こんにちは。理系就活情報局です。
「自分を一言で表すと?」という質問は、就活の面接では定番の質問です。しかし、「一言で済むのなら、簡単そう。自分のことだし…」と簡単に考えていては、痛い目を見る質問でもあります。
なぜなら、面接担当者が就活生を「自社にとって役立つか」「入社後はどのように活躍できるか」を測る質問だからです。そのため、他の質問に対してと同様に入念な準備が必要です。
本記事では、「自分を一言で表すと?」に対する効果的な答え方を6つのステップで紹介し、避けるべきポイントや回答例も交えて詳しく解説します。理系学生としての専門性を活かした回答の作り方を学び、面接官に強い印象を残しましょう。
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「自分を一言で表すと?」という質問の意図を理解しよう
最初に、企業がなぜ「自分を一言で表すと?」という質問をするのか、その意図を整理しておきましょう。
「自分を一言で表すと?」は自己PRの別バージョン
「自分を一言で表してください」という質問を受けたら、「何を答えたら良いのだろうか?」と、とまどうかもしれません。しかし、思い悩む必要はありません。この質問は、自己PRを別の角度から引き出すためのものです。
通常の自己PRと違うところは、短い言葉で自分を表現して、自己理解だけでなく簡潔に物事を伝える力を示します。企業は「自分を一言で表すと?」の質問を通じて、以下に述べる各要素を知りたいと考えています。
自己PRについては次の記事でも詳しく説明しています。ぜひ参考にしてください。
どんな学生なのかを知りたい
企業は、自社を志望する就活生が「自社にとってプラスになる人材か」「長く勤めてくれる人材か」などを知りたいと考えています。
「自分を一言で表すと?」という質問は上記の要素を把握するためのものです。面接官は、「自分を一言で表すと?」という質問に対して就活生が自分の最も重要なポイントを一言で集約して答えてくれることを期待しています。
自己分析が掘り下げられているかを知りたい
「自分を一言で表すと?」という質問は、自己分析がどれだけ深く行われているかを判断するためのものでもあります。
というのも、自分の最大のセールスポイントを見つけるためには、自分の強みや弱み、価値観について考え抜く必要があるからです。定型的でない核心を突いた回答をする人は、企業から深い自己分析がなされていると評価されるでしょう。
簡潔で具体的に説明できるかを知りたい
企業の日常業務では、現状の業務内容や成果を一言でわかりやすく説明することが求められる場面が多くあります。面接担当者は「自分を一言で表すと?」という質問を通して、上記の能力の有無を判断しようとしています。
「自分を一言で表すと?」の回答のポイント
「自分を一言で表すと?」へ答える際に、理系学生としての強みを伝えながら企業のニーズに合った効果的な回答を用意するポイントを説明します。
簡潔であること
「自分を一言で表すと?」という質問では、長々と説明するのではなく簡潔に答えることが何よりも重要です。「私は〇〇です」「私は自分のことを〇〇だと考えています」という形式に収めるように考えましょう。
わかりやすく、イメージしやすいこと
自分を表す言葉が、相手にすぐに理解されるかも大切なポイントです。例えば、四字熟語を探して「口数は少ないが行動は迅速」という意味の「訥言敏行」が自分にぴったりだとしましょう。耳慣れない「とつげんびんこう」という音を耳にしても、面接官には意味が伝わりにくいです。聞き慣れない言葉よりは、「必要な場面ですぐに行動できる人間です」と言った方が面接官に強い印象を与えられます。
理系らしさ・専門性が感じられること
理系学生ならではの専門性やスキルが回答に反映されていると、さらに説得力が増します。たとえば、「論理的」「探究心が強い」など、理系的な強みをアピールできる表現を用いれば、企業に自分の技術的な能力や問題解決力をアピールできます。
志望企業が求める要素と一致すること
企業が求める人物像やスキルに合わせて、自分の強みをアピールすることが重要です。事前に企業研究を行い、企業の求める価値観やスキルに合った言葉と自分自身の一致点を探しましょう。
「自分を一言で表すと?」に求められる要素
「自分を一言で表すと?」という質問には、直接の回答を答えれば良いわけではありません。「一言」で終わらないために、何をどのように伝えるべきかを説明します。
求められるのは「最初の一言」だけではない
「自分を一言で表すと?」への回答は、大きく分けて3つで構成されます。
- ・自分を表す「一言」
- ・それを裏付けるエピソード
- ・入社後、その特徴をどのように活かすか
この3つの要素を元に、簡潔な回答を作成しましょう。
「一言」を裏付ける具体的なエピソード
自分を表す「一言」を伝えた後は具体的なエピソードを添えると、回答がリアルで信頼性のあるものになります。例えば「気配りのできる人です」と答えた場合には、「どのような場面で気配りをしてきたか」など、具体的なエピソードを用意することがポイントです。
「一言」は入社後、どう活かせる?
