以上の内容を話す学生は、基本的なコミュニケーション力が欠けていると判断されて、一次面接に落ちることになります。
面接では「緊張から質問がうまく聞き取れない」「質問が理解できない」ことは珍しくありません。
「質問が聞き取れない」「正しく質問を理解できない」場合には、以下のように聞き返して質問の意図を正しく捉えるようにしましょう。正しく理解しようとする姿勢は、コミュニケーション力があるとの判断にもつながります。
- ・「申し訳ございません。質問がよく聞こえませんでしたので、もう一度お願いいたします。」
- ・「今の質問は、志望順位を聞いているという意味でよろしいでしょうか。」
新卒一次面接の通過率を上げるポイント3選
採用面接が各段階にわかれている理由は、各段階でチェックしたいポイントがあるからです。
一次面接にもチェックしたいポイントがあるため、ポイントをしっかりと押さえておけば、通過率は自然と上がるでしょう。
本章では新卒採用における一次面接の通過率を上げるポイントを3つ紹介します。
身だしなみやマナーの徹底
一次面接では、社会人としての基礎ができているのかがチェックされます。
例えば、社会人として働く上で必要な身だしなみやマナーです。
一次面接では身だしなみやマナーはチェックポイントになっています。
一次面接を受ける上で身だしなみは、以下のポイントに注意しましょう。
- ・スーツ/ワイシャツに汚れやシワはないか
- ・スーツはサイズの合った物を着ているか
- ・スーツやワイシャツの色は就活に相応しいカラーか
- ・靴やカバンに汚れはないか
- ・清潔感のある身だしなみとなっているか
また企業の往訪時や入室時、面接会場での立ち振る舞いやマナーにも注意するようにしましょう。
質問の受け答えをしっかりする
2018年に日本経済団体連合会が調査したところによると、多くの企業が選考時に最も重視している項目はコミュニケーション能力と回答しています。
選考時において、しっかりとしたコミュニケーションが取れれば、選考通過の可能性は高まるというわけです。
面接時におけるコミュニケーションとは何か、大きくわけると2種類あります。
面接が始まる前の雑談と面接時でのやりとりです。
前者はアイスブレイクとして、今日の天気や会場までの道のりなど簡単な質問がされます。
後者は志望動機や自己PRなど、選考に必要な質問がされます。
質問の種類・レベルは異なりますが、共通しているのは企業から選考を受ける学生へという方向性です。
企業からの質問をしっかりと聞き、適切な答えが返せれば、基本的にはコミュニケーション力があると評価されると考えてよいでしょう。
入社意欲のアピール
一次面接は基本的な条件の確認のため、条件を満たしている方は少なくありません。
一方で二次面接に進める人数には限りがあります。
一次面接の合否を決める要素は様々ですが、入社への意欲も大きな要素となります。
評価レベルが同じであるならば、自社への意欲が高い学生の方が選ばれやすくなるでしょう。
一次面接の通過率を上げるためには、基本的な条件を満たすことはもちろん、入社意欲のアピールも欠かさないことが重要です。
新卒一次面接の通過率を上げるための準備3選
新卒採用における一次面接の通過率は20~30%といわれており、高い通過率とはいえません。
特に大手企業であればあるほど、より厳しい通過率となるでしょう。
本章では一次面接の通過率を上げるために必要な準備を3つ紹介します。
「備えあれば憂いなし」という言葉があるとおり、準備をしっかりとしましょう。
よくある質問には確実に答えられるにする
面接では定番といってもよい質問がいくつかあります。
よくある質問は対策が可能なので、できるかぎり準備をしてしっかりと受け答えができるようにしましょう。
さらにもう一歩進んだ対策としては、さらに掘り下げた質問への対策です。
面接では、学生側の回答に対してさらに掘り下げた質問がくる可能性があります。
咄嗟に回答が思いつけばよいですが、難しいと感じる場合には準備をしておくと安心です。
本番の面接ではクセのある質問や回答がパッと浮かばない質問が来ることもあります。
難しい質問への対策は難しいので、頻出レベルの質問は確実に答えられるようにしましょう。
一次面接でよくある代表的な質問は以下のとおりです。
・学生時代に力を入れたこと
・自身の長所/短所
・人生で挫折した経験
・今の大学/学部を選んだ理由
・研究内容
・志望動機
・エントリー/選考の状況
・将来のキャリアプラン
企業研究から魅力を感じるポイントを探す
一次面接の通過合否を決める要素の1つに、入社意欲があります。
なぜ自社に入りたいのかをしっかりと説明できれば、入社意欲は自然と企業側へ伝わるでしょう。
企業側も納得する志望動機にするためには、企業研究が必要不可欠です。
採用ページや会社説明、OB/OG訪問などの活動の中で、魅力的と感じたポイントがあるはずです。
企業研究を通じて、魅力的と感じたポイントを志望動機に落とし込みましょう。
テンプレートな志望動機も悪くはありませんが、自分の言葉で志望動機を説明できた方がより理想的です。
模擬面接を繰り返す
一次面接では基本的な条件の確認として、様々なポイントがチェックされます。
具体的には、身だしなみや入室時のマナー、面接での受け答えなどです。
どのポイントがチェックされても、問題のないレベルにするには近道はなく、ひたすら面接の練習を繰り返すしかありません。
新卒採用の面接は、将来を決め得る重要なターニングポイントになります。
将来がかかると思うと、普段は緊張しない性格の方でも、ガチガチに緊張してしまうことも珍しくありません。
また緊張状態では普段はしないようなミスをしてしまうケースもあります。
緊張状態でも、普段のパフォーマンスがだせるように、練習を繰り返してカラダに染み付けていきましょう。
自分に合った企業を探すならスカウトサービス
世の中には数多くの企業があり、自身との相性の良し悪しは存在します。
選考を通して相性の確認はできますが、選考には相応の準備が必要です。
せっかく準備を重ねたにもかかわらず、自分と合わない企業だったというケースも少なくありません。
効率良く相性の良い企業を探すのであれば、スカウトサービスがおすすめです。
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まとめ
新卒採用における一次面接の通過率は20~30%といわれており、決して簡単な選考段階でないことがわかります。
通過率の高くない一次面接の通過率を上げるポイントとしては、以下の3つを紹介しました。
- ・身だしなみやマナーの徹底をする
- ・質問の受け答えをしっかりする
- ・入社意欲をアピールする
これから一次面接を迎える方は、ぜひ本記事を参考に取り組んでいただければと思います。