理系就活生の中には、専攻学部や研究内容から自然に志望業界や志望職種が決まっていった人も多いと思います。そのため、エントリーシートや履歴書で志望動機を書かなくてはならなくなった時、「志望動機がない…」と困ってしまうことも。

そんな時、一番良くないのが自分の志望動機を明確にしないまま書いてしまうことです。多くの就活生を見てきた採用担当者の目には、本気で書かれていない志望動機はすぐに見透かされてしまいます。仮に書類選考は通過したとしても、面接で突っ込まれた時、自分の言葉で答えられません。

本記事では、メーカー志望者向けに志望動機の見つけ方やテンプレート、パターン別例文を紹介します。

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メーカーは志望動機で何が知りたい?

メーカーは志望動機で何が知りたい?

志望動機をメーカーが就活生に求める理由を整理しておきましょう。

メーカーが求める人材との一致度合い

企業には、求める人材像があります。自社の理念や経営戦略、社内・社外の要請に基づいて形成された人材像です。採用担当者はエントリーシートや履歴書に記載した志望動機や面接での応答を通して、就活生が自社の求める人材像に合致するかどうかを判断します。就活生の側も、企業研究を通して企業が重視するスキルや性格特性を理解し、志望動機を通じて自分がその条件にいかに適しているかをアピールすることが重要です。

就活生の能力・スキル

企業は、応募者が自社で活躍できる能力やスキルを持っているかどうかを見極めたいと考えています。志望動機に今までの学業や培った知識や技術がどのように企業の仕事に役立つか具体的に説明されていると、企業側も評価しやすいです。特に、メーカーでは専門知識だけでなく、問題解決能力やコミュニケーションスキルなどのソフトスキルも重視されます。具体例を交えて説明すれば、採用担当者に「刺さる」志望動機になります。

自社を志望する本気度

企業は、応募者がどれだけ真剣に企業で働きたいと考えているかを知りたがっています。志望動機で自社を選んだ理由を具体的に述べれば、本気度を示せます。

たとえば、自社の製品や事業内容に対する強い興味や、企業理念に共感していることなどが挙げられます。また、企業研究をしっかり行い、企業を選んだ理由を論理的に説明することも本気度を伝える上で効果的です。

メーカーの志望動機が見つからないのはなぜ?

メーカーの志望動機が見つからないのはなぜ?

志望動機を書こうとしてなぜ書けないのか、理由を整理しましょう。以下のよくある理由を参考に、自分の書けない理由を明らかにしてください。

言語化の習慣がないから

理系の学生は専門的な知識や技術に集中する傾向があり、自分の考えや感情を言語化する機会が少ないことが多いです。そのため、自分の志望動機を文章で表現することが難しく感じるケースがあります。気持ちを言語化するスキルが不足していると、自分の企業に対する思いもうまく伝えられないため、志望動機の作成が困難になります。 

自己分析ができていないから

自己分析が不十分だと、自分の強みや興味を明確にできず、志望動機を見つけるのが難しくなります。特に、理系の学生は研究や技術に集中するあまり、自分自身のキャリア目標や価値観を深く考える時間が少ないケースがあります。その結果、なぜ企業を志望するのかを明確に説明できない状況に陥りがちです。

志望企業が明確になっていないから

志望企業が明確でない場合、志望動機を具体的に書くことは難しくなります。メーカー志望者の学生の中には、「回路設計ができたらとりあえずどこでもいい」「どこでもいいから食品メーカーで商品開発がしたい」というように、志望先を明確にしないまま、就活を進める人もいます。しかし、どの企業に焦点を当てるべきかがはっきりしないと、企業が求める人物像に合致した志望動機は作成できません。

メーカーの志望動機を見つけるための5ステップ

メーカーの志望動機を見つけるための5ステップ

上記で紹介したように、企業にとって志望動機は自社に合った就活生を見つけるための重要な要素です。ここでは自分の志望動機を見つける方法を説明します。

ステップ1. なりたい自分像をイメージする

まず、3年後・5年後・10年後に、どのようなエンジニアや専門家になっているかをイメージしましょう。自分が目指すキャリアや理想の働き方を考えれば、志望動機のベースを作れます。このステップでは、自己の成長や達成したい目標を具体的に描くことが重要です。