面接官は、その「一言」が入社後の仕事でどう活かせるかも知りたがっています。自分の強みを、具体的にどのように企業の中で役立てられるかをアピールしましょう。例えば、「気配りのできる人」であるならば、志望する業種や職種でどのように活かすかを説明すると面接官に再現性を示せます。
「自分を一言で表すと?」の見つけ方
「自分を一言で表すと?」という質問に答えるためには、中核となる「一言」を探すことが重要です。ここでは、その「一言」の見つけ方を6ステップに分けて説明します。
ステップ1:自己分析
まずは自分自身をよく理解するために、過去の経験や成果、失敗から学んだことを振り返りましょう。自分の強みや弱み、価値観を把握することが「自分を一言で表す」ための基礎となります。自己分析ツールやノートを活用し、自己認識を深めましょう。
自己分析については次の記事でも詳しく説明しています。
ステップ2:周囲の評価
自分だけでなく、友人や家族、同僚からのフィードバックも重要です。他人からどう見られているかを知れば、自分が見逃している強みや特長に気づけます。周囲の意見を聞くことで、自分を客観的に評価できるようになります。
ステップ3:企業が求めている人物像を知る
次に、企業研究を行い、志望企業がどのような人物を求めているかをリサーチします。企業の求めるスキルや価値観と自分の強みが一致しているかを確認し、「自分を一言で表す」言葉を絞り込んでいきます。企業が求める人物像の把握には、企業Webサイトや求人情報を参考にしましょう。企業研究のやり方については、次の記事でも詳しく説明しています。
ステップ4:「伝えたい自分」を見つける
自己分析と企業研究を踏まえて、面接で伝えたい自分の姿を明確にします。「自分を一言で表すと?」の回答は、あなたがどう見られたいかを反映するものです。自分の強みや特徴を活かし、面接官に伝えたい自己像を見つけましょう。
ステップ5:的確な言葉とエピソードを選ぶ
次に、自分を最も適切に表現する一言を考え、サポートする具体的なエピソードを選びます。「論理的」「リーダーシップがある」などの言葉を選び、特長を裏付けるエピソードを準備して、回答に一貫性と信頼性を持たせます。
ステップ6:フィードバックを求める
最後に、家族や友人、キャリアアドバイザーなどからフィードバックをもらいます。自分の言葉やエピソードが相手にしっかり伝わっているかを確認し、必要に応じて修正します。第三者からの意見を聞けば、回答がより洗練されたものになります。
「自分を一言で表すと?」の回答例
ここでは自分の強みを効果的に伝える「一言」の回答例を紹介します。この例を参考に、自分にあった「一言」を作成してください。
専門性を伝えたい
自分の専門分野や技術的な強みをアピールしたい場合には、具体的なスキルや知識を簡潔に表す言葉を選びます。
回答例
1.「データに強い問題解決者です」
自分の最大の強みとして、データ分析やデータを活用した課題解決ができる能力を強調したいときの回答例です。
2.「材料工学のエキスパートです」
自分の強みが専門知識にあるという人は、それを一言に選びましょう。この場合、面接担当者が専門外の人である可能性も考えて、イメージしやすい、比較的大きなカテゴリーを伝えた方が良いでしょう。「その領域全般に詳しいわけではない」と思っても、非専門領域の人に聞いてみて「なんとなくわかる」というところまで拡大して伝えて大丈夫です。
3.「イノベーションを生み出すエンジニアの卵です」
ものづくりに子供のころから親しんできて、いろんなものを作ってきた人であれば、上記のような「一言」も印象的です。研究成果や業績を発表する場ではないので、ささやかではあっても過去の体験や制作物で印象的なものを伝えましょう。
論理的思考力を伝えたい
論理的思考をアピールしたい場合、問題解決や課題へのアプローチ方法を強調しましょう。
回答例
1.「常に仮説と検証を繰り返すタイプです」
計画的に物事を進め、根拠に基づいて行動する能力を自分のセールスポイントにしたい場合は、上記のような表現が効果的です。わかりやすい過去の事例を紹介しましょう。
2.「論理的なアプローチを重視します」
論理的思考力をアピールしたい時は、上記のような表現を使ってみましょう。上記の表現を最初に伝えたら、「論理的なアプローチが成功したエピソード」を拾い出し、わかりやすく説明します。
3.「分析力で課題を解決します」
分析力をアピールしたい場合は、分析力でどのように課題を解決したかのエピソードを探しましょう。
