こんにちは。理系就活情報局です。

大学院への進学を視野に入れている人は、「研究生」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。

とはいえ、実際に「研究生」はどんな立場の人を指しているのか分からない方も多いと思います。

そこで、今回は研究生について、院生との違いやメリット・デメリットについて解説します。

大学院に進みたいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください!

研究生とは?

研究生とは?

大学院で研究を行える非正規学生制度

研究生とは、大学院で研究を行える非正規学生制度を指します。

研究生の期間は4月から翌年3月末までの1年間となり、継続する場合には更新手続きが必要です。

研究生になる人は、主に3つのパターンに分けられます。

①大学院の修士課程・博士課程へ進学を検討している人や試験に落ちてしまった人が、準備期間として研究生になる。

②それまで選考していた分野以外で進学を希望している人が、基礎知識を習得するために研究生になる。

③大学院への進学を希望する留学生が、専門分野の研究について理解を深めるために研究生になる。

(参考:京都大学「研究生」)

研究生と大学院生の違い

研究生と大学院生の違いは、「正規の学生として扱われるか」と「学位の取得ができるか」です

研究生は、大学院生と同じように授業を受けたり教授から指導を受けることができます。

しかし、正規の学生ではありません。

正規の学生である大学院生は学位を取得でき、学割や奨学金の対象となります。

一方、非正規の学生である研究生は、研究はできても学位の取得はできず、学割や奨学金の対象とはなりません。

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研究生のメリット

研究生のメリット

正規学生と変わらない研究活動が行える

研究生のメリット1つ目は、正規学生と変わらない研究活動が行えることです。

指導教員のもとで専門分野の研究活動が行え、大学院での授業を履修することができる点では、正規学生と変わりません。

後述するように、大学によっては使える施設などの制限がありますが、非正規学生でありながら授業の履修から論文指導まで受けられるのは、大きなメリットです。

院生よりも比較的学費が安い

研究生のメリット2つ目は、院生よりも比較的学費が安いことです。

たとえば、東京理科大学大学院理学部第一部の場合、研究生の学費は825,000円です。

別途入学金56,000円が発生し、実験にかかる費用は自己負担とされています。

同大学院の理学研究科の場合、入学金・授業料・施設設備費を含めた初年度納付金の合計は1,232,740円です。

(参考:東京理科大学「2022版研究生応募要項」/「2023年度大学院学生募集要項 修士課程」)

履歴書に書ける経歴になる

研究生のメリット3つ目は、履歴書に書ける経歴になることです。

大学院入試に落ちて研究生にならずに翌年の入試をめざす場合、1年の空白期間が生まれてしまいます。その点、研究生は非正規学生ですが、履歴書に書くことが可能です。

研究生にならない場合、研究を続けられる環境を得ることも難しくなってしまいます。

再度大学院への進学を目指すなら、研究の面においても研究生になるメリットがあると言えるでしょう。

研究生のデメリット

研究生のデメリット

学位の取得はできない

研究生のデメリット1つ目は、学位の取得ができないことです。

研究生はあくまで非正規の学生で、授業の履修や研究活動は行えても、学位には繋がりません。

大学によっては、履修できる授業や使用できる施設に制限がある場合もあります。

この点はそれぞれの大学によって異なるので、研究生に応募する前に応募要項を確認しておきましょう。

学費や履修料がかかる

研究生のデメリット2つ目は、学費や履修料がかかることです。

大学院によって金額や詳細は異なりますが、研究生になる時には入学金・学費・単位ごとの履修料・指導料・施設利用料などが発生します

履修料が設定されている場合は、履修を希望する単位に応じた金額の納入が必要です。

たくさん授業を受けたい場合は、その分学費も高くなってしまいます。

奨学金の対象とはならない

研究生のデメリット3つ目は、奨学金の対象から外れることです。

研究生は非正規学生という立場のため、日本学生支援機構の奨学金の対象とはなりません。

それどころか、大学生の時に奨学金を支給されていた人は、返還が始まってしまいます。

奨学金の返済が難しい場合は、毎月の返還額を少なくする「減額返還制度」や返還を一時的に待ってもらう「返還期限猶予」に申し込む必要があります。

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研究生の進路

研究生の進路

大学院の修士課程・博士課程に進む

研究生は、大学院進学の準備をしたい人や、修士課程や博士課程の試験に落ちてしまった人のための制度です。

もともと大学院へ進むことを目標にして研究生になったため、順当な進路は進学だと言えるでしょう。

一方で、研究生として過ごすうちに実務経験を積みたいと考えたり、指導教員の勧めによって民間企業などに就職を選択する人もいます。

これだけは知っておきたいポイント(まとめ)

この記事では、「研究生って何?院生との違いやメリット・デメリットについて解説」について説明しました。

重要なポイントをおさらいします。

・研究生とは、大学院で研究を行える非正規学生制度

・研究生のメリット

 ①正規学生と変わらない研究活動が行える

 ②院生よりも比較的学費が安い

 ③履歴書に書ける経歴になる

・研究生のデメリット

 ①学位の取得はできない

 ②学費や履修料がかかる

 ③奨学金の対象とはならない

・研究生の進路

 ①大学院の修士課程・博士課程に進む

・活用するべき逆オファーサイト

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