ステップ2. 自分の強みやスキルを棚卸する

次に、今までの学業や経験から得た強みやスキルを洗い出しましょう。技術的なスキルだけでなく、問題解決能力やチームでの協働経験も含まれます。自分が何を得意とし、どう役立つかを明確にすれば企業に対するアピールポイントを見つけやすくなります。

ステップ3. 自分を活かせる企業を探す

自分の強みやスキルを活かせる企業を探すステップです。業界や企業についてリサーチし、自分の理想とするキャリアが実現できる企業を見つけます。自分の価値観や目指す方向性に合致する企業を選べば、志望動機の一貫性が生まれます。

ステップ4. 志望企業と自分の強みの一致点を探す

志望する企業のニーズと自分の強みが、どのように一致するかを探りましょう。両者の一致点を見つければ、企業に対して自分がどのように貢献できるかを具体的に伝えられます。企業の求める人材像と自分のスキルや経験を結びつければ、説得力のある志望動機を作成できます。

ステップ5. 一致点を踏まえ志望動機の軸を作る

最後に、見つけた一致点をもとに志望動機の軸を作りましょう。この軸をもとに、企業に入社したい理由と自分の強みを結びつけたストーリーを構築します。企業に対して一貫性のある志望動機を示し、採用担当者に強い印象を与えられます。

志望動機については次の記事でも詳しく説明しています。参考にしてください。

メーカーの志望動機テンプレート

メーカーの志望動機テンプレート

では、いよいよ志望動機を書き始めます。最初に志望動機の構成を頭に入れておきましょう。

1. 志望動機(結論)

最初に志望動機の要点を簡潔にまとめましょう。この部分では、なぜ企業に応募したいのかを端的に伝えることが求められます。企業の採用担当者が一目であなたの志望理由を理解できるよう、インパクトのある言葉でまとめることが重要です。  

2. 志望理由

次に、なぜ数ある企業の中で応募先を選んだのかを具体的に説明しましょう。企業のビジョンや強み、独自性を踏まえ、自分のキャリア目標とどのように一致しているかを示します。他の企業ではなく、応募先でなければならない理由を説得力を持って伝えることがポイントです

3. 自分が貢献できること

志望動機に説得力を持たせるためには、自分の強みを具体的に示すことが大切です。過去の経験やプロジェクトを通じて培ったスキルや知識が、企業のニーズや目標達成にどう役立つかを明確にしましょう。あなたが企業にとって価値ある人材であることをアピールできます。

4. 熱意

最後に、入社後に何を実現したいのかを具体的に伝えます。企業でのキャリアビジョンや取り組みたいプロジェクト、達成したい目標を示せば、あなたの熱意と長期的な意欲をアピールしましょう。企業に対するあなたの本気度を伝えられます。

メーカーの志望動機のタイプ別例文

メーカーの志望動機のタイプ別例文

企業に対する熱意を軸とした志望動機例  

私は、貴社が掲げる「技術で世界を変える」という理念に強く惹かれ、その一員として貢献したいと考えて志望いたしました。

私は大学での研究活動を通じて製品設計とプロトタイピングの基礎を学び、コンパクトスピーカーの制作等を通してその知識を活用してきました。上記の経験は、貴社の一員となってからも貢献できると確信しています。

また、貴社の推し進める〇〇プロジェクトの一員として、持続可能な消費と生産のパターンの実現に関わりたいと願っております。製品開発に関わり、自分自身も成長しつつ貴社の成長に貢献したいと考えます。