コミュニケーション能力を伝えたい
コミュニケーション能力を伝えるには、相手との関係性を築くスキルや、チームでの役割を強調します。
回答例
1.「チームを一つにまとめる調整役です」
メンバーが行動しやすいように準備したり、日程を調整したりする役割を進んで担っていませんか?そんな人には「調整役」という言葉がぴったりです。
2.「対話を通じて課題を解決します」
上記のように述べることで、問題解決にコミュニケーションを活用する姿勢が伝わります。
3.「共感力で信頼関係を築きます」
「共感力がある」というより、「共感力で何ができるか」を伝えた方が相手にもイメージしやすいです。
積極性を伝えたい
積極性を伝える場合、自分の行動力やチャレンジ精神を強調する表現が効果的です。
回答例
1.「挑戦し続けられる人間です」
失敗してもへこたれないことを伝えられます。チャレンジ精神と粘り強さを伝えられる点も、上記の表現の特徴です。
2.「新しいことに飛び込むフロンティア精神があります」
未知の分野であっても果敢に挑み、試行錯誤しながら進んでいく意欲があることを伝えられる表現です。
3.「必要なことであれば人の嫌がる仕事でも積極的に取り組める人間です」
後片付けや人から見れば「つまらない」と思えるようなこと、日の当たらないことでも自分から進んで取り組める点をアピールできます。
行動力を伝えたい
行動力のある人はいち早く成果を出せます。そのため、企業にとっても行動力を備えている人は、ほしい人材です。行動力をアピールする際は、スピード感と実行力を強調するとうまく伝えられるでしょう。
回答例
1.「結果を出すために、すぐに行動します」
計画から実行までを迅速に進める能力を示します。その際の工夫なども伝えられれば、面接官に強い印象を与えられるでしょう。
2.「決断の速い行動派です」
やろうと決めたらすぐに動き出せる人は、チームにとって大きな戦力です。自分が動き出すことで、周りを巻き込んでいった経験と一緒に伝えましょう。
3.「目の前の課題に気づいたら、即座に解決に向けて動き出します」
課題解決に前向きであると同時に、行動力を備えていると伝えられます。適切なエピソードとともに伝えられれば、面接官に強い印象を与えられます。
「自分を一言で表すと?」に回答する際の注意点
「自分を一言で表すと?」という質問に対しては、以下の3点に注意しましょう。
ありふれた表現/ひねりすぎた表現を避ける
「真面目」「努力家」「優しい」といった一般的すぎる表現では、その人らしさが具体的に伝わってきません。そのため、他の就活生との差異化が難しくなります。
反対に、ひねりすぎた表現は、意味が伝わりにくくなるため注意が必要です。「私は化学記号で言うとネオンです」などの専門的な表現は、理由を説明したとしても面接官によっては意図が伝わらない場合もあるでしょう。自分の強みを的確に伝えつつ、独自性を持たせるバランスが重要です。
ネガティブな表現は避ける
「完璧主義」や「孤高」「せっかち」など、ネガティブな要素が含まれる表現は避けましょう。自己改善の意思を示しても、ネガティブな印象が先行する可能性があります。「自分を表す一言」は、ポジティブな側面を強調し、自己成長をアピールできる表現を選びましょう。
仕事に活かせない内容は避ける
「〇〇オタ(ク)」や「〇〇(コミックのキャラクター名)タイプ」など、仕事に直接関係のない趣味や個人的な性格を表す言葉は避けましょう。面接では、企業が求めるスキルや能力に関連した内容を伝えることが重要です。仕事にどう活かせるかを意識した回答を心がけ、企業のニーズに合わせた表現を選びましょう。
「自分を一言で表」して、面接官に自分を印象付けよう
本記事では、「自分を一言で表すと?」という質問について、その質問をする企業側の意図や、回答のポイント、回答の作成方法や注意点について説明しました。
「自分を一言で表すと?」という質問の回答は、仕事にどう活かせるかもセットで回答しましょう。また、自己分析を通じて自分の強みを明確にしておけば、質問に対して的確に回答しやすくなります。
本記事で紹介したポイントやステップを参考にして、企業に自分の魅力を効果的に伝えられる「一言」を見つけましょう。
また、「自分を一言で表すと」という質問は、逆オファーでも出されるケースがあります。企業の側から就活生にオファーを行うサービスのなかでも、TECH OFFERは理系就活生に特価したサービスです。
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