私は今までの経験を活かしながら、さらに技術を磨き、共に未来を創造するために全力を尽くす所存です。

メーカーの志望動機の例文は、以下でも詳しく説明しています。

自分の能力・スキルを軸とした志望動機例

貴社を志望する理由は、私の専門知識とスキルが製品開発において貢献できると確信しているからです。大学での研究を通じて、私は特に〇〇技術に関する深い知識と、実験データの分析能力を身につけました。上記のスキルは、貴社が注力している〇〇分野のプロジェクトにおいて、貴社の製品のさらなる改良や新規開発に役立つと考えています。

また、私はインターンシップを通じて、プロジェクト管理やチームでの協働経験を積んできました。技術的な問題を解決するための計画立案や、他部門との連携を円滑に進めるスキルも習得しています。上記の能力を活かし、貴社のプロジェクトに貢献し、製品の開発スピードや品質向上に寄与できると考えています。

今後も自分の能力を磨きつつ、貴社が目指す技術革新に向けて全力を尽くしたいと考えています。

メーカー関連の志望動機は次の記事でも詳しく説明しています。

自分の経験を軸とした志望動機例

私は海外でのボランティア活動中に、貴社の工作機械が地域の発展に大きく貢献している姿を目の当たりにしました。以来、私も貴社の一員として工作機械の製造開発に関わりたいと強く願うようになりました。

ボランティアとして参加した〇〇国では、現地の産業を支えるために貴社の機械が使用されており、その高い信頼性と性能が地域の生産性向上に寄与していました。この経験を通じて、私は貴社の技術力と社会的貢献に対する強い尊敬の念を抱きました。

その現場で、私は貴社の製品が単なる機械ではなく、人々の生活を豊かにして地域社会の発展に欠かせない存在であると実感しました。

工学部での学びや研究活動を通じて、私は工作機械の設計や製造プロセスに関する知識を深めてきました。これらの知識を土台に、実際の製造現場で知識やスキルを高め、世界中で貴社の機械が活躍する場をさらに広げていきたいと考えています。

メーカーの志望動機の注意点

メーカーの志望動機の注意点

志望動機がないと感じている人が、志望動機を作成する際の注意点を説明します。

「書くこと」に苦手意識をなくすには

多くの理系学生は、文章を書くことに苦手意識を持つことが多いです。苦手意識を克服するためには、まずは書き出してみることが重要です。完璧を求めず、最初は思いついたことを自由に書き出せば、徐々に文章を書くことに慣れていきます。また、他人の志望動機を参考にし、書き方のコツを掴むのも効果的です。 

使いまわしはバレる 

志望動機を複数の企業に使いまわすことは避けるべきです。企業は製品だけでなく、「他の企業が持たない特徴」を活かそうと、他社との差異化に全力を尽くしています。

就活生の側が「どこにも当てはまるような志望動機」を書いてしまうと、就活生の真剣さが疑問視されるのは当然です。使いまわしは、表面的で一貫性のない内容になりやすく、採用担当者にはすぐに見抜かれてしまいます。企業研究をしっかり行い、企業が求める人材像に合った志望動機を用意することが大切です。

エピソードがカギ

志望動機には、具体的なエピソードを交えることで説得力を高められます。例えば、大学での研究やインターンシップの経験を紹介し、どのように志望する企業で活かせるかを説明します。エピソードを入れれば、自分の強みやスキルを具体的に示せるため、企業に対するアピールポイントが明確になります。

フィードバックを受ける

志望動機を書き終えたら、第三者からフィードバックを受けましょう。友人・キャリアセンターのスタッフなどに見せ、内容の改善点を指摘してもらえば、より完成度の高い志望動機が作成できます。自分では気づかない点を指摘してもらい、文章の精度や論理性が向上します。

メーカーの志望動機、自信を持って取り組もう

本記事では、「志望動機がない」「何を書いたら良いかわからない」と感じているメーカー志望の就活生に向けて、自分の志望動機の見つけ方・テンプレート・パターン別の例文を紹介しました。

エントリーシートや履歴書に書く志望動機は、企業が求める人物像との一致度合いや就活生のスキル、自社に対する本気度を計る重要なポイントです。

文章が苦手でも自分の志望動機が明確になっていれば、テンプレートに沿ってかならず書けます。自信を持って取り組んでください。

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